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公開番号
2025101275
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218004
出願日
2023-12-25
発明の名称
タッチ型入力装置用樹脂組成物、および成形体
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C08L
69/00 20060101AFI20250630BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】流動性に優れることで生産性がよく、さらに耐衝撃性も高いタッチ型入力装置用樹脂組成物、ならびに該タッチ型入力装置用樹脂組成物を用いることで、高い導電性による優れたタッチ応答性を有する成形体を提供する。さらに、人の手から分泌される皮脂の浸透に対する優れた耐油性、および表面平滑さが良好であることによる優れた外観をも備えた成形体を提供する。
【解決手段】ポリカーボネート樹脂(A)と炭素材料(B)を含む樹脂組成物であって、(1)~(4)のすべてを満たすタッチ型入力装置用樹脂組成物。
(1)メルトフローレート(300℃、2.16kg荷重)が、5~40g/10分。
(2)樹脂組成物の重量平均分子量が、30,000~60,000。
(3)作製した厚み2mmプレートの体積抵抗率が、1×10^4Ω・cm以下。
(4)引張伸び率が、20%以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリカーボネート樹脂(A)と炭素材料(B)を含む樹脂組成物であって、
下記(1)~(4)のすべてを満たすことを特徴とする、
タッチ型入力装置用樹脂組成物。
(1)JIS K 7210に準拠した方法で測定した、樹脂組成物のメルトフローレート(300℃、2.16kg荷重)が、5~40g/10分である。
(2)樹脂組成物の重量平均分子量が、30,000~60,000である。
(3)樹脂組成物を用いて射出成型機により作製した厚み2mmプレートの体積抵抗率が、1×10^4Ω・cm以下である。
(4)樹脂組成物を用いてISO3167に準拠して作製した多目的試験片A型の、JIS K 7161に準拠した方法で測定した引張伸び率が、20%以上である。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記樹脂組成物100質量%中、炭素材料(B)の含有率が0.5~15質量%である、請求項1記載のタッチ型入力装置用樹脂組成物。
【請求項3】
炭素材料(B)がカーボンナノチューブを含む、請求項1記載のタッチ型入力装置用樹脂組成物。
【請求項4】
前記カーボンナノチューブが、下記(i)および(ii)を満たす、
請求項3記載のタッチ型入力装置用樹脂組成物。
(i)粉末X線回折分析において、(002)面の回折ピークの半価幅が2.0°~6.0°である。
(ii)ラマンスペクトルにおける1560~1600cm
-1
の範囲内での最大ピーク強度G、1310~1350cm
-1
の範囲内での最大ピーク強度Dの比率(G/D比)が0.5~2.0である。
【請求項5】
さらに下記(5)を満たす、請求項1記載のタッチ型入力装置用樹脂組成物。
(5)樹脂組成物を用いて270℃でTダイ成型機により作製した厚み100μmシートの、ISO25178に準拠した方法で測定した最大高さSzが、50μm以下である。
【請求項6】
さらに下記(6)を満たす、請求項1記載のタッチ型入力装置用樹脂組成物。
(6)樹脂組成物を用いてISO3167に準拠して多目的試験片A型を成形し、さらにISO2818に準拠して加工して得られたノッチ付き成形体の、JIS K 7111に準拠した方法で測定したシャルピー衝撃強度が、5kJ/m
2
以上である。
【請求項7】
さらに、ポリエステル樹脂(C)を含む、請求項1記載のタッチ型入力装置用樹脂組成。
【請求項8】
さらに、スチレン系共重合体(D)を含む、請求項1記載のタッチ型入力装置用樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1~8いずれか1項記載のタッチ型入力装置用樹脂組成物から形成してなる、成形体。
【請求項10】
請求項1~8いずれか1項記載のタッチ型入力装置用樹脂組成物の製造方法であって、
ポリカーボネート樹脂(A)と炭素材料(B)を混錬して樹脂組成物を製造する工程を備えた、
タッチ型入力装置用樹脂組成物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ型入力装置に用いられる成形体を形成するための樹脂組成物、および成形体に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンを含む携帯電話端末、タブレットPC、携帯型ゲーム機器など、タッチパネルを備えた機器が広く普及している。なかでも、静電容量式タッチパネルは、ほこりや水に対する耐久性が高く、応答速度が速く、高分解能を有するなどの利点を有している。
【0003】
静電容量式タッチパネルは、タッチパネル表面の電荷を移動させることによって、情報信号を外部に出力させる。位置検出は、タッチペンが接触することでタッチパネルの表面電荷の変化をとらえることにより行われ、タッチペンは手指からペン先まで導通している必要がある。そのため、ペン本体およびペン先に導電性が要求され、さらに導電性が高いと、少ない面積で表面電荷の変化を生じさせることができるため、摺動性や正確な位置の入力が可能となる。また、近年ではタッチペンのみならず、特許文献1に示すような、より直感的な操作が可能な爪に装着して使用される、つけ爪型の静電容量式のタッチ型入力装置が開発されている。
【0004】
これらのタッチペンやつけ爪などのタッチ型入力装置は、軽量性の観点から、導電性を付与したプラスチックが好ましく使用されており、特許文献2にはカーボンブラックやカーボンナノチューブなどの導電性物質を含んだポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂からなる多孔質体をペン芯およびペン軸として用いたタッチペンが開示されている。また特許文献3では、ペン先を固定するペン先ホルダーにカーボンブラックと熱可塑性樹脂を使用したタッチペンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-248174号公報
特開2016-076067号公報
特開2015-011441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タッチ型入力装置用樹脂組成物には、成形体にした際の優れたタッチ応答性だけでなく、成形のしやすい流動性が求められる。一方で流動性を高くすると、成形体の衝撃強度が落ちるため、耐衝撃性との両立が重要となる。さらにタッチ型入力装置は、長時間人肌に触れるため、人の手から分泌される皮脂の浸透に対する耐油性、およびタッチ型入力装置の外観および手触り等の使用感を良好にするための表面平滑さも求められている。
【0007】
しかしながら、例えば、特許文献2のようにカーボンブラックやカーボンナノチューブなどの導電性物質を含んだポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂からなる多孔質体をペン芯およびペン軸として用いた場合、耐衝撃性に劣る場合がある。
【0008】
また、特許文献3のペン先を固定するペン先ホルダーでは、カーボンブラックにより電気抵抗率を下げている。しかし、タッチ型入力装置に要求される高導電性を有するためには、よりカーボンブラックの添加量を増やすことが必要となる。それにより、耐衝撃性等の機械的強度および成形性の低下に加え、さらにカーボンブラックが露出することで表面平滑性が低下し、外観が悪化するという問題が起こる。
【0009】
このように、従来のタッチ型入力装置用樹脂組成物では、流動性と耐衝撃性の両立に加えて、導電性、耐油性、および表面平滑性をも満足することはできていないのが現状である。
【0010】
よって本発明は、流動性に優れ、成形しやすいことで生産性がよく、さらに耐衝撃性も高いタッチ型入力装置用樹脂組成物、ならびに該タッチ型入力装置用樹脂組成物を用いることで、高い導電性による優れたタッチ応答性を有する成形体の提供を目的とする。
さらには、人の手から分泌される皮脂の浸透に対する優れた耐油性、および表面平滑さが良好であることによる優れた表面平滑性をも備えた成形体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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