TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025131050
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028542
出願日2024-02-28
発明の名称車載電力供給網
出願人Astemo株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類B60R 16/02 20060101AFI20250902BHJP(車両一般)
要約【課題】故障の発生を迅速に検知可能な車載電力供給網を提供する。
【解決手段】車両内の複数のノード(ECU)を経由して負荷に電力を供給する車載電力供給網1であって、複数のECUは、電力を送出する第1ノード200-1及び第1ノードから電力を受け取る第2ノード200-2を含み、ノード間は、電力を供給する電力線20及び電力に関する情報を伝送し、抵抗Rを介して終端電位VAGに終端している信号線21によって接続され、各ノードのは、電力線を経由して自ノードに出入りする電流値を計測する電流計測部201、3、信号線と自ノードとの間で電流値に比例した電流の入出力を行う電流入出力部202、4及び信号線の電位を計測する電位計測部を有し、電流入出力部は、自身に入力されるか又は自身から出力する入出力電流を制限する電流制限部220を有し、信号線の電位が終端電位と異なる場合に、車載電力供給網内に異常が生じていると診断する。
【選択図】図23
特許請求の範囲【請求項1】
車両内の複数のノードを経由して該車両に搭載された負荷に電力を供給する車載電力供給網であって、
前記複数のノードは、電力を送出する第1ノード及び該第1ノードから送出された電力を受け取る第2ノードを含み、
前記第1及び第2ノード間は、電力が供給される電力線及び前記電力に関する情報が伝送されるとともに抵抗を介して終端電位に終端されている信号線によって接続され、
前記第1及び第2ノードの各々は、前記電力線を経由して自ノードに出入りする電流値を計測する電流計測部、前記信号線と自ノードとの間で前記電流値に比例した電流の入出力を行う電流入出力部、及び前記信号線の電位を計測する電位計測部を有し、
前記電流入出力部は、自身に入力されるか、または自身から出力される入出力電流を制限する電流制限部を有し、
前期信号線の電位が前記終端電位と異なる場合に、前記車載電力供給網内のいずこかに異常が生じていると診断される、
ことを特徴とする車載電力供給網。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車載電力供給網であって、
前記電流計測部及び前記電流入出力部は演算増幅器から構成される、
ことを特徴とする車載電力供給網。
【請求項3】
請求項1に記載の車載電力供給網であって、
前記電流制限部は、前記電流計測部の計測範囲に制限を設ける、
ことを特徴とする車載電力供給網。
【請求項4】
請求項3に記載の車載電力供給網であって、
前記電流制限部は、前記電流計測部内のシャント抵抗に並列接続された電圧クランプ回路を含む、
ことを特徴とする車載電力供給網。
【請求項5】
請求項1に記載の車載電力供給網であって、
前記電流制限部は、前記電流入出力部の出力に直列に挿入された抵抗を含む、
ことを特徴とする車載電力供給網。
【請求項6】
請求項1に記載の車載電力供給網であって、
前記電流制限部は、前記電流入出力部への電源及びグランドに直列接続されたクランプ回路を含む、
ことを特徴とする車載電力供給網。
【請求項7】
請求項1に記載の車載電力供給網であって、
前記終端電位及び前記抵抗はテブナン終端により構成される、
ことを特徴とする車載電力供給網。
【請求項8】
請求項1に記載の車載電力供給網であって、
前記第1及び第2ノード各々の前記電位計測部は、前記信号線が前記終端電位と終端されている位置より自ノード側における該信号線の電位を計測する、
ことを特徴とする車載電力供給網。
【請求項9】
請求項8記載の車載電力供給網であって、
前記第1及び第2ノードは、互いに計測した前記信号線の電位をネットワークを介して交換する、
ことを特徴とする車載電力供給網。
【請求項10】
請求項9に記載の車載電力供給網であって、
交換された前記第1及び第2ノードの前記信号線の電位が異なる場合には、前記信号線、前記電流計測部、及び前記電流入出力部のいずれかが異常であると診断される、
ことを特徴とする車載電力供給網。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は電力供給網にかかり、特に、電動自動車に好適な車載電力供給網に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
