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公開番号
2025155179
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2024058788
出願日
2024-04-01
発明の名称
等速ジョイント用グリース組成物及び固定式等速ジョイント
出願人
協同油脂株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C10M
169/06 20060101AFI20251006BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】従来のCVJ摺動部環境と比較して高面圧化した条件下において、耐焼付き性、耐摩耗性、及び低摩擦性に優れたグリース組成物及び固定式等速ジョイントを提供する。
【解決手段】(a)基油と、(b)式(1)で表されるジウレア系増ちょう剤と、(c)25℃で固体であるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンと、(d)平均粒径0.3~4.0μmである酸化亜鉛と、(e)油性剤とを含有する等速ジョイント用グリース組成物であって、(d)酸化亜鉛の含有量が、グリース組成物の全質量を基準として、0.40~2.50質量%であり、(e)油性剤の含有量が、グリース組成物の全質量を基準として、0.80~4.00質量%である、前記グリース組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)基油と、
(b)式(1)で表されるジウレア系増ちょう剤と、
R
1
-NHCONH-C
6
H
4
-p-CH
2
-C
6
H
4
-p-NHCONH-R
2
(1)
(式中、R
1
及びR
2
は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数6~7のアリール基又はシクロヘキシル基である)
(c)25℃で固体であるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンと、
(d)平均粒径0.3~4.0μmである酸化亜鉛と、
(e)油性剤とを含有する等速ジョイント用グリース組成物であって、
(d)酸化亜鉛の含有量が、グリース組成物の全質量を基準として、0.40~2.50質量%であり、
(e)油性剤の含有量が、グリース組成物の全質量を基準として、0.80~4.00質量%である、前記グリース組成物。
続きを表示(約 240 文字)
【請求項2】
(c)ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンの含有量が、グリース組成物の全質量を基準として、0.60~4.50質量%である、請求項1記載のグリース組成物。
【請求項3】
(f)硫黄系極圧剤をさらに含む、請求項1に記載のグリース組成物。
【請求項4】
固定式等速ジョイント用である、請求項1に記載のグリース組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のグリース組成物を封入した固定式等速ジョイント。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、等速ジョイント用グリース組成物及びそれを封入した固定式等速ジョイントに関する。
続きを表示(約 4,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の環境対策(CO
2
削減)を目的とした軽量化や室内空間の確保の観点から、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)車が増加しており、FF車の動力伝達に不可欠な等速ジョイント(CVJ)が広く用いられている。CVJはエンジンやモータ等のパワートレインユニットの動力(トルク)をタイヤに伝える役割を担っており、自動車における重要な構成部品である。
CVJは、角度の付いた状態で回転する2本の軸の間で回転を伝達する装置であり、ジョイント内部において部品同士が複雑な転がりすべり運動を行う。特にアウトボード側等速ジョイント(固定式等速ジョイント)は、ステアリング操作によって転舵角度を大きく取ることにより各摺動部の滑り距離が増加し、ボールとボール溝との間の荷重が高くなる。従って、摺動面圧は、各ジョイント摺動部の中で最も厳しい条件となる。
また、近年、脱炭素社会化の推進から、自動車業界でもCO
2
排出量の削減や、省燃費・省電費に向けた取り組みが進められ、CVJに対しても小型軽量化及び高容量への対応が求められるようになってきている。CVJの小型軽量化の促進により、内部構成部品は小さくなり、各摺動接触面積が小さくなることで、特にボールとボール溝との間の面圧条件はより高面圧化の傾向が認められ、摺動部環境は過酷な条件となってきている。
