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公開番号2025094835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210610
出願日2023-12-13
発明の名称W/O/W型乳化組成物
出願人株式会社 資生堂
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 8/39 20060101AFI20250618BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】水溶性薬物の経皮浸透性が良好である、W/O/W型乳化組成物を提供する。
【解決手段】内水相と、
前記内水相が分散されている油相と、
前記油相が分散されている外水相と、
を含む、W/O/W型乳化組成物であって、
前記組成物は水溶性薬剤を含んでなり、
前記水溶性薬剤は、その全量の少なくとも99%が前記内水相に含まれており、
前記内水相は浸透圧調整剤を含み、ここで前記浸透圧調整剤は前記内水相と前記外水相の間に浸透圧を生じさせるものであり、
前記内水相を油相中に乳化する界面活性剤として、グリセリンの平均重合度が2~9であるポリグリセリン脂肪酸エステルおよびジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコールからなる群から選択される1種以上を含み
前記外水相は、アルキル基を持つ増粘剤を含む、組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
内水相と、
前記内水相が分散されている油相と、
前記油相が分散されている外水相と、
を含む、W/O/W型乳化組成物であって、
前記組成物は水溶性薬剤を含んでなり、
前記水溶性薬剤は、その全量の少なくとも99%が前記内水相に含まれており、
前記内水相は浸透圧調整剤を含み、ここで前記浸透圧調整剤は前記内水相と前記外水相の間に浸透圧を生じさせるものであり、
前記内水相を油相中に乳化する界面活性剤として、グリセリンの平均重合度が2~9であるポリグリセリン脂肪酸エステルおよびジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコールからなる群から選択される1種以上を含み
前記外水相は、アルキル基を持つ増粘剤を含む、組成物。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記水溶性薬剤が、下記式(I):
JPEG
2025094835000010.jpg
39
61
で示される環状カルボキサミド誘導体
[式中、nは1~3の整数、R

は水素原子または水酸基で置換されてもよい炭素数1~6の炭化水素基であり、Xは-CH

-または-N(R

)-で示される基であり、R

は水素原子または水酸基で置換されてもよい炭素数1~6の炭化水素基を意味する。]またはその塩
である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記環状カルボキサミド誘導体が1-(2-ヒドロキシエチル)-2-イミダゾリジノンである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記水溶性薬剤が、配列番号1に示すアミノ酸配列もしくは配列番号2に示すアミノ酸配列からなるペプチドまたはその塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
アミノ酸がD-アミノ酸またはL-アミノ酸である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
N末端のアミノ酸がアセチル化されている、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
C末端のアミノ酸がアミド化されている、請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
前記ペプチドがアセチルヘキサペプチド-8である、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
前記浸透圧調整剤が、L-グルタミン酸ナトリウム、マルチトール、およびトレハロースからなる群から選択される一種または二種以上である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記浸透圧調整剤がトレハロースである、請求項1に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、W/O/W型乳化組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
軟膏、乳液、クリーム、ローション、ゲル等の皮膚外用組成物には、抗酸化剤、血行促進剤、美白剤、保湿剤、ビタミン類等の様々な水溶性薬剤が含まれている。それら水溶性薬剤は、皮膚外用組成物を皮膚に適用した際に、水に溶解している間は皮膚に浸透するが、基剤中の水分が蒸散して皮膚表面で結晶化すると皮膚への浸透がストップしてしまうため、皮膚への吸収が少なく十分な効果を発揮できないという問題がある。
【0003】
皮膚外用組成物中の水溶性薬剤の皮膚への浸透性を高めるために、従来より様々な研究開発がなされており、例えば、組成物中でミセルを形成させる(特許文献1)、組成物に水溶性薬剤の浸透性を高めることができる特定の成分を配合させる(特許文献2)等の試みが行われている。
【0004】
しかし、これらの方法は全ての皮膚外用組成物において適用できるものではなく、水溶性薬剤を油性基剤等で製剤化した場合、その使用性が悪くなり、また水溶性薬剤が皮膚に直接接しないため水溶性薬剤自体の経皮吸収を十分に高めることはできないという問題もあった。
【0005】
したがって、水溶性薬物の経皮浸透性が優れた皮膚外用組成物の開発が現在でも求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平8-245339号公報
特開平9-157129号公報
【発明の概要】
【0007】
本発明者らは、特定の乳化剤を配合し、かつ水溶性薬剤の少なくとも99%を内水相に含むW/O/W型乳化組成物中の水溶性薬物が優れた経皮浸透性を示すことを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
【0008】
よって、本発明は、水溶性薬物の経皮浸透性が良好である、W/O/W型乳化組成物を提供する。
【0009】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)内水相と、
前記内水相が分散されている油相と、
前記油相が分散されている外水相と、
を含む、W/O/W型乳化組成物であって、
前記組成物は水溶性薬剤を含んでなり、
前記水溶性薬剤は、その全量の少なくとも99%が前記内水相に含まれており、
前記内水相は浸透圧調整剤を含み、ここで前記浸透圧調整剤は前記内水相と前記外水相の間に浸透圧を生じさせるものであり、
前記内水相を油相中に乳化する界面活性剤として、グリセリンの平均重合度が2~9であるポリグリセリン脂肪酸エステルおよびジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコールからなる群から選択される1種以上を含み
前記外水相は、アルキル基を持つ増粘剤を含む、組成物。
(2)前記水溶性薬剤が、下記式(I):
JPEG
2025094835000001.jpg
39
61
で示される環状カルボキサミド誘導体
[式中、nは1~3の整数、R

