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公開番号
2025085736
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-05
出願番号
2025041135,2023060030
出願日
2025-03-14,2015-02-06
発明の名称
ムスカリンM1受容体アゴニストとしての二環式アザ化合物
出願人
ネクセラ・ファーマ・ユーケイ・リミテッド
,
Nxera Pharma UK Limited
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07D
401/14 20060101AFI20250529BHJP(有機化学)
要約
【課題】ムスカリンM1受容体及び/またはM4受容体のアゴニストであり、ムスカリンM1/M4受容体媒介性疾患の処置に有用である化合物を提供すること。
【解決手段】本化合物を含有する医薬組成物、及び本化合物の治療的使用も提供する。化合物は、式1に係るもの、またはその塩を含み、式中Q、R
1
、R
2
、R
3
及びR
4
は本明細書に定義する通りである。本発明は、M2及びM3受容体サブタイプと比較してM1受容体及び/またはM4受容体に対して選択性を呈する化合物を提供する。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ムスカリンM1受容体及び/またはM4受容体のアゴニストであり、ムスカ
リンM1/M4受容体媒介性疾患の処置に有用である化合物に関する。また、本化合物を
含有する医薬組成物、及び本化合物に治療的使用も提供する。
続きを表示(約 5,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)は、中枢神経系及び末梢神経系の両
方で神経伝達物質アセチルコリンの作用を媒介するGタンパク質共役受容体スーパーファ
ミリーのメンバーである。M
1
~M
5
の5種のmAChRサブタイプがクローニングされ
ている。M
1
mAChRは主に皮質、海馬、線条体及び視床のシナプス後膜に発現し;
M
2
mAChRは主に脳幹及び視床に位置するが、皮質、海馬及び線条体にも位置し、
そこでそれらはコリン作動性シナプス終末に存在する(Langmeadら、2008
Br J Pharmacol)。しかし、M
2
mAChRは、心臓組織上(そこでそ
れらは心臓の迷走神経の神経支配を媒介する)及び平滑筋及び外分泌腺にも周辺的に発現
する。M
3
mAChRは、CNSにおいて比較的低レベルで発現するが、平滑筋組織及
び、汗腺及び唾液腺などの腺組織に広く発現する(Langmeadら、2008 Br
J Pharmacol)。
【0003】
中枢神経系のムスカリン受容体、特にM
1
mAChRは、高次認知処理を媒介するう
えで重要な役割を果たす。アルツハイマー病などの認知機能障害に関連する疾患には、前
脳基底部におけるコリン作動性ニューロンの脱落が伴う(Whitehouseら、19
82 Science)。臨床像の重要な要素としてまた認知機能障害を有する統合失調
症では、統合失調症の対象の前頭前野、海馬及び尾状核被殻でmAChR密度が低下する
(Deanら、2002 Mol Psychiatry)。さらに、動物モデルで、中
枢コリン作動性経路が遮断または損傷されると、深刻な認知障害が起こり、非選択的mA
ChRアンタゴニストが精神疾患患者において精神異常作用を誘導することが示されてい
る。コリン補充療法は、内因性アセチルコリンの分解を防止するためのアセチルコリンエ
ステラーゼ阻害剤の使用に主として基づいている。これらの化合物は、臨床において認知
機能低下に対して対症療法的に有効性を示しているが、胃腸管運動の異常、徐脈、悪心及
び嘔吐を含む、末梢のM
2
及びM
3
mAChRの刺激に起因する用量制限有害事象を引
き起こす(http://www.drugs.com/pro/donepezil.
