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公開番号2025116387
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024010786
出願日2024-01-29
発明の名称発振モジュール及び原子発振器
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H03L 7/26 20060101AFI20250801BHJP(基本電子回路)
要約【課題】小型で低消費電力な高精度の原子発振器を実現する。
【解決手段】不純物と空孔との複合欠陥を有する基板11と、基板11に設けられ電圧を印加することで電場を発生させる複数の電極13と、複合欠陥を励起する励起光を基板11に照射する光源17と、基板11から発せられた蛍光を検出する受光器4と、を備える発振モジュール10。このような発振モジュール10を使用することで、小型で低消費電力な高精度の原子発振器1を実現することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
不純物と空孔との複合欠陥を有する基板と、
前記基板に設けられ電圧を印加することで電場を発生させる複数の電極と、
前記複合欠陥を励起する励起光を前記基板に照射する光源と、
前記基板から発せられた蛍光を検出する受光器と、
を備えることを特徴とする発振モジュール。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
請求項1に記載の発振モジュールにおいて、
前記基板は、前記複合欠陥としての窒素-空孔中心を有するダイヤモンド基板であることを特徴とする発振モジュール。
【請求項3】
請求項1に記載の発振モジュールにおいて、
外部から入力される入力信号に基づいてマイクロ波を発生させるマイクロ波発生部を備えることを特徴とする発振モジュール。
【請求項4】
請求項3に記載の発振モジュールにおいて、
前記マイクロ波発生部は、前記基板に設けられることを特徴とする発振モジュール。
【請求項5】
請求項4に記載の発振モジュールにおいて、
前記マイクロ波発生部は、前記電極の間に設けられることを特徴とする発振モジュール。
【請求項6】
請求項5に記載の発振モジュールにおいて、
前記マイクロ波発生部は、コイル状または直線状の電線であることを特徴とする発振モジュール。
【請求項7】
請求項1に記載の発振モジュールにおいて、
前記電極に印加される電圧は直流電圧であることを特徴とする発振モジュール。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の発振モジュールと、
前記受光器から出力された検出信号に基づきフィードバック信号を生成するフィードバック回路と、
前記フィードバック信号に基づいて発振周波数を調節する発振器と、
前記発振器の前記発振周波数を逓倍し前記発振モジュールへ入力する入力信号を生成する周波数逓倍回路と、
を備えることを特徴とする原子発振器。
【請求項9】
請求項8に記載の原子発振器において、
前記発振モジュールは、各構成部材が固体で構成される全固体原子発振器であることを特徴とする原子発振器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発振モジュール及び原子発振器に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、様々な構成の原子発振器が使用されている。このような原子発振器としては、例えば、セシウムやルビジウムといったアルカリ金属を封入したガスセルを用いた原子発振器などがあるが、ガスセルを用いた原子発振器は、高精度である一方、気体を封入したガスセルを用いることで、大型化、高消費電力化、高コスト化などを生じやすい。そこで、例えば、特許文献1には、色中心の超微細構造に基づいてクロック周波数信号を生成する固体原子クロックデバイスが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2011-526744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、色中心としては、ダイヤモンド結晶中の窒素-空孔中心が代表的である。しかしながら、ダイヤモンド結晶中の窒素-空孔中心にはガスセルにおけるセシウムやルビジウムのように、磁場変動に対する揺らぎの小さいエネルギー準位が存在しない。そのため、特許文献1のようなダイヤモンド結晶中の窒素-空孔中心を利用した原子発振器では、地磁気などの影響を受けてエネルギー準位が大きく変動し、それによって安定した周波数の発振が困難になる場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の発振モジュールは、不純物と空孔との複合欠陥を有する基板と、前記基板に設けられ電圧を印加することで電場を発生させる複数の電極と、前記複合欠陥を励起する励起光を前記基板に照射する光源と、前記基板から発せられた蛍光を検出する受光器と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の一実施例の原子発振器を表す図。
図1の原子発振器で使用可能な、発振モジュールを表す図。
図1の原子発振器で使用可能な、図2の発振モジュールとは別の構成の発振モジュールを表す図。
本実施例の原子発振器において電場が存在しない条件でのダイヤモンド結晶中の窒素-空孔中心のエネルギー準位の磁場依存性を表すグラフ。
ガスセルを用いた参考例の原子発振器においてセシウム原子のエネルギー準位の磁場依存性を表すグラフ。
本実施例の原子発振器において電場が存在する条件でのダイヤモンド結晶中の窒素-空孔中心のエネルギー準位の磁場依存性を表すグラフ。
ダイヤモンド結晶中の窒素-空孔中心に電場と磁場を印加した際のスピンハミルトニアンを説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
最初に、本発明について概略的に説明する。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の発振モジュールは、不純物と空孔との複合欠陥を有する基板と、前記基板に設けられ電圧を印加することで電場を発生させる複数の電極と、前記複合欠陥を励起する励起光を前記基板に照射する光源と、前記基板から発せられた蛍光を検出する受光器と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、不純物と空孔との複合欠陥を有する基板と、基板に設けられ電圧を印加することで電場を発生させる複数の電極と、複合欠陥を励起する励起光を基板に照射する光源と、基板から発せられた蛍光を検出する受光器と、を備える。このような構成とすることで、気体を用いる必要性をなくして小型で低消費電力な構成としつつ、基板に電場を発生させて不純物と空孔との複合欠陥のエネルギー準位の磁場依存性を抑制することができ、磁場依存性を抑制した状態で安定した周波数の発振、すなわち、高精度な発振ができるようになる。
【0009】
本発明の第2の態様の発振モジュールは、前記第1の態様に従属する態様であって、前記基板は、前記複合欠陥としての窒素-空孔中心を有するダイヤモンド基板であることを特徴とする。
【0010】
本態様によれば、基板は、複合欠陥としての窒素-空孔中心を有するダイヤモンド基板である。このような構成とすることで、好適に小型で低消費電力な高精度の原子発振器を実現するための発振モジュールとすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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