は水素原子または水酸基で置換されてもよい炭素数1~6の炭化水素基であり、Xは-CH

-または-N(R

)-で示される基であり、R

は水素原子または水酸基で置換されてもよい炭素数1~6の炭化水素基を意味する。]またはその塩
である、(1)に記載の組成物。
(3)前記環状カルボキサミド誘導体が1-(2-ヒドロキシエチル)-2-イミダゾリジノンである、(2)に記載の組成物。
(4)前記水溶性薬剤が、配列番号1に示すアミノ酸配列もしくは配列番号2に示すアミノ酸配列からなるペプチドまたはその塩である、(1)に記載の組成物。
(5)アミノ酸がD-アミノ酸またはL-アミノ酸である、(4)に記載の組成物。
(6)N末端のアミノ酸がアセチル化されている、(4)または(5)に記載の組成物。
(7)C末端のアミノ酸がアミド化されている、(4)~(6)のいずれかに記載の組成物。
(8)前記ペプチドがアセチルヘキサペプチド-8である、(4)~(7)のいずれかに記載の組成物。
(9)前記浸透圧調整剤が、L-グルタミン酸ナトリウム、マルチトール、およびトレハロースからなる群から選択される一種または二種以上である、(1)~(8)のいずれかに記載の組成物。
(10)前記浸透圧調整剤がトレハロースである、(1)~(9)のいずれかに記載の組成物。
(11)前記浸透圧調整剤の、前記組成物に対する配合量が0.1~0.5重量%である、(1)~(10)のいずれかに記載の組成物。
(12)前記内水相を油相中に乳化する界面活性剤として、グリセリンの平均重合度が2~9である、オレイン酸ポリグリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリルおよびポリリシノレイン酸ポリグリセリルからなる群から選択される1種以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを含む、(1)~(11)のいずれかに記載の組成物。
(13)前記内水相を油相中に乳化する界面活性剤として、オレイン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-6、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2、およびジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-2からなる群から選択される1種以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを含む、(1)~(12)のいずれかに記載の組成物。
(14)前記油相が、IOB値が0.1~0.80の極性油からなる群から選択される1種以上の油分を含む、(1)~(13)のいずれかに記載の組成物。
(15)前記油分が、ヒマシ油、ビスジグリセリルポリアシルアジペート-2、およびヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスチルからなる群から選択される1種以上である、(14)に記載の組成物。
(16)前記油分の、前記組成物に対する配合量が3~20重量%である、(14)または(15)に記載の組成物。
(17)前記アルキル基を持つ増粘剤が、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー、および(アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス-20)コポリマーからなる群から選択される1種以上である、(1)~(16)のいずれかに記載の組成物。
(18)化粧用組成物である、(1)~(17)のいずれかに記載の組成物。
(19)(1)~(18)のいずれかに記載の組成物を生体膜に適用する工程を含む、水溶性薬剤の生体膜透過性を向上させる方法。
【0010】
本発明によれば、水溶性薬物の経皮浸透性が良好である、W/O/W型乳化組成物が提供される。また、本発明によれば、優れた安定性を示すW/O/W型乳化組成物も提供される。
【発明の概要】
発明の具体的説明
(【0011】以降は省略されています)

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