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公開番号2025159097
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2025133439,2023109508
出願日2025-08-08,2018-06-13
発明の名称強力な抗炎症ソフトコルチコステロイド化合物およびその使用
出願人ボドール ラボラトリーズ, インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07J 3/00 20060101AFI20251009BHJP(有機化学)
要約【課題】 疾患を処置する方法を提供すること
【解決手段】 強力なソフトコルチコステロイド、それらを含む薬学的組成物、および抗炎症剤として使用するための方法。また、プロピオン酸フルチカゾンおよび同様のコルチコステロイドをソフトにして、強力であるがより安全な代替物に到達するための方法。フルチカゾンと等しく強力であるがフルチカゾンよりも安全である化合物、S-フルオロメチル17α-ジクロロアセトキシ-6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオエート、がとりわけ提供される。特に興味深い別の化合物は、2-ヒドロキシエチル17α-ジクロロアセトキシ-6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16β-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボキシレートである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明


発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2017年6月13日に出願した米国特許仮出願第62/518,922号、2017年9月15日に出願した米国特許仮出願第62/559,201号および2017年9月22日に出願した米国特許仮出願第62/562,099号の利益を主張し、これらはすべて、その全体が参照により本明細書中に援用され、依拠される。
続きを表示(約 3,100 文字)【0002】
分野
強力なソフトコルチコステロイド、それらを含む薬学的組成物、および抗炎症剤として使用するための方法。また、プロピオン酸フルチカゾンおよび同様のコルチコステロイドをソフトにして、強力であるがより安全な代替物に到達するための方法。
【背景技術】
【0003】
背景技術
強力な糖質コルチコイドの局部的適用または他の局所的適用は、クッシング様顔貌、下垂体副腎抑制、皮膚萎縮、免疫抑制および創傷治癒阻害などの重篤な有毒作用を生じさせることがある。アレルギーおよび白内障をはじめとした他の種類の毒性反応は、このタイプの薬物を長期間使用したことに起因する。
【0004】
糖質コルチコステロイドを眼に適用すると、さらなる問題が生じる。眼に備わっている防御機構により、眼に適用された用量のうち、ほんの少量しか眼の内部の標的部位に到達せず、一般に、総用量の90パーセント超が全身循環に進む。ひいては、このせいで、上に記載されたタイプの重大な全身性副作用が生じる。さらに、これらの薬物を眼に使用すると、眼内圧(IOP)の上昇という、より重大かつ具体的な副作用が生じる。実際に、コルチコステロイドによって誘発される慢性または急性緑内障が、1960年代初頭から報告されている。一般に、コルチコステロイドは、炎症を管理するために、局部的にしか必要とされない。しかしながら、吸収されたステロイドは、上で述べた重大な副作用に関わる。房水流出路および隣接組織のグリコサミノグリカン(GAG)に対するコルチコステロイドの影響が、糖質コルチコイドによって誘発される高眼圧症の発症において重要であると考えられている。
【0005】
ゆえに、全身作用を欠き、その結果としてこのクラスの薬物に関連する重大な全身性副作用を生じさせない、強力な局所抗炎症ステロイドが、非常に必要とされている。
【0006】
「ソフト」ステロイドは、従来のステロイドに匹敵する強力な抗炎症活性を有するが全身作用が最小限の化合物である。これらの化合物には、6、9および16位に様々な置換基を必要に応じて有するΔ

