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公開番号2025103332
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220667
出願日2023-12-27
発明の名称医療用磁気発生装置
出願人ニプロ株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類A61N 2/04 20060101AFI20250702BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】CAR-T療法、NK療法などの従来のがん免疫療法と比較して、CRS、CRESのような副作用がなく、時間・費用をかけずにより高い効果を示すことができる新規な技術を提供する。
【解決手段】交番磁界を利用した磁気刺激を与えることにより白血球を活性化させる、医療用磁気発生装置。交番磁界を利用した磁気刺激を与えることで活性化させた白血球によってがんを治療する、医療用磁気発生装置。がん細胞との共存下で、交番磁界を利用した磁気刺激を与えることで活性化させた白血球によってがんを治療する、医療用磁気発生装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
交番磁界を利用した磁気刺激を与えることにより白血球を活性化させる、医療用磁気発生装置。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
交番磁界を利用した磁気刺激を与えることで活性化させた白血球によってがんを治療する、医療用磁気発生装置。
【請求項3】
がん細胞との共存下で、交番磁界を利用した磁気刺激を与えることで活性化させた白血球によってがんを治療する、医療用磁気発生装置。
【請求項4】
がんが、脳腫瘍、大腸がん、子宮がんおよび乳がんから選ばれる少なくともいずれかである、請求項2に記載の医療用磁気発生装置。
【請求項5】
1kHz~2kHzまたは100~150kHzの範囲内の周波数に制御された交番磁界を利用する、請求項1~3のいずれか1項に記載の医療用磁気発生装置。
【請求項6】
交番磁界の出力磁束密度が113μT~1200μTの範囲内である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医療用磁気発生装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、交番磁界を利用した磁気刺激を与えることにより白血球を活性化させる医療用磁気発生装置に関する。また本発明は、がん細胞との共存下で、交番磁界を利用した磁気刺激を与えることで活性化させた白血球によってがんを治療する医療用磁気発生装置に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
免疫の活性化によりがんの治療を行うがん免疫療法として、CAR(Chimeric Antigen Receptor:キメラ抗原受容体)-T療法、NK(Natural killer:ナチュラルキラー)療法が従来知られている。CAR-T療法では、患者からアフェレーシス(機器を用いて血液中の血球と水溶性成分を分離する処理)でT細胞を採取し、製造施設に輸送し、製造施設においてT細胞を単離し、活性化させ、CAR遺伝子を導入し、CAR-Tを拡大(増幅)培養し、CAR-Tを患者の体内に戻す。またNK細胞療法では、患者からNK細胞を採取し、NK細胞を活性化させる処理を施した後、活性化したNK細胞を患者の体内に戻す。
【0003】
このように従来法では、患者からNK細胞やT細胞などを採取し、IL-2などのサイトカインによる薬剤処理(NK細胞療法)や組換え処理(CAR-T療法)などにより活性化する必要があった。生体外での培養系でのホルモン分子や薬剤による活性化処理(NK細胞療法)、組換え処理(CAR-T療法)が必要であることから、治療費高額、処理期間および治療期間も長い。また、副反応としてサイトカイン放出症候群(CRS:cytokine release syndrome)、CAR-T細胞関連脳症症候群(CRES:CART-related encephalopathy syndrome)などの自己免疫疾患を発症するリスクもある。
【0004】
また、たとえばKang et al., "Characterization of novel dual tandem CD19/BCMA chimeric antigen receptor T cells to potentially treat multiple myeloma", Biomarker Research (2020) 8:14(非特許文献1)には、CD19-CAR-T療法での細胞傷害率測定(細胞実験)の結果として、E:T比(E(エフェクター細胞=NK細胞やT細胞)とT(ターゲット細胞=がん細胞)との比率)が2.5:1、5日間共培養で、細胞傷害率40%程度(E:T比が1:1なら20%程度)であったことが記載され(非特許文献1のFig.2Cを参照)、動物実験で効果がみられたことが記載されている(非特許文献1のFig.4Bを参照)。
【0005】
NK細胞療法については、たとえば安藝健作ら、「ヒトNK様培養細胞KHYG-1を用いたNK細胞機能の評価」、四国医誌75巻5,6号165~170 DECEMBER 25,2019(令元)(非特許文献2)に、KHYG-1(NK細胞)のK562(白血病細胞)に対する細胞傷害率測定の結果として、E:T比が10:1の場合に、IL-2、10U/mlで25%、IL-2、100U/mlで35%であったことが記載されている(非特許文献2の図4)。
