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公開番号2025118293
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013531
出願日2024-01-31
発明の名称被覆材
出願人住友林業株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類E04B 1/94 20060101AFI20250805BHJP(建築物)
要約【課題】既設された鋼製部材に対し容易に被覆施工ができるとともに、耐火性能の高い被覆材を提供すること。
【解決手段】本発明は鋼製部材10を被覆する被覆材20に関する。被覆材20は、複数のパーツ被覆材21により形成されている。パーツ被覆材21それぞれは、該被覆材21の表面を形成し且つ純木からなる焼失性被覆層25、及び鋼製部材10と該焼失性被覆層25との間に位置し且つ純木からなる耐火被覆層26が積層された積層構造を有している。パーツ被覆材21どうしは、継ぎ合わせによって、鋼製部材10の表面を被覆するように一体化可能である。パーツ被覆材21に、前記継ぎ合わせの継ぎ目部分27を閉塞する耐火発泡材29が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鋼製部材を被覆する被覆材であって、
前記被覆材は、複数のパーツ被覆材により形成されており、
前記パーツ被覆材それぞれは、該被覆材の表面を形成し且つ純木からなる焼失性被覆層、及び前記鋼製部材と該焼失性被覆層との間に位置し且つ純木からなる耐火被覆層が積層された積層構造を有しており、
前記パーツ被覆材どうしは、継ぎ合わせによって、前記鋼製部材の表面を被覆するように一体化可能であり、
前記パーツ被覆材に、前記継ぎ合わせの継ぎ目部分を閉塞する耐火発泡材が設けられている、被覆材。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記継ぎ目部分が、前記被覆材の角部以外に位置している、請求項1に記載の被覆材。
【請求項3】
複数の前記パーツ被覆材の継ぎ合わせ部に、前記積層構造を貫通する留付具を有している、請求項1又は2に記載の被覆材。
【請求項4】
前記被覆材の厚み方向の断面視において、前記継ぎ目部分がクランク状に屈曲している、請求項1又は2に記載の被覆材。
【請求項5】
前記パーツ被覆材は、前記パーツ被覆材の軸方向に直交する直交方向の断面視において、略L字形状を有する、請求項1又は2に記載の被覆材。
【請求項6】
複数の前記パーツ被覆材の継ぎ合わせ部は、前記被覆材の表面側において相対向する表面側対向部と、該表面側対向部よりも裏面側において相対向する裏面側対向部とを有し、該表面側対向部と該裏面側対向部との位置が継ぎ合わせ方向にずれており、
前記耐火発泡材は、前記表面側対向部に位置するように設けられている、請求項1又は2に記載の被覆材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆材に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
鋼製部材の表面を被覆する被覆材や、該鋼製部材を該被覆材で被覆した耐火被覆構造材として、耐火性能を奏するものが種々提案されている。
例えば、本出願人は先に、鋼製部材と、これを被覆し且つ純木からなる耐火被覆層及び焼失性被覆層とを備えており、該焼失性被覆層が、火炎に晒されたときに燃焼し焼失する、耐火構造材を提案した(特許文献1)。
【0003】
特許文献2には、鋼製部材と、その周囲を被覆する複数の木製被覆材とを備え、隣接する該木製被覆材の端面どうしを突き合わせた接合目地部における鋼製部材側に、該接合目地部を閉塞するための裏当板が設けられている、耐火被覆構造が開示されている。
特許文献3には、鋼材と、これを囲繞する空気層と、該空気層を囲繞する木質耐火被覆材とを備え、該木質耐火被覆材が、3つ以上の火炎侵入防止隅部と空気層側に面して設けられ且つ隣り合う火炎侵入防止隅部を接続する耐火材とを有する、耐火構造が開示されている。
特許文献4には、鋼管と、これの周囲に配置された複数の木質耐火被覆材と、隣り合う該木質耐火被覆材を支持するコーナー下地材とを備え、該コーナー支持材が、隣り合う該木質耐火被覆材の端部が突き当てられた隅部に沿って屈曲して取り付けられた一対のフランジ部を有する、耐火被覆構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-112906号公報
