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公開番号
2025151929
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024053566
出願日
2024-03-28
発明の名称
アルミニウム合金板材
出願人
株式会社UACJ
代理人
弁理士法人あしたば国際特許事務所
主分類
C22C
21/02 20060101AFI20251002BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】アルミニウム合金の廃材を利用して製造することができ、且つ、曲げ性を備えたアルミニウム合金板材を提供する。
【解決手段】0.50~1.50質量%のSiと、0.35~0.80質量%のMgと、0.08~0.60質量%のFeと、0.001~0.40質量%のCuと、0.01~0.25質量%のMnと、0.00質量%を超え0.09質量%以下のTiと、を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金からなり、2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)と2θ=17°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(B)の合計に対する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)の割合が10.0%以上であり、ND-TD面の全板厚におけるCube方位の集積度が10以上であるアルミニウム合金板材。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
0.50~1.50質量%のSiと、0.35~0.80質量%のMgと、0.08~0.60質量%のFeと、0.001~0.40質量%のCuと、0.01~0.25質量%のMnと、0.00質量%を超え0.09質量%以下のTiと、を含有し、任意に、0.05質量%以下のCr、0.05質量%以下のZn、及び0.05質量%以下のBからなる群から選択される1種以上を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金からなり、
X線回折分析したときに、第2相粒子のα-AlFeMnSi相に起因する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)とβ-AlFeMnSi相に起因する2θ=17°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(B)の合計に対する該α-AlFeMnSi相に起因する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)の割合((A/(A+B))×100)が10.0%以上であり、
ND-TD面の全板厚におけるCube方位の集積度が10.0以上であること、
を特徴とするアルミニウム合金板材。
続きを表示(約 370 文字)
【請求項2】
前記第2相粒子のα-AlFeMnSi相に起因する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)とβ-AlFeMnSi相に起因する2θ=17°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(B)の合計に対する該α-AlFeMnSi相に起因する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)の割合((A/(A+B))×100)が25.0%以上であることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金板材。
【請求項3】
圧延方向に対して0°方向、45°方向及び90°方向の引張強さがいずれも190MPa以上であり、
圧延方向に対して0°方向、45°方向及び90°方向の伸びがいずれも23%以上であること、
を特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金板材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のボディパネル等に用いられるアルミニウム合金板材に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、アルミニウム合金を作製する場合、良好な強度や耐食性を確保するため、アルミニウム新地金を鋳造原料とし、SiやMgなどの元素を添加することにより化学成分を所望の範囲に調整していた。しかし、アルミニウム新地金は製造時に多量の電力を消費するため、鋳造原料としてアルミニウム新地金を使用すると電力由来のCO
2
排出量が多くなり、環境負荷が高くなるという問題がある。特に近年ではカーボンニュートラルの達成が世界中で社会的課題となっているため、新地金の使用量を減らすことの重要性が増している。
【0003】
自動車のボディパネル用には、成形性やベークハード(BH)性に優れた6000系アルミニウム合金板材が用いられている。6000系アルミニウム合金板材は、他のアルミニウム合金などに比して合金元素量が少なく、アルミニウム合金溶解材として再利用する際に、元の6000系アルミニウム合金鋳塊が得やすく、リサイクルにも適している(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-116594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、6000系アルミニウム合金についての曲げ加工性の向上について触れているものの、リサイクル性に関するアルミニウム合金材の具体的な組成や特性には言及していない。
【0006】
そのため、6000系等のAl-Mg-Si系アルミニウム合金について、アルミニウム合金の廃材を利用して製造でき、且つ、曲げ性等に優れたアルミニウム合金材が求められている。
【0007】
従って、本発明の目的は、アルミニウム合金材の廃材を利用して製造することができ、且つ曲げ性に優れたアルミニウム合金板材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討の結果、アルミニウム合金材の廃材がFeを含有することに起因して、これを用いて製造されるアルミニウム合金材には、アルミニウム合金の第2相粒子のα-AlFeMnSi相の比率が低下して性能(曲げ性)が低下することを見出し、そして、アルミニウム合金の組成を適切に調整し、且つ、製造方法を適切にして、第2相粒子におけるα-AlFeMnSi相の比率を高めると共に、アルミニウム合金の組成を適切に調整して強度を高めることにより、Feを含有するアルミニウム合金材の廃材を製造原料に用いても、曲げ性に優れたアルミニウム合金板材が得られることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明(1)は、
0.50~1.50質量%のSiと、0.35~0.80質量%のMgと、0.08~0.60質量%のFeと、0.001~0.40質量%のCuと、0.01~0.25質量%のMnと、0.00質量%を超え0.09質量%以下のTiと、を含有し、任意に、0.05質量%以下のCr、0.05質量%以下のZn、及び0.05質量%以下のBからなる群から選択される1種以上を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金からなり、
X線回折分析したときに、第2相粒子のα-AlFeMnSi相に起因する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)とβ-AlFeMnSi相に起因する2θ=17°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(B)の合計に対する該α-AlFeMnSi相に起因する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)の割合((A/(A+B))×100)が10.0%以上であり、
ND-TD面の全板厚におけるCube方位の集積度が10.0以上であること、
を特徴とするアルミニウム合金板材である。
また、本発明(2)は、前記第2相粒子のα-AlFeMnSi相に起因する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)とβ-AlFeMnSi相に起因する2θ=17°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(B)の合計に対する該α-AlFeMnSi相に起因する2θ=42°付近にピークトップを有する回折ピークの強度積分値(A)の割合((A/(A+B))×100)が25.0%以上であることを特徴とする(1)のアルミニウム合金板材である。
また、本発明(3)は、
圧延方向に対して0°方向、45°方向及び90°方向の引張強さがいずれも190MPa以上であり、
圧延方向に対して0°方向、45°方向及び90°方向の伸びがいずれも23%以上であること、
を特徴とする(1)のアルミニウム合金板材である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アルミニウム合金材の廃材を利用して製造することができ、且つ、曲げ性に優れたアルミニウム合金板材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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