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公開番号
2025150083
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024050783
出願日
2024-03-27
発明の名称
ゴム資材補強用合成繊維コードおよびその製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D06M
15/03 20060101AFI20251002BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】エチレン・α-オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム配合物(EPDM系ゴム)との接着性が良好であり、かつ、コード及びホース製造時の工程通過性、すなわち、合成繊維コード表面の粘着性が低く巻取パッケージからの引き出し性が良好であり、合成繊維コード表面からの接着剤の脱落が少なく、またカスが粘着状とならないことからガイド類への堆積が少なく、パッケージに持ち込まれることによるコード及びホース等ゴム製品の品質品位を低下させることなく、さらに柔軟でカシメ部の耐液漏れ性に優れたホースを提供可能とする自動車ホース等のゴム資材補強用合成繊維コードを提供すること。さらには、レゾルシンおよびホルマリンを含まない、環境負荷低減に有利な新規の接着処理剤からなるゴム資材補強用合成繊維コードを提供する。
【解決手段】合成繊維が、少なくともリグニン(A)とブロックドイソシアネート化合物(B)とゴムラテックス(C)が含まれてなる接着処理剤によって処理されたゴム資材補強用合成繊維コードであって、該接着処理剤の、リグニン(A)とブロックドイソシアネート化合物(B)の固形分重量比が、(Aの固形分):(Bの固形分)=10:1~10:30であり、ゴムラテックス(C)の固形分100重量部中におけるCRとPBラテックスの比率が30:70~80:20であることを特徴とするゴム資材補強用合成繊維コード。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
合成繊維が、少なくともリグニン(A)とブロックドイソシアネート化合物(B)とゴムラテックス(C)が含まれてなる接着処理剤によって処理された自動車ホース補強用ポリエステル繊維コードであって、コード表面の粘着応力が0.1~0.8N/cm
2
であることを特徴とするゴム資材補強用合成繊維コード。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
接着処理剤の、リグニン(A)とブロックドイソシアネート化合物(B)の固形分重量比が、(Aの固形分):(Bの固形分)=10:1~10:30であり、ゴムラテックス(C)の固形分100重量部中におけるCRラテックスとPBラテックスの比率が30:70~80:20であることを特徴とする請求項1記載のゴム資材補強用合成繊維コード。
【請求項3】
接着処理剤の、リグニン(A)とブロックドイソシアネート化合物(B)とゴムラテックス(C)の固形分重量比が、((Aの固形分)+(Bの固形分)):(Cの固形分)=10:90~60:40であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のゴム資材補強用合成繊維コード。
【請求項4】
コードに付着した樹脂単位当たりのガーレーコード硬さが1~10mN/%以下、加熱後のガーレーコード硬さ変化率が100%~240%であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のゴム資材補強用合成繊維コード。
【請求項5】
合成繊維が前記接着処理剤で処理される前に、プレコート剤で処理されることを特徴するゴム資材補強用ポリエステル繊維コードであって、プレコート剤が濃度1~6%のエポキシ化合物であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のゴム資材補強用合成繊維コード。
【請求項6】
合成繊維が前記接着処理剤で処理される前に、プレコート剤で処理されることを特徴するゴム資材補強用ポリエステル繊維コードであって、プレコート剤が、エポキシ化合物とブロックドイソシアネート化合物(固形分重量比10:0~10:30)を少なくとも含み、濃度が1~6%であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のゴム資材補強用合成繊維コード。
【請求項7】
