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公開番号2025094384
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023209861
出願日2023-12-13
発明の名称電源回路
出願人ニチコン株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類H02M 3/155 20060101AFI20250618BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電源回路において、DC-DCコンバータをそれぞれ含む複数の回路から出力される電流を合成して負荷に供給するときに、これら複数の回路から出力される電流を均一にする。
【解決手段】絶縁型DC-DCコンバータ12A,12Bの出力電圧が、それぞれ、非絶縁型DC-DCコンバータ13A,13Bに入力される。非絶縁型DC-DCコンバータ13A,13Bの出力電流を合成した合成電流路を出力部3から出力する。合成電流検出部16により検出された合成電流の電流値Isが所定電流値となるように、非絶縁型DC-DCコンバータ13A,13Bを共通の制御信号により制御する。個別電流検出部15A,15Bにより検出された非絶縁型DC-DCコンバータ13A,13Bの出力電流の電流値Iaと電流値Ibとの差を小さくするように、絶縁型DC-DCコンバータ12A,12Bの少なくとも一方の出力電圧を調整可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
それぞれがスイッチ素子を含み、外部電源からの入力電圧に対して前記スイッチ素子のオンオフの切換タイミングに応じた電圧を出力する、複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータと、
前記複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータに対して個別に設けられ、対応する前記絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力に接続される複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータと、
前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流を合成した合成電流を外部の負荷に出力する電流出力部と、
前記合成電流の電流値を検出する合成電流検出部と、
前記合成電流検出部が検出した前記合成電流の電流値が所定の電流値となるように、前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの各々に対して共通の制御信号によって制御する電流制御部と、
を備え、
前記複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの各々は、前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値の差を小さくするように当該絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電圧を調整可能な電圧調整部を有することを特徴とする電源回路。
続きを表示（約 860 文字）【請求項２】
前記電圧調整部は可変抵抗を有し、前記絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電圧の電圧値を検出するとともに、検出された電圧値と前記可変抵抗の抵抗値とに応じた電圧を出力し、
前記絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータは、前記電圧調整部が出力する出力電圧値に基づいて、前記スイッチ素子のオンオフの切り換えを制御することを特徴とする請求項１に記載の電源回路。
【請求項３】
前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの各々に個別に設けられ、対応する前記非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値を検出する複数の個別電流検出部をさらに備え、
前記電圧調整部は、前記複数の個別電流検出部の各々が検出した前記出力電流の電流値の差を小さくするように、前記出力電圧を調整可能になっていることを特徴とする請求項２に記載の電源回路。
【請求項４】
前記複数の個別電流検出部によって検出される前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値の差を小さくするように、前記可変抵抗の抵抗値を調整する抵抗調整回路をさらに備えることを特徴とする請求項３に記載の電源回路。
【請求項５】
前記可変抵抗が外部より抵抗値を調整可能に構成されるとともに、
前記複数の個別電流検出部の各々が、対応する前記非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータに対し取り外し可能に設けられた請求項３に記載の電源回路の調整方法であって、
前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの各々に対し、前記個別電流検出部を取り付ける取り付け工程と、
前記個別電流検出部が検出する、対応する前記非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値をモニタしながら複数の前記非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値の差を小さくするように前記電圧調整部の前記可変抵抗を調整する抵抗調整工程と、
前記調整工程後に前記複数の個別電流検出部を取り外す取り外し工程と、を備えることを特徴とする電源回路の調整方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、電源回路に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１に記載の電源システムでは、１つの電源から複数のＤＣ－ＤＣコンバータに電圧が入力される。各ＤＣ－ＤＣコンバータは、２つのＦＥＴを有し、２つのＦＥＴが制御されることによって、電源から入力された電圧を昇圧または降圧する。そして、これら複数のＤＣ－ＤＣコンバータから出力される電流を合成した電流が、１つの負荷に供給される。これにより、特許文献１では、負荷に大きな電流を供給することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開2021-35068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ここで、特許文献１の電源システムでは、複数のＤＣ－ＤＣコンバータ間で出力電流に差があると、出力電流の大きいＤＣ－ＤＣコンバータの寿命が短くなり、このＤＣ－ＤＣコンバータの寿命が電源システム全体の寿命となる。そのため、電源システムの寿命を長くするためには、複数のＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流が均一であることが好ましい。そこで、例えば、複数のＤＣ－ＤＣコンバータを、同じ種類の部品を用いて形成することによって、複数のＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流を均一にすることが考えられる。しかしながら、同じ種類の部品であっても部品間に若干の特性の差がある。また、複数のＤＣ－ＤＣコンバータ間で、電源と接続するための配線の長さ、および、負荷に接続するための配線の長さにも差がある。そのため、どうしても、複数のＤＣ－ＤＣコンバータ間で出力電流に多少の差が生じてしまう。
【０００５】
本発明の目的は、ＤＣ－ＤＣコンバータをそれぞれ含む複数の回路の出力電流を合成して負荷に供給するときに、これら複数の回路の出力電流を均一にすることが可能な電源回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
第１発明の電源回路は、それぞれがスイッチ素子を含み、外部電源からの入力電圧に対して前記スイッチ素子のオンオフの切換タイミングに応じた電圧を出力する、複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータと、前記複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータに対して個別に設けられ、対応する前記絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力に接続される複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータと、前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流を合成した合成電流を外部の負荷に出力する電流出力部と、前記合成電流の電流値を検出する合成電流検出部と、前記合成電流検出部が検出した前記合成電流の電流値が所定の電流値となるように、前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの各々に対して共通の制御信号によって制御する電流制御部と、を備え、前記複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの各々は、前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値の差を小さくするように当該絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電圧を調整可能な電圧調整部を有する。
【０００７】
本発明によると、電圧調整部により、複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータのうち少なくとも１つの絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電圧を調整することによって、複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値の差を小さくすることができる。これにより、複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータ間、および、複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータ間において、電流が流れることによる負担を均一にすることができる。
【０００８】
第２の発明の電源回路は、第１の発明の電源回路において、前記電圧調整部は可変抵抗を有し、前記絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電圧の電圧値を検出するとともに、検出された電圧値と前記可変抵抗の抵抗値とに応じた電圧を出力し、前記絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータは、前記電圧調整部が出力する出力電圧値に基づいて、前記スイッチ素子のオンオフの切り換えを制御する。
【０００９】
本発明によると、複数の絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータのうち少なくとも１つの絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータにおける電圧調整部の可変抵抗の抵抗値を調整することによって、複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値の差を小さくすることができる。
【００１０】
第３の発明の電源回路は、第２の発明の電源回路において、前記複数の非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの各々に個別に設けられ、対応する前記非絶縁型ＤＣ－ＤＣコンバータの出力電流の電流値を検出する複数の個別電流検出部をさらに備え、前記電圧調整部は、前記複数の個別電流検出部の各々が検出した前記出力電流の電流値の差を小さくするように、前記出力電圧を調整可能になっている。
（【００１１】以降は省略されています）

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