今世紀初頭より、電動パワーステアリングや電動ブレーキなどの自動車の補機の電動化が進展してきた。さらに近年になって、ハイブリッド車や電動自転車に代表されるように主機の電動化も進んでいる。また自動運転化も進み、今後は自動車に故障が生じた場合でも人間の介在なしに自動車自身によって自律的、自動的に動作することが求められるようになる。以上のような背景から、自動車の電動化、自動化を支える車載電力供給網の高性能化及び信頼性(故障時動作継続性)向上が求められるようになってきている。
【0003】
車体に配置された電子コントロールユニット(ゾーンECU)を多段経由するデイジーチェーン/リングトポロジー構成を有する車載電力供給網の故障時動作継続のためには、故障がどの区間(どのゾーンECU間)で発生したかを検出し、該当区間を遮断、迂回させる処置が必要である。なお、本明細書における「故障」は、配線が電力源に短絡する「天絡」、及び配線がグランド電位(GND)に短絡する「地絡」を意味するものである。
【0004】
故障が発生している区間を特定するために、例えば特許文献1には、当該区間の電力送出側と受取側とで、送出電流と受取電流が一致しているかを検出する差動電流法が開示されている。この技術によれば、当該区間で故障が発生していない場合には送出電流と受取電流が一致するが、故障が発生すると送出電流と受取電流が一致しなくなるため、故障の発生を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-90257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1においては、カレントトランスにより電流を検出し、リレーにより異常を判定しているため、その適用範囲は商用電源で主流である交流電流に限られ、現在車載電力供給網で主流である直流電流に対しては適用できない。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、直流電流を利用する車載電力供給網であって、故障の発生を迅速に検知可能な車載電力供給網を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明に係る車載電力供給網は、車両内の複数のノードを経由して該車両に搭載された負荷に電力を供給する車載電力供給網であって、複数のノードは、電力を送出する第1ノード及び第1ノードから送出された電力を受け取る第2ノードを含み、第1及び第2ノード間は、電力が供給される電力線及び電力に関する情報が伝送されるとともに抵抗を介して終端電位に終端されている信号線によって接続され、第1及び第2ノードの各々は、電力線を経由して自ノードに出入りする電流値を計測する電流計測部、信号線と自ノードとの間で電流値に比例した電流の入出力を行う電流入出力部、及び信号線の電位を計測する電位計測部を有し、電流入出力部は、自身に入力されるか、または自身から出力される入出力電流を制限する電流制限部を有し、該信号線の電位が終端電位と異なる場合に、車載電力供給網内のいずこかに異常が生じていると診断される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、直流電流を利用する車載電力供給網において、故障の発生を迅速に検知することが可能になる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の参考例1に係る、車載電力供給網の基本的構成を示す図。
車載電力供給網内に故障が生じてから故障個所を特定するまでに実行する診断の時間的経過の一例を示す図。
生じた故障の種類とセンス線の電位との関係を示すグラフ。
終端をテブナン終端とした、参考例2に係る車載電力供給網の構成を示す図。
テブナン終端をECU200-1に内蔵した構成を示す図。
テブナン終端をECU200-2に内蔵した構成を示す図。
車載電力供給網内のネットワーク通信を多重化した、参考例3に係る車載電力供給網の構成を示す図。
CANのRecessive電圧で電位を伝送する場合の電位の変化を示すグラフ。
CANのRecessive電圧で電位を伝送する場合に採用される構成の一例を示す図。
電力線を分岐させてECU200-3を追加した、参考例4に係る車載電力供給網の構成を示す図。
電流計測部及び電流入出力部の詳細な構成を示す、参考例5に係る車載電力供給網の構成を示す図。
図11の構成に、電流増幅回路を追加した構成を示す図。
