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公開番号
2025152443
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024054342
出願日
2024-03-28
発明の名称
球状無機酸化物粉末の製造方法
出願人
株式会社レゾナック
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01F
7/027 20220101AFI20251002BHJP(無機化学)
要約
【課題】粒子表面に存在するNa
+
の量を低減した球状無機酸化物粉末を簡便に、小規模な設備で短時間に製造できる方法を提供する。
【解決手段】火炎を形成するバーナーによって炉の内側に高温領域を形成する高温化工程と、炉内に原料無機酸化物粉末を投入し加熱溶融することで球状無機酸化物粉末を生成する球状化工程と、球状無機酸化物粉末を水槽中の冷却洗浄水に投入して球状無機酸化物粉末の冷却及び洗浄を行う冷却洗浄工程と、球状無機酸化物粉末と冷却洗浄水とを分離し、球状無機酸化物粉末を回収する回収工程と、を含む、球状無機酸化物粉末の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
火炎を形成するバーナーによって炉の内側に高温領域を形成する高温化工程と、
前記炉内に原料無機酸化物粉末を投入し加熱溶融することで球状無機酸化物粉末を生成する球状化工程と、
前記球状無機酸化物粉末を水槽中の冷却洗浄水に投入して前記球状無機酸化物粉末の冷却及び洗浄を行う冷却洗浄工程と、
前記球状無機酸化物粉末と前記冷却洗浄水とを分離し、前記球状無機酸化物粉末を回収する回収工程と、
を含む、球状無機酸化物粉末の製造方法。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記球状無機酸化物粉末が、前記炉を出てから5秒以内に前記冷却洗浄水に投入される、請求項1に記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
【請求項3】
前記球状無機酸化物粉末に水を噴霧して前記球状無機酸化物粉末の予備冷却を行う予備冷却工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
【請求項4】
分離後の前記球状無機酸化物粉末を乾燥する乾燥工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
【請求項5】
前記原料無機酸化物粉末がアルミナ粉末である、請求項1又は2に記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
【請求項6】
前記球状無機酸化物粉末の円形度が0.90以上である、請求項1又は2に記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
【請求項7】
前記炉が円筒形状である、請求項1又は2に記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示の内容は、球状無機酸化物粉末の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
熱伝導性を有する無機酸化物粉末は、電子部品の封止樹脂に充填されることで、封止樹脂に電子部品動作時の発熱を放散させる機能を付与する放熱フィラーとして用いられる。近年、エレクトロニクス技術やAI解析技術の進展に伴い、電子回路及び電子部品の発熱密度が急速に高まっている。したがって、高い熱伝導性を有し、樹脂への充填が実施し易い球状の無機酸化物のフィラーが望まれている。そのようなフィラーとして、比較的安価で化学的な安定性を有する球状のアルミナ粉末が以前から多く活用されている。
【0003】
球状のアルミナ粉末は、一般に、原料アルミナ粉末を火炎中に溶射する火炎溶融法で製造される。原料アルミナ粉末は、工業的には一般にボーキサイト鉱石を苛性ソーダで溶解し、精製するバイヤー法により製造される。バイヤー法で製造した原料アルミナ粉末は、粒子内部及び粒子表面上に苛性ソーダに由来するNa
+
(ナトリウムイオン)が多量に存在する。このような原料アルミナ粉末を球状化することにより得られたアルミナ粉末には、Na
+
が残存している。Na
+
が表面上に多量に存在するアルミナ粉末を半導体製品等に用いた場合、Na
+
に起因して耐湿信頼性及び絶縁性能が低下する可能性がある。したがって、半導体用途においてはNa
+
量を低減したアルミナ粉末を使用することが望ましい。
【0004】
アルミナ粒子の表面上に存在するNa
+
及びその他のイオン性不純物の量を低減する方法としては、一般的な水道水よりも溶存イオン濃度が低い、イオン交換樹脂を用いて生成したイオン交換水を用いて球状アルミナを洗浄する方法が知られている(特許文献1)。火炎溶融法で製造した球状アルミナをサイクロンで回収したのち洗浄槽に供給して洗浄する方法も開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-281063号公報
特開2017-75062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の方法では、量産時において、多量のアルミナ粉末を洗浄するために必要なイオン交換水を生成する大規模な装置が必要であるため、設備建設費及び製造コストが上昇すると共に、大きな設備を配置するための広い敷地を用意する必要がある。さらに、製造時間が長くなることに起因して製造コストが増大する。特許文献2の方法では、火炎溶融法で製造した球状アルミナを回収機構を経由して洗浄槽に投入するため、処理に時間がかかり、設備が大型化してコストが高くなり、熱履歴が高くなって粉体物性に影響する。
【0007】
本開示は、粒子表面に存在するNa
+
の量を低減した球状無機酸化物粉末を簡便に、小規模な設備で短時間に製造できる方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の内容は、以下の事項に関する。
[1]
火炎を形成するバーナーによって炉の内側に高温領域を形成する高温化工程と、
前記炉内に原料無機酸化物粉末を投入し加熱溶融することで球状無機酸化物粉末を生成する球状化工程と、
前記球状無機酸化物粉末を水槽中の冷却洗浄水に投入して前記球状無機酸化物粉末の冷却及び洗浄を行う冷却洗浄工程と、
前記球状無機酸化物粉末と前記冷却洗浄水とを分離し、前記球状無機酸化物粉末を回収する回収工程と、
を含む、球状無機酸化物粉末の製造方法。
[2]
前記球状無機酸化物粉末が、前記炉を出てから5秒以内に前記冷却洗浄水に投入される、[1]に記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
[3]
前記球状無機酸化物粉末に水を噴霧して前記球状無機酸化物粉末の予備冷却を行う予備冷却工程をさらに含む、[1]又は[2]に記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
[4]
分離後の前記球状無機酸化物粉末を乾燥する乾燥工程をさらに含む、[1]~[3]のいずれかに記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
[5]
前記原料無機酸化物粉末がアルミナ粉末である、[1]~[4]のいずれかに記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
[6]
前記球状無機酸化物粉末の円形度が0.90以上である、[1]~[5]のいずれかに記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
[7]
前記炉が円筒形状である、[1]~[6]のいずれかに記載の球状無機酸化物粉末の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示の製造方法によれば、粒子表面に存在するNa
+
の量を低減した球状無機酸化物粉末を簡便に、小規模な設備で短時間に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一実施形態の球状無機酸化物粉末の製造方法のプロセスフローを示した図である。
図1のプロセスフローに適用可能な製造装置の構成を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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