【0006】
一方で、たとえば特許第6603812号(特許文献1)では、患部組織に印加する100kHzから300kHzのいずれかの周波数の交流磁場を発生する磁場発生器を備え、発熱媒体を用いずに、かつ磁場による発熱作用を用いた温熱効果によらずにがんを治療するがん治療装置に関する発明が開示されている。また特許第7152709号(特許文献2)およびその分割出願である特開2022-173334号公報(特許文献3)には、磁界発生装置に対して、交流電流を印加する電源部と、前記電源部が印加する前記交流電流を制御する制御部とを有する腫瘍に対する医療に用いられる電源装置に関する発明が開示されている。さらに、F. Costa et al., "A phase II study of amplitude-modulated electromagnetic fields in the treatment of advanced hepatocellular carcinoma (HCC)", Journal of Clinical Oncology 25(18 suppl):15155-15155(非特許文献3)には、乳がんに1.873.477kHz、肝臓がんに2.221.323kHzの周波数の電磁場が有効であったこと、FP Costa et al., "Treatment of advanced hepatocellular carcinoma with very low levels of amplitude-modulated electromagnetic fields", British Journal of Cancer (2011) 105, 640-648(非特許文献4)には、410.2kHz~20.365kHz間の194周波数を3秒ずつ60分間繰り返した電磁場が肝臓がんに有効であったことが記載されている。これらに記載された技術は、いずれも、がん細胞に直接的に電磁波を作用させてがんを治療しようと試みるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6603812号
特許第7152709号
特開2022-173334号公報
【非特許文献】
【0008】
Kang et al., "Characterization of novel dual tandem CD19/BCMA chimeric antigen receptor T cells to potentially treat multiple myeloma", Biomarker Research (2020) 8:14
安藝健作ら、「ヒトNK様培養細胞KHYG-1を用いたNK細胞機能の評価」、四国医誌75巻5,6号165~170 DECEMBER 25,2019(令元)
F. Costa et al., "A phase II study of amplitude-modulated electromagnetic fields in the treatment of advanced hepatocellular carcinoma (HCC)", Journal of Clinical Oncology 25(18 suppl):15155-15155
FP Costa et al., "Treatment of advanced hepatocellular carcinoma with very low levels of amplitude-modulated electromagnetic fields", British Journal of Cancer (2011) 105, 640-648
Isabel Prager et al., "NK cells switch from granzyme B to death receptor-mediated cytotoxicity during serial killing", J. Exp. Med. 2019 Vol. 216 No. 9 2113-2127
John H. Russell et al., "Lymphocyte-mediated cytotoxicity", Annu Rev Immunol. 2002:20:323-70
Zusen Fan et al., "NK-cell activation by LIGHT triggers tumor-specific CD8+ T-cell immunity to reject established tumors", Blood, 2006,107(4):1342-1351
Dipanjan Chowdhury et al., "Death by a Thousand Cuts: Granzyme Pathways of Programmed Cell Death", Ann Rev Immunol, 2008,26:389-420
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、CAR-T療法、NK療法などの従来のがん免疫療法と比較して、CRS、CRESのような副作用がなく、時間・費用をかけずにより高い効果を示すことができる新規な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の医療用磁気発生装置は、交番磁界を利用した磁気刺激を与えることにより白血球を活性化させることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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