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公開番号2025100285
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024070380
出願日2024-04-24
発明の名称感光性ドライフィルム、それを生成する組成物溶液と金属層の無電解めっき方法
出願人財團法人工業技術研究院,INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C23C 18/18 20060101AFI20250626BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】感光性ドライフィルム、それを生成する組成物溶液と一種金属層の無電解めっき方法を提供する。
【解決手段】感光性ドライフィルムは、触媒形成用組成物及び光触媒102を含む。触媒形成用組成物は、金属錯体と水溶性ポリマー106を含む。光触媒は、上記触媒形成用組成物中に分散され、上記光触媒は、光触媒前駆体の析出物である。上記感光性ドライフィルムは、上記組成物溶液を乾燥、露光及び現像して、まず光触媒を析出させ、さらに光触媒を誘発して電子-正孔を生成し、光触媒の表面において、金属粒子104を還元、生成する。前記金属粒子を触媒として、無電解めっきを施し、金属層を形成することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
金属錯体と水溶性ポリマーを含む触媒形成用組成物と、
前記触媒形成用組成物中に分散し、光触媒前駆体を乾燥させた後の析出物である光触媒と、
を含む、感光性ドライフィルム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液を塗布、乾燥することにより形成される、
請求項1に記載の感光性ドライフィルム。
【請求項3】
前記金属錯体は、アミン化合物と金属塩化合物の反応物であり、前記アミン化合物の総アミン基と前記金属塩化合物の金属イオンとのモル濃度比は、1.5~10である、
請求項1に記載の感光性ドライフィルム。
【請求項4】
前記光触媒は、二酸化チタン、酸化亜鉛又はその組み合わせを含む、
請求項1に記載の感光性ドライフィルム。
【請求項5】
前記感光性ドライフィルムの総重量を基準として、前記光触媒の含有量は、1%~70%である、
請求項1に記載の感光性ドライフィルム。
【請求項6】
金属塩化合物と、
錯化剤としてのアミン化合物と、
光触媒前駆体と、
水溶性ポリマーと、
溶剤と、
を含む、感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液。
【請求項7】
前記金属塩化合物は、金属の硫酸塩、金属の硝酸塩、金属の酢酸塩、金属のギ酸塩、金属の塩化物塩からなる群から選択される1つ以上の混合物であり、
前記金属は、ニッケル、銅、パラジウムまたは銀である、
請求項6に記載の感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液。
【請求項8】
前記アミン化合物は、エタノールアミン(ethanolamine)、トリエタノールアミン(triethanolamine)、エチレンジアミン(ethylenediamine)、プロピレンジアミン(1,2-diaminopropane)、ジメチルアミン(dimethylamine)、2-アミノイソブタノール(2-Amino-2-methyl-1-propanol)、イソプロパノールアミン(1-Amino-2-propanol)及び1-オクチルアミン(octylamine)からなる群から選択される少なくとも1つである、
請求項6に記載の感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液。
【請求項9】
前記アミン化合物の総アミン基と前記金属塩化合物の金属イオンとのモル濃度比は、1.5~10である、
請求項6に記載の感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液。
【請求項10】
前記水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンイミン(PEI)、メチルセルロース(Methyl Cellulose)、ゼラチン(Gelatin)、デンプン(Starch)、キトサン(Chitosan)又はその組み合わせを含む、
請求項6に記載の感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無電解めっき技術に関し、特に、感光性ドライフィルム、それを生成する組成物溶液と金属層の無電解めっき方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
無電解めっきでは、反応を誘発するシードとして金属パラジウムを使用するが、金属パラジウムは高価であり、他の材料で置き換えることが技術開発のトレンドとなっている。特に、還元剤としてホルムアルデヒドを使用する無電解銅めっきでは、酸化電位の比較に基づいて、各金属の触媒活性順序は、Cu>Au>Ag>Pt>Pd>Ni>Coであると推定される。
【0003】
したがって、ホルムアルデヒドで銅めっきの触媒として銅を使用すると、比較的高い活性が得られるという利点があると考えられる。しかしながら、銅を触媒として使用することが一般的でない理由は、それが難しく、利点が明らかではないためである。例えば、予備反応により生成した銅金属粒子を触媒として使用する場合には、コストが高いこと、表面が酸化し、粒子が凝集しやすかったりするため、使用には再分散などの煩雑な操作が必要であるなどして保存が容易でないことなど多くの欠点がある。イオン法を使用して銅金属粒子をその場で(in-situ)生成する場合、酸化して活性が失われやすいため、PdやAgなどの貴金属ほど単純ではなく、従来の湿式感受性化/置換法では達成することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、光エネルギーを使用して、その場での還元を誘発し、触媒金属粒子を生成することができる組成物を有する感光性ドライフィルムを提供する。
【0005】
本発明はさらに、上記ドライフィルムを形成するために使用できる感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液を提供する。
【0006】
本発明はさらに、光により触媒パターンを形成することができ、パターン化された触媒として光触媒の表面に形成された金属粒子を有し、連続的に無電解めっき金属の反応を誘発して導体線を生成する金属層の無電解めっき方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の感光性ドライフィルムは、触媒形成用組成物及び光触媒を含む。触媒形成用組成物は、金属錯体と水溶性ポリマーを含む。光触媒は、上記触媒形成用組成物中に分散され、上記光触媒は、光触媒前駆体を乾燥させた後の析出物である。
【0008】
本発明の感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液は、金属塩化合物、錯化剤としてのアミン化合物、光触媒前駆体、水溶性ポリマー及び溶剤を含む。
【0009】
本発明の金属層の無電解めっき方法は、上記感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液を作製し、基板を準備し、基板上に接着層を形成し、基板の表面に上記感光性ドライフィルムを生成する組成物溶液を塗布し、乾燥後に感光性ドライフィルムを形成することを含む。上記感光性ドライフィルムは、触媒形成用組成物と、上記触媒形成用組成物中に分散した光触媒を含み、上記触媒形成用組成物は、金属錯体と上記水溶性ポリマーを含み、上記光触媒は、光触媒前駆体を乾燥させた後の析出物である。その後、上記感光性ドライフィルムの局部領域又は全体領域を露光して、光触媒を誘発して電子-正孔を生成し、光触媒の表面において、金属錯体を還元して金属粒子を生成し、さらに上記金属粒子を触媒として、無電解めっきを施し、金属層を形成する。
【発明の効果】
【0010】
以上に基づき、本発明は、光電(photo-electrical)還元法を採用し、光触媒を担体(carrier)として使用し、電子-正孔対(electron-hole pair)を提供するため、光エネルギーを使用して、還元反応(reduction)に必要な電子の生成を誘発することができる。さらに、本発明は、正孔捕捉剤(hole scavenger)として水溶性ポリマーを使用し、エネルギーの伝達と均衡を達成すると同時に、新たに生成された金属粒子の保護(anti-oxidative protection)とし、過度な酸化を回避する。光照射後の金属粒子(触媒)が析出して、光触媒の表面に嵌入し、基板上に固定されるが、光照射されていない部位は、なおもイオン態を呈しており、洗剤で除去することができる。したがって、光を用いて触媒シードのパターンを形成することができ、連続的に無電解めっき金属の反応を誘発して、導体線を形成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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