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公開番号
2025125690
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-28
出願番号
2024021785
出願日
2024-02-16
発明の名称
光電圧プローブ
出願人
株式会社精工技研
代理人
個人
主分類
G01R
15/24 20060101AFI20250821BHJP(測定;試験)
要約
【課題】周囲の変動磁場による影響を軽減することができ、被測定点の電圧信号をより正確に測定可能な光電圧プローブを提供する。
【解決手段】第1及び第2の電極パッド間の電圧に依存して入射光を強度変調して出力する光変調器と、被測定点に接触可能な第1の接触端子および第2の接触端子と、第1の接触端子と第1の電極パッドとを接続する第1の電気線路と、第2の接触端子と第2の電極パッドとを接続する第2の電気線路とを備え、第1と第2の接触端子、又は、第1と第2の電気線路とが非接触の状態で少なくとも1回は互いに交差し、第1及び第2の接触端子間、又は、第1及び第2の電気線路間を貫く磁場が変動した場合に、交差部の前後の部分において、第1及び第2の接触端子間、又は、第1及び第2の電気線路間に互いに逆向きの誘導起電力が生ずるように構成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被測定点の電圧信号を測定する光電圧プローブであって、
第1の電極パッド及び第2の電極パッドを有する変調電極を備え、前記第1及び第2の電極パッド間の電圧に依存して入射光を強度変調して出力する光変調器と、
前記光変調器に接続された入力光ファイバ及び出力光ファイバと、
前記被測定点に接触可能な第1の接触端子及び第2の接触端子と、
前記第1の接触端子と前記第1の電極パッドとを接続する第1の電気線路と、前記第2の接触端子と前記第2の電極パッドとを接続する第2の電気線路と、
前記光変調器、前記第1及び第2の電気線路の少なくとも一部、及び前記入力光ファイバ及び前記出力光ファイバの一部を収納したパッケージと、を有し、
前記第1及び第2の接触端子を介して前記第1及び第2の電極パッド間に誘起された電圧信号を前記光変調器により光強度変調信号に変換して前記出力光ファイバより出力するように構成され、
前記第1の接触端子と前記第2の接触端子、又は、前記第1の電気線路と前記第2の電気線路は、それらが非接触の状態で互いに交差する交差部を有し、
前記第1及び第2の接触端子間、又は、前記第1及び第2の電気線路間を貫く磁場が変動した場合に、前記交差部の前後の部分において、前記の変動する磁場により前記第1及び第2の接触端子間、又は、前記第1及び第2の電気線路間に互いに逆向きの誘導起電力が生ずるように構成したことを特徴とする光電圧プローブ。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記の変動する磁場は、電気回路又は電気部品に対して電気的な負荷を与える試験環境において、前記の電気的な負荷により発生する磁場であって、
前記被測定点は、前記電気回路又は電気部品内の被測定点であることを特徴とする請求項1に記載の光電圧プローブ。
【請求項3】
前記第1の接触端子と前記第2の接触端子、又は、前記第1の電気線路と前記第2の電気線路は、前記交差部を複数個有することを特徴とする請求項1に記載の光電圧プローブ。
【請求項4】
前記第1の電気線路と前記第2の電気線路とを非接触の状態で互いに捩じり合わせて構成したことを特徴とする請求項1に記載の光電圧プローブ。
【請求項5】
前記第1の電気線路と前記第2の電気線路は前記交差部を有し、前記第1及び第2の電気線路の先端を結ぶ直線と前記第1及び第2の電気線路と前記交差部によって囲まれる領域の面積、又は、前記交差部と前記第1及び第2の電気線路と前記第1及び第2の電気線路の後端を結ぶ直線によって囲まれる領域の面積を調整可能としたことを特徴とする請求項1に記載の光電圧プローブ。
【請求項6】
前記第1の電気線路と前記第2の電気線路は前記交差部を有し、前記第1の接触端子と前記第2の接触端子の長さを調整可能に構成することにより、前記第1及び第2の接触端子の先端を結ぶ直線と、前記第1及び第2の接触端子と、前記第1及び第2の接触端子にそれぞれ接続された前記第1及び第2の電気線路と、前記交差部によって囲まれる領域の面積を調整可能としたことを特徴とする請求項1に記載の光電圧プローブ。
【請求項7】
前記光変調器は、ニオブ酸リチウム結晶基板上に形成された光導波路を用いた分岐干渉型光変調器であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光電圧プローブ。
【請求項8】
前記光変調器は、ニオブ酸リチウム結晶基板上に形成された光導波路を用いた分岐干渉型光変調器であり、かつ、前記入射光を内部で反射して折り返す反射型光変調器であって、前記入力光ファイバと前記出力光ファイバは1本の入出力光ファイバで構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光電圧プローブ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触端子から得られる電圧信号を光変調器に印加して光変調信号に変換し、光ファイバによりその光変調信号を出力する光電圧プローブに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、高速のCPU等を用いた様々な制御装置が開発されており、誤動作の防止対策のため、電気回路や電気部品に対して、それらを帯電させた後に接地放電させるESD(Electrostatic Discharge)試験やノイズ耐性試験等、様々な電気的な負荷を与える試験が行われている。これらの試験の判定基準は専ら誤動作または破壊についての検証であり、試験中の電気回路基板上に設置された電気部品の入出力信号や配線上を伝わる電気信号を正確に測定することが期待されている。
