TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025121563
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-20
出願番号
2024017044
出願日
2024-02-07
発明の名称
保持器、及び保持器の製造方法
出願人
日本精工株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16C
33/42 20060101AFI20250813BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】破損を抑制することができる保持器を提供する。
【解決手段】保持器は、第1板部材と、第2板部材と、連結部材53と、を備えている。第1板部材は、複数の第1ポケット形成部と、互いに隣接する一対の第1ポケット形成部の間に位置する第1連結部512と、を含んでいる。第2板部材は、複数の第2ポケット形成部と、互いに隣接する一対の第2ポケット形成部の間に位置する第2連結部522と、を含んでいる。連結部材53の軸部531は、第1連結部512の第1貫通孔51cに圧入され且つ第2連結部522の第2貫通孔52cに挿入されている。頭部532の座面は、第1連結部512の主面51aに当接している。第1連結部512のうち第1貫通孔51cの内側面と主面51aとを繋げる領域と連結部材53のうち軸部531の外側面53cと頭部532の座面とを繋げる領域との間には、空間が存在する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
周方向に沿って並んだ複数の転動体を転動自在に保持するための保持器であって、
軸方向から見た場合に円環状を呈する第1板部材と、
前記軸方向から見た場合に円環状を呈し且つ前記軸方向において前記第1板部材に対向する第2板部材と、
前記第1板部材と前記第2板部材とを連結する連結部材と、を備え、
前記第1板部材は、前記周方向に沿って並んだ複数の第1ポケット形成部と、前記複数の第1ポケット形成部のうち互いに隣接する一対の第1ポケット形成部の間に位置する第1連結部と、を含み、
前記第2板部材は、前記周方向に沿って並び且つ前記軸方向において前記複数の第1ポケット形成部に対向する複数の第2ポケット形成部と、前記複数の第2ポケット形成部のうち互いに隣接する一対の第2ポケット形成部の間に位置し且つ前記軸方向において前記第1連結部に対向する第2連結部と、を含み、
前記複数の第1ポケット形成部及び前記複数の第2ポケット形成部は、前記複数の転動体を保持するための複数のポケットを画定しており、
前記第1連結部には、第1貫通孔が形成されており、
前記第2連結部には、第2貫通孔が形成されており、
前記連結部材は、軸部と、前記軸部の一端に形成された頭部と、を含み、
前記連結部材の前記軸部は、前記頭部が前記第1連結部に対して前記第2連結部とは反対側に位置した状態で、前記第1貫通孔に圧入され且つ前記第2貫通孔に挿入されており、
前記頭部における前記第1連結部に対向する座面は、前記第1連結部における前記第2連結部とは反対側の主面に当接しており、
前記第1連結部のうち前記第1貫通孔の内側面と前記主面とを繋げる第1領域、及び、前記連結部材のうち前記軸部の外側面と前記頭部の前記座面とを繋げる第2領域の少なくとも一方は、凹んでおり、
前記第1領域と前記第2領域との間には空間が存在する、保持器。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記第1領域は、前記第1貫通孔に対して施された面取である、請求項1に記載の保持器。
【請求項3】
周方向に沿って並んだ複数の転動体を転動自在に保持するための保持器の製造方法であって、
前記周方向に沿って並んだ複数の第1ポケット形成部と前記複数の第1ポケット形成部のうち互いに隣接する一対の第1ポケット形成部の間に位置する第1連結部とを含む円環状の第1板部材、前記周方向に沿って並んだ複数の第2ポケット形成部と前記複数の第2ポケット形成部のうち互いに隣接する一対の第2ポケット形成部の間に位置する第2連結部とを含む円環状の第2板部材、及び前記第1板部材と前記第2板部材とを連結するための連結部材を用意する第1工程と、
前記連結部材によって前記第1板部材と前記第2板部材とを連結する第2工程と、を備え、
前記第1工程で用意される前記第1板部材の前記第1連結部には、第1貫通孔が形成されており、
前記第1工程で用意される前記第2板部材の前記第2連結部には、第2貫通孔が形成されており、
前記第1工程で用意される前記連結部材は、軸部と、前記軸部の一端に形成された頭部と、を含み、
前記第2工程では、前記連結部材の前記軸部は、前記頭部が前記第1連結部に対して前記第2連結部とは反対側に位置した状態で、前記頭部における前記第1連結部に対向する座面が前記第1連結部における前記第2連結部とは反対側の主面に当接するように、前記第1貫通孔に圧入された後、前記複数の第2ポケット形成部と前記複数の第1ポケット形成部とが軸方向において互いに対向し前記第2連結部と前記第1連結部とが前記軸方向において互いに対向し、且つ前記複数の第2ポケット形成部と前記複数の第1ポケット形成部との間に前記複数の転動体を保持するための複数のポケットが形成されるように、前記第2貫通孔に挿入され、
前記第1工程で用意される前記第1板部材の前記第1連結部のうち前記第1貫通孔の内側面と前記主面とを繋げる第1領域は、前記内側面の延長面と前記主面の延長面との第1交線に対して凹んでおり、又は、前記第1工程で用意される前記連結部材のうち前記軸部の外側面と前記頭部の前記座面とを繋げる第2領域は、前記外側面の延長面と前記座面の延長面との第2交線に対して凹んでいる、保持器の製造方法。
