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公開番号2025116507
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024010973
出願日2024-01-29
発明の名称溶接用メタル系フラックス入りワイヤ
出願人日鉄溶接工業株式会社
代理人個人
主分類B23K 35/368 20060101AFI20250801BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】溶接作業性に優れ、かつ、耐気孔欠陥性及び耐割れ性に優れ、溶着金属の機械的性質が良好な溶接用メタル系フラックス入りワイヤを提供する。
【解決手段】ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、C:0.13~0.25%、Si:0.1~1.2%、Mn:0.5~2.0%、Cu:0.1~0.5%、S:0.020~0.050%、及びP:0.03%以下を含有し、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、Si酸化物:SiO2換算値の合計で0.20%以下、合金属弗化物:F換算値の合計で0.003~0.120%、並びにNa酸化物及びK酸化物の1種又は2種以上:Na2O換算値とK2O換算値の合計で0.02~0.10%を含有し、残部がFe及び不純物からなり、(10[S]+3[C])/Mn:0.25~0.45である溶接用メタル系フラックス入りワイヤ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
鋼製外皮と、鋼製外皮に充填されたフラックスと、を含む溶接用メタル系フラックス入りワイヤであって、
ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、
C:0.04~0.11%、
Si:0.1~1.2%、
Mn:0.5~2.0%、
Cu:0.10~0.50%、
S:0.020~0.050%を含有し、
P:0.03%以下であり、
さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、
Si酸化物:SiO
2
換算値の合計で0.20%以下であり、
金属弗化物:F換算値の合計で0.003~0.120%、
Na酸化物及びK酸化物の1種又は2種以上:Na
2
O換算値とK
2
O換算値の合計で0.02~0.10%を含有し、
下記式(1)により算出される値が、0.25~0.45であり、残部が、鋼製外皮及びフラックスに含まれるFe及び不純物であることを特徴とする溶接用メタル系フラックス入りワイヤ。
(10[S]+3[C])/[Mn]・・・・・・・・式(1)
但し、[S]、[C]、[Mn]は、鋼製外皮及びフラックスに含まれる各元素のワイヤ全質量に対する質量%を意味する。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、Ni:1.5%以下及びB:0.010%以下の1種又は2種を含有することを特徴とする請求項1に記載の溶接用メタル系フラックス入りワイヤ。
【請求項3】
ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、Mo:0.30%以下、Cr:0.05%以下、V:0.05%以下の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の溶接用メタル系フラックス入りワイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接用メタル系フラックス入りワイヤに関し、アーク安定性、スパッタ発生量、スラグ生成量及びビード形状などの溶接作業性に優れ、かつ、耐気孔欠陥性及び耐割れ性に優れ、溶着金属の機械的性質が良好な溶接用メタル系フラックス入りワイヤに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、高能率で溶接作業性に優れており、建築、鉄骨及び海洋構造物等の分野に広く使用されている。特にメタル系フラックス入りワイヤは、ルチール系や塩基性系のようなスラグ生成量が多いフラックス入りワイヤと比較してスラグ生成量が少なく、かつ、連続多パス溶接におけるスラグ除去作業が簡便であるために、開先内を連続多パス溶接する条件では好まれて使用されている。
【0003】
中でもAr-CO
2
混合ガスを使用するガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤは、ソリッドワイヤやCO
2
ガスを使用するガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤと比較して溶滴が小粒であるため、大粒のスパッタが発生しにくい。そのため、溶接部や溶接トーチのノズルにスパッタが付着しにくく、溶接部やノズルのスパッタ除去作業が軽減される。また、MnやSiなどの合金剤や脱酸剤の酸化によるスラグ化の度合いが小さいため、スラグ生成量を少なくすることができる。さらに、溶接金属の低酸素化により溶接金属の低温靭性の向上に有効であるために広く適用されている。
【0004】
Ar-CO
2
混合ガスを使用するガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤは、これまでに各種の開発が進められている。例えば、特許文献1には、水平すみ肉溶接においてスラグの生成量が少なく、ビード形状がフラットなビードを得ることができる混合ガスを使用するガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤが開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、合金粉末を多く含み、低温靭性に優れた混合ガスを使用するガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤが開示されている。
【0006】
特許文献3には、アーク安定性が良好で、スパッタ発生量が少ない等溶接作業性が良好であり、かつ、低温靭性に優れた混合ガスを使用するガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤが開示されている。
【0007】
特許文献4には、スラグ生成量及びスパッタ発生量が極めて少なく、良好なビード形状が得られ、さらに溶接金属の低温靭性も良好なAr-CO
2
混合ガスを使用するガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2000-197991号公報
特開2007-144516号公報
特開2020-203302号公報
特開2022-127093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1や特許文献2に記載のフラックス入りワイヤは、Sの含有量が規定されていないためスラグ生成量が多くなり、また、スラグがビード上に薄く広がって存在するため、スラグ剥離性が悪くスラグ除去に時間がかかる、さらにはビード外観が滑らかでないという問題点がある。加えて、スラグを除去しないで多パス溶接した場合、ビード上を覆うスラグの面積がさらに増えるため、次パスのアークスタート時に、消耗電極であるワイヤがスラグに接触した場合、通電しないためアークが発生しない。アークを発生させるには、ワイヤが接触する部分のスラグを除去する必要がある。自動溶接の場合、その作業が大きな時間ロスに繋がり、製造コストが増加する問題点がある。
【0010】
また、特許文献2や特許文献3に記載のフラックス入りワイヤはTiを含有しているために、Ti酸化物が多く生成されスラグの生成量が多くなり、スラグ除去に時間がかかる問題点がある。
(【0011】以降は省略されています)

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