特許ウォッチ

公開番号2025084280
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023198063
出願日2023-11-22
発明の名称電動モータの駆動制御装置
出願人Astemo株式会社
代理人個人,個人
主分類H02P 27/06 20060101AFI20250527BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】複数の駆動系統のうちの1つに故障が発生しても、電動モータの出力トルクの低下を抑止できる、電動モータの駆動制御装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る電動モータの駆動制御装置は、その1つの態様において、電動モータの第1巻線組に電力を供給する第1駆動回路を含む第1駆動系統と、電動モータの第2巻線組に電力を供給する第2駆動回路を含む第2駆動系統と、第1駆動回路と第1巻線組との間と、第2駆動回路と第2巻線組との間とを接続するバイパス回路と、バイパス回路に設けられたリレーと、を備え、第1駆動系統が正常で第2駆動系統が異常であるとき、第2駆動回路の作動が停止されるとともにリレーがオンされ、第1駆動回路からバイパス回路を経て第2巻線組に電力を供給する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
第１巻線組及び第２巻線組を有した電動モータの駆動制御装置であって、
前記第１巻線組に電力を供給する第１駆動回路を含む第１駆動系統と、
前記第２巻線組に電力を供給する第２駆動回路を含む第２駆動系統と、
前記第１駆動回路と前記第１巻線組との間と、前記第２駆動回路と前記第２巻線組との間とを接続するバイパス回路と、
前記バイパス回路に設けられたリレーと、
を備え、
前記第１駆動系統及び前記第２駆動系統が正常であるときは、前記リレーがオフされ、
前記第１駆動系統が正常で前記第２駆動系統が異常であるときは、前記第２駆動回路の作動が停止されるとともに前記リレーがオンされ、前記第１駆動回路から前記バイパス回路を経て前記第２巻線組に電力が供給されるよう構成した、
電動モータの駆動制御装置。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
第１巻線組及び第２巻線組を有した電動モータの駆動制御装置であって、
前記第１巻線組に電力を供給する第１駆動回路を含む第１駆動系統と、
前記第２巻線組に電力を供給する第２駆動回路を含む第２駆動系統と、
前記第１駆動回路と前記第１巻線組との間と、前記第２駆動回路と前記第２巻線組との間とを接続するバイパス回路と、
前記バイパス回路に設けられたリレーと、
前記第１駆動系統及び前記第２駆動系統の異常を検出する診断部と、
前記第１駆動系統または前記第２駆動系統の異常が検出されたときに、前記リレーをオンにするリレー制御部と、
を備えた、電動モータの駆動制御装置。
【請求項３】
請求項２に記載の電動モータの駆動制御装置であって、
前記診断部は、前記第１駆動系統が備える第１診断部と、前記第２駆動系統が備える第２診断部と、を有し、
前記第１診断部は、前記第２駆動回路と前記第２巻線組との間の電圧を監視して前記第２駆動系統の異常を検出し、
前記第２診断部は、前記第１駆動回路と前記第１巻線組との間の電圧を監視して前記第１駆動系統の異常を検出する、
電動モータの駆動制御装置。
【請求項４】
請求項３に記載の電動モータの駆動制御装置であって、
前記第１駆動回路と前記第１巻線組との間、及び、前記第２駆動回路と前記第２巻線組との間に、第１半導体スイッチング素子と第２半導体スイッチング素子とを直列に接続してなる相リレーを有し、
前記第１診断部及び前記第２診断部は、前記第１半導体スイッチング素子と前記第２半導体スイッチング素子との間の電圧を監視する、
電動モータの駆動制御装置。
【請求項５】
請求項３に記載の電動モータの駆動制御装置であって、
前記第１診断部は、前記第２駆動系統の異常を検出したことを示す信号を、前記第２駆動系統に送信し、
前記第２診断部は、前記第１駆動系統の異常を検出したことを示す信号を、前記第１駆動系統に送信する、
電動モータの駆動制御装置。
【請求項６】
請求項５に記載の電動モータの駆動制御装置であって、
前記リレー制御部は、前記第１駆動系統が備える第１リレー制御部と、前記第２駆動系統が備える第２リレー制御部と、を有し、
前記第１リレー制御部は、前記第１診断部が前記第２駆動系統の異常を検出したときに、前記リレーをオンにし、
前記第２リレー制御部は、前記第２診断部が前記第１駆動系統の異常を検出したときに、前記リレーをオンにする、