【請求項4】
前記第1工程で用意される前記第1板部材の前記第1領域は、前記第1貫通孔に対して施された面取りである、請求項3に記載の保持器の製造方法。
【請求項5】
前記第1工程で用意される前記第1板部材のうち、前記第1貫通孔の前記内側面の延長面、前記主面の延長面及び前記第1領域によって画定された空間の体積は、前記第1工程で用意される前記第1板部材の前記第1貫通孔の軸線と前記第1工程で用意される前記連結部材の前記軸部の軸線とが重なった状態で前記第1貫通孔の軸線方向から見た場合における前記第1板部材のうちの前記軸部と重なる内壁部分の体積よりも大きい、請求項3又は4に記載の保持器の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持器、及び保持器の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
複数の転動体を保持するための保持器が知られている(例えば特許文献1を参照)。特許文献1に記載の保持器は、軸方向において互いに対向するように配置されることで複数のポケット形成部を形成する第1板部材及び第2板部材を備えている。第1板部材と第2板部材とは、軸部、及び当該軸部の一端に形成された頭部を含む連結部材によって連結されている。連結部材の軸部は、頭部が第1板部材に対して第2板部材とは反対側に位置した状態で第1板部材に形成された第1貫通孔及び第2板部材に形成された第2貫通孔に挿入されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-173310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような保持器では、連結部材の軸部が第1板部材の第1貫通孔に圧入される場合がある。連結部材の軸部が第1貫通孔に圧入されると、第1貫通孔の内壁部分の一部が塑性変形した結果、第1板部材における第2板部材とは反対側の主面から突出するように第1貫通孔の内部から当該主面上に移動する場合がある。その場合、当該主面から突出する突出部分が連結部材の頭部によって圧迫される結果、当該突出部分において応力集中が発生するおそれがあり、当該応力集中に起因して第1板部材が破損してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、破損を抑制することができる保持器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の保持器は、[1]「周方向に沿って並んだ複数の転動体を転動自在に保持するための保持器であって、軸方向から見た場合に円環状を呈する第1板部材と、前記軸方向から見た場合に円環状を呈し且つ前記軸方向において前記第1板部材に対向する第2板部材と、前記第1板部材と前記第2板部材とを連結する連結部材と、を備え、前記第1板部材は、前記周方向に沿って並んだ複数の第1ポケット形成部と、前記複数の第1ポケット形成部のうち互いに隣接する一対の第1ポケット形成部の間に位置する第1連結部と、を含み、前記第2板部材は、前記周方向に沿って並び且つ前記軸方向において前記複数の第1ポケット形成部に対向する複数の第2ポケット形成部と、前記複数の第2ポケット形成部のうち互いに隣接する一対の第2ポケット形成部の間に位置し且つ前記軸方向において前記第1連結部に対向する第2連結部と、を含み、前記複数の第1ポケット形成部及び前記複数の第2ポケット形成部は、前記複数の転動体を保持するための複数のポケットを画定しており、前記第1連結部には、第1貫通孔が形成されており、前記第2連結部には、第2貫通孔が形成されており、前記連結部材は、軸部と、前記軸部の一端に形成された頭部と、を含み、前記連結部材の前記軸部は、前記頭部が前記第1連結部に対して前記第2連結部とは反対側に位置した状態で、前記第1貫通孔に圧入され且つ前記第2貫通孔に挿入されており、前記頭部における前記第1連結部に対向する座面は、前記第1連結部における前記第2連結部とは反対側の主面に当接しており、前記第1連結部のうち前記第1貫通孔の内側面と前記主面とを繋げる第1領域、及び、前記連結部材のうち前記軸部の外側面と前記頭部の前記座面とを繋げる第2領域の少なくとも一方は、凹んでおり、前記第1領域と前記第2領域との間には空間が存在する、保持器。」である。
【0007】
上記[1]に記載の保持器では、連結部材の軸部は、頭部が第1連結部に対して第2連結部とは反対側に位置した状態で、第1貫通孔に圧入され且つ第2貫通孔に挿入されている。これにより、第1板部材と第2板部材とが好適に連結されている。しかも、第1連結部の第1領域及び連結部材の第2領域の少なくとも一方が凹んでおり、第1領域と第2領域との間には空間が存在する。これにより、たとえ第1貫通孔への連結部材の軸部の圧入に起因して第1貫通孔の内壁部分の一部が塑性変形しながら第1連結部における第2連結部とは反対側の主面に向かって移動したとしても、当該移動した部分が上記空間に留まる結果、当該移動した部分が連結部材によって圧迫されることが抑制される。その結果、応力集中に起因する第1板部材の破損が抑制される。よって、この保持器によれば、第1板部材の破損を抑制することができる。
【0008】
本発明の保持器は、[2]「前記第1領域は、前記第1貫通孔に対して施された面取である、上記[1]に記載の保持器。」であってもよい。これにより、上記空間を簡単に形成することができる。
【0009】
