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公開番号2025136835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035721
出願日2024-03-08
発明の名称レーザ加工装置及びレーザ加工方法
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B23K 26/00 20140101AFI20250911BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】互いに交差する一対の劈開面を有するウェハにおいて、加工に応じて適切な改質領域及び亀裂を形成することができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供する。
【解決手段】制御部6は、ウェハ11に設定されたラインAに沿ってレーザ光Lの集光スポットCが相対的に移動するように、支持部2を駆動部4に駆動させる。制御部6は、集光スポットCにおけるレーザ光Lのビーム形状が、中心部並びに中心部から放射状に延在する第1延在部、第2延在部及び第3延在部を含み且つ中心部において最も高い強度を有するビーム形状となるように、トレフォイル収差パターンを含む変調パターンを空間光変調器7に表示させる。制御部6は、トレフォイル収差パターンを含む変調パターンを空間光変調器7に表示させる場合に、撮像部8によって予め撮像された亀裂13の状態に基づいて、ラインAに対するビーム形状の向きを決定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
互いに交差する一対の第1劈開面を有するウェハを支持する支持部と、
レーザ光を出射する光源と、
変調パターンを表示することで、前記光源から出射された前記レーザ光を変調する空間光変調器と、
前記空間光変調器によって変調された前記レーザ光を前記ウェハに集光する集光部と、
前記支持部及び前記集光部の少なくとも一方を駆動する駆動部と、
前記レーザ光の照射によって前記ウェハに形成された改質領域及び亀裂を撮像する撮像部と、
少なくとも前記空間光変調器、前記駆動部及び前記撮像部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ウェハに設定されたラインに沿って前記レーザ光の集光スポットが相対的に移動するように、前記支持部及び前記集光部の少なくとも一方を前記駆動部に駆動させ、
前記制御部は、前記集光スポットにおける前記レーザ光のビーム形状が、中心部並びに前記中心部から放射状に延在する第1延在部、第2延在部及び第3延在部を含み且つ前記中心部において最も高い強度を有するビーム形状となるように、トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させ、
前記制御部は、前記トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させる場合に、前記撮像部によって予め撮像された前記亀裂の状態に基づいて、前記ラインに対する前記ビーム形状の向きを決定する、レーザ加工装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記ラインが前記一対の第1劈開面と交差している場合に、前記ラインに沿って前記集光スポットが相対的に移動する向きの前側において前記ラインに対して一方の側に前記第2延在部が位置すると共に前記ラインに対して他方の側に前記第3延在部が位置し、前記向きの後側において前記ライン上に前記第1延在部が位置するように、前記トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させる、請求項1に記載のレーザ加工装置。
【請求項3】
前記ウェハは、前記一対の第1劈開面と交差する第2劈開面を更に有し、
前記一対の第1劈開面のそれぞれは、(110)面であり、
前記第2劈開面は、(100)面である、請求項2に記載のレーザ加工装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記改質領域として前記ラインに沿って形成された複数の改質スポットのそれぞれから前記ラインと交差する方向に生じた前記亀裂の状態に基づいて、前記ラインに対する前記ビーム形状の前記向きを決定する、請求項1に記載のレーザ加工装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記亀裂の前記状態として、前記ラインに垂直な方向に沿って前記亀裂が生じていた場合には、前記ラインに沿って前記集光スポットが相対的に移動する向きの前側において前記ライン上に前記第1延在部が位置し、前記向きの後側において前記ラインに対して一方の側に前記第2延在部が位置すると共に前記ラインに対して他方の側に前記第3延在部が位置するように、前記トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させ、
前記亀裂の前記状態として、前記ラインに対して傾斜する方向に沿って前記亀裂が生じていた場合には、前記ラインに沿って前記集光スポットが相対的に移動する向きの前側において前記ラインに対して一方の側に前記第2延在部が位置すると共に前記ラインに対して他方の側に前記第3延在部が位置し、前記向きの後側において前記ライン上に前記第1延在部が位置するように、前記トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させる、請求項4に記載のレーザ加工装置。
【請求項6】
互いに交差する一対の第1劈開面を有するウェハを支持する支持部と、
レーザ光を出射する光源と、
変調パターンを表示することで、前記光源から出射された前記レーザ光を変調する空間光変調器と、
前記空間光変調器によって変調された前記レーザ光を前記ウェハに集光する集光部と、
前記支持部及び前記集光部の少なくとも一方を駆動する駆動部と、
前記レーザ光の照射によって前記ウェハに形成された改質領域及び亀裂を撮像する撮像部と、を備えるレーザ加工装置において実施されるレーザ加工方法であって、
