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公開番号
2025127344
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-01
出願番号
2024024038
出願日
2024-02-20
発明の名称
フィルム状接着剤複合シート、及び接着剤硬化物付きワーク加工物の製造方法
出願人
リンテック株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01L
21/301 20060101AFI20250825BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】フィルム状接着剤又は前記フィルム状接着剤のエネルギー線硬化物を冷却しながら、フィルム状接着剤複合シートの外周部を、その表面に対して平行な方向に引き伸ばし、エキスパンドを行ったとき、ワーク加工物が支持シートから浮くことを防止でき、フィルム状接着剤又は前記フィルム状接着剤のエネルギー線硬化物をワーク加工物の外周に沿って切断することができるフィルム状接着剤複合シート、及び、接着剤硬化物付きワーク加工物の製造方法の提供。
【解決手段】支持シートと前記支持シートの一方の面上に設けられたエネルギー線硬化性を有するフィルム状接着剤とを備え、フィルム状接着剤をエネルギー線硬化した後の前記フィルム状接着剤の硬化物について、測定条件Aでせん断貯蔵弾性率G
0
A’及びせん断損失弾性率G
0
A”を測定したとき、tanδ
0
A(=G
0
A”/G
0
A’)が0.43以下であるフィルム状接着剤複合シート。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
支持シートと、前記支持シートの一方の面上に設けられたエネルギー線硬化性を有するフィルム状接着剤と、を備え、
前記フィルム状接着剤をエネルギー線硬化した後の前記フィルム状接着剤の硬化物について、下記の測定条件Aでせん断貯蔵弾性率G
0
A’及びせん断損失弾性率G
0
A”を測定したとき、前記せん断貯蔵弾性率G
0
A’に対する前記せん断損失弾性率G
0
A”の比tanδ
0
A(=G
0
A”/G
0
A’)が0.43以下である、フィルム状接着剤複合シート。
[測定条件A]
複数枚のフィルム状接着剤の積層物に対して、照度230mW/cm
2
、光量190mJ/cm
2
の条件で、エネルギー線を照射することにより、前記積層物をエネルギー線硬化して構成した、厚さが1000μmの試験片(t2)を用い、-10℃から50℃まで、昇温速度4℃/minで前記試験片(t2)を昇温し、この温度範囲において、前記試験片(t2)に対して、測定周波数1Hzの条件で発生させたせん断ひずみを0.01~10%の範囲で上昇させ、温度が0℃である場合のせん断ひずみ1%における前記試験片(t2)のせん断貯蔵弾性率G
0
A’及びせん断損失弾性率G
0
A”を測定する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記せん断貯蔵弾性率G
0
A’が150MPa以上である、請求項1に記載のフィルム状接着剤複合シート。
【請求項3】
前記フィルム状接着剤において、前記フィルム状接着剤の総質量に対する、充填材(d)の含有量の割合が30質量%以下である、請求項1又は2に記載のフィルム状接着剤複合シート。
【請求項4】
エネルギー線硬化前の前記フィルム状接着剤について、下記の測定条件Bでせん断貯蔵弾性率G
0
’及びせん断損失弾性率G
0
”を測定し、前記せん断貯蔵弾性率G
0
’に対する前記せん断損失弾性率G
0
”の比tanδ
0
Bを求めたとき、前記tanδ
0
Bに対する、前記tanδ
0
Aの比率(tanδ
0
A/tanδ
0
B)が0.30以下である、請求項1又は2に記載のフィルム状接着剤複合シート。
[測定条件B]
複数枚の前記フィルム状接着剤が積層されて構成された、厚さが1000μmの試験片(t1)を用い、-10℃から50℃までの温度範囲において、前記試験片(t1)に対して、測定周波数1Hzの条件で発生させたせん断ひずみを0.01~10%の範囲で上昇させ、温度が0℃である場合のせん断ひずみ1%における、前記試験片(t1)のせん断貯蔵弾性率G
