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公開番号2025089631
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023204366
出願日2023-12-04
発明の名称電子機器
出願人京セラドキュメントソリューションズ株式会社
代理人個人
主分類G06F 11/14 20060101AFI20250609BHJP(計算;計数)
要約【課題】複数のデータ面を使用してバックアップを行っていても、比較的短い時間でデータリードを行うことができる電子機器を得る。
【解決手段】プロセッサーは、不揮発性メモリー2における複数の親面21-1～21-Nに対して順番に対象データのバックアップを行う。プロセッサーは、複数の親面21-1～21-Nのそれぞれの状態を、不使用状態、使用状態、および不定状態のいずれかとして特定し、複数の親面21-1～21-Nから不使用状態の親面を選択し、選択した親面について、対象データを、所定数の子面に対して、互いに同じデータとして書き込むとともに、バックアップ回数を示すインクリメントデータおよびチェックサムを、所定数の子面に対してそれぞれ書き込み、インクリメントデータおよび親面の状態に基づいて、複数の親面21-1～21-Nから、対象データを読み出すべき親面を選択する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
複数のセクターを備え、あるデータのイレースを行う際に、当該データを含むセクターのイレースを行う不揮発性メモリーと、
前記不揮発性メモリーにおいて複数の親面を設定し、前記複数の親面に対して順番に対象データのバックアップを行うプロセッサーとを備え、
前記複数の親面は、それぞれ、所定数の子面を含み、
前記プロセッサーは、（ａ）前記複数の親面のそれぞれの状態を、データ書き込みが行われていないことを示す不使用状態、データ書き込みが正常に行われていることを示す使用状態、およびデータ書き込みが正常に行われていないことを不定状態のいずれかとして特定し、（ｂ）前記複数の親面から前記不使用状態の親面を選択し、（ｃ）選択した前記親面について、前記対象データを、前記所定数の子面に対して、互いに同じデータとして書き込むとともに、バックアップ回数を示すインクリメントデータおよび前記対象データのチェックサムを、前記所定数の子面に対してそれぞれ書き込み、（ｄ）前記インクリメントデータおよび前記親面の状態に基づいて、前記複数の親面から、前記対象データを読み出すべき親面を選択すること、
を特徴とする電子機器。
続きを表示（約 800 文字）【請求項２】
前記プロセッサーは、前記使用状態でありかつ前記チェックサムが正しい親面のうちの、前記インクリメントデータが最大である親面を、前記対象データを読み出すべき親面として選択することを特徴とする請求項１記載の電子機器。
【請求項３】
前記所定数は、奇数であり、
前記プロセッサーは、（ａ）選択した前記親面における前記所定数の子面に対して多数決で、前記対象データを読み出すべき子面を選択し、（ｂ）選択した前記子面から前記対象データを読み出すこと、
を特徴とする請求項１記載の電子機器。
【請求項４】
前記複数の親面は、リングバッファーを構成しており、
前記プロセッサーは、（ａ）前記リングバッファーにおいて最新のバックアップが行われた親面から順番に所定数の親面をアクティブ親面とし、（ｂ）バックアップによって前記アクティブ親面から外れた親面に対してイレースを行い、当該親面を不使用状態とすること、
を特徴とする請求項１記載の電子機器。
【請求項５】
前記プロセッサーは、（ａ）前記親面に対するイレースに失敗したときには当該親面の状態を前記不定状態とし、（ｂ）前記親面に対するデータ書き込みに失敗したときには当該親面の状態を前記不定状態とし、（ｃ）前記親面に対するイレースに成功したときには当該親面の状態を前記不使用状態とし、（ｄ）前記親面に対するデータ書き込みに成功したときには当該親面の状態を前記使用状態とすることを特徴とする請求項１記載の電子機器。
【請求項６】
前記プロセッサーは、前記複数の親面の状態を特定した際に、前記不使用状態である親面がない場合には、デバイス異常と判定し、前記複数の親面のすべてをイレースして前記不使用状態に戻すことを特徴とする請求項１記載の電子機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、電子機器に関するものである。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
ある携帯電話機では、フラッシュメモリーにおいてバックアップ対象のデータ項目に対して２つのブロックが確保され、その２つのブロックのうちの古いブロック（つまり、より前にバックアップ保存が行われたブロック）に対して、バックアップ処理が実行される（例えば特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００２－１５７７１０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
不揮発性メモリーのうち、ＥＥＰＲＯＭ（Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory）とは異なり、ＮＡＮＤフラッシュメモリー、ＮＯＲフラッシュメモリーなどのフラッシュメモリーでは、データライトの際に、イレースを行った後にライトを行うため、フラッシュメモリーへのアクセスと電源消失とのタイミングが重なりやすい。したがって、対象データをバックアップするデータ面を増やすことになるが、それに起因して、起動時などに、対象データをフラッシュメモリーから読み出す時間が長くなってしまう。
【０００５】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、複数のデータ面を使用してバックアップを行っていても、比較的短い時間でデータリードを行うことができる電子機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る電子機器は、複数のセクターを備え、あるデータのイレースを行う際に、当該データを含むセクターのイレースを行う不揮発性メモリーと、前記不揮発性メモリーにおいて複数の親面を設定し、前記複数の親面に対して順番に対象データのバックアップを行うプロセッサーとを備える。前記複数の親面は、それぞれ、所定数の子面を含み、前記プロセッサーは、（ａ）前記複数の親面のそれぞれの状態を、データ書き込みが行われていないことを示す不使用状態、データ書き込みが正常に行われていることを示す使用状態、およびデータ書き込みが正常に行われていないことを不定状態のいずれかとして特定し、（ｂ）前記複数の親面から前記不使用状態の親面を選択し、（ｃ）選択した前記親面について、前記対象データを、前記所定数の子面に対して、互いに同じデータとして書き込むとともに、バックアップ回数を示すインクリメントデータおよび前記対象データのチェックサムを、前記所定数の子面に対してそれぞれ書き込み、（ｄ）前記インクリメントデータおよび前記親面の状態に基づいて、前記複数の親面から、前記対象データを読み出すべき親面を選択する。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、複数のデータ面を使用してバックアップを行っていても、比較的短い時間でデータリードを行うことができる電子機器が得られる。
【０００８】
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
図１は、本発明の実施の形態に係る電子機器の構成を示すブロック図である。
図２は、図１における不揮発性メモリー２におけるデータ構造の一例を示す図である。
図３は、各親面の状態遷移について説明する図である。
図４は、複数の親面のリングバッファー構成の一例を示す図である。
図５は、アクティブ親面について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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