本発明の保持器の製造方法は、[3]「周方向に沿って並んだ複数の転動体を転動自在に保持するための保持器の製造方法であって、前記周方向に沿って並んだ複数の第1ポケット形成部と前記複数の第1ポケット形成部のうち互いに隣接する一対の第1ポケット形成部の間に位置する第1連結部とを含む円環状の第1板部材、前記周方向に沿って並んだ複数の第2ポケット形成部と前記複数の第2ポケット形成部のうち互いに隣接する一対の第2ポケット形成部の間に位置する第2連結部とを含む円環状の第2板部材、及び前記第1板部材と前記第2板部材とを連結するための連結部材を用意する第1工程と、前記連結部材によって前記第1板部材と前記第2板部材とを連結する第2工程と、を備え、前記第1工程で用意される前記第1板部材の前記第1連結部には、第1貫通孔が形成されており、前記第1工程で用意される前記第2板部材の前記第2連結部には、第2貫通孔が形成されており、前記第1工程で用意される前記連結部材は、軸部と、前記軸部の一端に形成された頭部と、を含み、前記第2工程では、前記連結部材の前記軸部は、前記頭部が前記第1連結部に対して前記第2連結部とは反対側に位置した状態で、前記頭部における前記第1連結部に対向する座面が前記第1連結部における前記第2連結部とは反対側の主面に当接するように、前記第1貫通孔に圧入された後、前記複数の第2ポケット形成部と前記複数の第1ポケット形成部とが軸方向において互いに対向し前記第2連結部と前記第1連結部とが前記軸方向において互いに対向し、且つ前記複数の第2ポケット形成部と前記複数の第1ポケット形成部との間に前記複数の転動体を保持するための複数のポケットが形成されるように、前記第2貫通孔に挿入され、前記第1工程で用意される前記第1板部材の前記第1連結部のうち前記第1貫通孔の内側面と前記主面とを繋げる第1領域は、前記内側面の延長面と前記主面の延長面との第1交線に対して凹んでおり、又は、前記第1工程で用意される前記連結部材のうち前記軸部の外側面と前記頭部の前記座面とを繋げる第2領域は、前記外側面の延長面と前記座面の延長面との第1交線に対して凹んでいる、保持器の製造方法。」である。
【0010】
上記[3]に記載の保持器の製造方法の第2工程では、連結部材の軸部は、頭部が第1連結部に対して第2連結部とは反対側に位置した状態で、第1貫通孔に圧入され且つ第2貫通孔に挿入される。これにより、第1板部材と第2板部材とが好適に連結される。しかも、第1工程で用意される第1板部材の第1連結部の第1領域が第1交線に対して凹んでおり、又は、第1工程で用意される連結部材の第2領域が第2交線に対して凹んでいる。これにより、たとえ第1貫通孔への連結部材の軸部の圧入に起因して第1貫通孔の内壁部分の一部が塑性変形しながら第1連結部における第2連結部とは反対側の主面に向かって移動したとしても、当該移動した部分が連結部材によって圧迫されることが抑制される。その結果、応力集中に起因する第1板部材の破損が抑制される。よって、この保持器の製造方法によれば、第1板部材の破損を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
日本精工株式会社
保持器
2日前
日本精工株式会社
駆動装置
16日前
日本精工株式会社
ころ軸受
22日前
日本精工株式会社
分注装置
7日前
日本精工株式会社
ボールねじ
28日前
日本精工株式会社
締結用工具
4日前
日本精工株式会社
ボールねじ
22日前
日本精工株式会社
キャスター
1か月前
日本精工株式会社
送りねじ装置
14日前
日本精工株式会社
制振システム
9日前
日本精工株式会社
風力発電装置
1か月前
日本精工株式会社
風力発電装置
1か月前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
14日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
1か月前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
17日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
1か月前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
17日前
日本精工株式会社
駆動輪及び台車
1か月前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
17日前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
14日前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
14日前
日本精工株式会社
リニアガイド装置
9日前
日本精工株式会社
シール付き玉軸受
3日前
日本精工株式会社
ボールジョイント
28日前
日本精工株式会社
逆入力遮断クラッチ
2日前
日本精工株式会社
搬送装置及び駆動輪
16日前
日本精工株式会社
トルク制御クラッチ
25日前
日本精工株式会社
逆入力遮断クラッチ
2日前
日本精工株式会社
非循環式リニアガイド
24日前
日本精工株式会社
電動摩擦クラッチ装置
10日前
日本精工株式会社
電動摩擦クラッチ装置
16日前
日本精工株式会社
抽出装置および抽出方法
16日前
日本精工株式会社
直動案内装置及びその製造方法
1か月前
日本精工株式会社
ブラシユニット、及び接続装置
1か月前
日本精工株式会社
直動案内装置及びその製造方法
28日前
日本精工株式会社
直動案内装置及びその製造方法
1か月前
続きを見る
他の特許を見る