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公開番号2025108570
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2025066055,2022519390
出願日2025-04-14,2020-09-28
発明の名称二酸化炭素を変換するためのプロセス
出願人オキシ ロー カーボン ベンチャーズ エルエルシー
代理人弁理士法人永井国際特許事務所
主分類C01B 3/02 20060101AFI20250715BHJP(無機化学)
要約【課題】大気二酸化炭素レベルに影響し得るレベルで二酸化炭素の消費を達成するプロセスであって、高い変換率で二酸化炭素が一酸化炭素に変換されるシンガスを生産するためのプロセスを提供する。
【解決手段】シンガスを生産するためのプロセスであって、(i)初期反応器内で二酸化炭素の少なくとも一部を水素と反応させて、一酸化炭素、水、未反応の二酸化炭素、および未反応の水素を含む初期生成物流を生産するステップと、(ii)第1の反応器の下流にある反応器内で未反応の二酸化炭素および未反応の水素の少なくとも一部を反応させ、それによって一酸化炭素、水、未反応の二酸化炭素、および未反応の水素を含む生成物流を生産するステップとを含む、プロセス。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シンガスを生産するためのプロセスであって、
(i)初期反応器内で二酸化炭素の少なくとも一部を水素と反応させて、一酸化炭素、水、未反応の二酸化炭素、および未反応の水素を含む初期生成物流を生産するステップと、
(ii)前記初期反応器の下流にある反応器内で前記未反応の二酸化炭素および前記未反応の水素の少なくとも一部を反応させ、それによって一酸化炭素、水、未反応の二酸化炭素、および未反応の水素を含む生成物流を生産するステップと
を含み、
前記初期生成物流が、前記初期反応器を出るとき温度T1を有し、前記生成物流が、前記下流にある反応器を出るとき温度T2を有し、T2>T1であり、T1が、300~1000℃であり、T2が、500~1200℃であり、
前記初期反応器が断熱反応器であり、前記下流にある反応器が非断熱の燃焼管型反応器である、
プロセス。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記二酸化炭素および前記水素が、前記初期反応器内の反応物の少なくとも50mol%を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記下流にある反応器が直列の最終反応器であり、前記最終反応器により生産される生成物流が最終生成物流であり、前記プロセスが、前記初期反応器と前記最終反応器の間に位置する1つまたは複数の反応器内で前記初期生成物流内の未反応の二酸化炭素および未反応の水素を反応させるステップをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
(i)前記最終反応器内で前記未反応の二酸化炭素および前記未反応の水素の少なくとも一部を反応させる前記ステップの前に前記初期生成物流から前記水の少なくとも一部を除去するステップ、または(ii)前記初期反応器と前記最終反応器の間に位置する1つまたは複数の反応器内で未反応の二酸化炭素および未反応の水素を反応させる前記ステップの前に中間生成物流から前記水の少なくとも一部を除去するステップをさらに含む、請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記プロセスは、熱を前記最終反応器に導入するステップをさらに含み、
前記熱を前記最終反応器に導入するステップは、二酸化炭素を発生させ、かつ二酸化炭素を含む排出流を生産し、
前記プロセスは、前記排出流中に含まれる前記二酸化炭素の少なくとも一部を捕捉して二酸化炭素を含む捕捉流を生成するステップと、
前記捕捉流中に含まれる前記二酸化炭素の少なくとも一部を、一酸化炭素への変換のために、前記最終反応器に、または前記最終反応器の上流にあるステップに導入するステップをさらに含む、請求項3に記載のプロセス。
