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公開番号
2025139052
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-26
出願番号
2024037774
出願日
2024-03-12
発明の名称
ポリテトラフルオロエチレン繊維及びその製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D01F
6/12 20060101AFI20250918BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】本発明は、織編物加工におけるガイドとの擦過による脱落カス発生が少なく、高品位の織編物に加工可能なポリテトラフルオロエチレン繊維とその製造方法を提供すること。
【解決手段】糸表面微細毛羽が3個/10mm
2
以下であるポリテトラフルオロエチレン繊維。粘度/セルロース濃度比が0.5~7.0Pa・s/%以上のビスコースをマトリックスとして用い、ポリテトラフルオロエチレンの水分散液との混合液を、硫酸濃度7~13%、硫酸ソーダ濃度7~15%に制御した凝固浴中に吐出し、紡糸、精練した後、焼成ローラーを用い、1~5%のリラックスを与えながら250~320℃の半焼成工程を経た後に、320~380℃の温度で焼成を行うことを特徴とする、ポリテトラフルオロエチレン繊維の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
糸表面微細毛羽が3個/10mm
2
以下であるポリテトラフルオロエチレン繊維。
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
総繊度が40~1,000dtex、単繊維繊度が1~20dtex、強度が0.8~3.0cN/dtexで、かつ伸度が10~50%である請求項1記載のポリテトラフルオロエチレン繊維。
【請求項3】
粘度/セルロース濃度比が0.5~7.0Pa・s/%のビスコースをマトリックスとして用い、ポリテトラフルオロエチレンの水分散液との混合液を、硫酸濃度7~13%、硫酸ソーダ濃度7~15%に制御した凝固浴中に吐出し、紡糸、精練した後、焼成ローラーを用い、1~5%のリラックスを与えながら250~320℃の半焼成工程を経た後に、320~380℃の温度で焼成を行うことを特徴とする、請求項1または2記載のポリテトラフルオロエチレン繊維の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、織編物加工に優れるポリテトラフルオロエチレン繊維及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記載することがある。)繊維に代表されるフッ素樹脂系繊維は、その優れた耐熱性、耐薬品性、あるいは摩擦係数が低く摺動性に優れることなどから、産業資材用途に広く用いられている。特に、低摩擦係数を有する点を生かし、織編物や不織布の形状で摺動部材として、自動車部材やコピー機などのOA機器部材、建物の免震部材などに広く使用されている。
フッ素樹脂系繊維の中でも、PTFE繊維は耐熱性、耐薬品性、摺動性に最も優れている繊維として知られている。しかし、それらの特性ゆえ、通常の溶融紡糸法や湿式紡糸で繊維化することは困難であり、その製法としてはマトリックス物質を利用し紡糸した後に焼成工程を経るマトリックス紡糸法やスプリット剥離法、ペースト押出し法が知られている。この中でもマトリックス紡糸法によって得られるPTFE繊維は、繊維断面が均一で繊度バラツキが小さいことが特徴であることから、織編物加工に優れたPTFE繊維と言える。
【0003】
しかしながら、該製法で作られたPTFE繊維は、マトリックス成分の焼成炭化物の残存状態により、織編物加工工程において、焼成炭化物を含むPTFEの脱落カスが工程ガイドに堆積していき、糸に付着して後工程に持ち込まれることで操業性悪化や織編物品位悪化を引き起こすことになる。
特許文献1には、ポリオキシエチレン系化合物を含む油剤を付与することで動摩擦係数を一定範囲に制御することで、織編物加工においてもつれが発生しにくく、糸抜けが少ないフッ素樹脂系繊維が提案されているが、脱落カスの制御に関しては開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-189993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、工程ガイドとの擦過時に脱落カスが発生しにくい、織編物加工に優れるPTFE繊維とその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、マトリックス成分の焼成炭化物の残存状態により、繊維表面に微細毛羽が発生し、この微細毛羽が多数存在すると、織編物加工工程において、工程ガイドとの擦過により微細毛羽が脱落し、脱落カスとして工程ガイドに堆積していき、糸に付着して後工程に持ち込まれることで操業性悪化や織編物品位悪化を引き起こすことを突き止め、本発明に到達した。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するために、次のように構成したものである。
[1]糸表面微細毛羽が3個/10mm
2
以下であるポリテトラフルオロエチレン繊維。
[2]総繊度が40~1,000dtex、単繊維繊度が1~20dtex、強度が0.8~3.0cN/dtexで、かつ伸度が10~50%であるポリテトラフルオロエチレン繊維。
[3]粘度/セルロース濃度比が0.5~7.0Pa・s/%のビスコースをマトリックスとして用い、ポリテトラフルオロエチレンの水分散液との混合液を、硫酸濃度7~13%、硫酸ソーダ濃度7~15%に制御した凝固浴中に吐出し、紡糸、精練した後、焼成ローラーを用い、1~5%のリラックスを与えながら250~320℃の半焼成工程を経た後に、320~380℃の温度で焼成を行うことを特徴とする、前記ポリテトラフルオロエチレン繊維の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、工程ガイドとの擦過時に脱落カスが発生しにくい、織編物加工に優れるポリテトラフルオロエチレン繊維を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のポリテトラフルオロエチレン繊維の走査型電子顕微鏡による表面写真(500倍)の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明のポリテトラフルオロエチレン繊維およびその製造方法について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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