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公開番号
2025104676
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023222643
出願日
2023-12-28
発明の名称
熱可塑性樹脂組成物及び成形品
出願人
テクノUMG株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
25/12 20060101AFI20250703BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】成形加工性、耐衝撃性、剛性、耐候性、及び、脱オキシム型シリコーン系シーリング材硬化物の接着性に優れる樹脂成形品を与える熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂組成物は、ゴム質重合体の存在下、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル単量体を重合して得られたグラフト共重合体と、芳香族ビニル化合物に由来する単位及びシアン化ビニル化合物に由来する単位を含み、且つ、式(1)の単位を含まないビニル系共重合体と、芳香族ビニル化合物に由来する単位、シアン化ビニル化合物に由来する単位、式(1)の単位を含む変性ビニル系共重合体とを含有し、これらの合計を100質量%としたとき、ゴム質重合体の含有割合は5~25質量%で、変性ビニル系共重合体における式(1)の単位の含有割合は1~20質量%である。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル単量体を重合して得られたグラフト共重合体、
(B)芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(b1)及びシアン化ビニル化合物に由来する構造単位(b2)を含み、且つ、下記一般式(1)で表される構造単位を含まないビニル系共重合体、
並びに、
(C)芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(c1)、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(c2)、及び、下記一般式(1)で表される構造単位(c3)を含む変性ビニル系共重合体
TIFF
2025104676000005.tif
29
153
(式中、R
1
は、水素原子又はメチル基であり、R
2
は、極性基を含む置換アルキル基である)
を含有する熱可塑性樹脂組成物において、
前記ゴム質重合体の含有割合は、前記グラフト共重合体(A)、前記ビニル系共重合体(B)及び前記変性ビニル系共重合体(C)の合計量に対して5~25質量%であり、
前記変性ビニル系共重合体(C)における、前記構造単位(c3)の含有割合が1~20質量%であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
アセトンに接触させて得られたアセトン可溶分における、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位の含有割合が20~40質量%である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項3】
前記構造単位(c3)を表す前記一般式(1)におけるR
2
の炭素原子数が1~4である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項4】
前記構造単位(c3)に含まれる前記極性基がヒドロキシ基である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項5】
前記構造単位(c3)の含有割合が、前記グラフト共重合体(A)、前記ビニル系共重合体(B)及び前記変性ビニル系共重合体(C)の合計量に対して0.1~3.5質量%である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項6】
前記ゴム質重合体がアクリル系ゴム又はエチレン・α-オレフィン系ゴムである請求項1に記載の可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
脱オキシム型シリコーン系シーリング材が付与される成形品の形成に用いられる請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物を含むことを特徴とする成形品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱オキシム型シリコーン系シーリング材を用いて接着、封止等に供される成形品を与える熱可塑性樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ゴム強化スチレン系樹脂は、各種物性に優れていることから、サニタリー、浴室等の住宅・家庭製品や、車両、建材等に使用される各種部品に幅広く用いられている。このようなゴム強化スチレン系樹脂からなる各種部品にあっては、その接合部等に気密性や防水性が要求される際には、シリコーン系シーリング材を使用することが一般に行われている。
【0003】
シリコーン系シーリング材としては、大別して、縮合型の硬化機構を利用し、チューブやカートリッジ等の密封容器に入れられ、使用時に容器から出すことにより大気中の水分と反応して硬化が始まる1成分型シーリング材と、主剤と硬化剤を使用前に混合し硬化反応を発生させる2成分型シーリング材とがあるが、ハンドリング性、コスト面等の理由から、市場では1成分型のシーリング材が多く使用されている。
1成分型シーリング材は、大気中の水分と反応することで硬化し、シーリング材中の加水分解性官能基が水分と接触することによって、加水分解縮合反応を起こして架橋する。加水分解官能基としては、メチルエチルケトオキシム基(脱オキシム型)、アセトキシ基(脱酢酸型)、アルコキシ基(脱アルコール型)、イソプロペノキシ基(脱アセトン型)等がある。