前記ウェハに設定されたラインに沿って前記レーザ光の集光スポットが相対的に移動するように、前記支持部及び前記集光部の少なくとも一方を前記駆動部に駆動させ、前記集光スポットにおける前記レーザ光のビーム形状が、中心部並びに前記中心部から放射状に延在する第1延在部、第2延在部及び第3延在部を含み且つ前記中心部において最も高い強度を有するビーム形状となるように、トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させる加工工程と、
前記トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させる場合に、前記撮像部によって予め撮像された前記亀裂の状態に基づいて、前記ラインに対する前記ビーム形状の向きを決定する準備工程と、を備える、レーザ加工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ウェハを支持する支持部と、レーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光を変調する空間光変調器と、空間光変調器によって変調されたレーザ光をウェハに集光する集光部と、空間光変調器におけるレーザ光の像を集光部の入射瞳面に転像する転像部と、を備えるレーザ加工装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-51011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したようなレーザ加工装置は、改質領域及び亀裂をウェハに形成することができる。そのような改質領域及び亀裂の形成は、ウェハを複数のチップに分割するダイシング加工、ウェハから不要部分を除去するトリミング加工等、様々な加工に応用可能である。
【0005】
本発明は、互いに交差する一対の劈開面を有するウェハにおいて、加工に応じて適切な改質領域及び亀裂を形成することができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のレーザ加工装置は、[1]「互いに交差する一対の第1劈開面を有するウェハを支持する支持部と、レーザ光を出射する光源と、変調パターンを表示することで、前記光源から出射された前記レーザ光を変調する空間光変調器と、前記空間光変調器によって変調された前記レーザ光を前記ウェハに集光する集光部と、前記支持部及び前記集光部の少なくとも一方を駆動する駆動部と、前記レーザ光の照射によって前記ウェハに形成された改質領域及び亀裂を撮像する撮像部と、少なくとも前記空間光変調器、前記駆動部及び前記撮像部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ウェハに設定されたラインに沿って前記レーザ光の集光スポットが相対的に移動するように、前記支持部及び前記集光部の少なくとも一方を前記駆動部に駆動させ、前記制御部は、前記集光スポットにおける前記レーザ光のビーム形状が、中心部並びに前記中心部から放射状に延在する第1延在部、第2延在部及び第3延在部を含み且つ前記中心部において最も高い強度を有するビーム形状となるように、トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させ、前記制御部は、前記トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させる場合に、前記撮像部によって予め撮像された前記亀裂の状態に基づいて、前記ラインに対する前記ビーム形状の向きを決定する、レーザ加工装置」である。
【0007】
上記レーザ加工装置では、集光スポットにおけるレーザ光のビーム形状が、中心部並びに中心部から放射状に延在する第1延在部、第2延在部及び第3延在部を含み且つ中心部において最も高い強度を有する状態で、当該集光スポットが、ウェハに設定されたラインに沿って相対的に移動させられる。その際におけるビーム形状の向きは、撮像部によって予め撮像された亀裂の状態に基づいて決定されたものである。これにより、互いに交差する一対の第1劈開面を有するウェハにおいて、亀裂の状態を調整することができる。よって、上記レーザ加工装置によれば、互いに交差する一対の劈開面(すなわち、第1劈開面)を有するウェハにおいて、加工に応じて適切な改質領域及び亀裂を形成することができる。
【0008】
本発明のレーザ加工装置は、[2]「前記制御部は、前記ラインが前記一対の第1劈開面と交差している場合に、前記ラインに沿って前記集光スポットが相対的に移動する向きの前側において前記ラインに対して一方の側に前記第2延在部が位置すると共に前記ラインに対して他方の側に前記第3延在部が位置し、前記向きの後側において前記ライン上に前記第1延在部が位置するように、前記トレフォイル収差パターンを含む前記変調パターンを前記空間光変調器に表示させる、上記[1]に記載のレーザ加工装置」であってもよい。当該レーザ加工装置によれば、ラインに沿って形成された改質領域からウェハの厚さ方向に亀裂が伸びやすくなるため、互いに交差する一対の第1劈開面を有するウェハにおいて、一対の第1劈開面と交差するラインに沿って改質領域及び亀裂を形成する場合に、ウェハの厚さ方向への亀裂の伸び量を十分に確保することができる。
【0009】
本発明のレーザ加工装置は、[3]「前記ウェハは、前記一対の第1劈開面と交差する第2劈開面を更に有し、前記一対の第1劈開面のそれぞれは、(110)面であり、前記第2劈開面は、(100)面である、上記[2]に記載のレーザ加工装置」であってもよい。当該レーザ加工装置によれば、一対の第1劈開面のそれぞれが(110)面であり、第2劈開面が(100)面である場合にも、ウェハの厚さ方向への亀裂の伸び量を十分に確保することができる。
【0010】
本発明のレーザ加工装置は、[4]「前記制御部は、前記改質領域として前記ラインに沿って形成された複数の改質スポットのそれぞれから前記ラインと交差する方向に生じた前記亀裂の状態に基づいて、前記ラインに対する前記ビーム形状の前記向きを決定する、上記[1]~[3]のいずれか一つに記載のレーザ加工装置」であってもよい。当該レーザ加工装置によれば、一対の第1劈開面と交差するラインに沿って改質領域及び亀裂を形成する上で好適なビーム形状の向きを確実に決定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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