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公開番号
2025092448
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2024207058
出願日
2024-11-28
発明の名称
中空樹脂粒子、半導体部材用樹脂組成物、半導体部材、および中空樹脂粒子の製造方法
出願人
積水化成品工業株式会社
代理人
弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類
C08L
101/12 20060101AFI20250612BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】低誘電率化、低誘電正接化を発現でき、難燃性を発現できる、中空樹脂粒子を提供する。また、そのような中空樹脂粒子を含む、半導体部材用樹脂組成物および半導体部材を提供する。さらに、そのような中空樹脂粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の実施形態による中空樹脂粒子は、シェル部と該シェル部により囲まれた中空部分を有する中空樹脂粒子であって、該シェル部により囲まれた内部に難燃剤を含み、測定周波数10GHzにおける比誘電率が2.0以下であり、測定周波数10GHzにおける誘電正接が0.005以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シェル部と該シェル部により囲まれた中空部分を有する中空樹脂粒子であって、
該シェル部により囲まれた内部に難燃剤を含み、
測定周波数10GHzにおける比誘電率が2.0以下であり、
測定周波数10GHzにおける誘電正接が0.005以下である、
中空樹脂粒子。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
前記測定周波数10GHzにおける誘電正接が0.003以下である、請求項1に記載の中空樹脂粒子。
【請求項3】
前記中空樹脂粒子の体積平均粒子径が0.1μm~100μmである、請求項1に記載の中空樹脂粒子。
【請求項4】
前記中空樹脂粒子の体積平均粒子径が0.1μm~10.0μmである、請求項3に記載の中空樹脂粒子。
【請求項5】
前記中空樹脂粒子の中空率が0%を超えて70%未満である、請求項1に記載の中空樹脂粒子。
【請求項6】
前記シェル部100重量部に対する前記難燃剤の割合が1重量部~50重量部である、請求項1に記載の中空樹脂粒子。
【請求項7】
前記中空樹脂粒子を空気雰囲気下において10℃/分で昇温した際の5%熱重量減少温度が270℃以上である、請求項1に記載の中空樹脂粒子。
【請求項8】
前記シェル部が、芳香族系単官能モノマー(m1)および芳香族系架橋性モノマー(m2)を含むモノマー成分(M)の重合反応によって得られるポリマー(P)を含む、請求項1に記載の中空樹脂粒子。
【請求項9】
前記シェル部が非極性ポリマー(A)を含む、請求項8に記載の中空樹脂粒子。
【請求項10】
前記ポリマー(P)と前記非極性ポリマー(A)の合計量100重量部に対する前記非極性ポリマー(A)の割合が1重量部~20重量部である、請求項9に記載の中空樹脂粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、中空樹脂粒子、半導体部材用樹脂組成物、半導体部材、および中空樹脂粒子の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
電子機器を用いた情報処理の高速化を図るため、半導体部材を低誘電率化、低誘電正接化する試みがなされている。その一環として、シェル部と該シェル部により囲まれた中空部分を有する中空樹脂粒子を、半導体部材の樹脂材料である熱硬化性樹脂に混在させることで、半導体部材の樹脂材料に空隙を導入し、低誘電率化、低誘電正接化を図る検討がなされている。
【0003】
他方、半導体部材に用いられる樹脂材料に対しては、火災防止のために、高い難燃性が要求されており、代表的には、UL94規格に基づく垂直燃焼試験におけるV-0相当の難燃性が要求されている。
【0004】
難燃性を有する樹脂粒子が、いくつか報告されている。例えば、難燃剤で被覆された中空ポリマー微小球(特許文献1)、アクリル系樹脂を含む外殻とそれに内包される難燃剤とを含む粒子(特許文献2)が報告されている。
【0005】
しかし、特許文献1に記載の中空ポリマー微小球においては、難燃剤が中空ポリマー微小球の外側表面に被覆されているため、例えば、このような中空ポリマー微小球を熱硬化性樹脂と混練する場合のせん断条件下において被覆成分である難燃剤が脱離してしまうという問題がある。また、特許文献1に記載の中空ポリマー微小球のポリマーはアクリル系樹脂である。一般に、アクリル系樹脂は、誘電率、誘電正接の数値が高く、耐熱性が不十分である。このことから、特許文献1に記載の中空ポリマー微小球は、樹脂材料の低誘電率化、低誘電正接化を図る目的に対して不向きである。
【0006】
