TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025138352
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-25
出願番号
2024037388
出願日
2024-03-11
発明の名称
モダクリル繊維の製造方法
出願人
株式会社カネカ
代理人
個人
,
個人
主分類
D01F
6/18 20060101AFI20250917BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】モダクリル繊維製品を高濃度で溶媒に溶解させて紡糸原液を作製し、得られた紡糸原液を用いて湿式紡糸を行うことによって、モダクリル繊維製品のリサイクルを行うモダクリル繊維の製造方法を提供すること。
【解決手段】モダクリル樹脂が有機溶媒に溶解した紡糸原液を用いる、湿式紡糸によるモダクリル繊維の製造方法において、モダクリル繊維製品をモダクリル繊維製品の濃度が15質量%未満であるように有機溶媒に溶解させて希薄な繊維原液を調製した後に、得られた繊維原液と水とを混合して、繊維原液からモダクリル樹脂を含む混合物を析出させ、析出した混合物を分離した後に、得られた混合物を有機溶媒に溶解して紡糸原液を調製する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
モダクリル繊維製品の濃度が15質量%未満であるように、前記モダクリル繊維を有機溶媒に溶解させて繊維原液を得ることと、
前記繊維原液と水とを混合して、モダクリル樹脂を含む混合物を析出させることと、
析出した前記混合物を分離することと、
分離した前記混合物を有機溶媒に溶解して紡糸原液を得ることと、
前記紡糸原液を用いて湿式紡糸を行うことと、をこの順に含む、モダクリル繊維の製造方法。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
25℃以上70℃以下において、前記混合物を析出させる、請求項1に記載のモダクリル繊維の製造方法。
【請求項3】
前記混合物の分離が、遠心分離により行われる、請求項1、又は2に記載のモダクリル繊維の製造方法。
【請求項4】
前記混合物を析出させる際に、前記繊維原液の質量に対して、10質量%超25質量%以下の前記水を混合する、請求項1、又は2に記載のモダクリル繊維製品の製造方法。
【請求項5】
前記モダクリル繊維製品、又は前記混合物を溶解させる前記有機溶媒が、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、及びアセトンよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1、又は2に記載のモダクリル繊維の製造方法。
【請求項6】
前記混合物を析出させる前に、前記繊維原液に含まれるモダクリル樹脂以外の不溶物を凝集させることを含む、請求項1、又は2に記載のモダクリル繊維の製造方法。
【請求項7】
前記繊維原液中の前記モダクリル樹脂の濃度が、3質量%以上である、請求項1、又は2に記載のモダクリル繊維の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、モダクリル繊維の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
アクリル系繊維として知られるモダクリル繊維は、その独特の風合いや優れた発色性、染色堅牢度等の特徴を有することから、衣料、建築、及び産業資材用等の種々の用途に用いられている。石油製品であるモダクリル繊維について、人間活動の持続可能性の点で、そのリサイクルについて強い要求がある。アクリル系繊維をリサイクルする方法としては、粉砕されたアクリル系繊維を溶媒に溶解させた後、得られたアクリル系樹脂の溶液を用いて湿式紡糸する方法が提案されている(特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-112114
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、モダクリル繊維製品を有機溶媒に溶解させる場合、モダクリル繊維製品が有機溶媒に高濃度で溶解しにくい場合がある。このため、モダクリル繊維製品をリサイクル使用する場合、十分に高い濃度でモダクリル樹脂を含むドープ(紡糸原液)を調製できないことが多い。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、モダクリル繊維製品を高濃度で溶媒に溶解させて紡糸原液を作製し、得られた紡糸原液を用いて湿式紡糸を行うことによって、モダクリル繊維製品のリサイクルを行うモダクリル繊維の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、モダクリル樹脂が有機溶媒に溶解した紡糸原液を用いる、湿式紡糸によるモダクリル繊維の製造方法において、モダクリル繊維製品の濃度が15質量%未満であるようにモダクリル繊維製品を有機溶媒に溶解させて希薄な繊維原液を調製した後に、得られた繊維原液と水とを混合して、繊維原液からモダクリル樹脂を含む混合物を析出させ、析出した混合物を分離した後に、得られた混合物を有機溶媒に溶解して紡糸原液を調製することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
より具体的には、本発明は、以下の(1)~(7)を提供する。
