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公開番号2025133997
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2025119297
出願日2025-06-27
発明の名称羽の回転軌道に接点を持つと共に、羽の回転が同期する、二つの抗力型風車
出願人個人
代理人
主分類F03D 3/02 20060101AFI20250904BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】風力の利用効率が向上した抗力型風車を提供する。
【解決手段】風向に対して垂直な回転軸周りに回転自在な羽を持ち、その羽の回転方向の表面と裏面は、風によって発生する抗力に差がある形状である、抗力型風車において、その抗力型風車を二つ備え、双方の羽の回転軌道が接点を持ち、その接点の位置において双方の羽は風上に向かって回転すると共に、一方の羽が他方の羽の風下に位置するよう、双方の羽の回転が同期することを特徴とする
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
風向に対して垂直な回転軸周りに回転自在な羽を持ち、その羽の回転方向の表面と裏面は、風によって発生する抗力に差がある形状である、抗力型風車において、
その抗力型風車を二つ備え、双方の羽の回転軌道が接点を持ち、その接点の位置において双方の羽は風上に向かって回転すると共に、一方の羽が他方の羽の風下に位置するよう、双方の羽の回転が同期することを特徴とする、羽の回転軌道に接点を持つと共に、羽の回転が同期する、二つの抗力型風車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗力型風車に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来の抗力型風車は、風向に対して垂直な回転軸周りに回転し、風を受けて風下に向かう羽と、風に逆らって風上に向かう羽の双方に風を受け、羽の回転方向の表面と裏面の形状の差による抗力の差を出力トルクとする為、風力の利用効率に限界があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
風力の利用効率が向上した抗力型風車を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達する為、羽の回転軌道に接点を持つと共に、羽の回転が同期する、二つの抗力型風車は、風向に対して垂直な回転軸周りに回転自在な羽を持ち、その羽の回転方向の表面と裏面は、風によって発生する抗力に差がある形状である、抗力型風車において、その抗力型風車を二つ備え、双方の羽の回転軌道が接点を持ち、その接点の位置において双方の羽は風上に向かって回転すると共に、一方の羽が他方の羽の風下に位置するよう、双方の羽の回転が同期することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
二つの抗力型風車の各々の羽が風上に向かって回転する位置において、風向の前後方向に重なることで、風を受けて回転トルクを発生する、風下に向かう羽の面積に対して、風を受けて抵抗を発生する、風上に向かう羽の面積が従来の装置の約二分の一に減少する為、風力の利用効率が向上した抗力型風車を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
原理図
羽の回転方向の面が風を上下に分ける楔状の本装置を複数組み合わせる例
【発明を実施するための形態】
【0007】
羽とは、風と相互作用する面状の物体。
抗力型風車とは、風向に対して垂直な回転軸回りに回転自在な羽に風を受け、羽の回転方向の表面と裏面の形状の違いによる抗力の差を回転トルクとして出力する風車。
【0008】
双方の羽の回転軌道が接点を持つとは、二つの抗力型風車の各々の羽の面の中の少なくとも一点の回転軸周りの回転軌道同士が相互に接点を持つという意味である。
その接点の位置では、双方の羽の面の回転軌跡の大部分が交差することで、一方の羽が他方の羽の風下に入る構造であるが、羽の面の回転軌跡の全断面が交差するわけではなく、双方の羽の面の中の多数の点の回転軌道同士が相互に接点を持つ構造であることを、少なくとも双方の羽面の中の一点の回転軌道同士が接点を持つと厳密に定義したものである。
【0009】
本構成は、一般の抗力型風車とは異なり、指向性があるので、水平軸型風車と同じく常に風上に向ける必要がある。
図では、風力で風下側に回転する矢羽根と一体となって回転する指向軸が、その斜めの切断面でジンバルの傾斜を風向に合わせる機構で実現しているが、風向に対して相対的に傾いた二つの抗力型風車の回転軸を保持する指向軸が風向に向けて回転する等の方法でもよく、これらの機構に限定するものではなく、既存の技術であり、詳細は省略する。
なお、指向軸の方向を意図的に風向から外すことによって過回転を防ぐこともできる。
指向性についての、別の実施形態として、図1の半球形の羽の形状を例にすると、半球の形状をさらに上下に二分した四分の一球形状として、羽の形がその上半分の形の風車を上に、その下半分の形の風車を下に組み合わせれば、風上に向かう位置では上半分の形の羽は下に、下半分の形の羽は上に向かう力が発生して羽が重なり、風下に向かう位置ではその逆の力が発生して羽が離れる現象を利用して、無指向性の装置とすることもできる。
二つの抗力型風車の羽の面の形状は傾斜角の関係から45度程度の扇型が望ましい。
二つ以上の抗力型風車の羽の回転軌道に接点を持つ形態とすることもできる。
効率は劣るが、平行な二つの回転軸が逆回転する形態でも実施可能である。
【0010】
一方の羽が他方の羽の風下に位置するよう、双方の羽の回転が同期する構造については、各々の羽を保持する二つの抗力型風車の回転軸の回転が同期する構造で実現できる。
図では、二つの抗力型風車の羽を同一の出力回転軸に、角度が変化しても回転を伝達できる自在接手に似たジンバルで連結し、そのジンバルの傾斜面を風向に向ける構造となっているが、相対的に傾斜した二つの回転軸にそれぞれ設けたギアが噛み合う構造等、二つの抗力型風車の回転軸の相対的な角度を保持したまま、その回転を同期する構造であればよく、これらの機構には限定しない、また機械的機構に伴う摩擦は回転負荷となり、無風からの起動性を悪化させるので、磁石の吸引、反発力を利用する等、できるだけ回転負荷の少ない機構が望ましいが、いずれも既存の技術であり、詳細は省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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