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公開番号
2025160274
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-22
出願番号
2025120924,2022533378
出願日
2025-07-18,2020-12-04
発明の名称
注射器および気密性の試験方法
出願人
エフ・ホフマン-ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
A61M
5/315 20060101AFI20251015BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】注射器のストッパとプランジャとの間の気密性を試験する方法を提供する。
【解決手段】注射器は、バレル、ストッパ、およびプランジャを備えている。バレルは、中空内部、オリフィス、およびオリフィスの反対側の開口部を有する。ストッパは、バレルの中空内部に配置され、それにより、バレルの内部に密閉されたチャンバを規定する。ストッパは、バレルの内部で変位可能であり、それにより、チャンバの容積を変化させる。プランジャは、バレルの開口部(22)を通って、バレルの中空内部に延在する。プランジャは、バレルの外側の遠位端と、バレルの中空内部の内側の近位端とを有する。ストッパは、プランジャに向けられた遠位面、チャンバに向けられた近位面、および遠位面に開口する内部空洞を有する。注射器は、ストッパの空洞が微生物学的に密封されるように、ストッパの空洞を密封する密封構造を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
注射器(1、10、19)であって、
中空内部と、オリフィス(21、210、219)と、前記オリフィス(21、210、219)の反対側の開口部(22、220、229)とを有するバレル(2、20、29)と、
前記バレル(2、20、29)の前記中空内部に配置され、それにより、前記バレル(2、20、29)の前記内部に密閉チャンバ(5、50、59)を規定するストッパ(3、30、39)であって、前記ストッパ(3、30、39)が、前記バレル(2、20、29)の前記内部で変位可能であり、それにより、前記チャンバ(5、50、59)の容積を変化させる、ストッパ(3、30、39)と、
前記バレル(2、20、29)の前記開口部(22、220、229)を通って前記バレル(2、20、29)の前記中空内部に延在するプランジャ(4、40、49)と
を備え、
前記プランジャ(4、40、49)は、前記バレル(2、20、29)の外側に遠位端(41、410、419)を有し、前記バレル(2、20、29)の前記中空内部の内側に近位端(42、420、429)を有し、
前記ストッパ(3、30、39)は、前記プランジャ(4、40、49)に向けられた遠位面(31、310、319)と、前記チャンバ(5、50、59)に向けられた近位面(32、320、329)と、前記遠位面(31、310、319)に開口された内部空洞(33、330、339)とを有し、
前記注射器(1、10、19)は、前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)が微生物学的に密封されるように、前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)を密封する密封構造(4223、42230、42239)を備えている、
注射器(1、10、19)。
続きを表示(約 3,100 文字)
【請求項2】
前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)は、隣接面(421、4210、4219)と、前記隣接面(421、4210、4219)から近位に延在する棘(422、4220、4229)とを有し、
前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)および前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)は、前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記隣接面(421、4210、4219)が前記ストッパ(3、30、39)の前記遠位面(31、310、319)に隣接し、前記ストッパ(3、30、39)が前記プランジャ(4、40、49)に固定されるように、スナップフィットする形状を有する、
請求項1に記載の注射器(1、10、19)。
【請求項3】
前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)は、ネック部分(4222、42220、42229)とヘッド部分(4221、42210、42219)とを有し、
前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)は、チャネル部分(331、3310、3319)と内部チャンバ部分(332、3320、3329)とを有し、
前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)および前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)は、前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ネック部分(4222、42220、42229)を受け入れる、前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記チャネル部分(331、3310、3319)と、前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ヘッド部分(4221、42210、42219)を受け入れる、前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記内部チャンバ部分(332、3320、3329)とにより、スナップフィットされる、