0
’及びせん断損失弾性率G
0
”を測定する。
【請求項5】
前記tanδ
0
B(=G
0
”/G
0
’)が0.42以下である、請求項4に記載のフィルム状接着剤複合シート。
【請求項6】
前記せん断貯蔵弾性率G
0
’が10MPa以上である、請求項4又は5に記載のフィルム状接着剤複合シート。
【請求項7】
前記支持シートが基材のみからなる、請求項1又は2に記載のフィルム状接着剤複合シート。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のフィルム状接着剤複合シートを用いた、接着剤硬化物付きワーク加工物の製造方法であって、
複数個のワーク加工物が整列した状態のワーク加工物群を得る工程と、
前記フィルム状接着剤複合シートを、その中のフィルム状接着剤により、前記ワーク加工物群中のすべてのワーク加工物の裏面に貼付する工程と、
前記フィルム状接着剤をエネルギー線硬化させることで、前記支持シートと、前記フィルム状接着剤のエネルギー線硬化物と、前記ワーク加工物群と、がこの順に、これらの厚さ方向において積層されている積層体を作製するエネルギー線硬化工程と、
前記積層体を冷却しながら、前記フィルム状接着剤複合シートをその表面に対して平行な方向に引き伸ばすことにより、前記フィルム状接着剤のエネルギー線硬化物を前記ワーク加工物の外周に沿って切断し、複数個の接着剤硬化物付きワーク加工物が整列した状態の接着剤硬化物付きワーク加工物群を得るエキスパンド工程と、を有する、接着剤硬化物付きワーク加工物の製造方法。
【請求項9】
請求項5に記載のフィルム状接着剤複合シートを用いた、接着剤硬化物付きワーク加工物の製造方法であって、
複数個のワーク加工物が整列した状態のワーク加工物群を得る工程と、
前記フィルム状接着剤複合シートを、その中のフィルム状接着剤により、前記ワーク加工物群中のすべてのワーク加工物の裏面に貼付する工程と、
前記フィルム状接着剤複合シートを冷却しながら、前記フィルム状接着剤複合シートをその表面に対して平行な方向に引き伸ばすことにより、前記フィルム状接着剤を前記ワーク加工物の外周に沿って切断し、複数個のフィルム状接着剤付きワーク加工物が整列した状態のフィルム状接着剤付きワーク加工物群を得るエキスパンド工程と、
前記フィルム状接着剤をエネルギー線硬化させることで、前記支持シート上に、複数個の接着剤硬化物付きワーク加工物が整列した状態の接着剤硬化物付きワーク加工物群を得るエネルギー線硬化工程と、を有する、接着剤硬化物付きワーク加工物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム状接着剤複合シート、及び、これを用いた接着剤硬化物付きワーク加工物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造時には、例えば、半導体チップと、前記半導体チップの裏面(回路面とは反対側の面)に設けられたフィルム状接着剤と、を備えたフィルム状接着剤付き半導体チップを製造し、これを、その中のフィルム状接着剤によって、回路基板に接着固定し、実装することがある。フィルム状接着剤は、通常、加熱によって硬化する熱硬化性を有し、フィルム状接着剤付き半導体チップを回路基板に接着した後、フィルム状接着剤を熱硬化させることで、半導体チップを回路基板に固定する。
【0003】
前記フィルム状接着剤付き半導体チップは、例えば、下記方法で製造方法できる。
例えば、まず、半導体ウエハの回路が形成されている側の面(本明細書においては、「回路形成面」と略記することがある)に、バックグラインドテープ(別名:表面保護テープ)を貼付する。
次いで、半導体ウエハの内部に設定された焦点に集束するように、レーザー光を照射することにより、半導体ウエハの内部に改質層を形成する。次いで、グラインダーを用いて、半導体ウエハの回路形成面とは反対側の面(本明細書においては、「裏面」と略記することがある)を研削することにより、半導体ウエハの厚さを目的とする値に調節するとともに、このときの半導体ウエハに加えられる研削時の力を利用することによって、改質層の形成部位において、半導体ウエハを分割し、複数個の半導体チップを形成する(例えば、特許文献1、2参照)。このように改質層の形成を伴う半導体ウエハの分割方法は、ステルスダイシング(登録商標)と呼ばれる。
