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公開番号
2025158307
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-17
出願番号
2024060718
出願日
2024-04-04
発明の名称
せん断加工用金型及びその製造方法
出願人
山陽特殊製鋼株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B21D
37/01 20060101AFI20251009BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約
【課題】本願は表面に硬質被膜を有するせん断加工用金型において、ハイテン等の高強度材料をせん断加工しても、硬質被膜のはく離が抑制され、硬質被膜の耐久性に優れたせん断加工用金型を提供する。
【解決手段】Ti系の窒化物、炭化物及び炭窒化物の少なくともいずれかである硬質被膜を金型基材の表面に被覆したせん断加工用金型であって、前記硬質被膜は、膜厚が2μm以上であり、前記金型基材は、圧縮試験における0.2%耐力が2300MPa以上であり、23℃でのシャルピー衝撃値が10J/cm
2
以上であり、前記金型基材に前記硬質被膜が形成された複合体についての、JIS Z 2244-1に規定されるビッカース硬さHV0.5を複合硬さとした場合に、前記複合硬さが900HV0.5以上であることを特徴とするせん断加工用金型。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Ti系の窒化物、炭化物及び炭窒化物の少なくともいずれかである硬質被膜を金型基材の表面に被覆したせん断加工用金型であって、
前記硬質被膜は、膜厚が2μm以上であり、
前記金型基材は、圧縮試験における0.2%耐力が2300MPa以上であり、23℃でのシャルピー衝撃値が10J/cm
2
以上であり、
前記金型基材に前記硬質被膜が形成された複合体についての、JIS Z 2244-1に規定されるビッカース硬さHV0.5を複合硬さとした場合に、前記複合硬さが900HV0.5以上であることを特徴とするせん断加工用金型。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記硬質被膜は、TiNであることを特徴とする請求項1に記載のせん断加工用金型。
【請求項3】
前記金型基材は、冷間ダイス鋼、熱間ダイス鋼、高速度工具鋼及び粉末高速度工具鋼のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のせん断加工用金型。
【請求項4】
前記シャルピー衝撃値は、前記金型基材から作製した幅10mm、高さ10mm、長さ55mmの試験片であって、中央に半径10mmで深さ2mmの円弧状C形状ノッチを有する試験片を用いて測定したシャルピー衝撃値であることを特徴とする請求項1に記載のせん断加工用金型。
【請求項5】
前記硬質被膜は、PVD法で形成されるPVD被膜であることを特徴とする請求項1に記載のせん断加工用金型。
【請求項6】
硬質被膜を金型基材の表面に被覆したせん断加工用金型の製造方法であって、
圧縮試験における0.2%耐力が2300MPa以上であり、23℃でのシャルピー衝撃値が10J/cm
2
以上である前記金型基材に対して、Ti系の窒化物、炭化物及び炭窒化物の少なくともいずれかで形成される前記硬質被膜を2μm以上の膜厚で形成して、
前記金型基材に前記硬質被膜が形成された複合体についての、JIS Z 2244-1に規定されるビッカース硬さHV0.5を複合硬さとした場合に、前記複合硬さを900HV0.5以上にすることを特徴とするせん断加工用金型の製造方法。
【請求項7】
前記硬質被膜は、TiNであることを特徴とする請求項6に記載のせん断加工用金型の製造方法。
【請求項8】
前記金型基材は、冷間ダイス鋼、熱間ダイス鋼、高速度工具鋼及び粉末高速度工具鋼のいずれかであることを特徴とする請求項6に記載のせん断加工用金型の製造方法。
【請求項9】
前記シャルピー衝撃値は、前記金型基材から作製した幅10mm、高さ10mm、長さ55mmの試験片であって、中央に半径10mmで深さ2mmの円弧状C形状ノッチを有する試験片を用いて測定したシャルピー衝撃値であることを特徴とする請求項6に記載のせん断加工用金型の製造方法。
【請求項10】
前記硬質被膜をPVD法で形成することを特徴とする請求項6に記載のせん断加工用金型の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、せん断加工用金型及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
鍛造やプレス加工といった塑性加工に用いる金型には、冷間ダイス鋼、熱間ダイス鋼、高速度工具鋼、超硬合金等を基材に用いた金型が用いられてきた。塑性加工のうち、室温付近の加工が冷間加工、400℃以上での加工が温間または熱間加工と分類される。これらの塑性加工において、いずれの鋼材を用いた金型でも、金型表面において被加工材との凝着摩耗が問題となる。そのため、金型の摩擦面には耐摩耗性が要求される。特に、被加工材の高強度化に伴い、金型のより優れた耐摩耗性が要求される。
【0003】
近年では、表面改質技術の向上に伴って、金型表面に硬質被膜を形成し、耐摩耗性を向上させた金型の使用が増加している。硬質被膜の施工方法にはCVD法(化学蒸着法)、PVD法(物理蒸着法)、TRD法(熱反応析出拡散法)、PCVD法(プラズマ化学蒸着法)等がある。特にPVD法やPCVD法は、施工温度が500℃以下のため、金型の寸法変化が少なく、被膜施工後の熱処理が不要のため広く普及している。
【0004】
例えば、特許文献1は金型基材の表面に、AlCrSiの窒化物からなる硬質被膜を有するせん断加工用被覆金型が開示されている。本金型は、硬質被膜の膜厚が0.3μmから2.0μmであり、金型の平面部における硬質被膜の膜厚に対する、金型のエッジ部における硬質被膜の膜厚の比率を0.60から1.40とした金型である。特許文献1の金型によれば、板厚が薄く高硬度な材料のせん断加工において精度よく加工ができ、優れた耐久性が得られるとしている。さらに、特許文献2は、6質量%以下のCoを含み、WCを主体とする焼結部材で構成される金型であって、表面にAl、CrおよびNを含む硬質被膜を備えた、電磁軟鉄の打抜き加工用金型が開示されている。特許文献2の金型によれば、打抜き加工の際に電磁軟鉄が金型表面に凝着することが抑制され、凝着に起因する金型の磨耗を抑制できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-117438号公報
特許第6878999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方で、自動車の軽量化や衝突安全性の観点から、ハイテン(高張力鋼)を代表とする高強度鋼板が普及している。この高強度鋼板に対する加工においては、金型への負荷が増大し、金型寿命が低下する。そのため高強度鋼板を加工する金型についても、耐摩耗性向上のために、表面に硬質被膜を形成することが行われる。しかし、ハイテンのように被加工材の強度が高い場合、硬質被膜を形成しても早期にはく離が発生してしまい、十分な金型寿命を実現できなかった。
【0007】
そこで、本願は表面に硬質被膜を有するせん断加工用金型において、ハイテン等の高強度材料をせん断加工しても、硬質被膜のはく離が抑制され、硬質被膜の耐久性に優れたせん断加工用金型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
【0009】
(1) Ti系の窒化物、炭化物及び炭窒化物の少なくともいずれかである硬質被膜を金型基材の表面に被覆したせん断加工用金型であって、
前記硬質被膜は、膜厚が2μm以上であり、
前記金型基材は、圧縮試験における0.2%耐力が2300MPa以上であり、23℃でのシャルピー衝撃値が10J/cm
2
以上であり、
前記金型基材に前記硬質被膜が形成された複合体についての、JIS Z 2244-1に規定されるビッカース硬さHV0.5を複合硬さとした場合に、前記複合硬さが900HV0.5以上であることを特徴とするせん断加工用金型。
【0010】
(2) 前記硬質被膜は、TiNであることを特徴とする上記(1)に記載のせん断加工用金型。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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