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公開番号2025091981
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207574
出願日2023-12-08
発明の名称薄膜高分子積層コンデンサ、その使用、及びその製造方法
出願人ルビコン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01G 4/32 20060101AFI20250612BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】低温でも良好な特性を示す薄膜高分子積層コンデンサを提供する。
【解決手段】樹脂薄膜層と内部電極金属層とが交互に積層された構造を有する薄膜高分子積層コンデンサであって、樹脂薄膜層が、150℃以下のガラス転移温度を有し、かつ少なくとも二官能モノマーを含むモノマーを重合させてなる高分子構造を有し、
下記の条件1及び条件2のうちの少なくともいずれかを満たす、コンデンサ:
条件1:-85℃の条件及び1kHzで計測したときのtanδが、0.8%以下である;
条件2:20℃及び1kHzで計測される静電容量を基準として、-85℃における静電容量減少率が、9%以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂薄膜層と内部電極金属層とが交互に積層された構造を有する薄膜高分子積層コンデンサであって、前記樹脂薄膜層が、150℃以下のガラス転移温度を有し、かつ少なくとも二官能モノマーを含むモノマーを重合させてなる高分子構造を有し、
下記の条件1及び条件2のうちの少なくともいずれかを満たす、コンデンサ:
条件1:1kHzで計測したときの-85℃におけるtanδが、0.8%以下である;
条件2:20℃及び1kHzで計測される静電容量を基準として、-85℃における静電容量減少率が、9%以下である。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記樹脂薄膜層が、少なくとも二官能モノマーと単官能モノマーを含む混合モノマーを重合させてなる高分子構造を有する、請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項3】
前記樹脂薄膜層が、さらに三官能及び/又は四官能モノマーを含む混合モノマーを重合させてなる高分子構造を有する、請求項2に記載のコンデンサ。
【請求項4】
前記単官能モノマーのモル量M1と前記二官能モノマーのモル量M2との比M1/M2が、0.1~1.5である、請求項2又は3に記載のコンデンサ。
【請求項5】
前記三官能モノマーM3及び前記四官能モノマーM4のモル量の合計M3+M4と前記二官能モノマーのモル量M2との比(M3+M4)/M2が、0.02~0.4である、請求項3に記載のコンデンサ。
【請求項6】
前記二官能モノマー及び前記単官能モノマーが、いずれも、アクリロイル基又はメタクリロイル基を含む、請求項2、3又は5に記載のコンデンサ。
【請求項7】
0℃以下の温度で用いるための、請求項1、2、3又は5に記載のコンデンサ。
【請求項8】
宇宙用途のための、請求項1、2、3又は5に記載のコンデンサ。
【請求項9】
0.2~0.9%のコンデンサ吸水率を示す、請求項1、2、3又は5に記載のコンデンサ。
【請求項10】
樹脂薄膜層と内部電極金属層とが交互に積層された積層構造体を有する薄膜高分子積層コンデンサを製造する方法であって、
少なくとも二官能モノマーを含むモノマー層を硬化処理して樹脂薄膜層を形成すること、
前記樹脂薄膜層の上に金属を蒸着させて内部電極金属層を形成すること、並びに、
前記樹脂薄膜層の形成及び前記内部電極金属層の形成を交互に繰り返すことによって、前記積層構造体を形成すること、
を含み、
前記樹脂薄膜層のガラス転移温度が150℃以下であり、
前記コンデンサが、下記の条件1及び条件2のうちの少なくともいずれかを満たす、
方法:
条件1:1kHzで計測したときの-85℃におけるtanδが、0.8%以下である;
条件2:20℃及び1kHzで計測される静電容量を基準として、-85℃における静電容量減少率が、9%以下である。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜高分子積層コンデンサ、その使用、及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
コンデンサとして、樹脂を含む誘電体層と金属を含む電極層とが交互に積層された構造を有するコンデンサが知られている。このような薄膜高分子積層コンデンサを製造する際には、多くの場合、アクリロイル基又はメタクリロイル基などを有するモノマー(例えばアクリレートモノマー又はメタクリレートモノマー)を用いて樹脂薄膜層が形成される。
【0003】
特許文献1は、薄膜高分子積層フィルムコンデンサ及びその製造方法を記載している。この製造方法は、真空チャンバー内でモノマーを蒸着してモノマー層を形成した後当該モノマー層に電子線を照射してモノマー層を硬化して樹脂薄膜層を形成する工程と、金属材料を蒸着して金属薄膜層を形成する工程とを、回転ドラム上で交互に繰り返して行うことによって、回転ドラム上に樹脂薄膜層と金属薄膜層とが交互に積層された積層体を製造することを含む。実施例では、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートをモノマーとして用いたことを記載している。
【0004】
特許文献2は、誘電体部材によって分離された2つの電極を備えたコンデンサを開示している。この文献は、誘電体部材が、特定の化学構造を有する多官能アクリレートのポリマーを備えていることを記載している。
【0005】
特許文献3は、支持体上に樹脂層を形成するための樹脂層形成装置を記載している。樹脂材料として、アクリレート樹脂又はビニル樹脂を主成分とするものが好ましいとしている。実施例では、ジシクロペンタジエンジメタノールジアクリレートを用いたことを記載している。
【0006】
特許文献4は、真空中において冷却ロール上に誘電体となる樹脂層と電極金属とを交互に積層してロール状積層体とし、ロール状積層体を冷却ロールから取り外して湾曲した積層体に分割し、湾曲した積層体を加圧しながら熱処理するコンデンサの製造方法を記載している。この文献によれば、誘電体の樹脂が熱硬化性を有しうる。実施例では、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートと1.9-ノナンジオールジアクリレートを樹脂層のために用いたことを記載している。
【0007】
特許文献5は、コンデンサの製造方法を記載しており、積層途中で、それまでの積層状況に応じてその後に積層する積層数を決定することを記載している。実施例では、樹脂層材料としてジシクロペンタジエンジメタノールジアクリレートを用いたことを記載している。
【0008】
特許文献6は、極性基を含まないジビニル化合物をポリマー化してなる誘電体を有するコンデンサを記載している。実施例では1,6-ジビニルナフタレンをスパッタリングのターゲットとして用いた高周波スパッタリング法によって誘電体膜を形成したことを記載している
【0009】
特許文献7は、積層フィルムコンデンサを記載しており、これは、特定の一般式で示されるアリルオキシ基またはビニルオキシ基から単独あるいは併用して選ばれた少なくとも二個の官能基を有する化合物から形成される誘電体を有する。実施例では、1,9-ジビニルオキシノナンを用いて誘電体層を形成したことを記載している。
【0010】
特許文献8は、コンデンサの製造方法を記載しており、一層毎に樹脂のビニル基残存率を40~20%に硬化した後、この冷却ロールから積層板を取り出した積層板を圧力と熱を加えながら熱処理することを記載している。実施例では、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート、シクロヘキサンジメチロールジビニルエーテルを単独あるいは併用したことを記載している。
(【0011】以降は省略されています)

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