TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025108480
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-23
出願番号
2025061473,2021007247
出願日
2025-04-02,2021-01-20
発明の名称
異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体、その製造方法、及びそれを用いた異種金属ドープ酸化セリウム
出願人
日本化薬株式会社
代理人
主分類
C01G
45/12 20250101AFI20250715BHJP(無機化学)
要約
【課題】
本発明は、異種金属でドープされた酸化セリウム製造用中間体、その製造方法、及びそれを用いた異種金属ドープ酸化セリウムに関する。
本発明によれば、異種金属ドープ酸化セリウムの粒度分布の均一性に優れ、その結果、製造工程において分級で除外される割合が小さくなり、歩留まりが高くなるという点で生産性が向上する。また、流動性に優れ、特に触媒として使用した場合に生産性及び反応効率を向上できる異種金属ドープ酸化セリウムを提供することが可能である。
【解決手段】
含水量が7.0wt%以下の異種金属ドープ酸化セリウムの中間体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
含水量が7.0wt%以下の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
上記異種金属がマンガン(Mn)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)からなる群より選択される1又は2以上の金属である請求項1に記載の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体を用いた異種金属ドープ酸化セリウムの製造方法。
【請求項4】
異種金属ドープ酸化セリウムの粒子に関し、D90が60μm以上120μm以下である請求項3に記載の異種金属ドープ酸化セリウムの製造方法。
【請求項5】
異種金属ドープ酸化セリウムの粒子に関し、D10が25μm以上40μm以下である請求項3又は4に記載の異種金属ドープ酸化セリウムの製造方法。
【請求項6】
(A)原料を調合して水溶液を調製する工程、(B)前記水溶液を噴霧乾燥する工程を有する請求項1又は2に記載の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体の製造方法。
【請求項7】
上記工程(B)の後、(C)水分調整工程を有する請求項6に記載の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体の製造方法。
【請求項8】
上記工程(C)の後、(D)焼成工程を有する請求項7に記載の異種金属ドープ酸化セリウムの製造方法。
【請求項9】
請求項3乃至8のいずれか一項に記載の製造方法によって得られる異種金属ドープ酸化セリウムを用いる水素製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、異種金属でドープされた酸化セリウム製造用中間体、その製造方法、及びそれを用いた異種金属ドープ酸化セリウムに関する。より詳細には、粒子の粒度分布均一性が高く、その結果流動性が高い為、特に触媒としての使用に適する異種金属ドープ酸化セリウム粒子を実現するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
酸化セリウムを主体とした無機材料は、高い耐熱性や、顕著な酸素の吸蔵放出能などを有することから、改質反応や水素製造などの触媒や、触媒担体、光触媒用塗料、ガスセンサや燃料電池用固体電解質など様々な用途で工業的に広く使用されている。なかでも酸化セリウムを主成分とした球状粒子は、その材料としての利便性から、数多くの用途提案がなされている。
酸化セリウムを主体とした無機材料はその用途から、粒度の均一なものが求められている。このため目的の粒度のものを均一に調製できれば、生産性の向上が期待できる。
【0003】
球状酸化セリウムの製法としては一般的に、セリウム塩と機能追加のために要する他金属塩を水系で混合し、そこにシュウ酸塩を加えて沈殿を得る方法が引用文献1に、アンモニアや炭酸アンモニウムを沈殿剤として加える方法が引用文献2に、引用文献3にはアルコキシドを用いて沈殿を形成する方法が示されている。ほかに、引用文献4には、アルカリを加えることで沈殿を得る方法も開示されている。
【0004】
しかし、シュウ酸塩を使用する場合は仮焼成工程において、凝集体の大きな塊となって
しまい易いという欠点を示す。また、アンモニアや炭酸アンモニウムを用いる場合にも、アンモニア成分の残存によって仮焼成工程において球状から柱状の物質になり易いことが報告されている。また、アルコキシドについてはそのものが高価であることから実用性が低く、アルカリを用いた共沈法も回収率の低さや、残渣の処理、沈殿法又は共沈法などバッチ処理であるがゆえに生産性が低い等、工業触媒として製法において実用上は多くの課題が多く残っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2003-514745号
特許3793802号
特開2007-153731号
特開2010-089989号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
共沈法を主体とした球状酸化セリウムの合成には、球形状の維持、コスト、沈殿形成後の溶媒や残渣の処理など、工業的なコストおよび生産性の観点、および触媒の粒度分布の均一性の観点からはいまだ多く改善の余地があり、安価に製造できかつ高効率で均一な粒度分布を有する酸化セリウムを主とした酸化物粒子の製造方法が求められている。
なかでも、後述するように酸化セリウムの合成においては仮焼成時および/または焼成時の形状の破損を防ぎ、均一な粒度分布の粒子を得ることが、球状酸化セリウムの流動性および生産性の向上において非常に重要である。破損の割合は、製造に要する原料の使用量を左右し製造コストに多大な影響を与えるため特に改善が求められている。また、低い回収率で製造を継続することによって、一度焼成工程を経て酸化物となった副生成物については再利用が難しいとされている。さらには、破損した欠片等を選別除去する、篩分けなど後工程にも大きな負荷を与え、工程の長時間化、および運転設備のコストが上がってしまう等の問題が生じる。
