TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025147711
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-07
出願番号
2024048096
出願日
2024-03-25
発明の名称
LIN28B阻害剤
出願人
個人
,
個人
代理人
個人
主分類
A61K
31/357 20060101AFI20250930BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】LIN28Bタンパク質活性が関与する種々のがん(例えば、肝蔵癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、結腸腺癌、慢性骨髄性白血病、膵管腺癌、悪性腎腫瘍、乳癌、黒色腫など)の予防、治療、又は予後不良の治療などに用いることができる組成物を提供する。
【解決手段】LIN28Bタンパク質の発現を阻害するベンズアルデヒド化合物を提供する。本発明のLIN28B阻害剤は、糖尿病、肺炎、肝硬変、腎障害、腎硬化症、心毒性に対しても有用であり、栄養剤組成物、サプリメント、食品、飲料などの成分としても有効に用いることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ベンズアルデヒド化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、LIN28B阻害剤。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記ベンズアルデヒド化合物が、下記一般式(I):
TIFF
2025147711000010.tif
27
44
(式中、R
1
は-CHO、-CXO(ここで、Xはハロゲン基)、ジオキソラニル基、ジオキサニル基、
TIFF
2025147711000011.tif
36
94
であり;R
2
はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン基、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基又は低級アルコキシ基であり;そしてnは1~5の整数を表す)で示される、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項3】
前記ベンズアルデヒド化合物が、一般式(I)の化合物であって、R
1
が-CHO、1,3-ジオキソラニル基、1,3-ジオキサニル基、又は
TIFF
2025147711000012.tif
37
51
であり;R
2
はそれぞれ独立して水素原子又はハロゲン基である、請求項2に記載の阻害剤。
【請求項4】
前記ベンズアルデヒド化合物が、ベンズアルデヒド、5,6-O-ベンジリデン-L-アスコルビン酸、5,6-O-ベンジリデン-L-アスコルビン酸一ナトリウム塩、4,6-O-ベンジリデン-D-グルコピラノースまたはN-ベンジリデンエチルアミンである、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の阻害剤を含有する組成物。
【請求項6】
医薬組成物又はサプリメント組成物である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
LIN28Bタンパク質活性が関与する疾患の予防又は治療のために用いられる、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記LIN28Bタンパク質活性が関与する疾患が、がん、糖尿病、腎障害、腎線維症、腎硬化症、糖尿病性腎症、肝硬変、非アルコール性脂肪性肝疾患、特発性間質性肺炎、またはアントラサイクリン系抗癌剤誘発心筋障害である、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記がんが、肝蔵癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、結腸腺癌、慢性骨髄性白血病、膵管腺癌、悪性腎腫瘍、ウィルムス腫瘍、乳癌、黒色腫、胃癌、前立腺癌、胆管細胞癌、胆嚢癌、頭頸部癌、骨肉腫、びまん性正中グリオーマ、膠芽腫、髄芽腫、神経膠腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、多発性骨髄腫、甲状腺癌、子宮癌、EGFR-TKI治療抵抗性癌、または放射線治療抵抗性癌である、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記がんにおけるがん細胞の上皮間葉転換(EMT)を抑制するために用いられる、請求項6に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベンズアルデヒド化合物を含むLIN28B阻害剤、その阻害剤を含む医薬組成物、サプリメント組成物又は抗がん剤組成物などに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ベンズアルデヒド又はその誘導体は、東風睦之博士によってその抗がん活性が見いだされた物質である(例えば、特許文献1)。