請求項2に記載の注射器(1、10、19)。
【請求項4】
前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ネック部分(4222、42220、42229)は、前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記隣接面(421、4210、4219)と前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ヘッド部分(4221、42210、42219)との間に延在する第1の軸方向長さ(42230)を有し、
前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記チャネル部分(331、3310、3319)は、前記ストッパ(3、30、39)の前記遠位面(31、310、319)と前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記内部チャンバ部分(332、3320、3329)との間に延在する第2の軸方向長さを有し、
前記ストッパ(3、30、39)が前記プランジャ(4、40、49)にスナップフィットされていない場合、前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ネック部分(4222、42220、42229)の前記第1の長さ(42230)は、前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記チャネル部分(331、3310、3319)の前記第2の長さよりも小さい、
請求項3に記載の注射器(1、10、19)。
【請求項5】
前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ネック部分(4222、42220、42229)の前記第1の長さ(42230)は、前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記チャネル部分(331、3310、3319)の前記第2の長さよりも少なくとも0.3ミリメートルまたは約0.5ミリメートル小さい、請求項4に記載の注射器(1、10、19)。
【請求項6】
前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ネック部分(4222、42220、42229)は、第1の圧縮部分(4223)を有し、
前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記チャネル部分(331、3310、3319)は、第2の圧縮部分(331)を有し、
前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ネック部分(4222、42220、42229)の前記第1の圧縮部分(4223)は、前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記チャネル部分(331、3310、3319)の前記第2の圧縮部分(331)と比較して、より先細りである、
請求項3から5のいずれか一項に記載の注射器(1、10、19)。
【請求項7】
前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ネック部分(4222、42220、42229)の前記第1の圧縮部分(4223)は、前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の前記ヘッド部分(4221、42210、42219)に向かって先細りになっている、請求項6に記載の注射器(1、10、19)。
【請求項8】
前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記チャネル部分(331、3310、3319)の前記第2の圧縮部分(331)は、前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の前記内部チャンバ部分(332、3320、3329)に向かって先細りになっている、請求項6または7に記載の注射器(1、10、19)。
【請求項9】
前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記棘(422、4220、4229)の周りに配置されたガスケット(42239)を備え、前記ガスケット(42239)は、前記プランジャ(4、40、49)の前記近位端(42、420、429)の前記隣接面(421、4210、4219)および前記ストッパ(3、30、39)の前記遠位面(31、310、319)に接触している、請求項2から8のいずれか一項に記載の注射器(1、10、19)。
【請求項10】
前記ストッパ(3、30、39)の前記遠位面(31、310、319)は、前記遠位面(31、310、319)で開口する前記ストッパ(3、30、39)の前記空洞(33、330、339)の周りに円周方向に延在する膨出部を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の注射器(1、10、19)。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、注射器に関し、より具体的には、注射器のストッパとプランジャとの間の気密性を試験する方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【0002】
