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公開番号2025102281
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219626
出願日2023-12-26
発明の名称多官能ビニル化合物、その組成物、及び硬化物
出願人日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07C 43/215 20060101AFI20250701BHJP(有機化学)
要約【課題】溶剤溶解性に優れるとともに、耐熱性、熱分解安定性、熱伝導性、低誘電率、低誘電正接、難燃性に優れた化合物とこの化合物を含有する硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される多官能ビニル化合物を提供する。
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式(1)中、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子または一価の炭素数1~6の炭化水素基を示し、Xは、独立して、ビフェニル含有構造、ベンゾニトリル構造、ジフェニルスルホニル構造、キシリレン構造、又は-(CH2)m-構造を示し、mは3~10、nは1~15の数を示す。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される多官能ビニル化合物。
TIFF
2025102281000019.tif
44
148
式(1)中、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子または一価の炭素数1~6の炭化水素基を示し、Xは、独立して、式(2)に示す構造、ベンゾニトリル構造、ジフェニルスルホニル構造、キシリレン構造、又は-(CH



-を示し、mは3~10、nは1~15の数を示す。
TIFF
2025102281000020.tif
18
148
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
Xが式(2)に示す構造である請求項1に記載の多官能ビニル化合物。
【請求項3】
請求項1に記載の多官能ビニル化合物とラジカル重合開始剤とを必須成分として含有する多官能ビニル組成物。
【請求項4】
請求項3に記載の多官能ビニル組成物を硬化してなる多官能ビニル硬化物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ビニル化合物に関し、詳しくは、半導体封止、積層板、放熱基板等の電気・電子部品用絶縁材料に有用な溶剤溶解性に優れた多官能ビニル化合物、その組成物、及びそれらを硬化させて得られる耐熱性、熱分解安定性、熱伝導性、低誘電率、低誘電正接、難燃性に優れる樹脂硬化物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
通信機器に用いられるプリント基板、封止材、注型材などは通信速度、通信量の増大にともない信号伝送速度の向上のため高速通信技術が盛んに研究されている。このような用途における電子材料には誘電損失を低減できる材料が求められており、プリント基板用途では加えて多層化が可能な硬化性樹脂が求められている。
【0003】
一方で、このような情報量の多いデータを処理する電子演算部品からの発熱は多く、熱蓄積によって電子演算部品の処理速度低下など不具合が発生する為、プリント基板ではヒートシンク等により適宜冷却する技術として銅コイン、銅インレイ等の伝熱部材を組み込む方法や(特許文献1)、配合するフィラーの形状を特殊なものにする(特許文献2)など様々な工夫が知られている。しかし、このような方法は重量の増加や機器の大型化につながり好ましくなかった。
【0004】
また、封止材組成物では熱伝導率を高める方法として各種フィラーの種類と量を検討することで電子演算部品からの熱を除熱する方法がとられており、例えば、熱伝導率の大きい結晶シリカ、窒化珪素、窒化アルミニウム、球状アルミナ粉末等の無機充填材を含有させるなどの試みがなされている(特許文献3、4)。ところが、無機充填材の含有率を上げていくと成形時の粘度上昇とともに流動性が低下し、成形性が損なわれるという問題が生じる。従って、単に無機充填材の含有率を高める方法には限界があった。
【0005】
上記背景から、マトリックス樹脂自体の高熱伝導率化によって組成物の熱伝導率を向上する方法も検討されている。例えば、剛直なメソゲン基を有する液晶性のエポキシ樹脂およびそれを用いたエポキシ樹脂組成物が提案されている(特許文献5、6)。しかし、これらのエポキシ樹脂組成物に用いる硬化剤としては、芳香族ジアミン化合物を用いており、無機充填材の高充填率化に限界があるとともに、電気絶縁性の点でも問題があった。また、芳香族ジアミン化合物を用いた場合、硬化物の液晶性は確認できるものの、硬化物の結晶化度は低く、高熱伝導性、低熱膨張性、低吸湿性等の点で十分ではなかった。さらには液晶性発現のために、強力な磁場をかけて分子を配向させる必要があり、工業的に広く利用するためには設備的にも大きな制約があった。また、無機充填材との配合系では、マトリックス樹脂の熱伝導率に比べて無機充填材の熱伝導率が圧倒的に大きく、マトリックス樹脂自体の熱伝導率を高くしても、複合材料としての熱伝導率向上には大きく寄与しないという現実があり、十分な熱伝導率向上効果は得られていなかった。
【0006】
特許文献7には、高熱伝導性と低誘電正接を両立する多官能ビニル樹脂として、ビフェニル骨格を有する4官能以上のビニル樹脂が開示されているが、その多官能ビニル樹脂およびその原料となる多価ヒドロキシ樹脂の溶剤溶解性について記載されておらず、残存する極性基等の不純物が熱伝導率に及ぼす影響については一切触れられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2009-170493号公報
国際公開2013/100172号
特開平11-147936号公報
特開2002-309067号公報
特開平11-323162号公報
特開平9-118673号公報
国際公開2021-200414号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、溶剤溶解性に優れるとともに、耐熱性、熱分解安定性、熱伝導性、低誘電率、低誘電正接、難燃性に優れた硬化物を与える電気・電子部品類の封止、回路基板材料等に有用なビニル組成物を提供すること、及びその硬化物を提供することにある。また、他の目的はこのビニル組成物に使用されるビニル化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、鋭意検討し、特定の構造を有する多官能ビニル化合物が、上記の課題を解決することが期待されること、そしてその硬化物が耐熱性、熱分解安定性、熱伝導性、低誘電率、低誘電正接、難燃性に効果を発現することを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される多官能ビニル化合物である。
TIFF
2025102281000001.tif
43
163
式(1)中、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子または一価の炭素数1~6の炭化水素基を示し、Xは、独立して、式(2)に示す構造、ベンゾニトリル構造、ジフェニルスルホニル構造、キシリレン構造、又は-(CH



-を示し、mは3~10、nは1~15の数を示す。
TIFF
2025102281000002.tif
21
154
(【0011】以降は省略されています)

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