html;http://www.drugs.com/pro/rivastigmi
ne.html)。
【0004】
好ましい有害作用プロファイルと共に認知機能の選択性の改善を誘導するために、直接
M
1
mAChRアゴニストを同定することを目標としたさらなる発見努力がなされてき
た。そのような努力の結果、キサノメリン、AF267B、サブコメリン、ミラメリン及
びセビメリンなどの化合物により例示される一連のアゴニストが同定された。これらの化
合物の多くは、齧歯類及び/または非ヒト霊長類の両方の認知の前臨床モデルで非常に効
果的であることが示されている。ミラメリンは、齧歯類の作業記憶及び空間記憶における
スコポラミン誘発性障害に対して有効性を示しており;サブコメリンは、マーモセットの
視覚弁別課題において有効性を示し、キサノメリンは、受動的回避パラダイムの認知パフ
ォーマンスにおいてmAChRアンタゴニスト誘発性障害を回復させた。
【0005】
アルツハイマー病(AD)は、高齢者が罹患する最も多い神経変性障害(2006年に
世界全体で2,660万人)であり、深刻な記憶喪失及び認知機能障害をもたらす。本疾
患の病因は複雑であるが、主にアミロイド-βペプチド(Aβ)からなるアミロイド斑の
凝集、及び過剰リン酸化タウタンパク質により形成される神経原線維のもつれという2つ
の特徴的な脳の病理を特徴とする。Aβの蓄積はADの進行の中心的特徴であると考えら
れ、したがって、ADの処置の多くの推定治療は現在、Aβ産生の阻害を標的としている
。Aβは、膜結合アミロイド前駆体タンパク質(APP)のタンパク質分解切断に由来す
る。APPは、2つの経路、すなわち非アミロイドジェニック経路及びアミロイドジェニ
ック経路によりプロセシングされる。γ-セクレターゼによるAPPの切断は両経路に共
通であるが、前者の場合、APPはα-セクレターゼにより切断されて可溶性のAPPα
が得られる。しかしながら、アミロイドジェニック経路では、APPはβ-セクレターゼ
により切断されて可溶性APPβ、さらにAβも得られる。インビトロ試験により、mA
ChRアゴニストは可溶性の非アミロイドジェニック経路へのAPPのプロセシングを促
進し得ることが示されている。インビボ試験により、mAChRアゴニストである、AF
267Bが、アルツハイマー病の異なる要素を持つモデルである3xTgADトランスジ
ェニックマウスにおいて疾患様病理を変化させることが示された(Caccamoら、2
006 Neuron)。mAChRアゴニストセビメリンは、アルツハイマー型患者に
おけるAβの脳脊髄液レベルをわずかだが有意に低下させることが示されており、したが
って疾患改変有効性の可能性を実証している(Nitschら、2000 Neurol
)。
【0006】
前臨床試験は、mAChRアゴニストが一連の前臨床パラダイムにおいて非定型抗精神
病剤のようなプロファイルを示すことを示唆している。mAChRアゴニストである、キ
サノメリンは、多くのドーパミン媒介性行動、例えば、ラットにおけるアンフェタミン誘
発歩行運動、マウスにおけるアポモルフィン誘発よじ登り、片側6-OH-DA破壊ラッ
トにおけるドーパミンアゴニスト誘導回転運動及びサルのアンフェタミン誘発運動過多を
回復させる(EPS傾向を伴わない)。キサノメリンは、ラットにおいてA9ではなくA
10のドーパミン細胞の発火及び条件回避を阻害し、前頭前皮質及び側坐核においてc-
fos発現を誘導するが、線条体では誘導しないことも示されている。これらのデータは
すべて、非定型抗精神病剤のようなプロファイルを示唆する(Mirzaら、1999
CNS Drug Rev)。ムスカリン受容体はまた、嗜癖の神経生物学に関係がある
とされている。コカイン及び他の嗜癖物質の強化効果は、中脳辺縁系ドーパミン系により
媒介され、ここで、行動的及び神経科学的試験により、コリン作動性ムスカリン受容体サ
ブタイプがドーパミン作動性神経伝達の調節において重要な役割を担うことが示されてい
る。例えば、M(4)(-/-)マウスは、コカインへの暴露の結果として有意に増強さ
