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公開番号2025085961
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023199686
出願日2023-11-27
発明の名称弦楽器保持装置及び単数又は複数弦楽器の配置方法
出願人Strings Audio Lab合同会社
代理人個人
主分類G10G 5/00 20060101AFI20250530BHJP(楽器;音響)
要約【課題】自動再生時における弦楽器の空間における高さ、X方向、Y方向、Z方向を中心として弦楽器が回転する傾斜角度を収録時と同様に設定可能とする弦楽器保持装置を提供する。また、単数又は複数の弦楽器の空間における配置を収録時と同様に設定可能とする単数又は複数弦楽器の配置方法を提供する
【解決手段】弦楽器の本体12を空間において保持する保持具20と、スタンド30とを用い、スタンドと保持具の間にあって、あるいは、保持具自身に備わるものとして、弦楽器の傾斜角度を任意に設定可能な傾斜角度設定手段を有する構成とした。また、収録した楽音の音源信号/音源データを用いて弦楽器励振装置により再生現場における単数又は複数の弦楽器を駆動して再生する場合の、単数又は複数の弦楽器を収録時の演奏者により演奏された弦楽器の3次元空間における配置位置と同様な配置位置に配する構成とした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
弦楽器の本体を空間において保持することが可能な弦楽器保持装置であって、
床に載置可能で、任意の高さまで伸長可能なポール部を有するスタンドと、
前記スタンドと前記弦楽器との間にあって、前記弦楽器を保持するための保持具と、
前記スタンドと前記保持具の間にあって、あるいは、前記保持具自身に備わるものとして、前記弦楽器の傾斜角度を任意に設定可能な傾斜角度設定手段と、
を有する弦楽器保持装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記弦楽器の長手方向あるいは前記弦楽器の弦の伸長方向をX方向とし、前記弦楽器の複数の弦が並ぶ方向をY方向とし、前記X方向と前記Y方向に垂直な方向をZ方向とするとき、前記傾斜角度設定手段が、前記X方向、前記Y方向、前記Z方法のうち、少なくとも1つの方向を中心として前記弦楽器が回転する傾斜角度を設定可能である請求項1に記載の弦楽器保持装置。
【請求項3】
前記傾斜角度設定手段がカメラ用あるいはその他の光学機器用雲台であり、傾斜角度の急激な変化を防止する手段を有する請求項2に記載の弦楽器保持装置。
【請求項4】
前記スタンドと前記傾斜角度設定手段の組み合わせが雲台を有するカメラあるいはその他の光学機器用三脚である請求項2に記載の弦楽器保持装置。
【請求項5】
前記保持具が、前記弦楽器を保持するためのアームアセンブリと、
前記アームアセンブリの一端を前記弦楽器の一端に結合させるための第1保持部と、
前記アームアセンブリの他端を前記弦楽器の他端に結合させるための第2保持部と、
を有する請求項1に記載の弦楽器保持装置。
【請求項6】
前記アームアセンブリが略直線的に伸長する、あるいは一定の曲線的に伸長する、あるいは略直線的に伸長する2つ以上の部分とこれらの間に設けられた折り曲げ部を有するメインアームを有し、前記弦楽器の長手方向あるいは前記弦楽器の弦の伸長方向をX方向とし前記X方向を中心とする前記弦楽器の回転角度を設定する手段として前記メインアームの少なくとも一部の長手方向を中心として前記メインアームが回転する角度を設定し所望の角度に固定可能な手段を有する請求項5に記載の弦楽器保持装置。
【請求項7】
前記メインアームが回転する角度を設定し所望の角度に固定可能な手段が、前記メインアームの外周に回転可能に取り付けられた円筒部と、前記円筒部を前記メインアームに固定する回転角度固定手段の組み合わせである請求項6に記載の弦楽器保持装置。
【請求項8】
前記メインアームに係合し前記メインアームと平行に伸長し、前記スタンドに係合する部分を有するサブアームとを有し、前記サブアームと前記スタンドとを結合する結合部が、前記X方向に直交する方向を中心に前記弦楽器が回転する角度を制御して所望の角度に固定可能な手段を有する請求項6に記載の弦楽器保持装置。
【請求項9】
前記第1保持部は、前記アームアセンブリに接続される部分と、前記弦楽器に取り付けられた少なくとも2本の棒状部材にそれぞれ係合し得る2つの凹部と、前記2つの凹部間に設けられた弾性部材であって、前記2つの凹部間の距離を変化することが可能なものとを有する請求項5に記載の弦楽器保持装置。
【請求項10】
前記第2保持部は、前記アームアセンブリに接続される部分と、前記弦楽器のネックに係合可能な円弧状接続アームを有する請求項5に記載の弦楽器保持装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、弦楽器保持装置及び単数又は複数弦楽器の配置方法に関し、特に弦楽器励振装置を装着した弦楽器を空間に保持するのに適した弦楽器保持装置並びに弦楽器励振装置を装着した単数又は複数の弦楽器を配置する方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、弦楽器は、表板(胴板)と裏板及び側板とによって構成された響鳴胴を有し、表板には響穴(サウンドホール)が形成されている。また、弦楽器は、表板に板状のブリッジベース部材が接着剤によって固定されており、ブリッジベース部材上には弦を支持するために弦の長手方向と直交する方向に延在する駒(ブリッジ)が取り付けられている。
【0003】
