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公開番号2025168797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-12
出願番号2024073559
出願日2024-04-30
発明の名称プログラム及びデータ処理装置
出願人富士通株式会社
代理人弁理士法人扶桑国際特許事務所
主分類G06N 99/00 20190101AFI20251105BHJP(計算;計数)
要約【課題】組合せ最適化問題の局所解からの脱出を促進する。
【解決手段】処理部12aは、局所探索により組合せ最適化問題の解を、複数の状態変数による第1探索範囲で探索する。処理部12aは、第1探索範囲の探索において、複数の状態変数の値の組合せで表される現在状態が局所解に陥ったか否かを判定し、現在状態が局所解に陥ったと判定した場合、記憶部11に記憶された複数の解候補に基づいて、第1解候補を決定する。処理部12aは、複数の状態変数のうち、現在状態と第1解候補との間で相互に同じ値をもつ第1状態変数の値を固定した状態で、複数の状態変数のうち、現在状態と第1解候補との間で相互に異なる値をもつ第2状態変数による第2探索範囲で、局所探索を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
局所探索により組合せ最適化問題の解を、複数の状態変数による第1探索範囲で探索し、
前記第1探索範囲の探索において、前記複数の状態変数の値の組合せで表される現在状態が局所解に陥ったか否かを判定し、
前記現在状態が前記局所解に陥ったと判定した場合、記憶部に記憶された複数の解候補に基づいて、第1解候補を決定し、
前記複数の状態変数のうち、前記現在状態と前記第1解候補との間で相互に同じ値をもつ第1状態変数の値を固定した状態で、前記複数の状態変数のうち、前記現在状態と前記第1解候補との間で相互に異なる値をもつ第2状態変数による第2探索範囲で、前記局所探索を実行する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記複数の解候補のそれぞれは、前記第1探索範囲の探索中に得られる前記組合せ最適化問題の評価関数の値のうち、最小値が更新されたときの、前記複数の状態変数の値の組合せで表される、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記局所探索は、互いに異なる複数の計算条件で行われ、
前記複数の解候補は、前記複数の計算条件で行われる前記局所探索のそれぞれで得られた解候補を含む、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1解候補は、前記複数の解候補のうち、前記現在状態との間のハミング距離が閾値に最も近い解候補である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1解候補は、前記複数の解候補からランダムに選択される2つの解候補を用いて、パス再結合法により決定される、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1探索範囲の探索中に得られる前記組合せ最適化問題の評価関数の値のうちの最小値が、所定期間更新されなかったときに、前記現在状態が前記局所解に陥ったと判定する、処理を前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第2探索範囲の探索中に、前記現在状態が前記局所解から脱出したか否かを判定し、
前記現在状態が前記局所解から脱出したと判定したときに、前記第1状態変数の値の固定を解除し、前記第1探索範囲で、前記局所探索を実行する、
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第2探索範囲の探索中に、所定期間内に前記現在状態が前記局所解から脱出しなかったと判定されたときに、前記複数の解候補に基づいて、前記第1解候補とは異なる第2解候補を決定し、
前記複数の状態変数のうち、前記現在状態と前記第2解候補との間で、相互に同じ値をもつ第3状態変数の値を固定し、
前記複数の状態変数のうち、前記現在状態と前記第2解候補との間で、相互に異なる値をもつ第4状態変数による第3探索範囲で、前記局所探索を実行する、
処理を前記コンピュータに実行させる請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
組合せ最適化問題の解を、第1評価関数を用いた局所探索により探索し、
前記第1評価関数を用いた探索において、前記第1評価関数に含まれる複数の状態変数の値の組合せで表される現在状態が局所解に陥ったか否かを判定し、
前記現在状態が前記局所解に陥ったと判定した場合、記憶部に記憶された複数の解候補に基づいて、第1解候補を決定し、
前記第1評価関数を、前記第1解候補と前記現在状態との間のハミング距離に比例する大きさをもつ第1制約項を前記第1評価関数に加えた第2評価関数に変更し、