特開2022-172488号公報
特許7287562号公報
特開2023-084597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2~4のように、被覆材が複数のパーツ被覆材によって構成されている場合、柱等として既設された鋼製部材に対し被覆施工ができる点、及び鋼製部材を予め被覆材で被覆した被覆構造材を施工現場に搬入することを要しない点で有効である。しかしながら、被覆材が木製の複数のパーツ被覆材で構成されることで耐火性能が低下する傾向があり、燃え込みや赤熱の残存によって、燃焼が続いてしまう場合があった。
特許文献1~4の技術は、被覆施工の容易性と耐火性能とを両立する点に改善の余地があった。
【0006】
本発明の目的は、既設の鋼製部材に対し容易に被覆施工ができるとともに、耐火性能の高い被覆材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、鋼製部材を被覆する被覆材であって、前記被覆材は、複数のパーツ被覆材により形成されており、前記パーツ被覆材それぞれは、該被覆材の表面を形成し且つ純木からなる焼失性被覆層、及び前記鋼製部材と該焼失性被覆層との間に位置し且つ純木からなる耐火被覆層が積層された積層構造を有しており、前記パーツ被覆材どうしは、継ぎ合わせによって、前記鋼製部材の表面を被覆するように一体化可能であり、前記パーツ被覆材に、前記継ぎ合わせの継ぎ目部分を閉塞する耐火発泡材が設けられている、被覆材を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、既設された鋼製部材に対し容易に被覆施工ができるとともに、耐火性能の高い被覆材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の被覆材の一実施形態を具備した耐火構造材を模式的に示す斜視図である。
図2は、図1のA-A線断面図である。
図3は、図2に示すパーツ被覆材単体の断面図である。
図4は、図2に示す継ぎ合わせ部の拡大断面図である。
図5は、本発明の被覆材の別の実施形態を示す図1相当図である。
図6は、本発明の被覆材のさらに別の実施形態を具備した耐火構造材の斜視図である。
図7(a)は、比較例1の耐火構造材を示す図2相当図であり、図7(b)は、比較例1の被覆材の継ぎ合わせ部を示す図4相当図である。
図8(a)~(c)は、耐火構造材について燃焼試験Iを行ったときの温度変化の測定位置を示す図である。
図9(a)~(d)は、実施例1の耐火構造材について燃焼試験Iを行ったときの、該耐火構造材の温度を測定した結果を示すグラフである。
図10(a)~(d)は、比較例1の耐火構造材について燃焼試験Iを行ったときの、該耐火構造材の温度を測定した結果を示すグラフである。
図11は、実施例1及び比較例1の耐火構造材の燃焼試験後の状態を示す画像である。
図12は、実施例1及び比較例1の耐火構造材の燃焼試験後の断面Iの画像である。
図13(a)~(f)は、実施例2~7の被覆材の継ぎ合わせ部を示す断面図である。
図14は、実施例2~7の被覆材の各部の寸法を示す説明図である。
図15(a)及び(b)は、実施例2~7の被覆材について燃焼試験IIを行ったときの温度変化の測定位置を示す図である。
図16は、実施例2~7の被覆材について燃焼試験IIを行ったときの断面Iにおける温度を測定した結果を示すグラフである。
図17は、実施例2~7の被覆材について燃焼試験IIを行ったときの断面IIにおける温度を測定した結果を示すグラフである。
図18(a)~(f)は、実施例2~7の被覆材の燃焼試験後の状態を示す画像である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の被覆材の好ましい一実施形態を具備した耐火構造材1を図1に示す。図1には、耐火構造材1の斜視図が示されている。本実施形態の耐火構造材1は、建築物の梁や柱として使用される構造用の角材である。耐火構造材1は、鋼製部材10と、該鋼製部材10を被覆する被覆材20とを備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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