電動モータの駆動制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、電動モータの駆動制御装置に関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１が開示するモータ制御装置は、多相電動モータを駆動制御するメインモータ駆動回路と、該メインモータ駆動回路に異常が発生したときに前記多相電動モータを駆動制御するバックアップモータ駆動回路と、前記メインモータ駆動回路及び前記バックアップモータ駆動回路の異常診断を行う異常診断部とを備え、前記メインモータ駆動回路のみで前記多相電動モータを駆動する正常駆動状態と、該正常駆動状態で前記メインモータ駆動回路の前記異常診断部による診断結果が異常であるときに、異常となった相出力部のモータ電流を遮断するとともに、遮断した相出力部を同相の前記バックアップモータ駆動回路の相出力部に切り換えて前記多相電動モータを駆動するバックアップ駆動状態と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２０１５／１２９２７１号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、第１巻線組及び第２巻線組を有した電動モータの駆動制御装置であって、第１巻線組に電力を供給する第１駆動回路を含む第１駆動系統と、第２巻線組に電力を供給する第２駆動回路を含む第２駆動系統と、を備えた駆動制御装置において、第１駆動系統と第２駆動系統とのいずれか一方に故障が発生したときに、故障した系統による駆動制御を停止させると、電動モータの出力は継続されるものの、電動モータの出力トルクが低下することになる。
ここで、電動モータが、たとえば、車両のステアリング装置において転舵力若しくは転舵アシスト力を発生する電動モータであると、電動モータの出力トルクの低下によって転舵性能が低下するという問題があった。
【０００５】
本発明は、従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の駆動系統のうちの１つに故障が発生しても、電動モータの出力トルクの低下を抑止できる、電動モータの駆動制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る電動モータの駆動制御装置は、その１つの態様において、第１巻線組及び第２巻線組を有した電動モータの駆動制御装置であって、前記第１巻線組に電力を供給する第１駆動回路を含む第１駆動系統と、前記第２巻線組に電力を供給する第２駆動回路を含む第２駆動系統と、前記第１駆動回路と前記第１巻線組との間と、前記第２駆動回路と前記第２巻線組との間とを接続するバイパス回路と、前記バイパス回路に設けられたリレーと、を備え、前記第１駆動系統及び前記第２駆動系統が正常であるときは、前記リレーがオフされ、前記第１駆動系統が正常で前記第２駆動系統が異常であるときは、前記第２駆動回路の作動が停止されるとともに前記リレーがオンされ、前記第１駆動回路から前記バイパス回路を経て前記第２巻線組に電力が供給されるよう構成した。
【０００７】
また、本発明に係る電動モータの駆動制御装置は、その１つの態様において、第１巻線組及び第２巻線組を有した電動モータの駆動制御装置であって、前記第１巻線組に電力を供給する第１駆動回路を含む第１駆動系統と、前記第２巻線組に電力を供給する第２駆動回路を含む第２駆動系統と、前記第１駆動回路と前記第１巻線組との間と、前記第２駆動回路と前記第２巻線組との間とを接続するバイパス回路と、前記バイパス回路に設けられたリレーと、前記第１駆動系統及び前記第２駆動系統の異常を検出する診断部と、前記第１駆動系統または前記第２駆動系統の異常が検出されたときに、前記リレーをオンにするリレー制御部と、を備える。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、複数の駆動系統のうちの１つに故障が発生しても、電動モータの出力トルクの低下を抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
電動パワーステアリング装置の構成図である。
駆動制御装置の構成を示すブロック図である。
バックアップ機能の制御プロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明に係る電動モータの駆動制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本発明に係る電動モータの駆動制御装置の適用例としての車両用の電動パワーステアリング装置の一態様を示す構成図である。
（【００１１】以降は省略されています）

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