更に、昨今のCVJを取り巻く環境はコストダウンを主流としており、加工工程におけるバリューアナリシス(VA)が盛んとなってきている。CVJのアウターレースの鍛造成形においては、ボール溝部の鍛造異常層の排除及び摺動部環境の最適化を目的とした研削加工が施され、これらの加工工程に多くのコストを要してきた。昨今のVAにより加工工程の見直しによるコストダウンが図られた結果、ボール溝部の面粗(溝部の粗さ)は、加工目高さ(粗さの山頂の最大高さ)が高く、且つピッチ間隔(粗さの山頂の間隔)が広くなっており、その結果、真実接触面圧(ボールと溝部の加工目山頂との間で発生する面圧)が増加し、荷重支持点の減少により、溝部の接触面圧は更に高面圧化し、過酷なものとなってきている。
昨今のCVJにおけるこの様な過酷な面圧環境への変化により、ボール溝部では、加工目山頂部の微少焼付き、異常摩耗、及び高摩擦による耐久性低下(フレーキングの発生)が課題となる場合が増えてきた。CVJにおいて、最も多いボール溝部の損傷は、表面起点型のフレーキングである。表面起点型のフレーキングは、高面圧下における摺動部の微少焼付き又は異常摩耗を起点とし、摺動部の摩擦力(接線力)により進展する。したがって、CVJにおける表面起点型のフレーキングを改善するためには、過酷な面圧環境下における、耐焼付き性の向上、耐摩耗性の向上、及び低摩擦化が対策手法となる。
【0003】
これらの問題解決のため、等速ジョイント側の構造改良もなされてきたが、コスト面の課題が大きいことから、グリースに対し、昨今のCVJを取り巻く環境の変化による過酷な摺動条件下において、優れた耐焼付き性及び耐摩耗性を有し、更には低摩擦性に優れる性能が要求されるようになってきた。
従来のCVJにおいて、耐摩耗性及び耐フレーキング性に優れるグリース組成物として、基油、ジウレア系増ちょう剤、ベンゾトリアゾール及び/又はその誘導体、及びリン酸エステル及び/又はそのアミン塩を含有するグリース組成物が提案されている(特許文献1)。
また、従来のCVJにおいて、耐フレーキング性に優れるグリース組成物として、基油、ジウレア系増ちょう剤、二硫化モリブデン、硫化ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン、石油スルホン酸のカルシウム塩、硫黄極圧剤、植物性油脂、及びジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛を含有するグリース組成物(特許文献2)、並びに、基油、増ちょう剤、有機モリブデン化合物、及び2価の典型金属の酸化物であり、かつモース硬度が鋼より低いもの及び2価の典型金属の化合物であって、境界潤滑条件下で速やかにモース硬度が鋼より低い酸化物に変化する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含むグリース組成物(特許文献3)が提案されている。
しかしながら、これらのグリース組成物は、従来のCVJの摺動部環境下における耐フレーキング性、あるいは耐摩耗性について検討されたものである。よって、グリース組成物において、昨今のCVJを取り巻く環境の変化によって過酷化された摺動条件における耐フレーキング性に対して、すなわち、耐焼付き性、耐摩耗性、及び低摩擦性の両立に対して、さらなる改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6292569号公報
特許第5344424号公報
国際公開第2005/083044号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、耐焼付き性、耐摩耗性、及び低摩擦性に優れたグリース組成物及びグリース組成物を封入した固定式等速ジョイントを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の成分(a)~(e)を含有するグリース組成物により、上記の課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の構成を有する。
[1]
(a)基油と、
(b)式(1)で表されるジウレア系増ちょう剤と、
R
1
-NHCONH-C
6
H
4
-p-CH
2
-C
6
H
4
-p-NHCONH-R
2
(1)
(式中、R
1
及びR
2
は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数6~7のアリール基又はシクロヘキシル基である)
(c)25℃で固体であるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンと、
(d)平均粒径0.3~4.0μmである酸化亜鉛と、
(e)油性剤とを含有する等速ジョイント用グリース組成物であって、
(d)酸化亜鉛の含有量が、グリース組成物の全質量を基準として、0.40~2.50質量%であり、
(e)油性剤の含有量が、グリース組成物の全質量を基準として、0.80~4.00質量%である、前記グリース組成物。
[2]
