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公開番号2025153478
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055980
出願日2024-03-29
発明の名称圧電アクチュエータおよびマニピュレーションシステム
出願人日本精工株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02N 2/04 20060101AFI20251002BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】微小塵が圧電アクチュエータの内部から外部へ流出するのを抑制する圧電アクチュエータおよびマニピュレーションシステムを提供する。
【解決手段】圧電アクチュエータ30は、ハウジング32と、前記ハウジング32の内部に配置された転がり軸受342、343と、前記転がり軸受342、343を軸方向Aに挿通し、前記ハウジング32の先端開口部323aから前記軸方向Aにおける先端側A1に突出する軸部344と、前記軸部344に固定され、マイクロツールを保持可能なツールホルダ35と、前記ハウジング32の内部に配置され、前記転がり軸受342、343、前記軸部344および前記ツールホルダ35を前記軸方向Aに振動可能な振動部33と、前記先端開口部323aに設けられ、前記転がり軸受342、343の径方向Dにおいて、前記軸部344および前記ハウジング32と接触する先端封止部材37bと、を備える。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングの内部に配置された転がり軸受と、
前記転がり軸受を軸方向に挿通し、前記ハウジングの先端開口部から前記軸方向における先端側に突出する軸部と、
前記軸部に固定され、マイクロツールを保持可能なツールホルダと、
前記ハウジングの内部に配置され、前記転がり軸受、前記軸部および前記ツールホルダを前記軸方向に振動可能な振動部と、
前記先端開口部に設けられ、前記転がり軸受の径方向において、前記軸部および前記ハウジングと接触する先端封止部材と、
を備える、
圧電アクチュエータ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ツールホルダは、前記軸部を前記軸方向に挿通し、前記ハウジングの基端開口部から前記軸方向における基端側に突出し、
前記基端開口部に設けられ、前記ツールホルダおよび前記ハウジングと前記径方向に接触する基端封止部材を備える、
請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項3】
前記振動部は、圧電素子である、
請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記振動部と接続されたリード線を挿通可能なリード線開口部を有し、
前記リード線開口部に設けられ、前記リード線および前記ハウジングと接触するリード線封止部材を備える、
請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項5】
前記ツールホルダを前記軸部に着脱可能に固定する締結部材を備え、
前記締結部材は、
前記径方向における内側に移動することによって前記ツールホルダを前記軸部に固定し、
前記径方向における外側に移動することによって前記ツールホルダと前記軸部との固定を解除し、
前記ハウジングは、前記締結部材を移動させるための工具を挿入可能な締結開口部を有し、
前記締結開口部に着脱可能な締結封止部材を備える、
請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項6】
前記転がり軸受は、前記基端側に配置された第一転がり軸受と、前記先端側に配置された第二転がり軸受と、を有し、
前記第一転がり軸受と前記第二転がり軸受とは、前記軸方向に同軸に並んで配置され、
前記振動部と前記第一転がり軸受の外輪とを前記軸方向に連結する伝達部を備える、
請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項7】
前記軸部は、
前記第一転がり軸受の内輪と前記第二転がり軸受の内輪とによって前記軸方向に挟み込まれた内輪間座と、
前記第二転がり軸受の内輪の前記先端側に接続された内輪規制部と、
を有し、
前記ハウジングは、前記第二転がり軸受の外輪の前記先端側に接続された外輪規制部を有する、
請求項6に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の圧電アクチュエータと、
前記ハウジングに接続され、前記圧電アクチュエータを移動可能なマニピュレータと、
前記振動部を振動可能な制御部と、
を備える、
マニピュレーションシステム。
【請求項9】
前記圧電アクチュエータおよび前記マニピュレータを2つ備える、
請求項8に記載のマニピュレーションシステム。
【請求項10】
前記マイクロツールを観察可能な顕微鏡を備える、
請求項9に記載のマニピュレーションシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電アクチュエータおよびマニピュレーションシステムに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、マイクロツールを用いて微細な作業を行うマニピュレーションシステムがある。微細作業に用いられるマニピュレーションシステムには、例えば、先端にマイクロツールを有する圧電アクチュエータが用いられる(例えば、特許文献1)。
【0003】
圧電アクチュエータは、例えば、圧電素子に電圧を印加することによって圧電素子を超音波振動させ、圧電素子の超音波振動によってマイクロツールを微動させる。圧電アクチュエータは、微動するマイクロツールによって試料への穿孔および切削等を実施する。マイクロツールを保持するツールホルダは、例えば、転がり軸受等の軸受を挿通して支持される。
【0004】
マイクロツールを微動駆動可能な圧電アクチュエータは、医療分野において、細胞に微細作業を施す際に用いられる。
【0005】
例えば、顕微授精を行うとき、圧電アクチュエータの先端に設けられたマイクロツールによって卵子に穴を開ける。また、スフェロイドの断面を観察するとき、圧電アクチュエータの先端に設けられたマイクロツールによってスフェロイドを切削し、観察部位を露出させる。
【0006】
マイクロツールを微動駆動可能な圧電アクチュエータは、産業分野において、樹脂材料に埋没した異物の掘り出し、集束イオンビーム(FIB)加工用のマーキング、微細配線の切断等に用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5962204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1のような圧電アクチュエータは、圧電素子が高周波数で振動するような使い方の際に圧電アクチュエータの内部で微小塵が発生し、発生した微小塵が圧電アクチュエータの外部に流出する可能性がある。例えば、圧電アクチュエータの外部に流出した微小塵によって、微細作業を施す細胞が汚染される虞や、微細作業を行う際の視認性が低下する虞がある。
【0009】
上記事情を踏まえ、本発明は、微小塵が圧電アクチュエータの内部から外部へ流出するのを抑制する圧電アクチュエータおよびマニピュレーションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の圧電アクチュエータは、ハウジングと、前記ハウジングの内部に配置された転がり軸受と、前記転がり軸受を軸方向に挿通し、前記ハウジングの先端開口部から前記軸方向における先端側に突出する軸部と、前記軸部に固定され、マイクロツールを保持可能なツールホルダと、前記ハウジングの内部に配置され、前記転がり軸受、前記軸部および前記ツールホルダを前記軸方向に振動可能な振動部と、前記先端開口部に設けられ、前記転がり軸受の径方向において、前記軸部および前記ハウジングと接触する先端封止部材と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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