およびΔ
1,4
17α-アルコキシ-11β-ヒドロキシ-3-オキソアンドロステン、ならびに17β-カルボン酸のエステルまたはチオエステルである関連する11-置換化合物が含まれる。これらの17α-エーテルは、Bodorの米国特許第4,710,495号に記載されている。好ましい化合物は、17α-アルコキシ-11β-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-3-オン-17β-カルボン酸のハロアルキルエステルであると教示されている。
【0007】
強力な抗炎症活性を有するが全身作用が最小限であると記載されている別のシリーズの「ソフト」ステロイドは、Bodorの米国特許第4,996,335号の17α-カーボネートである。これらの化合物には、好ましい実施形態として、ハロアルキル17α-アルコキシカルボニルオキシ-11β-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-3-オン-
17β-カルボキシレート、ならびに6α-および/または9α-フッ素ならびに16α-または16β-メチル置換基を必要に応じて有する対応するΔ
1,4
化合物が含まれる。これらの化合物の1つは、1998年にFDAが承認し、5つまたはそれを超える製品として世界中で販売されている、エタボン酸ロテプレドノール(LE)としても知られる、クロロメチル17α-エトキシカルボニルオキシ-11β-ヒドロキシアンドロスタ-1,4-ジエン-3-オン-17β-カルボキシレートである。
【0008】
第1世代の「ソフト」コルチコステロイドの設計および開発を通じて、17α-カーボネート-17β-クロロメチルエステルのソフトファーマコフォア中心と、コルチコステロイド構造の通常の修飾(例えば、6αおよび/または9αにおけるフッ素化、16αおよび16β位におけるメチル化、ならびに17β-エステル官能基および17α-カーボネート官能基を変化させること)とを組み合わせて、120を超える化合物が合成され、研究された。QSAR研究から、公知の活性増強基がこのタイプのソフトステロイドにおいても同様に非常に効果的であることが示唆された。相対的レセプター結合活性(RRBA)値は、フルオロ置換基の有無、分子の体積(半経験的量子化学的方法によって計算される)および分配係数の計算値と密接に相関した。一部の置換LE誘導体は、極めて強力であり、例えば、6α,9α-ジフルオロ-16α-メチルロテプレドノール誘導体は、公知のあらゆるコルチコステロイドのうち最も高いRRBA(デキサメタゾンが100であるとして2100)を示した。しかしながら、このクラスでは、その新しいステロイドが、強力であればあるほど、「ソフト」ではなくなることが見出された。換言すれば、これらは、容易に加水分解されない/不活性化されないが酸化的代謝を受けやすい、現在知られている強力なコルチコステロイドにより近い。このようにして、6位および9位および16位において置換された化合物は結局、後に、真の「ソフト」ドラッグではないことが判明した。
【0009】
エチプレドノールジクロアセテート(ED;エチル17α-ジクロロアセトキシ-11β-ヒドロキシアンドロスタ-1,4-ジエン-3-オン-17β-カルボキシレート)は、プレドニゾロンの不活性な代謝産物であるΔ

-コルチエン酸(1)から出発して、それが17α-ジクロロアセテート(2)およびエステル化によってED(3)に変換される、レトロメタボリック原理を用いて設計された第2世代のソフトコルチコステロイドである。下記のスキーム1を参照のこと;Bodorの米国特許第5,981,517号も参照のこと。
JPEG
2025159097000001.jpg
127
139
【0010】
EDは、ユニークな第2世代の「ソフト」コルチコステロイドであり、17α位にハロゲン置換基を含む最初のものであり、実際に重要なファーマコフォアとして働く。ジクロロ官能基が活性に必要である(モノクロロ誘導体は、塩素が立体障害によって追い込まれる位置が好ましくないことに起因して活性を欠く)ことが示されている。ジクロロアセチル官能基は、EDの「ソフト」な性質にも関わっている。ジクロロ置換基は、酢酸エステルにおける酵素加水分解の二次速度定数kcat/kMを非置換エステルと比べて20倍上昇させるが、一塩素の置換基は何の変化も引き起こさない。
17β-クロロメチルエステルのエステル切断によって加水分解的に不活性化されるエタボン酸ロテプレドノール(LE;4)によって代表される、コルチエン酸に基づく第1世代の「ソフト」コルチコステロイドとは対照的に、EDでは、加水分解は、17β-エステルにおいて切断せず、主に、17α-ジクロロアセチル官能基において切断する。それにもかかわらず、対応する17α-OH-代謝産物は、不活性であるので、ソフトドラッグの要件を満たす。
JPEG
2025159097000002.jpg
53
137
(【0011】以降は省略されています)

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