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公開番号
2025121568
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-20
出願番号
2024017057
出願日
2024-02-07
発明の名称
点火プラグ
出願人
株式会社デンソー
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
H01T
13/20 20060101AFI20250813BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】接地電極に溶接されるチップサイズが大型化しても、チップ接合性を確保しつつ、要求される品質を製造性よく実現可能な点火プラグを提供する。
【解決手段】点火プラグ1は、中心電極3と、接地電極4と、中心電極3と対向する接地電極4の表面41に溶接接合される円柱状のチップ5とを備え、チップ5の未溶融部50に接して、接合部位となる溶融固化部6が形成されている。表面41に沿う断面において、溶融固化部6の内側に存在するチップの未溶融部50の面積Suと、溶接前のチップ5の面積Scとの比率Su/Scは、下記式1の関係にあり、チップ径方向Yにおける溶融固化部6の外周縁61と未溶融部5との距離を溶融深さとしたとき、最小溶融深さLminと、溶接前のチップ5の直径Lとの比率Lmin/Lは、下記式2の関係にある。
式1:0.04≦Su/Sc≦0.36
式2:0.20≦Lmin/L
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
筒状のハウジング(2)の内側に絶縁保持され、前記ハウジングの先端よりも先端側へ突出する中心電極(3)と、
前記ハウジングの先端から延出して、前記中心電極とプラグ軸方向(X)に対向する接地電極(4)と、
前記中心電極と対向する側の前記接地電極の表面(41)に溶接接合されて、前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する円柱状のチップ(5)と、を備える点火プラグ(1)であって、
前記チップの未溶融部(50)に接して、前記チップと前記接地電極との接合部位となる溶融固化部(6)が形成されており、
前記表面に沿う断面において、前記溶融固化部の内側に存在する前記未溶融部の面積Suと、溶接前の前記チップの面積Scとの比率Su/Scが、下記式1の関係にあり、
前記表面に沿う断面において、前記溶融固化部の外周縁(61)と前記未溶融部とのチップ径方向(Y)における距離を溶融深さとしたとき、最小溶融深さLminと、溶接前の前記チップの直径Lとの比率Lmin/Lが、下記式2の関係にある、点火プラグ。
式1:0.04≦Su/Sc≦0.36
式2:0.20≦Lmin/L
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記チップは、イリジウム及びロジウムを含む貴金属合金材料からなり、前記チップと前記接地電極とは、レーザ溶接により接合されている、請求項1に記載の点火プラグ。
【請求項3】
前記チップは、イリジウム、ロジウム及びタンタルを含む貴金属合金材料からなり、前記チップと前記接地電極とは、前記チップの外周の全周にわたって連続的にレーザ溶接されている、請求項2に記載の点火プラグ。
【請求項4】
溶接前の前記チップの直径Lは、1.5mm以上である、請求項2に記載の点火プラグ。
【請求項5】
溶接前の前記チップの厚さは、0.7mm以上である、請求項2に記載の点火プラグ。
【請求項6】
前記チップは、前記中心電極と対向する放電面(5a)を有し、前記放電面を含む端部に、前記未溶融部である円柱状のチップ健全部(51)を有する、請求項2に記載の点火プラグ。
【請求項7】
前記溶融固化部は、前記表面側の前記チップの外周から前記チップ径方向の内方へ向けて、前記表面側へ傾斜して延びており、その延出端は、前記接地電極の内部に位置している、請求項6に記載の点火プラグ。
【請求項8】
前記チップは、前記プラグ軸方向において前記放電面と反対側に、前記未溶融部である基端面(5b)を有し、
前記溶融固化部の延出端は、前記接地電極の内部において一体に接続又は近接して位置している、請求項7に記載の点火プラグ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、点火プラグに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
点火プラグは、エンジン気筒内に突出する先端側に、中心電極と接地電極とを備える放電部を設け、両電極間に火花放電を発生させて、燃料ガスへの着火を行っている。接地電極には、中心電極と対向する面に、耐消耗性に優れる貴金属製のチップが、レーザ溶接等により接合されており、チップと中心電極の先端面との間に形成される放電ギャップを維持するために、チップの接合性を確保することが重要となっている。
