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公開番号2025103917
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221648
出願日2023-12-27
発明の名称医療用照明器具、及び医療用照明器具の組み立て方法
出願人ニプロ株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類A61B 90/30 20160101AFI20250702BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】安価に製造すること、容易に操作すること、及び照射光の対象物に対する光量を十分に確保することを可能にする医療用照明器具、及び医療用照明器具の組み立て方法を提供する。
【解決手段】生体内部を照射する医療用照明器具は、生体内に挿入される筒状の挿入筒部と、挿入筒部の内部に挿入可能なFPC部と、FPC部の先端側に実装された発光素子と、FPC部に重なるように固着される補強板と、を有し、挿入筒部の内部に設置される発光部材と、を備え、発光素子は、挿入筒部の内部において、挿入筒部の先端の開口または挿入筒部の先端側における側面に設けられた開口である、照射開口から外部に臨むように配置され、照射開口は、黄色蛍光体を含む樹脂で封止され、発光部材は、黄色蛍光体を含む樹脂により、前記挿入筒部に固定される。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
生体内部を照射する、医療用照明器具であって、
生体内に挿入される筒状の挿入筒部と、
前記挿入筒部の内部に挿入可能な短冊状のFPC部と、前記FPC部の先端側に実装された発光素子と、前記FPC部に重なるように固着されることで前記FPC部を補強する補強板と、を有し、前記挿入筒部の内部に設置される発光部材と、
を備え、
前記発光素子は、前記挿入筒部の内部において、前記挿入筒部の先端の開口または前記挿入筒部の先端側における側面に設けられた開口である、照射開口から外部に臨むように配置され、
前記照射開口は、黄色蛍光体を含む樹脂で封止され、
前記発光部材は、前記黄色蛍光体を含む樹脂により、前記挿入筒部に固定されたことを特徴とする、医療用照明器具。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記発光素子は、前記FPC部の長手方向に複数並ぶように実装され、
前記照射開口は、前記挿入筒部の側面に前記発光素子と同数、設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の、医療用照明器具。
【請求項3】
前記発光素子は、前記FPC部の長手方向に複数並ぶように実装され、
前記照射開口は、前記挿入筒部の側面に、前記複数並ぶように実装された前記発光素子を包含するように設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の、医療用照明器具。
【請求項4】
前記発光素子は、前記FPC部の長手方向に複数並ぶように実装され、
前記発光素子どうしの間隔は、0.5mm以上1.5mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の、医療用照明器具。
【請求項5】
前記照射開口は、前記挿入筒部の先端側における側面に設けられ、
前記FPC部における前記発光素子の実装面と反対側の面が、前記挿入筒部の内壁に当接した場合に、前記発光素子の発光面は、前記挿入筒部の中心から、前記挿入筒部の内径の1/2以上、前記照射開口側に離れた位置に配置される、請求項1に記載の、医療用照明器具。
【請求項6】
前記照射開口は、前記挿入筒部の先端の開口であり、
前記FPC部は、前記発光素子が前記照射開口から光を照射可能なように、先端側において、前記挿入筒部の軸方向に対して傾けられたことを特徴とする、請求項1に記載の、医療用照明器具。
【請求項7】
前記FPC部に電力を供給する電源と、前記発光素子からの光の照射に関わる操作を受け付ける操作部とを有し、前記挿入筒部と結合されてユーザーが把持可能なグリップ部を、さらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の、医療用照明器具。
【請求項8】
前記グリップ部の遠位端と前記挿入筒部の近位端とが相対移動不可能に結合されたことを特徴とする、請求項7に記載の、医療用照明器具。
【請求項9】
前記グリップ部の遠位端と前記挿入筒部の近位端とが、可撓性を有し絶縁被覆された電気線を介して結合されたことを特徴とする、請求項7に記載の、医療用照明器具。
【請求項10】
短冊状のFPC部と、前記FPC部の先端側に実装された発光素子と、前記FPC部に重なるように固着されることで前記FPC部を補強する補強板と、を有する発光部材を、
筒状の挿入筒部に挿入する挿入工程と、
前記発光素子が、前記挿入筒部の先端の開口または前記挿入筒部の先端側における側面に設けられた開口である、照射開口から外部に臨むように、前記発光部材の位置を調整する位置調整工程と、
前記照射開口から、前記発光部材と前記照射開口との間の空間に黄色蛍光体を含む樹脂を充填する封止工程と、
を有し、