(c)ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンの含有量が、グリース組成物の全質量を基準として、0.60~4.50質量%である、[1]のグリース組成物。
[3]
(f)硫黄系極圧剤をさらに含む、[1]のグリース組成物。
[4]
固定式等速ジョイント用である、[1]のグリース組成物。
[5]
[1]~[4]のいずれかのグリース組成物を封入した固定式等速ジョイント。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、従来のCVJだけでなく従来のCVJ摺動部環境と比較して高面圧条件となる昨今のCVJ摺動部環境においても、優れた耐焼付き性、耐摩耗性、及び低摩擦性に優れたグリース組成物及びグリース組成物を封入した固定式等速ジョイントを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
耐摩擦性の評価における摩耗痕幅の算出方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[グリース組成物]
(a)基油
本発明において、基油の種類は、潤滑部へのグリースの流入性又は油膜形成特性に影響し得るが、本発明における耐焼付き性、耐摩耗性、低摩擦性には殆ど影響しないと考えられる。したがって、本発明において使用できる基油の種類は特に限定されず、鉱油、合成油、又はこれらの混合油を使用することが出来る。
鉱油としては、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、及びこれらの混合物が挙げられる。
合成油としては、ポリ-α-オレフィン(PAO)等の炭化水素系合成油、アルキルジフェニルエーテルに代表されるエーテル系合成油等が挙げられる。なお、合成油は、動植物等に由来する生物資源を原料として製造される、所謂バイオマス油であってもよい。例えば、植物油を原料とする各種脂肪酸とアルコールとから合成されるバイオマスエステル油や、パーム油、コーン油、大豆油等の植物油を用いたバイオマス炭化水素油を使用することもできる。
本発明の基油としては、コストの観点から鉱油を用いることが好ましい。基油が、鉱油を高い割合で含むことが好ましく、鉱油の含有量は、例えば、基油の全質量を基準にして、50質量%以上が好ましく、55質量%以上がより好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。基油は、基油の全質量を基準にして鉱油を100質量%含むことも好ましい。
本発明における基油の100℃における動粘度は、油膜形成特性の観点から、8~24mm
2
/sであることが好ましく、10~22mm
2
/sであることがより好ましく、12~20mm
2
/sであることがさらに好ましく、12~18mm
2
/sであることがさらにより好ましい。このような範囲の動粘度であることにより、適度な厚さの油膜を形成でき、CVJ用グリースに求められる油膜形成特性に優れたグリース組成物を得ることができる。なお、本明細書において、動粘度はJIS K2283に従って測定した値である。
本発明のグリース組成物における基油の含有量は、組成物の全質量を基準にして、52~87質量%であることが好ましく、56~85質量%であることがより好ましく、60~84質量%であることがさらに好ましい。基油の含有量がこのような範囲であることにより、本発明のグリース組成物において良好な流入性が得られ、その結果、優れた潤滑性を発揮することができる。
【0010】
(b)増ちょう剤
本発明のグリース組成物は、ジウレア系増ちょう剤を含む。一般的に、ジウレア系増ちょう剤は、ジウレア化合物の原料であるモノアミンの種類により、脂肪族ジウレア系増ちょう剤、脂環式ジウレア系増ちょう剤、脂環式-脂肪族ジウレア系増ちょう剤、芳香族ジウレア系増ちょう剤等に分類される。本発明において、ジウレア系増ちょう剤の種類及び構造は、グリース流入性、せん断安定性には影響し得るが、本発明における耐焼付き性、耐摩耗性、低摩擦性には殆ど影響しないと考えられる。
本発明のジウレア系増ちょう剤は、式(1)で表される、ジウレア系増ちょう剤である。
R
1
-NHCONH-C
6
H
4
-p-CH
2
-C
6
H
4
-p-NHCONH-R
2
(1)
式(1)中、R
1
及びR
2
は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数6~7のアリール基又はシクロヘキシル基である。炭素数6~7のアリール基としては、フェニル基及びトリル基が挙げられる。炭素数6~7のアリール基は、フェニル基であることがより好ましい。
式(1)で表されるジウレア系増ちょう剤は、式(1-1)、(1-2)、及び(1-3)で表わされるジウレア化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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