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公開番号
2025133877
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2025113294,2022527993
出願日
2025-07-03,2020-11-14
発明の名称
活性化可能サイトカインポリペプチド及びその使用方法
出願人
ウェアウルフ セラピューティクス, インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
19/00 20060101AFI20250904BHJP(有機化学)
要約
【課題】活性化可能サイトカインポリペプチド及びその使用方法を提供すること。
【解決手段】本開示は、関心対象のサイトカインの条件的活性多様体である融合タンパク質を特徴とする。一態様において、本発明の完全長ポリペプチドは、機能性サイトカインポリペプチドを含有するにもかかわらず、低減されたかまたは最小限に抑えられたサイトカイン受容体賦活作用を有する。サイトカインは、例えば活性サイトカインに阻止部分、例えば立体的阻止ポリペプチドを一続きに結び付けているリンカーの切断によって活性化されると、その受容体に結合し得、シグナル伝達をもたらし得る。典型的には、融合タンパク質は、腫瘍微小環境でサイトカインから切り離され得るものである生体内半減期延長要素をさらに含む。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
[D]-[L1]-[A]-[L2’]-[H]の式を有する融合ポリペプチドであって、
[A]はインターフェロンα(IFNa)ポリペプチド、そのムテイン、または活性断片であり、
[D]は阻止部分であり、
[H]は半減期延長部分であり、
[L1]は、配列番号609、612または615のアミノ酸配列を含むプロテアーゼ切断可能ポリペプチドリンカーであり、
[L2’]は、配列番号609、612または615のアミノ酸配列を含むプロテアーゼ切断可能ポリペプチドリンカーであり、
前記阻止部分および前記半減期延長部分が、互いに独立して、ヒト血清アルブミン(HSA)、または前記HSAに結合する抗体もしくは抗体断片を含む、
融合ポリペプチド。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記IFNaポリペプチドがマウスインターフェロンα1(mIFNa1)、マウスインターフェロンα11(mIFNa11)、ヒトインターフェロンα2b(IFNA2b)、マウスインターフェロンα11(mIFNa11)、インターフェロンα8(IFNA8)、インターフェロンα14(IFNA14)、インターフェロンα16(IFNA16)、またはそのムテインを含む、請求項1に記載の融合ポリペプチド。
【請求項3】
前記IFNaポリペプチドが配列番号193、548、549または550のアミノ酸配列を含む、請求項2に記載の融合ポリペプチド。
【請求項4】
前記阻止部分および前記半減期延長部分の各々がHSAを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の融合ポリペプチド。
【請求項5】
前記阻止部分および前記半減期延長部分の各々がHSAに結合する前記抗体または抗体断片を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の融合ポリペプチド。
【請求項6】
前記阻止部分および前記半減期延長部分の1つがHSAを含み、前記阻止部分および前記半減期延長部分の他の1つがHSAに結合する前記抗体または抗体断片を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の融合ポリペプチド。
【請求項7】
前記阻止部分および前記半減期延長部分の少なくとも1つがHSAに結合する前記抗体または抗体断片を含み、前記抗体または抗体断片が配列番号427の1~116残基のアミノ酸配列を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の融合ポリペプチド。
【請求項8】
[L1]および[L2’]の各々が配列番号609を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の融合ポリペプチド。
【請求項9】
[L1]および[L2’]の各々が配列番号612を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の融合ポリペプチド。
【請求項10】
[L1]および[L2’]の各々が配列番号615を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の融合ポリペプチド。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年11月14日に出願された米国仮出願第62/935,605号の利益を主張するものであり、参照によりその教示内容全体を本明細書に援用する。
続きを表示(約 5,100 文字)
【0002】
配列表
本出願は、ASCII形式で電子提出された配列表を含有し、これをもって参照によりその全体を援用する。上記ASCIIコピーは、2020年11月12日に作成されたものであり、名前が761146_000146_SL.txtであり、サイズが2,974,211バイトである。
【背景技術】
【0003】
