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公開番号
2025085187
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-05
出願番号
2023198894
出願日
2023-11-24
発明の名称
格納容器ベント方法
出願人
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
代理人
弁理士法人信友国際特許事務所
主分類
G21C
9/004 20060101AFI20250529BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】膜フィルタの耐久性の向上を図りながら、外部へ漏洩する希ガスの漏洩量を低減できる、希ガスを透過しないフィルタを用いた格納容器ベント方法を提供する。
【解決手段】原子炉格納容器の内部の気体を外部に排出し、原子炉格納容器を減圧するための原子炉格納容器ベントシステムにおいてベントを行う方法を、原子炉格納容器のベントラインに、放射性希ガスの透過係数よりも水蒸気の透過係数が大きい膜を有し、ベントラインを通るガスが膜により水蒸気と放射性希ガスが分離される構造を設け、この構造を、原子炉格納容器の圧力に応じて、一定以上の圧力で動作し、一定以下の圧力で停止するように構成して、格納容器ベントを間欠的に行う構成とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
原子炉格納容器の内部の気体を外部に排出し、前記原子炉格納容器を減圧するための原子炉格納容器ベントシステムにおいてベントを行う、格納容器ベント方法であって、
前記原子炉格納容器のベントラインに、放射性希ガスの透過係数よりも水蒸気の透過係数が大きい膜を有し、前記ベントラインを通るガスが前記膜により水蒸気と放射性希ガスが分離される構造を設け、
前記構造を、前記原子炉格納容器の圧力に応じて、一定以上の圧力で動作し、一定以下の圧力で停止するように構成して、格納容器ベントを間欠的に行う
ことを特徴とする格納容器ベント方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、前記原子炉格納容器からの出口部にある弁を、前記原子炉格納容器の圧力が一定以上になった場合に開き、前記原子炉格納容器の圧力が一定以下になった場合に閉じることにより、前記格納容器ベントを間欠的に行うことを特徴とする格納容器ベント方法。
【請求項3】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、前記原子炉格納容器からの出口部にある弁以降、かつ前記の膜よりも上流部に、開閉可能な弁を備え、前記開閉可能な弁を前記原子炉格納容器の圧力が一定以上になった場合に開き、前記原子炉格納容器の圧力が一定以下になった場合に閉じることにより、前記格納容器ベントを間欠的に行うことを特徴とする格納容器ベント方法。
【請求項4】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、前記原子炉格納容器の圧力が一定以上になった場合に受動的に弁が開き、前記原子炉格納容器の圧力が一定以下になった場合に受動的に弁が閉じる構成の弁を備えることによって、前記格納容器ベントを間欠的に行うことを特徴とする格納容器ベント方法。
【請求項5】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、前記膜を透過しない非透過ガスを掃気する掃気機構を設け、前記掃気機構を、前記原子炉格納容器の圧力が一定以上になった場合に動作させ、前記原子炉格納容器の圧力が一定以下になった場合に停止させることによって、前記格納容器ベントを間欠的に行うことを特徴とする格納容器ベント方法。
【請求項6】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、前記原子炉格納容器の圧力によって開閉する弁、もしくは、前記原子炉格納容器の圧力によって動作の開始と停止を行う掃気機構のうちいずれか一つ、もしくは、それらの組み合わせの機構を設けることによって、前記格納容器ベントを間欠的に行うことを特徴とする格納容器ベント方法。
【請求項7】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、前記膜が、放射性希ガスと窒素を透過せず、水素と水蒸気を透過する構成であることを特徴とする格納容器ベント方法。
【請求項8】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、前記膜のフィルタ材が、高分子膜、もしくはセラミック膜、もしくは酸化グラフェン膜であることを特徴とする格納容器ベント方法。
【請求項9】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、沸騰水型原子炉に前記原子炉格納容器ベントシステムを備え、前記原子炉格納容器ベントシステムを、前記原子炉格納容器の圧力に応じて、一定圧力で動作させ、一定以上で停止させることにより、前記格納容器ベントを間欠的に行うことを特徴とする格納容器ベント方法。
【請求項10】
請求項1に記載の格納容器ベント方法において、加圧水型原子炉に前記原子炉格納容器ベントシステムを備え、前記原子炉格納容器ベントシステムを、前記原子炉格納容器の圧力に応じて、一定圧力で動作させ、一定以上で停止させることにより、前記格納容器ベントを間欠的に行うことを特徴とする格納容器ベント方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電プラントに用いられる原子炉格納容器ベントシステムを用いた格納容器ベント方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
原子力発電プラントに備えられた原子炉格納容器の機能の一つに、原子炉圧力容器内に配置された炉心が万が一溶融するような事態(以下、「過酷事故」と呼ぶ)が発生し、放射性物質が原子炉圧力容器外に放出されても、放射性物質を原子炉格納容器内に閉じ込めて外部への漏出を防ぐことがある。
【0003】
過酷事故が発生した場合においても、その後に十分な注水が行われ、かつ原子炉格納容器が冷却されれば、事故は収束する。
しかし、万が一蒸気の生成が継続し、原子炉格納容器の冷却が不十分な場合、原子炉格納容器が加圧される。
原子炉格納容器が加圧された場合は、原子炉格納容器内の気体を大気中に放出し、原子炉格納容器を減圧する場合がある。この操作を、格納容器ベントと呼ぶ。
【0004】
沸騰水型原子炉では、ベント操作を行った場合でも公衆の被ばくが最小限となるように、原子炉格納容器ベントシステムを備える。
【0005】
沸騰水型原子炉では、まず、原子炉格納容器内のサプレッションプールのプール水によるスクラビングで、大部分の放射性物質を除去する。そして、原子炉格納容器内の気体(以下、「ベントガス」と呼ぶ)を原子炉格納容器外に設けたタンク内の薬液中に放出しスクラビングすることで、粒子状放射性物質や無機ヨウ素、セシウムを除去する。
次に、金属フィルタで、スクラビングで除去しきれなかった粒子状放射性物質を除去する。
最後に、ヨウ素フィルタで化学反応および吸着によって、有機ヨウ素などのガス状放射性物質が除去し、ベントガスを大気中に放出する。
【0006】
しかし、化学反応性の無い放射性希ガスは、上述した手法では取り除くことが困難である。
そこで、特許文献1に記載の原子炉格納容器ベントシステムでは、水蒸気を透過して、希ガスを透過しない膜フィルタを用いることで、上記の原子炉格納容器ベントシステムでは除去しきれない放射性希ガスを除去する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-179693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
膜フィルタによる放射性希ガスの除去までを目的とした原子炉格納容器ベントシステムは、特許文献1のようにベントガスが通過する流路上に、水蒸気および水素を透過し希ガスを透過しない膜フィルタを設置することで、放射性希ガスを除去する。
【0009】
事故時に格納容器内の雰囲気に含まれるエアロゾルやヨウ素は、膜フィルタに付着した場合に膜フィルタ性能が低下する可能性があるため、これらはできる限り取り除く必要がある。また、膜フィルタへ流入するガスの温度、圧力が高い方が膜フィルタへの負荷は高くなるため、これら温度、圧力をできる限り低減することで、膜フィルタの寿命をより長くすることができる。
【0010】
現行の沸騰水型原子力発電プラントには、フィルタベント装置が既に備わっており、フィルタベント装置を通った後のベントガスは、放射性希ガスが含まれるものの、圧力も温度も低下している。このため、膜フィルタが、このフィルタベント装置の後流部に配置されることで、膜フィルタへ掛かる負荷を低減できる。
(【0011】以降は省略されています)
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