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公開番号
2025084231
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2023197978
出願日
2023-11-22
発明の名称
2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび/または2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールを有効成分とするリナロール含有製品用香料組成物
出願人
小川香料株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C11B
9/00 20060101AFI20250527BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】 香気成分であるリナロールは、光や熱により変質されやすく、変質されることでその特徴的な香気が変調する問題があった。
【解決手段】 2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび/または2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールの使用により、リナロール含有製品が有する本来の香味・香調に影響を及ぼすことなく、リナロールの変質に起因する香気変調を抑えることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび/または2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールを有効成分とするリナロール含有製品用香料組成物。
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【請求項2】
2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび/または2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールとリナロールとを含有することを特徴とする香料組成物。
【請求項3】
2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールのそれぞれの濃度が10ppb~10,000ppmである請求項1または2に記載の香料組成物。
【請求項4】
リナロールの含有量が0を超えて10%以下である請求項2または請求項2を引用する請求項3のいずれかに記載の香料組成物。
【請求項5】
0を超えて100ppm以下のリナロールと2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび/または2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールとを含有するリナロール含有製品。
【請求項6】
リナロール含有製品が、酸性を呈する飲食品であることを特徴とする、請求項5に記載のリナロール含有製品。
【請求項7】
2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールのそれぞれの濃度が10ppt~10ppmであることを特徴とする、請求項5または6に記載のリナロール含有製品。
【請求項8】
0を超えて100ppm以下のリナロールを含有するリナロール含有製品に、2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび/または2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールをそれぞれの濃度が10ppt~10ppmになるように添加することを特徴とする、リナロール含有製品の製造方法。
【請求項9】
0を超えて100ppm以下のリナロールを含有するリナロール含有製品に、2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテートおよび/または2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノールをそれぞれの濃度が10ppt~10ppmになるように添加することを特徴とする、リナロール含有製品の知覚改善方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リナロールを含有する飲食品及び口腔用組成物、並びに、これら飲食品及び口腔用組成物用の香料組成物に関する。
より詳しくは、本発明に関する飲食品及び口腔用組成物、並びにこれらに使用する香料組成物は、2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エチルアセテート(2-(5-Isopropyl-2-methyltetrahydrothiophen-2-yl)ethyl acetate;IMTTA)および/または2-(5-イソプロピル-2-メチルテトラヒドロチオフェン-2-イル)エタノール(2-(5-Isopropyl-2-methyltetrahydrothiophen-2-yl)ethanol;IMTTE)またはIMTTAおよび/またはIMTTEとリナロールとを含有し、リナロールに起因する経時的な香味・香調変化が抑えられた飲食品及び口腔用組成物、および、香味変化を抑えるための香料組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
リナロールはフローラルな香りを有する成分で、シトラス(オレンジ、グレープフルーツ、レモンなど)、アップル、ピーチ、グレープなどのフルーツ類や、クローブ、マジョラム、ミント(ぺパ―ミント、スペアミントなど)、ジンジャーなどのハーブ類、コーヒー、茶(緑茶、紅茶など)、チーズ、ビールなどの様々な飲食品に含まれ、それぞれの特徴的な香りを構成する重要な香気成分である。
しかし、このリナロールは光や熱により劣化、変質されやすく、劣化、変質されることで特徴的な香りが変調すること、それに伴って、リナロールを含有する製品の商品価値を減じてしまうという問題があった。
リナロールの劣化、変質に伴う問題に対処するために、各種の方法が提案されている。
【0003】
特許文献1には、グルコサミンの重合物であるキトサンを添加することでリナロールの熱、光による劣化を抑制する方法が記載されている。しかし、キトサンはカニなどの甲殻類のキチンを酵素分解した多糖類であるため、アレルギー反応を誘発する可能性があり、飲食品への使用に際して起源物質を明記するなどの注意が必要になる。
【0004】
特許文献2には、カフェインがリナロール含有飲料の光劣化により発生する異臭を抑制する方法が記載されている。しかし、カフェインを多量に使用するとカフェインの苦味が飲料の嗜好性を低下させるため、この技術はカフェインとリナロールが混在する茶風味飲料で有効であるが、汎用性に欠ける。
【0005】
特許文献3には、柑橘類由来のフラバノン類であるエリオシトリンが、直射日光下で14日間放置したリナロールの分解劣化抑制効果があることが記載されている。しかし、エリオシトリンは黄色色素であるため、場合によっては飲食品の製品特徴を損なうことがある。
【0006】
特許文献4には、ビールテイスト発酵飲料の保存中に生じる香味の劣化を防止又は緩和する目的でリナロールの含有量を特定の範囲に調整することが記載されている。しかし、リナロールは重要な香気成分であるため、最適な香味設計を実現するためにはリナロール濃度を特定の範囲に調整することができないこともある。
【0007】
このようにリナロールの劣化、変質による香味・香調変化の防止に関して多くの技術が提案されているにもかかわらず、改善の余地が残っており、また、汎用性のあるものでは
なく、より簡単で汎用性の高いリナロールの香味・香調の劣化抑制方法が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2020-156381号公報
特開2020-110055号公報
特開2001-061461号公報
特開2015-139429号公報
国際特許2015/157153号
【非特許文献】
【0009】
J. Agric. Food Chem.:63, 1915-1931(2015)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、リナロールを含有する飲食品及び口腔用組成物、およびこれら飲食品及び口腔用組成物に使用する香料組成物に関する。
リナロールは、3級アルコールという構造上、脱水反応や異性化反応を起こしやすい。そのため、特に酸性を呈するリナロールを含有する飲食品及び口腔用組成物の場合には、酸性条件下での脱水、異性化による、その香味・香調の変化が問題となることが指摘されている。
本発明は、リナロールの劣化、変質に起因する好ましくない劣化臭(オフフレーバー)の知覚を抑制し、リナロールの香り全体のバランスが良好に保持された飲食品および口腔用組成物、並びに、これら飲食品及び口腔用組成物に最適な香料組成物を提供するものである。特に、酸性条件下でもリナロールの劣化、変質に起因する香味・香調の低下が有意に改善されたリナロール含有飲食品を提供する。
なお、リナロールの変化(劣化、変質)の要因として、前記したように、熱履歴や光(紫外線)照射による影響が大きいと考えられるが、それらによりリナロールがどのような変化(劣化、変質)を引き起こすかは明確になっていない。
したがって、リナロールの変化を抑制する効果を検証する方法は試行錯誤によることが多く、日々、より有効な抑制方法、抑制剤が研究開発されている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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