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公開番号2025099089
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023215475
出願日2023-12-21
発明の名称マスターバッチ及びその製造方法
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類C08J 3/22 20060101AFI20250626BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリオレフィン樹脂を含み、光学特性に優れた透明樹脂成形品の製造に寄与し得る技術を提供する。
【解決手段】透明樹脂成形品製造用のマスターバッチは、ポリオレフィン樹脂の割合が90乃至100質量%の範囲内にある樹脂と造核剤とを含む。マスターバッチは、Hunter 1948 Lab色空間の色座標L、a及びbが、それぞれ、40≦L≦60、-2≦a≦+2及び-3≦b≦+3で表される範囲内にある。或いは、マスターバッチは、ポリオレフィン樹脂の割合が90乃至100質量%の範囲内にある樹脂と造核剤とを含み、示差走査熱量測定において降温速度を-10℃/分として結晶化を生じさせた場合に、130乃至140℃の範囲内の結晶化温度と、1.0乃至5.5℃の範囲内の結晶化エネルギーの半値幅と、115乃至130mJ/mgの範囲内の結晶化エンタルピーとを示す。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
透明樹脂成形品製造用のマスターバッチであって、ポリオレフィン樹脂の割合が90乃至100質量%の範囲内にある樹脂と造核剤とを含み、Hunter 1948 Lab色空間の色座標L、a及びbが、それぞれ、40≦L≦60、-2≦a≦+2及び-3≦b≦+3で表される範囲内にあるマスターバッチ。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
透明樹脂成形品製造用のマスターバッチであって、ポリオレフィン樹脂の割合が90乃至100質量%の範囲内にある樹脂と造核剤とを含み、示差走査熱量測定において降温速度を-10℃/分として結晶化を生じさせた場合に、130乃至140℃の範囲内の結晶化温度と、1.0乃至5.5℃の範囲内の結晶化エネルギーの半値幅と、115乃至130mJ/mgの範囲内の結晶化エンタルピーとを示すマスターバッチ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のマスターバッチと、
ポリオレフィン樹脂の割合が90乃至100質量%の範囲内にある原料樹脂と
を含んだ透明樹脂。
【請求項4】
前記マスターバッチ及び前記原料樹脂が含むポリオレフィン樹脂は、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が95%以上の高結晶性ポリプロピレン樹脂である請求項3に記載の透明樹脂。
【請求項5】
請求項3に記載の透明樹脂からなる透明樹脂成形品。
【請求項6】
請求項3に記載の透明樹脂からなる透明樹脂層。
【請求項7】
ヘイズ値が15%以下であり、Hunter 1948 Lab色空間の色座標L、a及びbが、それぞれ、40≦L≦50、-1≦a≦+1及び-2≦b≦+2で表される範囲内にある請求項6に記載の透明樹脂層。
【請求項8】
示差走査熱量測定において降温速度を-10℃/分として結晶化を生じさせた場合に、130乃至140℃の範囲内の結晶化温度と、1.0乃至5.5℃の範囲内の結晶化エネルギーの半値幅と、115乃至130mJ/mgの範囲内の結晶化エンタルピーとを示す請求項6に記載の透明樹脂層。
【請求項9】
引張弾性率が800乃至2000MPaの範囲内にあり、引張破断伸度が200%以上である請求項6に記載の透明樹脂層。
【請求項10】
厚さが20乃至250μmの範囲内にある請求項6に記載の透明樹脂層。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マスターバッチに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
樹脂からなる成形品は、様々な分野で使用されている。例えば、複数の樹脂層からなる積層フィルムは、単層のフィルムでは満たすことのできない性能及び機能を発揮することが可能であり、それ故、化粧シート、包装材料、及び電子部材を始めとする幅広い分野で使用されている。
【0003】
化粧シートは、例えば、建築物の内外装に用いられる建装材として又は建具若しくは家電品の表面材として使用される。化粧シートは、例えば、木質ボード類、無機系ボード類、及び金属板等の基材に貼り合わせて化粧板として用いられる。
【0004】
化粧シートとしては、特許文献1に記載されているように、ポリ塩化ビニルを使用したものが一般的であった。しかしながら、そのような化粧シートは、焼却時に有毒ガスを発生する。このような理由から、特許文献2乃至4に記載されているように、ポリ塩化ビニルに代えてポリオレフィン系の樹脂を使用した化粧シートが数多く提案されている。
【0005】
ポリ塩化ビニルに代えてポリオレフィン系の樹脂を使用した化粧シートは、塩素に由来する有毒ガスを焼却時に発生しない。しかしながら、これら化粧シートは、一般的なポリプロピレンシート又は軟質ポリプロピレンシートを使用しているため、ポリ塩化ビニルを使用した化粧シートと比較して、耐擦傷性が遥かに劣るものであった。
【0006】
ポリオレフィン系樹脂として、高い曲げ初期弾性率を有している高結晶性ポリプロピレンを使用すると、優れた耐擦傷性を達成できる。但し、そのような高結晶性ポリプロピレンを使用した化粧シートは、V溝曲げ加工等の折り曲げ加工を行った場合に、破断や外周部の割れを生じることがあった。
【0007】
また、通常、ポリプロピレン樹脂は、その球晶サイズが可視光の波長(400乃至750nm)よりも大きいため、乳白色である。化粧シートにおいて、透明樹脂層には、下層に設けられた絵柄層や原反シートを保護するとともに、それらに印刷された絵柄や模様等が化粧シートの最表面からの視認を妨げないものであることが求められる。
【0008】
これらの問題に対し、特許文献5には、結晶性ポリプロピレン樹脂にナノサイズの造核剤を添加することが記載されている。また、特許文献5には、超臨界逆相蒸発法によってリン脂質からなる外膜に造核剤を内包させ、これによって得られたベシクルを結晶性ポリプロピレン樹脂へ添加することが記載されている。超臨界逆相蒸発法によって得られる上記のベシクルは、サイズが極めて小さい。それ故、上記の造核剤又はベシクルを結晶性ポリプロピレン樹脂へ添加すると、球晶のサイズを極めて小さくでき、更に結晶部の結晶化度を飛躍的に向上させることができる。その結果、高い透明性を実現するとともに、優れた耐傷性と耐後加工性とを実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平2-128843号公報
特開平5-278137号公報
特開平6-198831号公報
特開平9-328562号公報
特開2016-168830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ポリオレフィン樹脂を含み、光学特性に優れた透明樹脂成形品の製造に寄与し得る技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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