その後東風らの研究によって、種々のベンズアルデヒド化合物(例えば、ベンズアルデヒド、5,6-O-ベンジリデン-L-アスコルビン酸ナトリウム塩、4,6-O-ベンジリデン-D-グルコピラノースなど)について、抗がん活性;抗HIV活性;活性酸素種の消去活性(抗酸化活性);インフルエンザの治療活性;神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症など)、てんかん、心疾患、糖尿病性疾患などの予防・治療作用などが見いだされている(特許文献2~7及び非特許文献1~3など)。
ベンズアルデヒドは最も単純な芳香族アルデヒドで安価でもあり、正常細胞に対する細胞障害性がほとんどなく化学療法による苦痛を軽減できる可能性の高い物質である。
【0003】
LIN28Bタンパク質は、体細胞から多能性幹細胞へのリプログラミング因子の一つとして機能することが知られている(非特許文献4)。また、LIN28Bは、腫瘍マーカーとしても利用可能であることも知られている(特許文献8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特公昭54-962号
特公昭63-10685号明細書
特開平7-242632
特公平3-33127号明細書
特開平8-217675号明細書
特公昭44-12747号明細書(特許第560349号)
特開2017-43616号
特表2014-525584
【非特許文献】
【0005】
Takeuchi, S.ら, Agric Biol Chem 42: 1449-1451, 1978
Kochi, M.ら, The 13th International Cancer Congres, Seattle, 1982
Kochi, M.ら, The 14th International Cancer Congress, Budapest, 1986
Zhang, J.ら、Cell Stem Cell 19, 66-80, 2016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、ベンズアルデヒド又はその誘導体(以下、「ベンズアルデヒド化合物」ともいう)は、種々の有用な活性を有しており有用な物質であると考えられる。
このような状況において、ベンズアルデヒド化合物の新規作用機序に基づく新たな用途の開発が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ベンズアルデヒド化合物がLIN28Bタンパク質の発現を阻害することを見いだし、次のような発明を提供するものである。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の態様に係る、LIN28B阻害剤、それを含む医薬組成物、サプリメント組成物又は抗がん剤組成物、LIN28B阻害剤を含む組合せ剤などを提供する。
【0009】
(1)ベンズアルデヒド化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、LIN28B阻害剤。
(2)前記ベンズアルデヒド化合物が、下記一般式(I):
TIFF
2025147711000001.tif
26
43
(式中、R
1
は-CHO、-CXO(ここで、Xはハロゲン基)、ジオキソラニル基、ジオキサニル基、
TIFF
2025147711000002.tif
37
99
であり;R
2
はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン基、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基又は低級アルコキシ基であり;そしてnは1~5の整数を表す)で示される、上記(1)に記載の阻害剤。
(3)前記ベンズアルデヒド化合物が、一般式(I)の化合物であって、R
1
が-CHO、1,3-ジオキソラニル基、1,3-ジオキサニル基、又は
TIFF
2025147711000003.tif
37
53
であり;R
2
はそれぞれ独立して水素原子又はハロゲン基である、上記(2)に記載の阻害剤。
(4)前記ベンズアルデヒド化合物が、ベンズアルデヒド、5,6-O-ベンジリデン-L-アスコルビン酸、5,6-O-ベンジリデン-L-アスコルビン酸一ナトリウム塩(以下、SBAと略記することもある)、4,6-O-ベンジリデン-D-グルコピラノースまたはN-ベンジリデンエチルアミンである、上記(1)~(3)のいずれかに記載の阻害剤。
(5)上記(1)~(4)に記載の阻害剤を含有する組成物。
