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公開番号2025103997
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221808
出願日2023-12-27
発明の名称ICシートとICシートの製造方法、ICシート用のインレット、並びにICシートを備える非接触ICカード
出願人マクセル株式会社
代理人個人
主分類G06K 19/077 20060101AFI20250702BHJP(計算;計数)
要約【課題】ベースシートの逃げ孔に起因してICシートの表裏面に凹凸が形成されることを解消する。
【解決手段】本発明のICシートは、ICチップ2を含む搭載物11と、当該ICチップ2に接続されたアンテナ3とを備えるインレット6と、厚み方向に形成された逃げ孔15を備え、当該逃げ孔15内に搭載物11を収容した状態でインレット6と重ねられるベースシート7と、重ねられたインレット6とベースシート7の表裏面をカバーするカバーシート8・9とを備える。そして、逃げ孔15の内部には、搭載物11の周囲空隙を埋めるように充填体16が充填されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともICチップ(2)を含む搭載物(11)と、該ICチップ(2)に接続されたアンテナ(3)とを備えるインレット(6)と、
厚み方向に形成された逃げ孔(15)を備え、逃げ孔(15)内に搭載物(11)を収容した状態でインレット(6)と重ねられるベースシート(7)と、
重ねられたインレット(6)とベースシート(7)の表裏面をカバーするカバーシート(8・9)と、
を備え、
逃げ孔(15)の内部における搭載物(11)の周囲空隙を埋めるように充填体(16)が充填されていることを特徴とするICシート。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
インレット(6)と各シート(7・8・9)とを積層してなるシート積層体(23)に対して熱プレス処理を施して、インレット(6)と各シート(7・8・9)とが一体化されており、
充填体(16)が、逃げ孔(15)内に搭載物(11)とともに配された熱可塑性樹脂からなる充填基材(17)を軟化変形してなるものである、請求項1に記載のICシート。
【請求項3】
充填基材(17)を構成する熱可塑性樹脂の軟化温度が、カバーシート(8・9)を構成する樹脂の軟化温度と同温、或いは低温である、請求項2に記載のICシート。
【請求項4】
少なくともICチップ(2)を含む搭載物(11)と、該ICチップ(2)に接続されたアンテナ(3)とを備えるシート状のインレット(6)と、厚み方向に貫通形成された逃げ孔(15)を備え、逃げ孔(15)内に搭載物(11)を収容した状態でインレット(6)に重ねられるベースシート(7)と、重ねられたインレット(6)とベースシート(7)の表裏面をカバーするカバーシート(8・9)とを備えるICシートの製造方法において、
逃げ孔(15)内に搭載物(11)を収容しながらインレット(6)とベースシート(7)とを重ねる第1積層工程(P1)と、
第1積層工程(P1)で重ねられたインレット(6)とベースシート(7)に対して、表面にカバーシート(8)を重ねるとともに、裏面にカバーシート(9)を重ねてシート積層体(23)を得る第2積層工程(P2)と、
第2積層工程(P2)で得られたシート積層体(23)に対して熱プレス処理を施して、インレット(6)と各シート(7・8・9)を一体的に接合する熱プレス工程(P3)と、を含み、
第1積層工程(P1)においては、熱可塑性樹脂からなる充填基材(17)を搭載物(11)とともに逃げ孔(15)内に配しており、
熱プレス工程(P3)において、充填基材(17)を軟化変形させることで、逃げ孔(15)の内部における搭載物(11)の周囲空隙を埋めるように充填体(16)が充填されるようになっていることを特徴とするICシートの製造方法。
【請求項5】
充填基材(17)を構成する熱可塑性樹脂の軟化温度が、カバーシート(8・9)を構成する樹脂の軟化温度と同温、或いは低温である、請求項4に記載のICシートの製造方法。
【請求項6】
インレット(6)は、ICチップ(2)と、アンテナ(3)と、これらICチップ(2)とアンテナ(3)とを保持する担持シート(13)とを含み、充填基材(17)が担持シート(13)に保持されており、
第1積層工程(P1)において、ICチップ(2)とともに充填基材(17)が逃げ孔(15)に収容される請求項4または5に記載のICシートの製造方法。
【請求項7】
搭載物(11)が、ICチップ(2)と、ICチップ(2)を支持する補強板(12)とを含み、ICチップ(2)と充填基材(17)とが補強板(12)に固定された状態で、担持シート(13)に保持されている請求項6に記載のICシートの製造方法。
【請求項8】
ベースシート(7)が備える逃げ孔(15)の内部に搭載物(11)が収容され、逃げ孔(15)の内部における搭載物(11)の周囲空隙を埋めるように充填体(16)が充填されるICシート(1)用のインレットであって、
充填体(16)は、逃げ孔(15)内に搭載物(11)とともに配された熱可塑性樹脂からなる充填基材(17)を軟化変形してなるものであり、
少なくともICチップ(2)を含む搭載物(11)と、該ICチップ(2)に接続されたアンテナ(3)と、これらICチップ(2)とアンテナ(3)とを保持する担持シート(13)とを含み、充填基材(17)が担持シート(13)に保持されていることを特徴とするICシート用のインレット。
【請求項9】
搭載物(11)が、ICチップ(2)と、ICチップ(2)を支持する補強板(12)とを含み、ICチップ(2)と充填基材(17)とが補強板(12)に固定された状態で、担持シート(13)に保持されている請求項8に記載のICシート用のインレット。
【請求項10】