れた報酬駆動性行動を示した(Schmidtら、Psychopharmacolog
y(2011)Aug;216(3):367-78)。さらに、キサノメリンは、これ
らのモデルにおいてコカインの作用を遮断することが実証されている。
【0007】
ムスカリン受容体は、運動の制御にも関与し、パーキンソン病、ADHD、ハンチント
ン病、トゥレット症候群及び疾患を誘発する根底的な病原的要因としてドーパミン作動性
機能障害と関連する他の症候群などの運動障害に対する新規処置を表す可能性がある。
【0008】
キサノメリン、サブコメリン、ミラメリン及びセビメリンはすべて、アルツハイマー病
及び/または統合失調症の処置のための臨床開発の様々な段階に進んでいる。キサノメリ
ンの第II相臨床試験では、アルツハイマー病に関連する行動障害及び幻覚を含む様々な
認知症状ドメインに対するその有効性が実証された(Bodickら、1997 Arc
h Neurol)この化合物は、統合失調症患者の小規模な第II相試験でも評価され
、プラセボ対照と比較して陽性症状及び陰性症状を有意に減少させた(Shekharら
、2008 Am J Psych)。しかしながら、すべての臨床試験においてキサノ
メリン及び他の関連するmAChRアゴニストは、コリン作動性の有害事象、例えば悪心
、胃腸痛、便通異常(diahorrhea)、発汗(過剰発汗)、唾液分泌過多(唾液
分泌過剰)、失神及び徐脈に関して許容できない安全域を示した。
【0009】
ムスカリン受容体は、中枢性疼痛及び末梢性疼痛に関与している。疼痛は、3つの異な
る種類、すなわち急性疼痛、炎症性疼痛及び神経因性疼痛に分けることができる。急性疼
痛は、組織損傷をもたらし得る刺激から生体を安全に守るうえで重要な保護機能を担って
いる;しかし、術後の疼痛の管理は必要である。炎症性疼痛は、組織損傷、自己免疫応答
及び病原体侵入を含む多くの理由で起こり得、ニューロンの炎症及び疼痛を引き起こす炎
症性メディエーター、例えば神経ペプチド及びプロスタグランジンの作用により引き起こ
される。神経因性疼痛は、非痛み刺激に対する異常な痛み感覚を伴う。神経因性疼痛は、
多くの異なる疾患/外傷、例えば脊髄損傷、多発性硬化症、糖尿病(糖尿病性ニューロパ
チー)、ウイルス感染症(例えばHIVまたは疱疹)と関連する。神経因性疼痛は、疾患
または化学療法の副作用の両方に起因して癌においても一般的である。ムスカリン受容体
の活性化は、脊髄及び脳内の疼痛の高次中枢における受容体の活性化を通して多くの疼痛
状態で鎮痛作用を示すことが示されている。アセチルコリンエステラーゼ阻害剤によるア
セチルコリンの内因性レベルの上昇、アゴニストまたはアロステリックモジュレーターに
よるムスカリン受容体の直接的活性化は、鎮痛活性を有することが示されている。一方で
、アンタゴニストまたはノックアウトマウスの使用によりムスカリン受容体を遮断すると
、痛覚感受性が高まる。疼痛におけるM1受容体の役割に関する証拠については、D.F
.Fiorino and M.Garcia-Guzman,2012により概説され
ている。
【0010】
最近では、末梢に発現するmAChRサブタイプよりもM
1
mAChRサブタイプに
対する改善された選択性を示す少数の化合物が同定されている(Bridgesら、20
08 Bioorg Med Chem Lett;Johnsonら、2010 Bi
oorg Med Chem Lett;Budzikら、2010 ACS Med
Chem Lett)。M
3
mAChRサブタイプに対する選択性のレベルが高まって
いるにもかかわらず、これらの化合物のいくつかは、このサブタイプ及びM
2
mACh
Rサブタイプの両方で顕著なアゴニスト活性を保持している。本明細書において我々は、
意外にもM
2
及びM
3
受容体サブタイプよりM
1
及び/またはM
4
mAChRに対して
高レベルの選択性を示す一連の化合物を記載する。
(【0011】以降は省略されています)
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