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公開番号2025111197
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2024005464
出願日2024-01-17
発明の名称鉄道車両及びその製造方法
出願人日本車輌製造株式会社
代理人弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類B61D 27/00 20060101AFI20250723BHJP(鉄道)
要約【課題】天井裏に備えた空調ダクトの軽量化、車両室内の静粛性を向上できると共に、屋根構体への取付作業の簡素化を図ることができる鉄道車両及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】屋根構体YKに空調機KTを設け、当該空調機から供給される調和空気を車両室1内に送風する吹出し口21が形成された天井パネル2と、その上方に配置されハット断面の上ダクト部3と、を有する空調ダクトKDを天井裏に備えた鉄道車両10である。上ダクト部は、内部に空気層31が分散配置された軽量素材KSで形成され、一対の縦壁部3Tと当該縦壁部間に延設した横壁部3Yとでハット断面を構成した。横壁部は、車両幅方向の中間部3Y1で屋根構体の一の内骨YK1に固定され、縦壁部と天井パネルとは、屋根構体の他の内骨YK2に上下別々に固定されている。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
屋根構体に空調機を設け、当該空調機から供給される調和空気を車両室内に送風する吹出し口が形成された天井パネルと、その上方に配置されハット断面の上ダクト部と、を有する空調ダクトを天井裏に備えた鉄道車両であって、
前記上ダクト部は、内部に空気層が分散配置された軽量素材で形成され、一対の縦壁部と当該縦壁部間に延設した横壁部とでハット断面を構成し、
前記横壁部は、車両幅方向の中間部で前記屋根構体の一の内骨に固定され、
前記縦壁部と前記天井パネルとは、前記屋根構体の他の内骨に上下別々に固定されていることを特徴とする鉄道車両。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
請求項1に記載された鉄道車両において、
前記軽量素材は、ガラス繊維を所定の厚さに積層固定したグラスウール材を金属箔によって被覆した素材であることを特徴とする鉄道車両。
【請求項3】
請求項1に記載された鉄道車両において、
前記他の内骨は、下端に水平状の鍔部を有する鍔付きハット断面に形成され、
前記鍔部の上面には、第1シール部材を介して前記縦壁部の下端部が気密に接着され、
前記鍔部の下面には、第2シール部材を介して前記天井パネルが気密に接着されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された鉄道車両において、
前記上ダクト部は、同一のハット断面で所定長さに形成され、車両長手方向へ直列状に連結可能に形成されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項5】
屋根構体に空調機を設け、当該空調機から供給される調和空気を車両室内に送風する吹出し口が形成された天井パネルと、その上方に配置されハット断面の上ダクト部と、を有する空調ダクトを天井裏に備えた鉄道車両の製造方法であって、
前記上ダクト部は、内部に空気層が分散配置された軽量素材で形成され、一対の縦壁部と当該縦壁部間に延設した横壁部とでハット断面を構成し、
前記横壁部の車両幅方向の中間部を前記屋根構体の一の内骨に固定し、前記縦壁部を他の内骨に固定する上ダクト固定工程と、
前記上ダクト固定工程後に、前記天井パネルを前記他の内骨に固定する天井パネル固定工程と、を備えたことを特徴とする鉄道車両の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両及びその製造方法に関し、より詳しくは、天井裏に空調ダクトを備えた鉄道車両及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、鉄道車両の天井裏に備えた空調ダクトには、天井パネルとその上方に配置されハット断面に形成された上ダクト部とが一体に連結された天井ダクトユニットが知られている。この天井ダクトユニットは、例えば、2~3m程度の長さを有するので、鉄道車両の屋根構体への取付時、及び運搬時において、所定の剛性を確保する必要があり、一般に、上ダクト部に補強板が装着されていた。しかし、補強板が装着された天井ダクトユニットは、補強板の分だけ車両重量が重くなり、鉄道車両の軽量化や低重心化のニーズに反することになる。
【0003】
この点、例えば、特許文献1には、補強板の無い天井ダクトユニット100Yを備えた鉄道車両100が開示されている。上記天井ダクトユニット100Yは、図9に示すように、強化プラスチック製の天井板101の裏面に強化プラスチック製のハット断面の上板104を取付けた構造である。そして、天井板101には、複数の冷風吹出し穴102と裏面に複数の突起103を設け、上板104と天井板101との間に冷風風道107と冷風取出し穴108、及び冷風溜り109を形成している。また、上板104の上端には、両側面から側方へ突出し屋根構体の骨組106に取り付ける取付座105を設け、天井板101の両端部が幕板111に挟まれて他の骨組112に固定される構造である。また、天井板101の両端部近傍に照明具110を取付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実開平7-8143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の鉄道車両100の天井ダクトユニット100Yでは、以下のような問題があった。すなわち、上記天井ダクトユニット100Yは、天井板101の裏面にハット断面の上板104を取付けた中空断面の構造であるので、上板104の車両幅方向の中間部を屋根構体の骨組106に固定できず、当該中間部の垂れ下がりや振動騒音の可能性があった。そのため、上板104の軽量化や車両室内の静粛性に対して、好ましくないという問題があった。また、天井板101の両端部が幕板111に挟まれて他の骨組112に固定される構造であるので、上板104の取付座105を屋根構体の骨組106に取り付ける際、下方に位置する天井板101の両端部が邪魔になり、取付作業が煩雑となるという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、天井裏に備えた空調ダクトの軽量化、車両室内の静粛性を向上できると共に、屋根構体への取付作業の簡素化を図ることができる鉄道車両及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る鉄道車両及びその製造方法は、以下の構成を備えている。
(1)屋根構体に空調機を設け、当該空調機から供給される調和空気を車両室内に送風する吹出し口が形成された天井パネルと、その上方に配置されハット断面の上ダクト部と、を有する空調ダクトを天井裏に備えた鉄道車両であって、
前記上ダクト部は、内部に空気層が分散配置された軽量素材で形成され、一対の縦壁部と当該縦壁部間に延設した横壁部とでハット断面を構成し、
前記横壁部は、車両幅方向の中間部で前記屋根構体の一の内骨に固定され、
前記縦壁部と前記天井パネルとは、前記屋根構体の他の内骨に上下別々に固定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明においては、上ダクト部は、内部に空気層が分散配置された軽量素材で形成され、一対の縦壁部と当該縦壁部間に延設した横壁部とでハット断面を構成したので、所要の剛性を確保しつつ、軽量化を向上できる。また、横壁部の車両幅方向の中間部は、屋根構体の一の内骨に固定されているので、当該中間部の垂れ下がりや振動騒音を抑制できる。また、上ダクト部は、内部に空気層が分散配置されているので、分散配置された空気層によって空調ダクト内を伝わる騒音を吸音できると共に、屋根構体から伝わる熱を効果的に遮断できる。そのため、車両室内の静粛性を高め、快適な室温に保持できる。
【0009】
また、横壁部は、車両幅方向の中間部で屋根構体の一の内骨に固定され、縦壁部と天井パネルとは、屋根構体の他の内骨に上下別々に固定されているので、上ダクト部を屋根構体の一の内骨と他の内骨とに固定した後に、天井パネルを屋根構体の他の内骨に固定できる。そのため、上ダクト部を屋根構体の一の内骨と他の内骨とに固定する際、天井パネルに邪魔されることが無く、空調ダクトの屋根構体への取付作業の簡素化を図ることができる。
【0010】
よって、本発明によれば、天井裏に備えた空調ダクトの軽量化、車両室内の静粛性を向上できると共に、屋根構体への取付作業の簡素化を図ることができる鉄道車両を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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