請求項1から3のいずれかひとつに記載のICシート(1)を備える非接触ICカード。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ICチップとアンテナとが設置されたインレットと、当該インレットに重ねられたベースシートと、これらインレットとベースシートの表裏面をカバーする樹脂シートとで構成されるICシートに関する。また本発明は、上記ICシートの製造方法、上記ICシート用のインレット、並びに上記ICシートを備える非接触ICカードに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
この種のICシートは、例えば本特許出願人よる特許文献1に開示されている。特許文献1の非接触ICカードにおけるICシート(ラミネートブランク)は、ベースシート(第2コアシート)とシート状のインレットとが上下に重ねられ、その表裏面はカバーシート(第1コアシートと第3コアシート)によりカバーされている。上記のICシートを構成するベースシート、カバーシートなどの各シートは樹脂シートで形成されている。インレットは、補強板に保持されたICチップと、当該ICチップに接続されるアンテナ(アンテナコイル)と、これら1組のICチップとアンテナを保持する担持シート(アンテナシート)などで構成されている。ベースシートには、厚み方向に貫通する逃げ孔(埋設穴)が形成されており、ICチップは補強板とともに逃げ孔に収容された状態で配置されている。以上のような構成からなるICシートは、逃げ孔部分にICチップが位置する状態で、下側のカバーシート上に、インレット、ベースシート、上側のカバーシートを順に積層し、これら積層体に対して加熱・加圧を伴う熱プレス処理を行い、インレットと各シートとを一体的に接合することで作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-206228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、ベースシートに形成される逃げ孔の開口サイズは、逃げ孔に収容される搭載物の平面視における最大寸法(特許文献1のICシートでは補強板(チップベース))よりも大きく形成されている。これは、ICシートの形成を容易化するためであり、具体的には、搭載物の平面サイズに対して逃げ孔の開口サイズが近似していると、インレットとベースシートとの積層時に高度な位置精度が要求されることとなり、作業性が悪化して、生産効率が低下するためである。しかしながら、逃げ孔の開口サイズが大きいと、逃げ孔の内部においてICチップやチップベースなどの搭載物がない部分に空隙が形成され、当該空隙部分にカバーシートが入り込み、完成されたICシートの表裏面に凹みが形成されることがある。
【0005】
加えて、この種のICシートを使ったICカードでは、ICシートの表裏面は装飾シートによりカバーされる、或いはICシートの表裏面には印刷が施される。このとき、上記のようにICシートに凹みが形成されていると、逃げ孔に対応する部分において装飾シートの表面に凹凸が生じ、或いは逃げ孔に対応する部分に施された印刷が歪み、いずれの場合でもICカードの意匠性が悪化する不利がある。
【0006】
本発明は、ベースシートの逃げ孔に起因してICシートの表裏面に凹凸が形成されることを解消して、シート表裏面の平坦性に優れたICシートと、当該ICシートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、シート表裏面の平坦性に優れたICシートの製造に好適に使用できるインレットを提供することを目的とする。
本発明は、ICシートを備える非接触ICカードの意匠性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のICシートは、少なくともICチップ2を含む搭載物11と、該ICチップ2に接続されたアンテナ3とを備えるインレット6と、厚み方向に形成された逃げ孔15を備え、逃げ孔15内に搭載物11を収容した状態でインレット6と重ねられるベースシート7と、重ねられたインレット6とベースシート7の表裏面をカバーするカバーシート8・9とを備える。そして、逃げ孔15の内部における搭載物11の周囲空隙を埋めるように充填体16が充填されていることを特徴とする。
【0008】
インレット6と各シート7・8・9とを積層してなるシート積層体23に対して熱プレス処理を施して、インレット6と各シート7・8・9とが一体化されている。充填体16が、逃げ孔15内に搭載物11とともに配された熱可塑性樹脂からなる充填基材17を軟化変形してなるものである。
【0009】
充填基材17を構成する熱可塑性樹脂の軟化温度が、カバーシート8・9を構成する樹脂の軟化温度と同温、或いは低温である。
【0010】
本発明は、少なくともICチップ2を含む搭載物11と、該ICチップ2に接続されたアンテナ3とを備えるシート状のインレット6と、厚み方向に貫通形成された逃げ孔15を備え、逃げ孔15内に搭載物11を収容した状態でインレット6に重ねられるベースシート7と、重ねられたインレット6とベースシート7の表裏面をカバーするカバーシート8・9とを備えるICシートの製造方法を対象とする。逃げ孔15内に搭載物11を収容しながらインレット6とベースシート7とを重ねる第1積層工程P1と、第1積層工程P1で重ねられたインレット6とベースシート7に対して、表面にカバーシート8を重ねるとともに、裏面にカバーシート9を重ねてシート積層体23を得る第2積層工程P2と、第2積層工程P2で得られたシート積層体23に対して熱プレス処理を施して、インレット6と各シート7・8・9を一体的に接合する熱プレス工程P3とを含む。そして、第1積層工程P1においては、熱可塑性樹脂からなる充填基材17を搭載物11とともに逃げ孔15内に配しており、熱プレス工程P3において、充填基材17を軟化変形させることで、逃げ孔15の内部における搭載物11の周囲空隙を埋めるように充填体16が充填されるようになっていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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