また、特許文献2に記載の粒子は、製造の際の油性混合物中に溶剤を用いていないため、得られる粒子は中実構造である。このため、特許文献2に記載の粒子は、樹脂材料の低誘電率化、低誘電正接化を図る目的に対して不向きである。また、特許文献2に記載の粒子の外殻を構成するポリマーはアクリル系樹脂である。したがって、特許文献1に記載の中空ポリマー微小球と同様、この点からも、特許文献2に記載の粒子は、樹脂材料の低誘電率化、低誘電正接化を図る目的に対して不向きである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2014-224251号公報
特開2023-32522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、低誘電率化、低誘電正接化を発現でき、難燃性を発現できる、中空樹脂粒子を提供することにある。また、そのような中空樹脂粒子を含む、半導体部材用樹脂組成物および半導体部材を提供することにある。さらに、そのような中空樹脂粒子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]本発明の実施形態による中空樹脂粒子は、シェル部と該シェル部により囲まれた中空部分を有する中空樹脂粒子であって、該シェル部により囲まれた内部に難燃剤を含み、測定周波数10GHzにおける比誘電率が2.0以下であり、測定周波数10GHzにおける誘電正接が0.005以下である。
[2]上記[1]に記載の中空樹脂粒子において、上記測定周波数10GHzにおける誘電正接が0.003以下であってもよい。
[3]上記[1]または[2]に記載の中空樹脂粒子において、上記中空樹脂粒子の体積平均粒子径が0.1μm~100μmであってもよい。
[4]上記[3]に記載の中空樹脂粒子において、上記中空樹脂粒子の体積平均粒子径が0.1μm~10.0μmであってもよい。
[5]上記[1]から[4]までのいずれか1項に記載の中空樹脂粒子において、上記中空樹脂粒子の中空率が0%を超えて70%未満であってもよい。
[6]上記[1]から[5]までのいずれか1項に記載の中空樹脂粒子において、上記シェル部100重量部に対する上記難燃剤の割合が1重量部~50重量部であってもよい。
[7]上記[1]から[6]までのいずれか1項に記載の中空樹脂粒子において、上記中空樹脂粒子を空気雰囲気下において10℃/分で昇温した際の5%熱重量減少温度が270℃以上であってもよい。
[8]上記[1]から[7]までのいずれか1項に記載の中空樹脂粒子において、上記シェル部が、芳香族系単官能モノマー(m1)および芳香族系架橋性モノマー(m2)を含むモノマー成分(M)の重合反応によって得られるポリマー(P)を含んでいてもよい。
[9]上記[8]に記載の中空樹脂粒子において、上記シェル部が非極性ポリマー(A)を含んでいてもよい。
[10]上記[9]に記載の中空樹脂粒子において、上記ポリマー(P)と上記非極性ポリマー(A)の合計量100重量部に対する上記非極性ポリマー(A)の割合が1重量部~20重量部であってもよい。
[11]上記[1]から[10]までのいずれかに記載の中空樹脂粒子において、上記中空樹脂粒子は半導体部材用であってもよい。
[12]本発明の実施形態による半導体部材用樹脂組成物は、上記[11]に記載の中空樹脂粒子を含む。
[13]本発明の実施形態による半導体部材は、上記[11]に記載の中空樹脂粒子を含む。
[14]本発明の実施形態による中空樹脂粒子の製造方法は、シェル部と該シェル部により囲まれた中空部分を有し該シェル部により囲まれた内部に難燃剤を含む中空樹脂粒子の製造方法であって、芳香族系単官能モノマー(m1)および芳香族系架橋性モノマー(m2)を含むモノマー成分(M)を、難燃剤と非反応性溶剤の存在下、水系媒体中で重合させる。
[15]上記[14]に記載の中空樹脂粒子の製造方法において、上記モノマー成分(M)100重量部に対する上記難燃剤の割合が1重量部~50重量部であってもよい。
[16]上記[14]または[15]に記載の中空樹脂粒子の製造方法において、上記重合が、上記難燃剤と上記非反応性溶剤に加えて非極性ポリマー(A)の存在下で行われてもよい。
[17]上記[16]に記載の中空樹脂粒子の製造方法において、上記モノマー成分(M)と上記非極性ポリマー(A)の合計量100重量部に対する上記難燃剤の割合が1重量部~50重量部であってもよい。
[18]上記[16]または[17]に記載の中空樹脂粒子の製造方法において、上記モノマー成分(M)と上記非極性ポリマー(A)の合計量100重量部に対する上記非極性ポリマー(A)の割合が1重量部~20重量部であってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、低誘電率化、低誘電正接化を発現でき、難燃性を発現できる、中空樹脂粒子を提供することができる。また、そのような中空樹脂粒子を含む、半導体部材用樹脂組成物および半導体部材を提供することができる。さらに、そのような中空樹脂粒子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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