撚糸した合成繊維に、少なくともリグニン(A)とブロックドイソシアネート化合物(B)とゴムラテックス(C)が含まれ、該接着処理剤の、リグニン(A)とブロックドイソシアネート化合物(B)の固形分重量比が、(Aの固形分):(Bの固形分)=10:1~10:30であり、ゴムラテックス(C)の固形分100重量部中におけるCRとPBラテックスの比率が30:70~80:20である接着処理剤を付着させ、熱処理することを特徴とするゴム資材補強用合成繊維コードの製造方法。
【請求項8】
接着処理剤の、リグニン(A)とブロックドイソシアネート化合物(B)とゴムラテックス(C)の固形分重量比が、((Aの固形分)+(Bの固形分)):(Cの固形分)=10:90~60:40であることを特徴とする請求項7に記載の自ゴム資材補強用合成繊維コードの製造方法。
【請求項9】
合成繊維に接着処理剤を付着させ、熱処理する前に、プレコート剤を付着させ、熱処理する工程を有し、該プレコート剤が、濃度1~6%のエポキシ化合物であることを特徴とする請求項7または8に記載のゴム資材補強用合成繊維コードの製造方法。
【請求項10】
合成繊維に接着処理剤を付着させ、熱処理する前に、プレコート剤を付着させ、熱処理する工程を有し、該プレコート剤が、エポキシ化合物とブロックドイソシアネート化合物(固形分重量比10:0~10:30)を少なくとも含み、濃度が1~6%であることを特徴とする請求項7または8に記載のゴム資材補強用合成繊維コードの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム資材補強用合成繊維コードに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール系繊維で代表される合成繊維は、強度、モジュラスが大きく、かつ耐疲労性に優れている等の物理的特性を有しており、自動車ホース等のゴム資材補強用繊維コードとして従来から使用されている。しかし、合成繊維自身の表面が不活性なことから、ゴムとの接着性に乏しいという問題を有している。また、近年、自動車ホース分野においては、高温特性に優れたEPDM系ゴムが主に使用されているが、該ゴムは、化学構造に二重結合が少なく、反応性に乏しいという問題を有している。このため、合成繊維コードとEPDM系ゴムとの接着性を改良する手法が種々検討されている。
【0003】
合成繊維とゴム製品のゴム組成物とを接着させる手段として、レゾルシン、ホルマリンおよびゴムラテックスを含むRFL(レゾルシン・ホルマリン・ラテックス)接着剤が従来から広く使用されている。しかし、レゾルシンとホルマリンはいずれも劇物であり、環境負荷が高く、健康への有害性から、近年、使用時の大気中への放出の抑制や、使用量の削減が求められている。
【0004】
また、繊維にゴムとの接着性を保有させるため、上記RFLに代表される接着剤を繊維表面に処理することが必須であるが、接着剤処理プロセスにおいて、付与される接着剤組成に起因する凝集物がディッピングマシンのローラー等、処理装置に付着し操業性を低下させる問題があった。
【0005】
また、接着剤処理が施された繊維コードを複数本引き揃えてホース形状にブレードする際、接着剤処理されたコードがガイド類と摩擦する際に、接着剤の脱落、ガイド類への付着、飛散が生じ、生産性や作業環境を損なうという問題も提起されている。
【0006】
さらには、ブレーキホース、ラジエーターホース、カーエアコンホースなどの自動車ホースは両端部を金具でカシメることで製品として使用されるが、該ホースの使用時、ホースが熱老化することや、ホースが繰り返し高温から低温までのヒートサイクルに曝される等により、金具でホースをカシメた部分からの液漏れを起こしやすいという問題を有している。
【0007】
上記の問題を解決する試みとして、例えば以下の特許文献1~5が提案されている。
【0008】
特許文献1には、熱解離性ブロックドイソシアネート基を有するウレタン樹脂、エポキシ化合物、オキサゾリン基を有する高分子、数平均分子量1000~75000の塩基性触媒及びゴムラテックスを含む有機繊維コード用接着剤組成物について開示されている。
【0009】
特許文献2には、ポリカルボン酸、塩基、エポキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、VPラテックスを含む浴に織物強化部材を浸漬する加工方法について開示されている。
【0010】
特許文献3には、特定の官能基を有する熱硬化性樹脂と不飽和エラストマーラテックスを含む水性接着剤組成物について開示されている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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