専任性が低い前駆体からの成熟免疫正常リンパ系細胞の発達、その後の抗原に起因するそれらの免疫応答、及びこれらの望まれない自己反応性応答の抑制は、共通γ鎖(γc)ファミリー内の受容体(Rochman et al.,2009)を利用するサイトカイン(インターロイキン-2[IL-2]、IL-4、IL-7、IL-9、IL-15及びIL-21を含む)、ならびにIL-12、18及び23を含むファミリーメンバーに大きく依存し、かつそれによって調節される。IL-2は、胸腺でのTreg細胞の発達に必須であり、成熟末梢性Treg及び通常の抗原活性化T細胞のいくつかの肝要な側面を決定的に調節する。IL-2は、試験管内でのその強力なT細胞成長因子作用ゆえに、部分的に大掛かりに研究されてきた、というのも、この作用は、例えばがん及びAIDS-HIV患者において免疫性を直接増強するための潜在的な手段、または望まれない応答、例えば移植片拒絶反応及び自己免疫疾患に抗するための標的を提示したからである。試験管内でのIL-2に関する試験は、これらの試験に対する強力な理論的解釈を提供するものであったが、生体内でのIL-2の機能は、免疫性の喪失ではなく急速な致死的自己免疫症候群が認められたIL-2欠損マウス(Sadlack et al.,1993,1995)で最初に示されたように、よりはるかに複雑であることが明らかである。後に、同様の観察結果が、IL-2Rα(Il2ra)及びIL-2Rβ(Il2rb)をコードする遺伝子を個別に除去した場合に認められた(Suzuki et al.,1995;Willerford et al.,1995)。
【0004】
本発明は、がん、及び免疫の上方または下方制御に依存する他の疾患の治療に使用するための、条件的に活性となる及び/または標的化されるサイトカインに関する。例えば、いくつかのサイトカインの抗腫瘍活性についてはよく知られ、記載がなされており、いくつかのサイトカインはヒトにおいて既に治療的に使用されている。インターロイキン-2(IL-2)及びインターフェロンα(IFNα)などのサイトカインは、種々の腫瘍、例えば転移性腎臓癌腫、有毛細胞白血病、カポジ肉腫、メラノーマ、多発性骨髄腫などを有する患者において正の抗腫瘍活性を示した。IFNβ、腫瘍壊死因子(TNF)α、TNFβ、IL-1、4、6、12、15及びCSFのような他のサイトカインは、いくつかの類の腫瘍に対して一定の抗腫瘍活性を示しており、それゆえ、さらなる試験の対象物である。
【発明の概要】
【0005】
治療用タンパク質、当該タンパク質をコードする核酸(例えば、DNA、RNA、mRNA)、ならびに疾患または障害、例えば、増殖性疾患、腫瘍性疾患、炎症性疾患、免疫学的障害、自己免疫疾患、感染性疾患、ウイルス性疾患、アレルギー反応、寄生虫反応、移植片対宿主病などの治療のための当該タンパク質及び当該核酸を使用する方法及び組成物を本明細書に提供する。ある実施形態では、融合タンパク質は、配列番号193~271のいずれか1つのアミノ酸配列。本明細書に開示される特定の融合タンパク質は、ACP200~208、ACP211、ACP213~ACP215、ACP240~ACP245、ACP247、ACP284~ACP292、ACP296~ACP300、ACP302~ACP306、ACP309~ACP314、ACP336~ACP359、ACP371~ACP379、ACP383~ACP434、ACP439~ACP447、またはACP451~ACP471と呼称される。本開示はまた、融合タンパク質をコードする核酸(例えば、DNA、RNA、mRNA)、融合タンパク質を作る方法、融合タンパク質を含む組成物ならびに、2つ以上の融合タンパク質の組合せ、及び別の治療剤と組み合わせた1つ以上の融合タンパク質を含む、がんを治療するための融合タンパク質の使用方法に関する。
【0006】
本発明は、関心対象のサイトカインの条件的活性多様体である融合タンパク質を特徴とする。特に興味深いサイトカインとしては、IL-2、IL-12及びIFNが挙げられる。一態様において、本発明の完全長ポリペプチドは、機能性サイトカインポリペプチドを含有するにもかかわらず、低減されたかまたは最小限に抑えられたサイトカイン受容体賦活作用を有する。サイトカイン、例えばIL-2、IL-7、IL-12、IL-15、IL-18、IL-21、IL-23、IFNアルファ、IFNベータ、IFNガンマ、TNFアルファ、リンホトキシン、TGFベータ1、TGFベータ2、TGFベータ3、GM-CSF、CXCL10、CCL19、CCL20、CCL21または上記のいずれかの機能性断片もしくはムテインもしくは機能性多様体もしくはサブユニットは、例えば活性サイトカインに阻止部分、例えば立体的阻止ポリペプチドを一続きに結び付けているリンカーの切断によって活性化されると、その受容体に結合し得、シグナル伝達をもたらし得る。所望により、完全長ポリペプチドは、付加的な有益な特性も提供する阻止ポリペプチド部分を含み得る。例えば、完全長ポリペプチドは、血清中半減期を延長すること及び/または完全長ポリペプチドを所望のサイトカイン作用部位に指向することも行う阻止ポリペプチド部分を含有し得る。あるいは、完全長融合ポリペプチドは、阻止ポリペプチド部分とは別個の、血清中半減期延長要素及び/または標的指向性ドメインを含有し得る。好ましくは、融合タンパク質は、生体内での循環半減期を延ばすことができる少なくとも1つの要素またはドメインを含有する。好ましくは、この要素は、身体の所望の場所において酵素的に除去され(例えば、腫瘍微小環境におけるプロテアーゼ切断)、搭載薬分子(例えば、IL2、IL-12、IFNbまたはIFNa)の薬物動態特性を天然に存在する搭載薬分子と実質的に同程度に回復させる。融合タンパク質は所望の細胞または組織を標的とし得る。