(6)医薬組成物又はサプリメント組成物である、上記(5)に記載の組成物。
(7)LIN28Bタンパク質活性が関与する疾患の予防又は治療のために用いられる、上記(6)に記載の医薬組成物。
(8)前記LIN28Bタンパク質活性が関与する疾患が、がん、糖尿病、腎障害、腎線維症、腎硬化症、糖尿病性腎症、肝硬変、非アルコール性脂肪性肝疾、特発性間質性肺炎、またはアントラサイクリン系抗癌剤誘発心筋障害である、上記(7)に記載の医薬組成物。
(9)前記がんが、肝蔵癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、結腸腺癌、慢性骨髄性白血病、膵管腺癌、悪性腎腫瘍、ウィルムス腫瘍、乳癌、黒色腫、胃癌、前立腺癌、胆管細胞癌、胆嚢癌、頭頸部癌、骨肉腫、びまん性正中グリオーマ、膠芽腫、髄芽腫、神経膠腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、多発性骨髄腫、甲状腺癌、子宮癌、EGFR-TKI治療抵抗性癌、または放射線治療抵抗性癌である、上記(8)に記載の医薬組成物。
(10)前記がんにおけるがん細胞の上皮間葉転換(EMT)、またはがん幹細胞の自己複製もしくは分化を抑制するために用いられる、上記(6)に記載の組成物。
(10a)前記がんの予後不良の治療または転移抑制のために用いられる、上記(6)に記載の組成物。
(11)上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の阻害剤を含有する、がん転移抑制剤。
(12)上記(1)~(4)に記載のLIN28B阻害剤、及びLIN28Bタンパク質活性に関与しない作用機序を有する抗がん剤とを組み合わせて用いる組合せ剤。
(13)オシメルチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、アクアチニブ、ダコミチニブ及びそれらの薬学的に許容し得る塩から選択される1以上のEGFR阻害剤、ならびに/またはニボルマブ、ペムプロリズマブ及びそれらの薬学的に許容し得る塩から選択される1以上の免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて用いられる、(1)~(4)に記載のLIN28B阻害剤。
(14)上記(1)~(4)に記載のLIN28B阻害剤と、EGFR阻害剤とを組合せて用いる組合せ剤。
【発明の効果】
【0010】
本発明のLIN28B阻害剤は、LIN28Bタンパク質の発現を阻害することによって、LIN28Bタンパク質活性が関与する種々の疾患の予防又は治療などに用いることができる。LIN28Bタンパク質活性が関与する疾患としては、例えば、各種がん(例えば、肝蔵癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、結腸腺癌、慢性骨髄性白血病、膵管腺癌、悪性腎腫瘍、ウィルムス腫瘍、乳癌、黒色腫、胃癌、前立腺癌、胆管細胞癌、胆嚢癌、頭頸部癌、骨肉腫、びまん性正中グリオーマ、膠芽腫、髄芽腫、神経膠腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、多発性骨髄腫、甲状腺癌、子宮癌、EGFR-TKI治療抵抗性癌、放射線治療抵抗性癌)、糖尿病、腎障害、腎線維症、腎硬化症、糖尿病性腎症、肝硬変、非アルコール性脂肪性肝疾、特発性間質性肺炎、およびアントラサイクリン系抗癌剤誘発心筋障害が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
個人
短下肢装具
2か月前
個人
排尿補助器具
2日前
個人
嚥下鍛錬装置
3か月前
個人
前腕誘導装置
3か月前
個人
胸骨圧迫補助具
1か月前
個人
歯の修復用材料
3か月前
個人
ホバーアイロン
6か月前
個人
汚れ防止シート
17日前
個人
アイマスク装置
1か月前
個人
矯正椅子
4か月前
個人
バッグ式オムツ
4か月前
個人
ウォート指圧法
今日
個人
歯の保護用シール
4か月前
個人
湿布連続貼り機。
1か月前
個人
哺乳瓶冷まし容器
2か月前
個人
陣痛緩和具
3か月前
個人
シャンプー
5か月前
個人
エア誘導コルセット
1か月前
株式会社八光
剥離吸引管
4か月前
株式会社大野
骨壷
3か月前
個人
性行為補助具
2か月前
個人
治療用酸化防御装置
1か月前
株式会社ニデック
眼科装置
6日前
株式会社松風
口腔用組成物
3か月前
個人
形見の製造方法
3か月前
個人
精力増強キット
21日前
個人
手指運動ツール
1か月前
株式会社ニデック
眼科装置
4か月前
株式会社ニデック
眼科装置
29日前
株式会社GSユアサ
歩行器
4か月前
株式会社コロナ
サウナ装置
5か月前
個人
シリンダ式歩行補助具
2か月前
株式会社ニデック
検眼装置
3か月前
株式会社ニデック
眼科装置
29日前
株式会社ダリヤ
毛髪化粧料
27日前
個人
高気圧環境装置
4か月前
続きを見る
他の特許を見る