電力供給を冗長給電とした、参考例6に係る車載電力供給網の構成を示す図。
参考例6に係る車載電力供給網の変形例を示す図。
参考例6に係る車載電力供給網の他の変形例を示す図。
自動車に搭載された4つのECUに対して適用される、参考例7に係る車載電力供給網の構成を示す図。
図16の構成において、故障が生じた個所と、スイッチの開閉状況との関係を示す図表。
参考例7に係る車載電力供給網の変形例。
自動車に搭載された4つのECUに対して適用される、参考例8に係る車載電力供給網の構成を示す図。
図19の構成において、故障が生じた個所と、スイッチの開閉状況との関係を示す図表。
参考例8に係る車載電力供給網の変形例を示す図。
半導体によるスイッチの種類を示す図。
本発明の実施例1に係る、車載電力供給網の基本的構成を示す図。
実施例1において適用される、生じた故障の種類とセンス線の電位との関係を示すグラフ。
電流制限部としてRsout、Rsinに並列にクランプダイオードを付加した、本発明の実施例2に係る車載電力供給網の基本的構成を示す図。
実施例2によって得られる、Iout、IinとIs1、Is2との関係を示すグラフ。
電流制限部として、電流入出力部出力に直列に電流制限抵抗rを付加した、実施例3に係る車載電力供給網の基本的構成を示す図。
実施例3によって得られる、Vs1、Vs2とIs1、Is2との関係を示すグラフ。
電流制限部として、電流入出力部電源グランドに直列にダイオードを付加した、実施例4に係る車載電力供給網の基本的構成を示す図。
実施例4によって得られる、Vs1、Vs2とIs1、Is2との関係を示すグラフ。
平滑コンデンサへの充電電流、放電電流を本発明の提供する電力線20の異常検出機能自体のテストに利用する、実施例5に係る車載電力供給網の基本的構成を示す図。
実施例5によって得られる、Iout、Iinの時間変化を示すグラフ。
実施例5において適用される、生じた故障の種類とセンス線の電位との関係を示すグラフ。
センス線の電位Vs1、Vs2を計測する際に基準となるグランド電位をテブナン終端のグランド電位とした、実施例6に係る車載電力供給網の基本的構成を示す図。
テブナン終端をECU200-1に内蔵した構成を示す図。
テブナン終端をECU200-2に内蔵した構成を示す図。
センス線とテブナン終端のグランド電位に接続した線をツイステドペアとした、実施例7に係る車載電力供給網の基本的構成を示す図。
テブナン終端をECU200-1に内蔵した構成を示す図。
テブナン終端をECU200-2に内蔵した構成を示す図。
センス線とテブナン終端のグランド電位に接続した線をシールド線または同軸ケーブルとした、実施例8に係る車載電力供給網の基本的構成を示す図。
テブナン終端をECU200-1に内蔵した構成を示す図。
テブナン終端をECU200-2に内蔵した構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

Astemo株式会社
緩衝器
3日前
Astemo株式会社
電力変換装置
3日前
Astemo株式会社
電力変換装置
4日前
Astemo株式会社
ディスクブレーキのキャリパボディ
3日前
Astemo株式会社
ダイナミックダンパ及びプロペラシャフト
2日前
個人
カーテント
3か月前
個人
タイヤレバー
1か月前
個人
前輪キャスター
19日前
個人
車窓用防虫網戸
4か月前
個人
ルーフ付きトライク
1か月前
個人
車輪清掃装置
3か月前
個人
ホイルのボルト締結
2か月前
個人
タイヤ脱落防止構造
16日前
個人
車両通過構造物
1か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
個人
キャンピングトライク
2か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
3か月前
井関農機株式会社
作業車両
3か月前
日本精機株式会社
表示装置
26日前
個人
車両用スリップ防止装置
2か月前
個人
アクセルのソフトウェア
2か月前
個人
乗合路線バスの客室装置
1か月前
個人
ワイパーゴム性能保持具
3か月前
個人
キャンピングトレーラー
2か月前
個人
音声ガイド、音声サービス
1か月前
株式会社ニフコ
収納装置
4日前
個人
車載小物入れ兼雨傘収納具
2か月前
株式会社ニフコ
保持装置
2か月前
株式会社クラベ
ヒータユニット
4か月前
個人
円湾曲ホイール及び球体輪
1か月前
井関農機株式会社
収穫作業車両
4か月前
日本精機株式会社
車室演出装置
16日前
日本精機株式会社
車載表示装置
2か月前
株式会社豊田自動織機
産業車両
1か月前
続きを見る