【0007】
融合ポリペプチドは、典型的には、サイトカインポリペプチド[A]、阻止部分[D]、任意選択の半減期延長部分[H]、及びプロテアーゼ切断可能ポリペプチドリンカーを含む。サイトカインポリペプチドと、阻止部分と、存在する場合の任意選択の半減期延長要素とはプロテアーゼ切断可能ポリペプチドリンカーによって機能可能に連結されており、融合ポリペプチドは、弱化したサイトカイン受容体賦活作用を有し、例えば、融合ポリペプチドのサイトカイン受容体賦活作用は、プロテアーゼ切断可能リンカーの切断によって生成したサイトカインポリペプチドを含有するポリペプチドのサイトカイン受容体賦活作用に比べて約10分の1以下である。いくつかの好ましい融合ポリペプチドは、式(I)~(VI):
[A]-[L1]-[H]-[L2]-[D](I);
[D]-[L2]-[H]-[L1]-[A](II);
[A]-[L1]-[D]-[L2]-[H](III);
[H]-[L2]-[D]-[L1]-[A](IV);
[H]-[L1]-[A]-[L2’]-[D](V);
[D]-[L1]-[A]-[L2’]-[H](VI);
〔式中、Aはサイトカインポリペプチドであり、Dは阻止部分であり、Hは半減期延長部分であり、L1はプロテアーゼ切断可能ポリペプチドリンカーであり、L2は、任意選択的にプロテアーゼ切断可能であるポリペプチドリンカーであり、L2’はプロテアーゼ切断可能ポリペプチドリンカーである〕
のうちの1つで表されるものである。L1及びL2、またはL1及びL2’は、所望により同じまたは異なるアミノ酸配列及びまたはプロテアーゼ切断部位を有し得る(L2がプロテアーゼ切断可能である場合)。
【0008】
いくつかの態様において、本明細書に記載の融合タンパク質は、IL-12、IL-2またはIFNの条件的活性多様体である。実施形態では、融合タンパク質はIL-2ポリペプチドを含有し得る。IL-2ポリペプチドを含有する融合タンパク質は、配列番号257~300、302~317、325~353、355~365、366、372~381、383~385、388~420、579~608及び636~646のアミノ酸配列を含み得るかまたはそれからなる。配列番号257~300、302~317、325~353、355~365、366、372~381、383~385、388~420、579~608、636~646として開示される融合タンパク質は、本明細書においてACP289~ACP292、ACP296~ACP302、WW0301、ACP304~ACP306、ACP309~ACP313、WW0353、ACP414、ACP336~ACP398、WW0472~WW0477、ACP406~ACP426、ACP439~ACP447、ACP451~ACP471、WW0729、WW0734~WW0792、ACP101、ACP293~ACP295、ACP316~ACP335、ACP427~ACP438及びACP448~ACP450と呼称される。例えば、融合タンパク質は配列番号272のアミノ酸配列を含み得る。融合タンパク質は配列番号286のアミノ酸配列を含み得る。融合タンパク質は配列番号362のアミノ酸配列を含み得る。融合タンパク質は配列番号336のアミノ酸配列を含み得る。融合タンパク質は配列番号348のアミノ酸配列を含み得る。融合タンパク質は配列番号363のアミノ酸配列を含み得る。融合タンパク質は配列番号580のアミノ酸配列を含み得る。
【0009】
実施形態では、融合タンパク質はIL-12を含有し得る。IL-12ポリペプチドを含有する融合タンパク質は、配列番号368~371、434~440、453~519または523~538のいずれか1つのアミノ酸配列を含み得るかまたはそれからなり得る。配列番号368~371、434~440、453~519または523~538として開示される融合タンパク質は、本明細書においてACP240~ACP245、ACP247、ACP285~ACP288、WW0641、WW0649~WW0652、WW0662~WW0725、WW0765~WW0772及びWW0796~WW0803と呼称される。例えば、融合タンパク質は配列番号424のアミノ酸配列を含み得る。例えば、融合タンパク質は配列番号428のアミノ酸配列を含み得る。例えば、融合タンパク質は配列番号541のアミノ酸配列を含み得る。例えば、融合タンパク質は配列番号556のアミノ酸配列を含み得る。例えば、融合タンパク質は配列番号560のアミノ酸配列を含み得る。例えば、融合タンパク質は、配列番号568のアミノ酸配列を含み得る。例えば、融合タンパク質は配列番号573のアミノ酸配列を含み得る。
【0010】
実施形態では、融合タンパク質はIFNを含有する。IFNポリペプチドを含有する融合タンパク質は、配列番号421~430及び539~578のいずれか1つのアミノ酸配列を含み得るかまたはそれからなり得る。配列番号421~430及び539~578として開示される融合タンパク質は、本明細書においてACP200~ACP209、WW0644~WW0648、WW0781~WW0786、WW0815~WW0822、WW0831~WW0834、WW0737~WW0748及びWW0787~WW0790と呼称され得る。
(【0011】以降は省略されています)
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