【0003】
電気部品や配線の電気信号を測定する一般的な方法は、接触端子を有する電気プローブにより被測定点の電気信号をオシロスコープ等の測定器に導いてその伝達された電圧波形等を測定する方法である。しかし、被測定点のグランドレベルが測定器と異なる場合や、グランドされていない2点間の電圧信号を測定する場合等には、アースからの信号の混入や電気プローブの有する容量の影響などのため、正確な電圧波形の測定が困難となる。特に高周波領域においては上記のグランドや容量の影響は大きい。また、IC、LSI等の集積回路において、入力インピーダンス及び出力インピーダンスは50Ωではないものが多く、このため入力インピーダンスが小さい電気プローブを使ってノイズ電圧を測定すると、電気プローブ側に電流が流れてしまい、本来測定すべき電気信号及びノイズ電圧を低下させてしまう。
【0004】
この問題を解決する手段として、電圧信号を光信号に変換し、その光信号を光ファイバにより測定器に導く光電圧プローブを使用した測定器が開発されている。この方式では、プローブの有する容量成分が非常に小さく、入力インピーダンスが非常に高いため、本来の電気信号及びノイズ電圧は劣化することなく光信号に変換され、更に光ファイバを通して光信号で伝送するため被測定点と測定器が電気的に完全に分離される。光電圧プローブでは高周波成分まで測定でき、グランドの影響や途中での電気信号ノイズの混入等を防ぐことができる。
【0005】
このような従来の測定器の例が特許文献1、2及び3に記載されている。
特許文献1にはバルク型の光変調器を用いた光電圧プローブが記載されている。電気光学効果を有する結晶に接触端子の電圧信号を印加して入射光の偏光状態を変化させ、検光子を通して光強度変調光とし、光ファイバでO/E変換器に導く構成である。
特許文献2には導波路型の光変調器を用いた光電圧プローブが記載されている。ニオブ酸リチウム結晶基板上に形成した分岐干渉型光変調器の2つの変調電極間に接触端子の電圧信号を印加して光強度変調信号を得るものである。光源とO/E変換器とを備えた装置と光電圧プローブは光ファイバで接続されている。
特許文献3には、金属のような導電材料やフェライト等の電波吸収材料で光電圧プローブのパッケージを覆う構成が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭63-196863号公報
特開平8-35998号公報
特開2021-165666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、従来の光電圧プローブでは、グランドの影響を除くことができ、測定器までの配線の途中からの電気信号ノイズの混入も防ぐことができる。さらに、特許文献3の光電圧プローブでは、金属や電波吸収材料によりパッケージを覆うことにより、光電圧プローブの周囲の空間を伝搬して接触端子から変調電極に至る途中の配線をアンテナとして直接的に変調電極に達する電波ノイズの影響を排除することができる。
【0008】
しかし、ESD試験においては、電気回路基板を搭載した帯電板では数KVの電圧が
発生し、それを接地させて放電させたときは数Aの電流が流れる場合があり、従来の光電圧プローブでは、上記の電波を遮蔽する覆いを設けた場合でも、その放電時のノイズが光電圧プローブに直接取り込まれ、電気部品の入出力信号や配線上を伝わる電気信号を正確に測定できない場合があった。その原因は、放電時に流れる電流によって周辺に大きな変動磁場が生じ、それにより、光電圧プローブの接触端子から変調電極に至る配線に誘導起電力が生ずるためであること、さらに、この磁場は非常に大きいため、簡単な磁性材料で光電圧プローブを覆っても完全には除去できないこと等が発明者らの実験により明らかとなった。
【0009】
本発明の目的は、上記の課題を解決し、周囲の変動磁場による影響を軽減することができ、被測定点の電圧信号をより正確に測定可能な光電圧プローブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、第1の観点では、本発明による光電圧プローブは、被測定点の電圧信号を測定する光電圧プローブであって、第1の電極パッド及び第2の電極パッドを有する変調電極を備え、前記第1及び第2の電極パッド間の電圧に依存して入射光を強度変調して出力する光変調器と、前記光変調器に接続された入力光ファイバ及び出力光ファイバと、前記被測定点に接触可能な第1の接触端子及び第2の接触端子と、前記第1の接触端子と前記第1の電極パッドとを接続する第1の電気線路と、前記第2の接触端子と前記第2の電極パッドとを接続する第2の電気線路と、前記光変調器、前記第1及び第2の電気線路の少なくとも一部、及び前記入力光ファイバ及び前記出力光ファイバの一部を収納したパッケージと、を有し、前記第1及び第2の接触端子を介して前記第1及び第2の電極パッド間に誘起された電圧信号を前記光変調器により光強度変調信号に変換して前記出力光ファイバより出力するように構成され、前記第1の接触端子と前記第2の接触端子、又は、前記第1の電気線路と前記第2の電気線路は、それらが非接触の状態で互いに交差する交差部を有し、前記第1及び第2の接触端子間、又は、前記第1及び第2の電気線路間を貫く磁場が変動した場合に、前記交差部の前後の部分において、前記の変動する磁場により前記第1及び第2の接触端子間、又は、前記第1及び第2の電気線路間に互いに逆向きの誘導起電力が生ずるように構成したことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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