【0003】
特許文献1には、電極母材又は電極母材に接合されたチップ基材に、貴金属チップがレーザ溶接されてなるスパークプラグの製造方法が開示されており、レーザ溶接工程において、貴金属チップの耐剥離性を向上させるために、特定のレーザビームを用いることが提案されている。具体的には、レーザビームがレーザ溶接を行う溶接予定部に導かれる際に、転送光学系への入射時点でのBPP値が所定値以下となるレーザビームが用いられ、貴金属チップ及び電極母材を相対的に回転させつつ、全周にわたってレーザ溶接を行うようになっている。
【0004】
この従来技術は、レーザビームの品質を示すパラメータの1つであるBPP値に着目したもので、BPP値が小さいレーザビームを用いて、ビーム径がより細くなるようにしている。これにより、溶融予定部の深い部分まで細い幅で溶融させることが可能になる。そして、貴金属チップと電極母材(又はチップ基材)とが溶け合った溶融部が、貴金属チップの径方向中心で繋がるようにレーザビームが照射されることによって、貴金属チップと電極母材(又はチップ基材)との間に、それらが混ざり合った組成の接合部位が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-044440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、従来技術に用いられるチップは、例えば、直径0.6mm~0.7mm程度のものである。そのため、チップを電極母材に接合する際に、ビーム径が細くなるように調整されたレーザビームを用いて、チップの径方向中心まで全溶融させることが可能であり、表面に近い部位と深部とで溶融部分の幅に差が生じにくい。このようにして金属が一旦溶融して混ざり合った組成の接合部位が形成され、この接合部位を介して、チップが電極母材に接合されることで、熱膨張率差によるチップの耐剥離性に寄与するとされている。
【0007】
一方、点火プラグのチップサイズは、用途によって異なり、より大きな直径のチップを備えるものがある。例えば、産業用のコジェネレーションシステムに用いられるガスエンジンでは、運転と停止を長時間繰り返すことによる冷熱ストレスに耐えるために、長寿命のチップが要求されており、チップが大型化する傾向にある。ところが、チップサイズが大きくなった場合に、接合性を確保するために、従来技術のような全溶融部を形成しようとすると、レーザ溶接装置のパワーを高める必要があり、チップの溶融量が多くなる。
【0008】
その場合には、先端側に未溶融のチップ健全部を十分な長さで確保できないだけでなく、スパッタが発生しやすくなる。発生したスパッタがチップの外周面を這い上がり、チップ先端面よりも中心電極側へ突出すると、所定の放電ギャップを維持することが難しくなり、あるいは、スパッタバリとして接地電極の周囲に飛び散ると、スパッタバリを取り除くために、製造工程数が増加する。
【0009】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、接地電極に溶接接合されるチップサイズが大型化した場合においても、チップの接合性を確保しつつ、チップに要求される品質を製造性よく実現可能な点火プラグを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、
筒状のハウジング(2)の内側に絶縁保持され、前記ハウジングの先端よりも先端側へ突出する中心電極(3)と、
前記ハウジングの先端から延出して、前記中心電極とプラグ軸方向(X)に対向する接地電極(4)と、
前記中心電極と対向する側の前記接地電極の表面(41)に溶接接合されて、前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する円柱状のチップ(5)と、を備える点火プラグ(1)であって、
前記チップの未溶融部(50)に接して、前記チップと前記接地電極との接合部位となる溶融固化部(6)が形成されており、
前記表面に沿う断面において、前記溶融固化部の内側に存在する前記未溶融部の面積Suと、溶接前の前記チップの面積Scとの比率Su/Scが、下記式1の関係にあり、
前記表面に沿う断面において、チップ径方向(Y)における前記溶融固化部の外周縁(61)と前記未溶融部との距離を溶融深さとしたとき、最小溶融深さLminと、溶接前の前記チップの直径Lとの比率Lmin/Lが、下記式2の関係にある、点火プラグにある。
式1:0.04≦Su/Sc≦0.36
式2:0.20≦Lmin/L
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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