かかる弦楽器を用いて、音源信号により振動する振動発生装置からの振動を弦楽器の各弦に伝達し、自動演奏する弦楽器励振装置が種々開発されている。従来の弦楽器励振装置としては、下記の特許文献1、特許文献2等に記載のものがある。
【0004】
かかる弦楽器励振装置を用いて単数又は複数の弦楽器を音源信号により駆動して自動演奏することが可能となる。例えば、弦楽四重奏の演奏では、2つのバイオリンと1つのビオラ、1つのチェロが用いられるが、これら4つの弦楽器中、チェロはその一部が床に接触して床上に載置されるが、他の3つの弦楽器は、通常の演奏では、空間において所定角度で保持される。また、チェロの場合は、その一部が床に接するが、所定角度で保持される。
【0005】
単数又は複数の弦楽器が所定の演奏者により演奏されたとき、その発生音を単数又は複数のマイクロフォンとこれに接続された録音機能を有する装置により収録し、収録された音源信号あるいは音源データを用いて弦楽器励振装置を駆動し単数又は複数の弦楽器にて自動再生する場合、単数又は複数の弦楽器のそれぞれの、保持角度を収録時の保持角度と同様に設定することにより収録時と同様の楽音の発生が可能となる。すなわち、収録時においては、演奏者は、弦楽器を保持する際、所定の習慣あるいは癖があり、ある演奏者と他の演奏者では、同じ種類の弦楽器であっても、保持角度が異なるのである。また、各演奏者の背丈が異なり、その演奏者の独特の弦楽器の構え方により、弦楽器自体の床からの高さも異なる。通常、収録に用いられる単数又は複数のマイクロフォンは、床から所定の高さに配されるので、収録時の弦楽器の高さ、すなわち、マイクロフォンの高さとの相対高さにより、収録音に影響がある。弦楽器の場合、弦の摩擦点から一様に音が空間に拡がる訳ではなく、ボディ(本体)の振動特性により音が放射される方向や強度が周波数に依存して変化することが報告されている(第60回自動制御連合会講演会(2017年11月10日~12日・東京)における愛知淑徳大学 牧 勝弘氏の「楽器演奏音の空間放射特性の計測:奏者の熟練度と名器の特徴」と題する発表の載っている予稿集参照)。
【0006】
特に四重奏の演奏のように、複数の弦楽器が用いられて収録される場合は各弦楽器の空間における配置位置、各弦楽器の床からの高さ、各弦楽器の傾斜角が重要になる。ここで、傾斜角とは、弦楽器の長手方向あるいは弦楽器の弦の伸長方向をX方向とし、弦楽器の複数の弦が並ぶ方向をY方向とし、X方向とY方向に垂直な方向をZ方向とするとき、X方向、Y方向、Z方法のうち、少なくとも1つの方向を中心として弦楽器が回転する傾斜角度を言うものとする。図24は、参考例として示すソロのバイオリン演奏者が立った状態でバイオリンを演奏している状態を示す写真である。また、図25は参考例として示す弦楽四重奏の4人の演奏者が座った状態でそれぞれの楽器を演奏している状態を示す写真である。さらに、図26は参考例として示す弦楽四重奏の4人の演奏者が座った状態でそれぞれの楽器を演奏している状態の他の例を示す写真である。図25と図26とでは、チェロ奏者の位置とビオラ奏者の位置が異なっている。また、立って演奏する場合と座って演奏する場合では、楽器の床からの高さが当然異なることがわかる。また、各奏者は同じバイオリンであっても、それぞれ独特の構え、すなわち、X方向、Y方向、Z方法を中心とする所定の回転角度による傾斜、で演奏していることがわかる。
【0007】
このように、弦楽器励振装置を用いて弦楽器を駆動して自動再生する場合、弦楽器励振装置に供給する音源信号あるいは音源データを収録した際の弦楽器の傾斜角度を再現することが重要であり、収録時の弦楽器の床からの高さや、空間における配置も重要となる。さらに、複数の弦楽器を用いて自動再生する場合には、各弦楽器の傾斜角度、高さの他、空間における配置の再現が重要となる。
【0008】
したがって、本発明は自動再生時における弦楽器の空間における高さ、X方向、Y方向、Z方向のうち、少なくとも1つの方向を中心として弦楽器が回転する傾斜角度の少なくとも1つ以上を収録時と同様に設定可能とする弦楽器保持装置を提供することを1つの目的とする。また、本発明は自動再生時における単数又は複数の弦楽器の空間における配置を収録時と同様に設定可能とする単数又は複数弦楽器の配置方法を提供することを他の目的とする。なお、図24-図26に示した弦楽器の配置や、構え方、複数弦楽器の場合の相互配置関係などは、一例、あるいは典型例であり、各演奏者は、演奏中、常にこの位置や構え方を維持しているとは限らず、むしろ、各演奏者の構え方は演奏中にダイナミックに変化する場合もある。したがって、本発明は、演奏の収録時にそのような標準的あるいは典型的な弦楽器の構え方から変化する場合があっても、そのような変化に自由に追従して再生時の弦楽器の傾斜角を設定することも目的の1つである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
特許第7098219号公報 図1~図11 図14~図23
特開2022-61728号公報 図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
演奏者による弦楽器の演奏を収録して作成した音源信号により振動装置を振動させて、その振動を弦楽器に伝達して自動演奏する構成は、従来から種々の手法が提案されているが、収録時に演奏者が弦楽器をどのような高さ、どのような傾斜角度、すなわち、第1の課題として、X方向、Y方向、Z方向のうち、少なくとも1つの方向を中心として弦楽器が回転する傾斜角度であったかを把握して、再生現場において、弦楽器の高さ、傾斜角度を収録時と同様に設定するという発想がなく、弦楽器を所定高さ、所定傾斜に保持するための構成の必要性は認識されていなかった。
(【0011】以降は省略されています)

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