【0004】
あるいは、前記半導体チップは、下記方法によっても製造方法できる。
半導体ウエハの回路形成面から、半導体ウエハを分割することなく、底部を残すように溝を形成する。このように、半導体ウエハを分割することなく、溝の底部を残すように半導体ウエハを切り込む操作は、ハーフカットと呼ばれる。その後、半導体ウエハの回路形成面に、バックグラインドテープを貼付する。次いで、グラインダーを用いて、半導体ウエハの裏面を研削することにより、半導体ウエハの厚さを目的とする値に調節するとともに、半導体ウエハを分割し、複数個の半導体チップを形成する(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
以上により、多数の半導体チップが、バックグラインドテープ上に得られる。
次いで、支持シートと、前記支持シートの一方の面上に設けられたフィルム状接着剤と、を備えたフィルム状接着剤複合シート(例えば、ダイボンディングシート)を1枚用い、その中の前記フィルム状接着剤を、上述の多数の半導体チップの裏面(換言すると研削面)に貼付する。
【0006】
次いで、半導体チップからバックグラインドテープを取り除いた後、多数の半導体チップが貼付された状態のフィルム状接着剤複合シートを、冷却しながらその表面(例えば、フィルム状接着剤の半導体チップへの貼付面)に対して平行な方向に引き伸ばす、いわゆるエキスパンドを行うことにより、フィルム状接着剤を半導体チップの外周に沿って切断(分割)する。
以上により、半導体チップと、その裏面に設けられた切断後のフィルム状接着剤と、を備えた多数のフィルム状接着剤付き半導体チップが、支持シート上に得られる。
【0007】
これらフィルム状接着剤付き半導体チップは、支持シートから引き離されてピックアップされ、目的とするフィルム状接着剤付き半導体チップが得られる。このときのピックアップを容易とするために、フィルム状接着剤は、上記の熱硬化性に加え、紫外線等のエネルギー線の照射によって硬化するエネルギー線硬化性をさらに有することもある。ピックアップ前のフィルム状接着剤をエネルギー線硬化させることで、フィルム状接着剤のエネルギー線硬化物と、支持シートと、の間の剥離力が適切な範囲で低下するため、前記硬化物を備えた半導体チップ(接着剤硬化物付き半導体チップ)は、支持シートから容易にピックアップできる(特許文献3参照)。このようなフィルム状接着剤のエネルギー線硬化物は、依然、フィルム状接着剤として利用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第7141515号公報
特開2021-082648号公報
特許第4664005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
多数の半導体チップが貼付された状態のフィルム状接着剤複合シートを冷却しながら、フィルム状接着剤複合シートの外周部を、その表面に対して平行な方向に引き伸ばし、エキスパンドを行うと、支持シートとフィルム状接着剤との間に意図せぬ浮きが生じることがある。支持シートとフィルム状接着剤との間に浮きが生じると、フィルム状接着剤を半導体チップの外周に沿って適切に切断できなかったり、フィルム状接着剤を切断できても、フィルム状接着剤付き半導体チップが飛散して装置を汚染したり、正常なピックアップができなかったりする問題点が生じ得る。
【0010】
ここまでは、半導体装置を製造するために、半導体ウエハから接着剤硬化物付き半導体チップを製造する場合を例に挙げて、そのときの問題点について説明したが、同様の問題点は、半導体装置に限定されない各種の基板装置を製造するときにも生じ得る。すなわち、ワークを加工して得られたワーク加工物と、前記ワーク加工物に設けられた、フィルム状接着剤のエネルギー線硬化物(接着剤硬化物)と、を備えた接着剤硬化物付きワーク加工物の製造時にも、上記の問題点が生じ得る。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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