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公開番号2025136187
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024034442
出願日2024-03-06
発明の名称グリース組成物およびグリース封入軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C10M 169/02 20060101AFI20250911BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】高速回転条件下でも、グリース漏洩が防止されるとともに、軸受内部での発熱を抑えることができるグリース組成物、および該グリース組成物が封入されたグリース封入軸受を提供する。
【解決手段】グリース組成物7は、転がり軸受1に封入され、基油と増ちょう剤を含むグリース組成物であって、基油の40℃における動粘度が40mm2/s未満であり、温度25℃、周波数1Hzにおける最大の貯蔵弾性率が10000Pa~50000Paであり、増ちょう剤がウレア化合物またはバリウム石けんであり、基油および増ちょう剤の合計量に対する増ちょう剤の含有量が5質量%~30質量%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
転がり軸受に封入され、基油と増ちょう剤を含むグリース組成物であって、
前記基油の40℃における動粘度が40mm

/s未満であり、
前記グリース組成物は、温度25℃、周波数1Hzにおける最大の貯蔵弾性率が10000Pa~50000Paであることを特徴とするグリース組成物。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記基油の40℃における動粘度が15mm

/s以上30mm

/s未満であることを特徴とする請求項1記載のグリース組成物。
【請求項3】
前記増ちょう剤がウレア化合物またはバリウム石けんであり、前記基油および前記増ちょう剤の合計量に対する前記増ちょう剤の含有量が5質量%~30質量%であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のグリース組成物。
【請求項4】
内輪および外輪と、該内輪および外輪の間に介在する複数の転動体と、該転動体を保持する保持器と、前記内輪および外輪の間の軸受空間に封入されるグリース組成物と、軸受空間を密封するシール部材とを備える転がり軸受であって、
前記グリース組成物が請求項1または請求項2記載のグリース組成物であることを特徴とするグリース封入軸受。
【請求項5】
前記転動体がセラミックス製の転動体であることを特徴とする請求項4記載のグリース封入軸受。
【請求項6】
前記転がり軸受が、dm・n値100×10

以上で使用される工作機主軸用軸受であることを特徴とする請求項4記載のグリース封入軸受。
【請求項7】
前記シール部材は、一端部が前記内輪および外輪のうち一方の軌道輪に固定され、他端部のシールリップ部が他方の軌道輪と非接触で対向するシール部材であり、
前記転がり軸受のグリース封入量が前記軸受内空間の静止空間体積の10%~30%であることを特徴とする請求項4記載のグリース封入軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グリース組成物および該グリース組成物が封入されたグリース封入軸受に関し、特に、工作機械に用いられ、高速回転する主軸(スピンドル)などの回転軸を支持する軸受に用いられるグリース組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、工作機械の主軸は、加工能率を上げるために高速で回転するものが好ましく、その軸受には種々の潤滑技術が適用されている。高速回転する主軸に適した潤滑方法としては、例えば、エアオイル潤滑、オイルミスト潤滑などの方法が知られている。しかし、このような潤滑方法は、圧縮空気や給油装置などの付帯設備が必要なものであり、工作機械のイニシャルコストおよびランニングコストを高める原因の一つとなる。これに対してグリース潤滑は、メンテナンスの必要が少なくて好ましい潤滑方法であるといえる。
【0003】
ところで、グリースが封入された工作機主軸用の転がり軸受は、高速耐久性が要求される。高速回転では軸受外へのグリースの漏洩の発生や軸受内部でのグリース流動による発熱によって、軸受が短寿命になりやすい。
【0004】
例えば、特許文献1では、基油の40℃における動粘度と、増ちょう剤であるリチウム石けんの炭素数を規定することで、グリース漏洩を防止したグリース組成物が提案されている。また、特許文献2では、グリース組成物により潤滑される軸受装置において、外部から軸受よりも温度の低い圧縮空気を送ることによって、軸受の昇温を抑え長寿命化を図ることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-199771号公報
特開2018-169040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1のグリース組成物では、基油の動粘度とリチウム石けんの炭素数などが規定されているが、同じ組成で構成されたグリース組成物であっても、グリース全量に占める増ちょう剤の割合などによってグリースの漏洩や発熱が大きくなり、軸受が短寿命となる可能性がある。また、特許文献2では、軸受内部での発熱は抑えられるが、圧縮空気が軸受内を通過し、グリースの漏洩によって短寿命となる可能性がある。また、圧縮空気を送り込む装置および構造が必要で、製造コストが増加するおそれがある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、高速回転条件下でも、グリース漏洩が防止されるとともに、軸受内部での発熱を抑えることができるグリース組成物、および該グリース組成物が封入されたグリース封入軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のグリース組成物は、転がり軸受に封入され、基油と増ちょう剤を含むグリース組成物であって、上記基油の40℃における動粘度が40mm

/s未満であり、温度25℃、周波数1Hzにおける最大の貯蔵弾性率が10000Pa~50000Paであることを特徴とする。
【0009】
上記基油の40℃における動粘度が15mm

/s以上30mm

/s未満であることを特徴とする。
【0010】
上記増ちょう剤がウレア化合物またはバリウム石けんであり、上記基油および上記増ちょう剤の合計量に対する上記増ちょう剤の含有量が10質量%~30質量%であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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