【請求項6】
前記最終生成物流の少なくとも一部を炭化水素、アルコールのうちの少なくとも1つに変換するステップをさらに含む、請求項3に記載のプロセス。
【請求項7】
前記二酸化炭素の少なくとも一部を水素と反応させる前記ステップが、過剰な熱を含む排出流を生産し、
前記プロセスは、(i)初期反応器中で前記二酸化炭素の少なくとも一部を水素と反応させる前記ステップの前に、二酸化炭素含有フィード流および前記二酸化炭素含有フィード流と水素流が合わせられた混合反応物流のうちの少なくとも1つに前記過剰な熱を伝達するステップをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
熱を前記最終反応器に導入する前記ステップが、熱を炭素フリー熱源から導入するステップを含み、
前記炭素フリー熱源が、電力、原子力、風力、ソーラーパワー、水力、水素の燃焼、および炭素フリー燃料の燃焼のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載のプロセス。
【請求項9】
大気空気から二酸化炭素を捕捉して、二酸化炭素を含む直接空気捕捉流を生成するステップと、
二酸化炭素を含む前記直接空気捕捉流の少なくとも一部を前記初期反応器に導入するステップをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
シンガスを生産するためのプロセスであって、
(i)二酸化炭素を含む反応物流を供給するステップと、
(ii)水素を含む反応物流を供給するステップと、
(iii)二酸化炭素を含む前記反応物流を、水素を含む前記反応物流と合わせて、混合反応物流を生成するステップと、
(iv)前記混合反応物流を加熱して、加熱混合反応物流を生成するステップと、
(v)前記加熱混合反応物流を、逆水性ガスシフト触媒を含む断熱反応器に導入するステップと、
(vi)前記断熱反応器内で前記水素および前記二酸化炭素を反応させ、それによって一酸化炭素、水、水素、および二酸化炭素を含む初期生成物流を生成するステップと、
(vii)前記断熱反応器から前記初期生成物流を除去するステップであって、前記初期生成物流は、前記断熱反応器を出るときに温度T1を有する、ステップと、
(viii)前記初期生成物流から前記初期生成物流中の前記水の少なくとも一部を除去して、水が少ない初期生成物流を生成するステップと、
(ix)前記初期生成物流を、逆水性ガスシフト触媒を含む非断熱の燃焼管型反応器に導入するステップであって、前記燃焼管型反応器は、生産された二酸化炭素および過剰な熱を含む排出流を生産する、ステップと、
(x)前記燃焼管型反応器内で前記初期生成物流を温度T3まで加熱し、それによって前記初期生成物流内の前記二酸化炭素および前記水素を反応させて、最終生成物流を生成するステップであって、T3はT1以上である、ステップと、
(xi)前記過剰な熱の少なくとも一部を、前記混合反応物流を加熱して加熱混合反応物流を生成する前記ステップに送るステップと、
(xii)前記生産された二酸化炭素の少なくとも一部を、前記断熱反応器または前記燃焼管型反応器に送るステップと
を含む、プロセス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、雰囲気から直接捕捉された二酸化炭素を合成ガスへ変換するためのプロセスを提供し、これは、工業的に有用なレベルでの有機分子の生産に有用であり得る。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
合成ガスはシンガスとも呼ばれ、水素および一酸化炭素の混合物を、任意選択で二酸化炭素、窒素、メタン、および水などの追加の残余成分と共に含む。シンガスは、炭化水素およびアルコールなどの有機化合物を生産する反応物フィードとしてのその使用を含むいくつかの用途を有する。
【0003】
シンガスの合成には、二酸化炭素からの生産を含めていくつかの方法が使用されてきた。これらのプロセスは、逆水性ガスシフト(RWGS)反応を通じて二酸化炭素を一酸化炭素に変換することを含む。RWGS反応は可逆的であり、触媒の存在下で二酸化炭素(CO