前記第2評価関数を用いて、前記局所探索を実行する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項10】
前記複数の解候補のそれぞれは、前記第1評価関数を用いた探索中に得られる前記第1評価関数の値のうち、最小値が更新されたときの、前記複数の状態変数の値の組合せで表される、請求項9に記載のプログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びデータ処理装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
組合せ最適化問題の解を探索する際に、組合せ最適化問題を、磁性体のスピンの振る舞いを表すイジングモデルに変換する手法がある。イジングモデルは、組合せ最適化問題の解を評価するイジング型の評価関数で表される。イジング型の評価関数は、複数の状態変数と複数の重み値を含む。複数の状態変数の値の組合せにより、イジングモデルの状態が表される。イジング型の評価関数では、状態変数は、0か1(または-1か+1)の値を取る2値変数である。状態変数はビットと表記されてもよい。また、イジング型の評価関数はエネルギー関数、評価関数の値はイジングモデルのエネルギーということもできる。
【0003】
このようなイジング型の評価関数を用いて解探索を行う装置は、イジングマシンと呼ばれる。イジングマシンは、評価関数に含まれる状態変数の値の組合せのうち、たとえば、評価関数の値を最小化する組合せを探索する。この場合、評価関数の値を最小化する状態変数の値の組合せは、基底状態または最適解に相当する。
【0004】
実用的な時間で組合せ最適化問題の近似解を得る求解手法には、局所探索がある(たとえば、特許文献1~4参照)。局所探索を行う方法の例として、たとえば、MCMC(Markov Chain Monte Carlo)法の一種である疑似焼き鈍し法やレプリカ交換法(交換モンテカルロ法などとも呼ばれる)などがある。
【0005】
また、最適化問題には、評価関数に含まれる状態変数群のうち値が1となる状態変数の数を1つのみとする制約(1-hot制約)をもつものがある。従来、1-hot制約を満たす状態に絞って局所探索を行うことで、計算時間を短縮する最適化装置が提案されている(たとえば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-223322号公報
特開2018-109950号公報
米国特許出願公開第2019/0251227号明細書
米国特許出願公開第2016/0203419号明細書
特開2020-064536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
局所探索では、評価関数に含まれる状態変数の値の組合せで表される状態が、局所解に陥って脱出できなくなる場合がある。この場合、求解時間が長くなる可能性がある。
1つの側面では、組合せ最適化問題の局所解からの脱出を促進することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの実施態様では、局所探索により組合せ最適化問題の解を、複数の状態変数による第1探索範囲で探索し、前記第1探索範囲の探索において、前記複数の状態変数の値の組合せで表される現在状態が局所解に陥ったか否かを判定し、前記現在状態が前記局所解に陥ったと判定した場合、記憶部に記憶された複数の解候補に基づいて、第1解候補を決定し、前記複数の状態変数のうち、前記現在状態と前記第1解候補との間で相互に同じ値をもつ第1状態変数の値を固定した状態で、前記複数の状態変数のうち、前記現在状態と前記第1解候補との間で相互に異なる値をもつ第2状態変数による第2探索範囲で、前記局所探索を実行する、処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
【0009】
また、1つの実施態様では、組合せ最適化問題の解を、第1評価関数を用いた局所探索により探索し、前記第1評価関数を用いた探索において、前記第1評価関数に含まれる複数の状態変数の値の組合せで表される現在状態が局所解に陥ったか否かを判定し、前記現在状態が前記局所解に陥ったと判定した場合、記憶部に記憶された複数の解候補に基づいて、第1解候補を決定し、前記第1評価関数を、前記第1解候補と前記現在状態との間のハミング距離に比例する大きさをもつ第1制約項を前記第1評価関数に加えた第2評価関数に変更し、前記第2評価関数を用いて、前記局所探索を実行する、処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
【0010】
また、1つの実施態様では、データ処理装置が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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