(1)モダクリル繊維製品の濃度が15質量%未満であるように、モダクリル繊維を有機溶媒に溶解させて繊維原液を得ることと、
繊維原液と水とを混合して、モダクリル樹脂を含む混合物を析出させることと、
析出した混合物を分離することと、
分離した混合物を有機溶媒に溶解して紡糸原液を得ることと、
紡糸原液を用いて湿式紡糸を行うこととを、この順に含む、モダクリル繊維の製造方法。
(2)25℃以上70℃以下において、混合物を析出させる、(1)に記載のモダクリル繊維の製造方法。
(3)混合物の分離が、遠心分離により行われる、(1)、又は(2)に記載のモダクリル繊維の製造方法。
(4)混合物を析出させる際に、繊維原液の質量に対して、10質量%超25質量%以下の水を混合する、(1)~(3)のいずれか1つに記載のモダクリル繊維製品の製造方法。
(5)モダクリル繊維製品、又は混合物を溶解させる有機溶媒が、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、及びアセトンよりなる群から選択される少なくとも1種である、(1)~(4)のいずれか1つに記載のモダクリル繊維の製造方法。
(6)混合物を析出させる前に、繊維原液に含まれる成分を凝集させることを含む、(1)~(5)のいずれか1つに記載のモダクリル繊維の製造方法。
(7)繊維原液中のモダクリル樹脂の濃度が、3質量%以上である、(1)~(6)のいずれか1つに記載のモダクリル繊維の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、モダクリル繊維製品を高濃度で溶媒に溶解させて紡糸原液を作製し、得られた紡糸原液を用いて湿式紡糸を行うことによって、モダクリル繊維製品のリサイクルを行うモダクリル繊維の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
≪モダクリル繊維の製造方法≫
モダクリル繊維の製造方法は、
モダクリル繊維製品の濃度が15質量%未満であるように、モダクリル繊維を有機溶媒に溶解させて繊維原液を得ることと、
繊維原液と水とを混合して、モダクリル樹脂を含む混合物を析出させることと、
析出した混合物を分離することと、
分離した混合物を有機溶媒に溶解して紡糸原液を得ることと、
紡糸原液を用いて湿式紡糸を行うこととを、を含む。
上記のモダクリル繊維の製造方法によれば、モダクリル繊維製品を高濃度で含む紡糸原液を用いて、モダクリル繊維製品のリサイクルを行いつつモダクリル繊維を良好に製造することができる。
【0010】
本出願の明細書において、モダクリル繊維製品の濃度が15質量%未満であるように、モダクリル繊維を有機溶媒に溶解させて繊維原液を得ることを「繊維原液取得工程」とも記す。
繊維原液と水とを混合して、モダクリル樹脂を含む混合物を析出させることを「析出工程」とも記す。
析出した混合物を分離することを「分離工程」とも記す。
分離した混合物を有機溶媒に溶解して紡糸原液を得ることを「紡糸原液取得工程」とも記す。
紡糸原液を用いて湿式紡糸を行うことを、「紡糸工程」とも記す。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
株式会社カネカ
抗菌剤
今日
株式会社カネカ
電解装置
1か月前
株式会社カネカ
二次電池
1か月前
株式会社カネカ
汎用かつら
8日前
株式会社カネカ
剃刀の持手
2か月前
株式会社カネカ
ヘルメット
17日前
株式会社カネカ
結晶化促進剤
2か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
株式会社カネカ
保護キャップ
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
1か月前
株式会社カネカ
生体内留置具
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
1か月前
株式会社カネカ
蓄冷材組成物
28日前
株式会社カネカ
製造システム
24日前
株式会社カネカ
光学フィルム
24日前
株式会社カネカ
製造システム
21日前
株式会社カネカ
濃縮システム
28日前
株式会社カネカ
樹脂チューブ
7日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
7日前
株式会社カネカ
延長カテーテル
9日前
株式会社カネカ
ブラッシング装置
9日前
株式会社カネカ
ブラッシング装置
9日前
株式会社カネカ
ブラッシング装置
9日前
株式会社カネカ
ブラッシング装置
9日前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
1か月前
株式会社カネカ
太陽光発電システム
16日前
株式会社カネカ
固体撮像装置用基板
1か月前
株式会社カネカ
樹脂粒子の製造方法
1日前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル
2か月前
株式会社カネカ
太陽電池モジュール
1か月前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル
2か月前
株式会社カネカ
樹脂成形体の製造方法
7日前
株式会社カネカ
反射防止層形成用組成物
2か月前
株式会社カネカ
蒸留装置および蒸留方法
1か月前
株式会社カネカ
繊維溶解液調整システム
16日前
株式会社カネカ
物品およびその製造方法
1か月前
続きを見る
他の特許を見る