前記発光部材は、前記黄色蛍光体を含む樹脂により、前記挿入筒部に固定されることを特徴とする、医療用照明器具の組み立て方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用照明器具、及び医療用照明器具の組み立て方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、医療の分野においては、取付ベース上の限られたスペース内に複数のLED(Light Emitting Diode)を配置して、LED照明手段の小型化と充分な光量確保を両立させることを目的として、複数のLEDベアチップの前面を共通の蛍光体層で覆った構成を有する内視鏡装置が公知である。しかしながら、当該内視鏡装置は、長尺な軟性管の先端側にレンズアダプタが接続されて成る挿入部と、この挿入部の基端が接続されたボックス状の装置本体部とを別部材として備えており、当該内視鏡装置の操作性が低下する虞があった。また、当該内視鏡装置は、レンズアダプタの側面にLED照明手段が並列に配置され、その前面を覆うように透明な封止剤が配置された構成を有するが、装置構成が簡単で製造が容易とは言えなかった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、波長の異なる複数の光源と、当該複数の光源から同時に、または、当該複数の光源のうちのいずれかの光源から入射した光を伝送させる光ファイバーと、を備える光源装置が公知である。当該光源装置は、光を選択的に照射することを可能とする。しかしながら、一般的に、光ファイバー用の光源装置は高価であり、光源の効率が低い場合がある。また、光ファイバーが長いと、上記の特許文献1に記載の内視鏡装置と同様、光源装置の操作性が低下する虞がある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4632677号公報
特開2009-291347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件開示の技術は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、より高い操作性を有するとともに、より安価に製造可能な医療用照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための本開示は、生体内部を照射する、医療用照明器具であって、
生体内に挿入される筒状の挿入筒部と、
前記挿入筒部の内部に挿入可能な短冊状のFPC部と、前記FPC部の先端側に実装された発光素子と、前記FPC部に重なるように固着されることで前記FPC部を補強する補強板と、を有し、前記挿入筒部の内部に設置される発光部材と、
を備え、
前記発光素子は、前記挿入筒部の内部において、前記挿入筒部の先端の開口または前記挿入筒部の先端側における側面に設けられた開口である、照射開口から外部に臨むように配置され、
前記照射開口は、黄色蛍光体を含む樹脂で封止され、
前記発光部材は、前記黄色蛍光体を含む樹脂により、前記挿入筒部に固定されたことを特徴とする、医療用照明器具を含む。
【0007】
本開示における医療用照明器具は、例えば患者の硝子体の眼科手術の際に用いられる。その際、筒状の挿入筒部を、補助具であるポートを介して患者の眼球に挿入し、施術者が施術箇所を視認可能となるように、医療用照明器具を用いて眼球の奥側にある硝子体に発光素子の照射光を照射する。本開示における医療用照明器具は、患者の眼球に挿入する挿入筒部の内部に直接、光源としての発光素子を備えていることから、挿入筒部とは別に設けられた光源装置や、光源装置から挿入筒部に光を導くための光ファイバー等を準備する必要が無い。既述の通り、一般的に、光ファイバー用の光源装置は高価であり、光源の効率が低い場合がある。また、光ファイバーが長いと医療用照明器具の操作性が低下する虞があるため、本開示によれば、より操作性が高く、より安価に製造可能な医療用照明器具を実現することが可能となる。
【0008】
また、発光素子は、挿入筒部の照射開口から外部に臨むように配置されており、照射開口は、黄色蛍光体を含む樹脂で封止されている。これによれば、照射開口の外側から、例えば水分や異物が挿入筒部内に侵入することを抑制することが可能であり、挿入筒部の内部を保護することが可能である。また、照射開口を封止する樹脂は黄色蛍光体を含むため、発光素子から樹脂を介して照射される照射光を白色光とすることが可能であり、眼球内における施術箇所の視認性を高めることが可能である。
【0009】
さらに、本開示においては、発光部材は、黄色蛍光体を含む樹脂により、挿入筒部に固定されている。すなわち、FPC部と、FPC部の先端側に実装された発光素子と、FPC部を補強する補強板と、を有する発光部材を、挿入筒部の照射開口の付近で、黄色蛍光体を含む樹脂により挿入筒部に固定するという、単純な構成で、発光部材を挿入筒部に固定することが可能である。これにより、より容易な構成及び容易な方法で、医療用照明器具を完成させることができ、この意味においても、医療用照明器具のコストを低減することが可能である。
【0010】
また、本開示においては、前記発光素子は、前記FPC部の長手方向に複数並ぶように実装され、前記照射開口は、前記挿入筒部の側面に前記発光素子と同数、設けられたこととしてもよい。これによれば、一つの発光素子をFPC部に実装した場合と比較して、同じ光量を得るために生じる、発光素子の発熱を分散させることができ、挿入筒部の照射開口近傍の温度上昇を抑制することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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