)を水素(H

)と反応させて一酸化炭素(CO)および水(H

O)を生産することを含む。次いで、生産された一酸化炭素を追加の水素と合わせてシンガスを生産することができ、水素を除去することができ、または過剰なH

を使用してRWGS反応を行って、生成物流から水を除去しながらシンガスを直接生産することができる。
【0004】
RWGS反応は、基本的に平衡まで操作され得る可逆反応である。CO

変換の程度は、フィードガス組成、使用される触媒、圧力、およびRWGS反応が起こる温度を含むいくつかの要因に依存する。より高い反応温度は一般に、より高いCO

変換率につながる。例えば、おおよそ約55%変換率をおよそ540℃において達成することができ、一方、約80%変換率をおよそ950℃において達成することができる。
【0005】
RWGS反応の効率を改善する努力は、宇宙旅行などの地球外用途において技術的に重要であった。ほとんどの地球外用途における限られた資源を考えると、エネルギーだけでなく反応物の節約は、用途の有用性に決定的である。例えば、Whitlowら、Operation,Modeling and Analysis of the Reverse Water Gas Shift Process、AIP Conference Proceedings 654、1116(2003)は、水が生産流から引き抜かれ、反応物として電気分解ステップに送られて、それによって酸素および水素を生産する反応法を提案している。さらに、未反応の二酸化炭素および水素は、再循環されてRWGS反応器に戻って、二酸化炭素反応物フィード流のほぼ完全な変換を保証する。
【0006】
大気二酸化炭素のレベルに対する環境上の懸念は、二酸化炭素を消費し、それによって、潜在的に大気二酸化炭素のレベルを低減したいという欲求を生じた。例えば、米国特許出願公開第2007/0244208号は、液体燃料への二酸化炭素の変換を提案している。このプロセスによれば、水素を電気分解により水から発生させることができ、二酸化炭素を工業プロセスから捕捉することができる。二酸化炭素および水素は、RWGS反応において反応して、一酸化炭素または他の炭化水素前駆体を生産する。RWGS反応は、100%平衡変換率まで再循環モードで行うことができること、または代わりに反応は、水の除去により推進することができることが示唆される。プロセス全体における他のプロセスステップからの熱を使用して、RWGS反応を推進することができることも示唆される。再循環または水除去が、任意選択で熱統合と共に提案されるが、好ましい実施形態は、凝縮を使用して、生成物流から二酸化炭素を除去し、それをRWGS反応に戻す。
【0007】
操作が地球上で操作されるのかそれとも地球外で操作されるのかに関わらず、RWGS反応器に戻る、生成物流からの生成物の再循環は、いくつかの複雑さおよび欠点を生み出す。例えば、再循環システムは、圧縮機(これは、信頼性がなく、かつメンテナンスを必要とする可能性のある回転設備を導入する)を必要とし、それによって、工業的規模の操作内のその効率的な使用を妨げる。圧縮機は電力も必要とし、これは、発電に関連する望ましくない非効率性および潜在的なCO

またはその他の排出を生じ得る。さらに、先行技術において提案されたプロセスは、二酸化炭素の消費よりもむしろ節約、または原料、または燃料の生成に焦点を合わせている。正味のCO

除去は、今やこれまで以上に望ましいものであり、重要な技術的課題を提示しており、これは先行技術が取り組んでいない問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
米国特許出願公開第2007/0244208号
米国特許出願公開第2017/0197829号
米国特許出願公開第2015/0080482号
米国特許出願公開第2010/0105962号
米国特許出願公開第2003/0113244号
米国特許出願公開第2007/0142482号
米国特許出願公開第2017/0354925号
米国特許出願公開第2014/0271379号
米国特許出願公開第2019/0344217号
米国特許出願公開第2019/0359894号
米国特許出願公開第2019/0336909号
【非特許文献】
【0009】
Whitlowら、Operation,Modeling and Analysis of the Reverse Water Gas Shift Process、AIP Conference Proceedings 654、1116(2003)
Keithら、A process for Capturing CO2 from the Atmosphere、Joule(2018)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
二酸化炭素の大規模な消費が依然として望まれるため、大気二酸化炭素レベルに影響し得るレベルで二酸化炭素の消費を達成する効率的な工業的規模のプロセスの継続的な開発が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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