特許ウォッチ

公開番号2025158457
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2024061014
出願日2024-04-04
発明の名称エンジンユニット、及びエンジンユニットを備える鞍乗型車両
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人弁理士法人新樹グローバル・アイピー,個人
主分類F16H 9/18 20060101AFI20251009BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】可動シーブの位置を検出する位置検出機構に接続されるハーネスの接続性の向上。
【解決手段】エンジンユニット8は、クランク軸22と、ケース2と、無段変速機15とを備える。ケース2は、クランク軸22を支持するクランクケース21を含む。無段変速機15は、電子制御式であり、ケース2に収容される。無段変速機15は、クランク軸22の軸方向に移動可能な可動シーブ57と、可動シーブ57の位置を検出する位置検出機構100とを含む。位置検出機構100は、ケース2を貫通するように配置され可動シーブ57の移動に応じて回転するシャフト104と、ケース2の外側に配置されシャフト104の回転角を検出する回転センサ102とを含む。位置検出機構100は、回転センサ102が検出するシャフト104の回転角に基づいて可動シーブ57の位置を検出する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項１】
クランク軸と、
前記クランク軸を支持するクランクケースを含むケースと、
前記ケースに収容される電子制御式の無段変速機と、
を備え、
前記無段変速機は、前記クランク軸の軸方向に移動可能な可動シーブと、前記可動シーブの位置を検出する位置検出機構とを含み、
前記位置検出機構は、前記ケースを貫通するように配置され前記可動シーブの移動に応じて回転するシャフトと、前記ケースの外側に配置され前記シャフトの回転角を検出する回転センサとを含み、前記回転センサが検出する前記シャフトの回転角に基づいて前記可動シーブの位置を検出する、
エンジンユニット。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記ケースは、前記無段変速機のベルトを収容するベルト室を含み、
前記クランクケースは、クランク室を含み、
前記シャフトは、前記ベルト室と前記クランク室とを通るように配置されている、
請求項１に記載のエンジンユニット。
【請求項３】
前記ケースは、前記クランクケース内で前記クランクケースに取り付けられ、前記クランク室と、前記ベルト室とを区画するクランクケースカバーをさらに含み、
前記可動シーブの一部及び前記シャフトは、前記クランクケースカバーの内部に配置されている、
請求項２に記載のエンジンユニット。
【請求項４】
前記シャフトは、前記可動シーブの前記軸方向の直線運動を前記シャフトの回転運動に変換するカムを含む、請求項１に記載のエンジンユニット。
【請求項５】
前記無段変速機は、前記可動シーブを前記軸方向に移動させるシーブ駆動機構をさら含み、
前記可動シーブは、前記軸方向に延びるボス部を含み、
前記シーブ駆動機構は、前記ボス部に回転可能かつ前記軸方向に移動不能に支持される駆動部材を含み、
前記シャフトの前記カムは、前記駆動部材に係止されている、
請求項４に記載のエンジンユニット。
【請求項６】
前記位置検出機構は、前記シャフトの回転方向の一方に向けて前記シャフトを付勢する付勢部材をさらに含む、
請求項１に記載のエンジンユニット。
【請求項７】
前記位置検出機構は、前記シャフトを支持する支持部材をさらに含み、
前記ケースは、前記無段変速機が車両に搭載された状態における鉛直方向を上下方向とした場合に上方に向かって開口し、前記支持部材が配置される開口を含む、
請求項１に記載のエンジンユニット。
【請求項８】
前記シャフトは、第１端と、前記第１端よりも下方に位置する第２端とを含み、前記第１端において前記支持部材に片持ち支持されている、
請求項７に記載のエンジンユニット。
【請求項９】
前記支持部材は、前記シャフトの前記第１端に配置されるブッシュを含み、
前記ブッシュは、前記シャフトに沿って延びている、
請求項８に記載のエンジンユニット。
【請求項１０】
請求項１から９のいずれか１項に記載のエンジンユニットを備える、鞍乗型車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、エンジンユニット、及びエンジンユニットを備える鞍乗型車両に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、電動アクチュエータを用いて可動シーブを移動させる無段変速機が知られている。特許文献１の無段変速機は、可動シーブの軸方向位置を検出する非接触式の位置検出センサを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１８－０６６４３４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１では、可動シーブの軸方向位置を検出する位置検出センサは、エンジンユニットの内部に配置されている。位置検出センサをエンジンユニットの内部に配置した場合、位置検出センサに接続されるハーネスをエンジンユニットの内部から外部に取り出す必要があり、ハーネスの接続性が低下する。
【０００５】
発明の課題は、可動シーブの位置を検出する位置検出機構に接続されるハーネスの接続性の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の一態様に係るエンジンユニットは、クランク軸と、ケースと、無段変速機とを備える。ケースは、クランク軸を支持するクランクケースを含む。無段変速機は、電子制御式であり、ケースに収容される。無段変速機は、クランク軸の軸方向に移動可能な可動シーブと、可動シーブの位置を検出する位置検出機構とを含む。位置検出機構は、ケースを貫通するように配置され可動シーブの移動に応じて回転するシャフトと、ケースの外側に配置されシャフトの回転角を検出する回転センサとを含む。位置検出機構は、回転センサが検出するシャフトの回転角に基づいて可動シーブの位置を検出する。
【０００７】
本態様に係るエンジンユニットでは、位置検出機構は、ケースを貫通し可動シーブの移動に応じて回転するシャフトの回転角をケースの外側に配置される回転センサで検出することで可動シーブの位置を検出する。これにより。回転センサがケースの内部に配置されている場合と比べて、位置検出機構に接続されるハーネスの接続性の向上を図るこができるとともに、エンジンからの発熱の影響を受けにくくなる。
【０００８】
ケースは、無段変速機のベルトを収容するベルト室を含んでもよい。クランクケースは、クランク室を含んでもよい。シャフトは、ベルト室とクランク室とを通るように配置されてもよい。この場合は、クランク軸に近い位置にシャフトを配置することが可能になるので、可動シーブの位置検出精度の向上が期待できる。可動シーブまで最短距離でシャフトを配置することが可能になるので、シャフトの寸法を抑制できる。
【０００９】
ケースは、クランクケース内でクランクケースに取り付けられ、クランク室とベルト室とを区画するクランクケースカバーをさらに含んでもよい。可動シーブの一部及びシャフトは、クランクケースカバーの内部に配置されてもよい。この場合は、位置検出機構の一部をクランクケースカバーによって保護することができる。
【００１０】
シャフトは、可動シーブの軸方向の直線運動をシャフトの回転運動に変換するカムを含んでもよい。この場合は、カムを用いることによって、さらに簡単かつ安価な構成で位置検出機構を実現できる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許