【0004】
通常、低臭気性の脱オキシム型シリコーン系シーリング材の接着性に優れ、耐候性、耐薬品性、耐衝撃性等の物性も良好な成形品を与える熱可塑性樹脂組成物として、ポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムとからなる複合ゴムに、芳香族ビニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物からなる群から選ばれた1種以上をグラフト重合して得られた質量平均粒子径が0.08~0.2μmのグラフト共重合体(I)と、芳香族ビニル化合物およびシアン化ビニル化合物を構成単位として少なくとも含有するビニル系共重合体(II)とからなる樹脂成分を含む熱可塑性樹脂組成物が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-189983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
脱オキシム型シリコーン系シーリング材を被着体に適用する場合には、プライマー処理を必要とすることがあるが、樹脂成形品表面にこのようなシリコーン系シーリング材を直接、塗布し、硬化後のシリコーン系シーリング材硬化物の接着性が得られる熱可塑性樹脂組成物が求められている。
本発明は、シリコーン系シーリング材硬化物の接着性、耐衝撃性、剛性、耐候性及び成形外観性に優れた成形品を与え、且つ、その成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、グラフト共重合体と、ビニル系共重合体とを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、ビニル系共重合体が、特に、エステル部が極性基を有する炭素鎖である(メタ)アクリル酸エステル化合物を構造単位として有する変性ビニル系共重合体を含む熱可塑性樹脂組成物を用いると、シリコーン系シーリング材硬化物の接着性、耐衝撃性、剛性、耐候性及び成形外観性に優れた成形品が得られ、また、その成形加工性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、以下に示される。
1.(A)ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル単量体を重合して得られたグラフト共重合体、
(B)芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(b1)及びシアン化ビニル化合物に由来する構造単位(b2)を含み、且つ、下記一般式(1)で表される構造単位を含まないビニル系共重合体、
並びに、
(C)芳香族ビニル化合物に由来する構造単位(c1)、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位(c2)、及び、下記一般式(1)で表される構造単位(c3)を含む変性ビニル系共重合体
TIFF
2025104676000001.tif
29
153
(式中、R
1
は、水素原子又はメチル基であり、R
2
は、極性基を含む置換アルキル基である)
を含有する熱可塑性樹脂組成物において、
上記ゴム質重合体の含有割合は、上記グラフト共重合体(A)、上記ビニル系共重合体(B)及び上記変性ビニル系共重合体(C)の合計量に対して5~25質量%であり、
上記変性ビニル系共重合体(C)における、上記構造単位(c3)の含有割合が1~20質量%であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
2.アセトンに接触させて得られたアセトン可溶分における、シアン化ビニル化合物に由来する構造単位の含有割合が20~40質量%である上記項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
3.上記構造単位(c3)を表す上記一般式(1)におけるR
2
の炭素原子数が1~4である上記項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
4.上記構造単位(c3)に含まれる上記極性基がヒドロキシ基である上記項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
5.上記構造単位(c3)の含有割合が、上記グラフト共重合体(A)、上記ビニル系共重合体(B)及び上記変性ビニル系共重合体(C)の合計量に対して0.1~3.5質量%である上記項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
6.上記ゴム質重合体がアクリル系ゴム又はエチレン・α-オレフィン系ゴムである上記項1に記載の可塑性樹脂組成物。
7.脱オキシム型シリコーン系シーリング材が付与される成形品の形成に用いられる上記項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
8.上記項1に記載の熱可塑性樹脂組成物を含むことを特徴とする成形品。
【発明の効果】
【0009】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、成形加工性に優れ、得られる成形品は、プライマー処理に供さずに脱オキシム型シリコーン系シーリング材を付与してその硬化物を好適に接着させることができ、耐衝撃性、剛性、耐候性及び成形外観性に優れる。よって、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、脱オキシム型シリコーン系シーリング材で水密、気密処理させる必要があり、且つ、成形外観性、耐候性等を要求される樹脂製品用の成形材料として好適である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書において、「(共)重合体」は、単独重合体及び共重合体を意味する。また、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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