【0007】
これまでの製造技術として、主に共沈法を用いる方法が数々提案されてきた。これは、水系のセリウム塩を主とした溶液に、酸、アンモニア、炭酸アンモニウム、アルコキシド、アルカリ水溶液等を添加することで沈殿を生じさせ、フィルタープレス等により回収し、洗浄作業により精製するという手法がとられている。しかし、大量の溶媒や添加剤の使用、処理などからすると、実用的にはスプレードライヤー(スプレー乾燥)などの連続式の噴霧乾燥機でセリウム混合溶液を連続的に乾燥させるほうが高効率で好ましい。
【0008】
上記セリウム塩を含む水溶液のスプレー乾燥では、仮焼成後に球形状を維持できず、粒度が不均一であるため、分級工程で除外される割合が多く、製造コストがかさみ、生産性が低下する欠点があった。この原因としては、仮焼成前の乾燥粉体の取扱い方法に起因することが考えられるが、その詳細は不明であった。
【0009】
本願の発明者らは、これら上記の現状と課題に対して鋭意検討の結果、特定の含水量を有する異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体を用いて製造された異種金属ドープ酸化セリウムは、粒度分布及び粒子の形状の均一性が高く、上記課題を解決するものであることを見出した。
また、本願の発明者らは、高効率化の観点から、共沈法のように沈殿を形成せず、調合液を連続的に乾燥する噴霧乾燥やこれに準ずる乾燥工程を経ることで粒子の球状を維持することができ、高効率でセリウムを主体とする酸化物の調製が可能であることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、本発明は、以下1)~9)に関する。
1)
含水量が7.0wt%以下の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体。
2)
上記異種金属がマンガン(Mn)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)からなる群より選択される1又は2以上の金属である上記1)に記載の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体。
3)
上記1)又は2)に記載の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体を用いた異種金属ドープ酸化セリウムの製造方法。
4)
異種金属ドープ酸化セリウムの粒子に関し、D90が60μm以上120μm以下である上記3)に記載の異種金属ドープ酸化セリウムの製造方法。
5)
異種金属ドープ酸化セリウムの粒子に関し、D10が25μm以上40μm以下である上記3)又は4)に記載の異種金属ドープ酸化セリウムの製造方法。
6)
(A)原料を調合して水溶液を調製する工程、(B)前記水溶液を噴霧乾燥する工程を有する上記1)又は2)に記載の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体の製造方法。
7)
上記工程(B)の後、(C)水分調整工程を有する上記6)に記載の異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体の製造方法。
8)
上記工程(C)の後、(D)焼成工程を有する上記7に記載の異種金属ドープ酸化セリウムの製造方法。
9)
上記3)乃至8)のいずれか一項に記載の製造方法によって得られる異種金属ドープ酸化セリウムを用いる水素製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
日本化薬株式会社
ボスチニブ医薬錠剤の製造方法
2か月前
日本化薬株式会社
硬化性樹脂組成物およびその硬化物
1か月前
日本化薬株式会社
電解質膜及びそれを用いた水電解装置
17日前
日本化薬株式会社
電解質膜及びそれを用いた水電解装置
17日前
日本化薬株式会社
偏光発光膜、偏光発光板及び表示装置
22日前
日本化薬株式会社
エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、及び硬化物
1か月前
日本化薬株式会社
硬化性高分子化合物、及び該化合物を含む樹脂組成物
2か月前
日本化薬株式会社
硬化性高分子化合物、及び該化合物を含む樹脂組成物
2か月前
日本化薬株式会社
液晶滴下工法用液晶シール剤及びそれを用いた液晶表示パネル
1か月前
日本化薬株式会社
有害生物防除組成物
7日前
日本化薬株式会社
マレイミド樹脂、マレイミド樹脂組成物及びマレイミド樹脂の製造方法、
2日前
日本化薬株式会社
マレイミド樹脂混合物、その製造方法、及びマレイミド樹脂混合物を含む組成物
2日前
日本化薬株式会社
インク及びインクジェット記録方法
1か月前
日本化薬株式会社
アントラセン誘導体、有機半導体材料、光電変換素子用材料、有機薄膜、及び有機光電変換素子
2か月前
日本化薬株式会社
インク、インクジェット印刷方法及び印刷メディア
1か月前
日本化薬株式会社
異種金属ドープ酸化セリウム製造用中間体、その製造方法、及びそれを用いた異種金属ドープ酸化セリウム
1日前
デンカ株式会社
無機質粉末
1か月前
エア・ウォーター株式会社
システム
1日前
株式会社タクマ
アンモニア改質燃焼システム
1か月前
燐化学工業株式会社
精製リン酸およびその製造方法
17日前
大陽日酸株式会社
窒素ガス精製装置
1か月前
ジカンテクノ株式会社
炭素素材の製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
シリカ粉末、樹脂組成物、及び基板。
1か月前
株式会社合同資源
ヨウ化水素ガスの製造方法
21日前
旭化成株式会社
水酸化物の製造方法
1日前
吉澤石灰工業株式会社
吸湿剤及び吸湿剤の製造方法
1か月前
ダイハツ工業株式会社
水素製造装置
1か月前
株式会社大木工藝
活性炭及び活性炭製造方法
14日前
DIC株式会社
モリブデン化合物の回収方法
16日前
河合石灰工業株式会社
鱗片状ベーマイト造粒体及びその製造方法
1か月前
任彩國際股ふん有限公司
遠赤外線放射材料及びその製造方法
1か月前
株式会社豊田中央研究所
水素貯蔵システム
1か月前
株式会社豊田中央研究所
水素貯蔵システム
1か月前
太平洋セメント株式会社
無機酸化物中空粒子
21日前
株式会社豊田中央研究所
水素貯蔵システム
1か月前
出光興産株式会社
ハロゲン化リチウムの製造方法
1か月前
続きを見る
他の特許を見る