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公開番号2025150257
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051057
出願日2024-03-27
発明の名称排ガス浄化用触媒
出願人エヌ・イーケムキャット株式会社,ダイハツ工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B01J 35/57 20240101AFI20251002BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】パラフィンのエミッション量を削減することが可能な排ガス浄化用触媒、また、比較的に少ない貴金属の使用量でありながらも、暖機性能がさらに改善された排ガス浄化用触媒を提供する。
【解決手段】排ガス浄化用触媒は、基材11と、基材上に設けられた触媒層とを少なくとも備え、触媒層は、基材上に設けられ且つPdを含有する第1触媒層21、第1触媒層上に設けられ且つRhを含有する第2触媒層31、第2触媒層上に設けられた第3触媒層41であって、上流側でPdとPtを含有する上流側第3触媒層41aと、排ガス流路の下流側であり上流側第3触媒層と距離Lcだけ離間して設けられ且つRhを含有する下流側第3触媒層41bとを有する第3触媒層とを備える。前記距離Lcは、基材全長に対して0.5~15%であり、上流側第3触媒層中のPt含有量(g/L)は、上流側第3触媒層中のPd含有量(g/L)に対して3%以上30%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
排ガスが通過するガス流路を区画する基材と、
前記基材上に設けられた触媒層と、を少なくとも備え、
前記触媒層は、前記基材上に設けられ且つPdを含有する第1触媒層、前記第1触媒層上に設けられ且つRhを含有する第2触媒層、並びに、前記第2触媒層上に設けられた第3触媒層であって前記排ガス流路の上流側に設けられ且つPdとPtを含有する上流側第3触媒層と前記排ガス流路の下流側に設けられ前記上流側第3触媒層と距離Lcだけ離間して設けられ且つRhを含有する下流側第3触媒層とを有する前記第3触媒層を備え、
前記距離Lcが、前記排ガスの流れ方向の断面視で前記基材の全長を基準として0.5~15%の範囲内にあり、
前記上流側第3触媒層中の前記基材1LあたりのPt含有量(g/L)は、前記上流側第3触媒層中の前記基材1LあたりのPd含有量(g/L)に対して3%以上30%以下の範囲内にある、
排ガス浄化用触媒。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記上流側第3触媒層は、前記排ガスの流れ方向の断面視で前記基材の全長に対して30~70%の範囲で前記第2触媒層を覆うように設けられており、
前記下流側第3触媒層は、前記排ガスの流れ方向の断面視で前記基材の全長に対して70~30%の範囲で前記第2触媒層を覆うように設けられている
請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
【請求項3】
前記基材1Lあたりの前記下流側第3触媒層中のRh含有量(g/L)が、前記基材1Lあたりの前記第2触媒層中のRh含有量(g/L)よりも多い
請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
【請求項4】
前記基材1Lあたりの前記第1触媒層の触媒量が、10~100(g/L)である
請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
【請求項5】
前記上流側第3触媒層は、CeとZrを含む第4母材粒子を含有し、
前記第4母材粒子上にPtが担持されている
請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス浄化用触媒に関し、特に白金、パラジウム及びロジウムを必須成分として用いた、積層構造の触媒層を備える排ガス浄化用触媒に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等の内燃機関から排出される炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、及び窒素酸化物(NOx)等の浄化において、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)等の白金族元素(PGM:Platinum Group Metal)を触媒活性成分として用いた三元触媒(TWC:Three-Way Catalyst)が広く用いられている。
【0003】
従来、比較的に高価なPGMの使用量を削減するとともに高い触媒活性を確保するため、微細な粒子の状態で触媒活性成分を基材上に担持させた複合粒子構造の排ガス浄化用触媒が広く用いられている。具体的には、アルミナ、ジルコニア、セリア等の金属酸化物からなる母材粒子と、この母材粒子上に担持されたPGMとを有する排ガス浄化用触媒等が例示される。
【0004】
この種の排ガス浄化用触媒は、高温の排ガスを供給して暖機時間を短縮し、触媒活性温度まで早期に昇温させて高効率な浄化性能を発揮させるために、エンジンの直下に設けられることが多い。しかし、例えばエンジン始動初期では排ガスの温度が低いため、目的とする触媒活性が得られ難い。また近年では、エンジンの停止と運転を頻繁に繰り返す車両が多くなってきている。そのため、触媒の暖機性能の向上及び低温浄化性能の向上が求められてきている。触媒の低温浄化性能の向上のためには、触媒貴金属の担持量を増やすことが考えられるが、コストアップにつながるという潜在的な問題がある。
【0005】
かかる課題に対して、従来から種々の提案がなされており、例えばPd及びRhを必須成分として用いた、積層構造の触媒層を備える排ガス浄化用触媒等が開発されている。具体的には、特許文献1及び特許文献2には、ハニカム基材上に、Pd触媒層、Rh触媒層、及びPd触媒層をこの順に有する3層積層構造の触媒層を備える排ガス浄化用触媒が開示されている。
【0006】
また、排ガス流路において上流側と下流側で別個の触媒層をハニカム基材上に配置したゾーンコート触媒等も開発されている。例えば特許文献3には、ハニカム基材等の表面に、Pd領域とこれに隣接配置されたRh領域を有する触媒層を備える排気ガス浄化用触媒が開示されている。また、特許文献4には、ハニカム基材等の表面に形成されたPd及びPtの少なくとも1種を含む下触媒層と、下触媒層の表面であって排ガスのガス流れ方向の上流側を被覆するPdを含む前段上触媒層と、下触媒層の表面であって前段上触媒層よりもガス流れ方向の下流側を被覆するRhを含む後段上触媒層とから構成され、触媒層のPd担持密度、コート長さ、及びコート量が調整された、排ガス浄化用触媒が開示されている。
【0007】
さらに、本出願人らは、特許文献5において、排ガス流路において上流側と下流側で別個の触媒層をハニカム基材上のOSC(Oxygen Storage Capacity)層上に配置したゾーンコート触媒等を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特表2010-501337号公報
得表2012-525955号公報
特開2015-093266号公報
特開2016-026112号公報
特開2020-032305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
自動車等の内燃機関から排出される排ガスは、始動時等の触媒温度が低い状態では、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)が多く排出される。浄化性能を向上させるためには、触媒の早期昇温と触媒の低温浄化性能の向上が重要である。すなわち触媒の昇温性能、換言すれば触媒の暖まりやすさである暖機性能を向上することで、触媒を早期活性化させることができる。また、低温浄化性能を向上させることで、排ガス中の有害物質を高効率で浄化させることができる。
【0010】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2は、三元触媒の浄化性能が改善する旨の単なる開示に留まる。そして、特許文献1及び特許文献2では、自動車等の内燃機関から排出される排ガスの低温浄化性能や暖機性能に関しては十分な検討がなされていない。
(【0011】以降は省略されています)

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