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公開番号2025120070
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2024015314
出願日2024-02-04
発明の名称はんだ合金、はんだペースト、はんだボール、はんだプリフォーム、はんだ継手、車載電子回路、ECU電子回路、車載電子回路装置、およびECU電子回路装置
出願人千住金属工業株式会社
代理人個人
主分類B23K 35/26 20060101AFI20250807BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】融点が低く、シェア強度が高く、破壊モードが適切であるはんだ合金、はんだペースト、はんだボール、はんだプリフォーム、はんだ継手、車載電子回路、ECU電子回路、車載電子回路装置、およびECU電子回路装置を提供する。
【解決手段】はんだ合金は、質量%で、Ag:2.0~3.6%、In:1.0~5.0%、Sb:3.0~5.0%、Fe:0.001~0.030%、Co:0%以上0.050%以下、および残部がSnからなる合金組成を有する。好ましくは、この合金組成は、更に、質量%で、Zr,Ge、Ga、P、As、Pb、Zn、Mg、Cr、Ti、Mo、Pt、Pd、Au、Al、およびSiの少なくとも1種を合計で0.1%以下を含有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、Ag:2.0~3.6%、In:1.0~5.0%、Sb:3.0~5.0%、Fe:0.0010~0.0300%、Co:0%以上0.050%以下、および残部がSnからなる合金組成を有することを特徴とするはんだ合金。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記合金組成は、更に、質量%で、Zr,Ge、Ga、P、As、Pb、Zn、Mg、Cr、Ti、Mo、Pt、Pd、Au、Al、およびSiの少なくとも1種を合計で0.1%以下を含有する、請求項1に記載のはんだ合金。
【請求項3】
前記合金組成は、下記(1)式および(2)式を満たす、請求項1または2に記載のはんだ合金。
0.36≦Ag×In×Sb×Fe≦1.19 (1)
47≦(In×Sb)/(Ag×Fe)≦319 (2)
上記(1)式および(2)式中、Ag、In、Sb、およびFeは、各々前記はんだ合金の質量%としての含有量である。
【請求項4】
請求項1または2に記載のはんだ合金からなるはんだ粉末を有するはんだペースト。
【請求項5】
請求項1または2に記載のはんだ合金からなるはんだボール。
【請求項6】
請求項1または2に記載のはんだ合金からなるはんだプリフォーム。
【請求項7】
請求項1または2に記載のはんだ合金を有するはんだ継手。
【請求項8】
請求項1または2に記載のはんだ合金を有することを特徴とする車載電子回路。
【請求項9】
請求項1または2に記載のはんだ合金を有することを特徴とするECU電子回路。
【請求項10】
請求項8に記載の車載電子回路を備えたことを特徴とする車載電子回路装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、はんだ合金、はんだペースト、はんだボール、はんだプリフォーム、はんだ継手、車載電子回路、ECU電子回路、車載電子回路装置、およびECU電子回路装置関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
自動車には、プリント基板に電子部品をはんだ付けした電子回路(以下、「車載電子回路」と称する。)が搭載されている。車載電子回路は、エンジン、パワーステアリング、ブレーキ等を電気的に制御する機器に使用されおり、自動車の走行にとって非常に重要な保安部品となっている。特に、燃費向上のためにコンピュータで車を制御する電子回路のECU(Engine Control Unit)と呼ばれる車載電子回路は、長期間に渡って故障がなく安定した状態で稼働できるものでなければならない。このような車載電子回路は、搭載領域の拡大により、衝撃、振動などの種々の外的な負荷を受ける箇所に搭載されるようになった。
【0003】
1980年代から、エンジンルームでの使用が考慮されたはんだ合金として、Sn-Pbはんだ合金の代替であるSn-Ag系はんだ合金が選択肢として挙げられていた。Sn-Agはんだ合金は、A35というJIS記号が割り振られているように、汎用性の高いはんだ合金として従来から知られている。ただ、Sn-Agはんだ合金は、鉛フリーはんだ合金としてSn-Pbはんだ合金に対応するための基本的な位置づけとして考えられており、更なる検討が行われてきた。
【0004】
また、Sn-Agはんだ合金は、Cu電極と接続する場合には、CuがSnにほとんど固溶しないため、接合界面には、電極から拡散されたCuとはんだ合金中のSnにより粗大なCuSn金属間化合物層が形成される。さらに、Ag

Snの多量析出によりはんだ合金が脆くなり、種々の懸念がある。このため、Sn-Agはんだ合金において、厳しい使用環境であってもはんだ継手が破断しないようなはんだ合金が求められており、従来から種々の検討がされている。
【0005】
特許文献1には、はんだ合金の引張強度を向上させるため、Sn-Co-(Sb、Bi、In、Ag、Ga)はんだ合金にSb、Bi、In、Ag、およびGaを添加した検討が行われている。同文献に記載のはんだ合金は、Coを含有することにより、微細なCoSnやCoSn

がSnマトリックス中に分散し、引張強度の向上に寄与することが開示されている。また、融点を下げるため、Sbなどの元素を更に添加することが検討されている。
【0006】
特許文献2には、ボイドの発生を抑制するとともに、ヒートサイクル試験後であっても亀裂の発生を抑制するSn-Ag-Sb-Ni-Bi-Coはんだ合金が開示されている。同文献には、Cuを含有しないと溶融粘度を下げることができるため、ボイドの発生を抑制することができる、とされている。さらに、同文献には、Niを含有すると、Cuを含有せずともCuの過度な拡散が抑制されるために亀裂の進展が抑制されることも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平6-344180号公報
特開2018-1179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述のように、特許文献1および2に記載の発明では、はんだ合金の引張強度の向上を図り、また、ボイドの発生を抑制し、耐ヒートサイクル性の向上が図られている。また、特許文献1では融点を下げる検討がなされている。
【0009】
しかし、車載用の電子回路に用いるはんだ合金としては、これらの評価だけでは不十分である。例えば、車載用の電子回路では、電子回路を搭載する自動車が悪路を走行すると、電子回路には外部からの衝撃や振動などの応力が加わる。このため、はんだ継手が破断しないように高いシェア強度を示すことは、はんだ継手にとって大変重要である。
【0010】
また、破断し難いはんだ継手が形成されたとしても、応力が継続的にはんだ継手に加わると、いずれ破断する。このような継続的な応力は、寒暖差が激しい環境に曝されることにより継続的に加わることが考えられる。これは、電極、接合界面に形成される金属間化合物、およびバルクの熱膨張係数の違いに起因する。このとき、破断した箇所を表す破壊モードが接合界面であってはならない。接合界面は電極と接合しているため、接合界面で応力を緩和することは容易ではない。ただ、物理的および電気的な負荷は主としてはんだ継手の接合界面に加わる。このため、比較的変形しやすいバルクで応力を緩和した方が、破壊を抑制することができると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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