そのような注射器は、(i)中空内部、オリフィス、およびオリフィスの反対側の開口部を有するバレルと、(ii)バレルの中空内部に配置され、それによってバレルの内部に密閉されたチャンバを規定するストッパであって、バレルの内部で変位可能であり、それにより、チャンバの容積を変化させる、ストッパと、(iii)バレルの開口部を通ってバレルの中空内部に延在し、原薬を患者に送達するために使用され得るプランジャと、を備えている。特に、注射器が充填済み注射器として具体化される場合、注射器は、患者への事前定義された用量の原薬の便利な投与を可能にすることができる。
【背景技術】
【0003】
多くの医薬品や原薬は液体の形態で投与される。効率的な投与および有効性のために、液体原薬は注射によって非経口的に送達されることがよくある。それにより、特に皮下、筋肉内、皮内または硝子体内注射の場合、原薬はしばしば充填済み注射器(PFS:prefilled syringes)で提供される。このようなPFSは、針をかしめていてもよいし、別の接続針を受け入れることができてもよい。PFSでは、原薬は、注射器のバレルの内部に、投与の準備ができている溶液、懸濁液、または他の液体の形態で提供される。PFSは、例えば、バイアル等からの移動によって注射器に原薬を充填するなどの準備を必要とせずに、ユーザが(準)すぐに注射できる注射器を受け取るという利点を有し得る。これにより、例えば粒子や微生物による原薬の汚染、怪我、および/または使用中の不適切または不便な取り扱いを減らすことができる。また、PFSは患者による自己投与を可能にし得る。
【0004】
通常、PFSは、開口端と開口端の本質的に反対側にあるオリフィスを備えた先端とを有するバレルと、ゴムストッパと、プランジャと、バレルのオリフィス上の針または針アダプタとを備えている。例えば、特定の眼科用PFSがWO2014/005728A1に記載されている。
【0005】
従来の製剤と比較して、PFSは使用または投与に有益であり得るが、通常、バイアルなどの他の容器よりもPFSで原薬を製造することは困難である。特に眼科用途において非常に重要であり得る1つの側面は、完全な組み立て、組成、および/または包装後の注射器の外部滅菌である。
【0006】
このような外部滅菌では、注射器の外面は通常、ガス状化学滅菌を使用して滅菌される。それにより、注射器バレル内の原薬が影響を受けるのを防ぐために、滅菌剤がバレルの密封された内部に入るのを防ぐことが重要である可能性がある。特に、滅菌剤の侵入は、保健当局または国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)によって提供される制限を下回る必要があり、または、貯蔵寿命が終了するまで薬剤の品質を損なってはならない。例えば、エチレンオキシド(EO:ethylene oxide)が滅菌剤として使用される場合、欧州医薬品庁(EMEA:European Agency for the Evaluation of Medicinal Products)は、EMEA/CVMP/271/01ガイダンスにおいて、1μg/mLのEOおよび50μg/mLのエチレンクロリヒドリン(ECH:ethylene chlorihydrin)の制限を指定している。あるいは、ISO10993-7は、0.5μgEO/眼/24時間および1.25μgEO/眼と解釈される0.5μgEO/IOL/24時間および1.25μgEO/IOL、ならびに、2.0μgEO/眼/24時間および5.0μgEO/眼と解釈される2.0μgECH/IOL/24時間および5.0μgEO/IOLの制限を指定する。
【0007】
このような注射器の外面滅菌で発生する問題は、滅菌剤がバレル内の原薬以外の注射器のすべての部品および部分に十分に到達し得ないことであり得る。ストッパに結合または隣接するプランジャの領域内の空間およびエリアへのアクセスは、通常、困難である。特に、内部空洞を有する広範囲のストッパが使用される場合、空洞自体が滅菌剤によって到達され難い可能性がある。より具体的には、多くの場合、滅菌剤が空洞に入るのを妨げ得るように、プランジャは、ストッパの空洞内または空洞に隣接して提供される。これにより、空洞内に生存生物などの汚染物質が存在し、後の段階で注射器から逃げ出し、注射器を使用する際の安全性が低下し得る。空洞のない個体ストッパは、機械加工性の課題および/または商用解決策として利用できないなどの理由で、特定の用途では実用的でない場合がある。さらなる問題は、プランジャの組み立て中または組み立て後のストッパの動きおよび/または注射器流体内容物の圧縮を回避するために、プランジャのストッパへの組み立て力が制限されることである。
【0008】
したがって、使用または適用における汚染のリスクを低下させることができるシステムまたは注射器が必要とされる。
【発明の概要】
【0009】
本発明によれば、この必要性は、独立請求項1の特徴によって定義される注射器によって、および独立請求項12の特徴によって定義される方法によって解決される。好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
【0010】
一態様では、本発明は、バレルと、ストッパと、プランジャとを備える注射器である。バレルは、中空内部と、オリフィスと、オリフィスの反対側の開口部とを有する。ストッパはバレルの中空内部に配置され、それによってバレルの内部に密閉されたチャンバを規定する。ストッパはバレルの内部で変位可能であり、それによってチャンバの容積を変化させる。使用中、プランジャはバレルの開口部を通ってバレルの中空内部に延在する。ストッパは、チャンバの容積が減少するように、プランジャによってオリフィスに向かって移動されるときに、オリフィスを介してバレルから液体を排出することができる。プランジャは、バレルの外側の遠位端とバレルの中空内部の内側の近位端とを有する。ストッパは、プランジャに向けられた遠位面と、チャンバに向けられた近位面と、遠位面に開口する内部空洞とを有する。注射器は、ストッパの空洞が微生物学的に密封されるように、ストッパの空洞を密封する密封構造を備えている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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