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公開番号2025084060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-02
出願番号2024160635
出願日2024-09-18
発明の名称プリプレグ、繊維強化複合材料、繊維強化複合材料製管状体、ゴルフクラブシャフト、釣り竿、自動車構造部材および外装用部材
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 5/24 20060101AFI20250526BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
本発明は、強度や弾性率、耐熱性に優れ、かつ耐候性にも優れる樹脂組成物からなるプリプレグ、ならびに該プリプレグを用いた、機械特性や耐熱性、耐候性に優れる繊維強化複合材料、繊維強化複合材料製管状体、ゴルフクラブシャフト、釣り竿、自動車構造部材、外装用部材を提供することを課題とする。
【解決手段】
強化繊維と樹脂組成物とを含むプリプレグであって、該樹脂組成物は、次の成分[A]~成分[B]を含み、下記条件(1)~条件(2)を満たす、プリプレグを提供せんとするものである。
成分[A]:キシレンジアミン型エポキシ樹脂
成分[B]:ジシアンジアミド
条件(1):成分[A]の含有量が、全エポキシ樹脂100質量部に対し、15質量部以上である。
条件(2):下記成分[C]を含まないか、含んだとしても、その含有量は、全エポキシ樹脂100質量部に対し、10質量部以下である。
成分[C]:芳香環にグリシジルアミノ基が結合したアミン型エポキシ樹脂
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
強化繊維と樹脂組成物とを含むプリプレグであって、
該樹脂組成物は、次の成分[A]および成分[B]を含み、
かつ、下記条件(1)および条件(2)を満たす、プリプレグ。
成分[A]:キシレンジアミン型エポキシ樹脂
成分[B]:ジシアンジアミド
条件(1):成分[A]の含有量が、全エポキシ樹脂100質量部に対し、15質量部以上である。
条件(2):下記成分[C]を含まないか、含んだとしても、その含有量は、全エポキシ樹脂100質量部に対し、10質量部以下である。
成分[C]:芳香環にグリシジルアミノ基が結合したアミン型エポキシ樹脂
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
さらに、成分[D]:ノボラック型エポキシ樹脂を、全エポキシ樹脂100質量部に対し、10~50質量部含む、請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項3】
全エポキシ樹脂100質量部に対し、条件(1)における成分[A]の含有量が25質量部以上であり、成分[D]:ノボラック型エポキシ樹脂を20~50質量部含む、請求項2に記載のプリプレグ。
【請求項4】
前記成分[C]を含まない、請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項5】
前記樹脂組成物から得られる厚さ1mmの樹脂硬化物に、放射露光量が16MJ/m

のUV照射を行ったとき、前記UV照射前後での前記樹脂硬化物の色味の変化量(色差ΔE)が10以下である、請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載のプリプレグを成形してなる、繊維強化複合材料。
【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載のプリプレグを成形してなる、繊維強化複合材料製管状体。
【請求項8】
請求項7に記載の繊維強化複合材料製管状体を用いてなる、ゴルフクラブシャフト。
【請求項9】
請求項7に記載の繊維強化複合材料製管状体を用いてなる、釣り竿。
【請求項10】
請求項6に記載の繊維強化複合材料を用いてなる、自動車構造部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、航空宇宙用途、一般産業用途およびスポーツ用途などの繊維強化複合材料に好適に用いられる、プリプレグ、繊維強化複合材料、繊維強化複合材料製管状体に関するものであり、また、該繊維強化複合材料製管状体を用いてなるゴルフクラブシャフトや釣り竿、該繊維強化複合材料を用いてなる自動車構造部材や外装用部材に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
炭素繊維やアラミド繊維などを強化繊維として用いた繊維強化複合材料は、その高い比強度、比弾性率を利用して、航空機や自動車などの構造材料や、テニスラケット、ゴルフクラブシャフト、釣り竿、自転車、筐体などのスポーツ、一般産業用途などに広く利用されている。この繊維強化複合材料に用いられる樹脂組成物としては、耐熱性や生産性の観点から主に熱硬化性樹脂が用いられ、中でも強化繊維との接着性などの力学特性の観点からエポキシ樹脂が好ましく用いられる。
【0003】
近年、さらなる軽量化が求められるゴルフクラブシャフト、釣り竿、自転車等の用途へ繊維強化複合材料を適用するには各種物性の向上が求められるようになってきた。例えば、ゴルフクラブシャフトや釣り竿等の管状体において優れた曲げ強度を発現させるためには、用いる繊維強化複合材料に高い繊維方向強度および非繊維方向強度が必要となるが、それらはマトリックス樹脂として用いるエポキシ樹脂自体の強度や弾性率が大きく影響する。また、繊維強化複合材料を最終製品へ加工する際に、加工熱に耐えられるだけの高い耐熱性も求められている。さらに、繊維強化複合材料表面をクリア塗装することによって強化繊維のクロス目等を意匠として用いる場合も増えている。そのため、マトリックス樹脂として用いられるエポキシ樹脂には、硬化物が優れた機械特性や耐熱性を示すことに加え、硬化物の耐候性についても重要視されるようになってきた。
【0004】
特許文献1では、機械特性と耐候性を両立できることから、イソシアヌル酸型エポキシ樹脂とノボラック型エポキシ樹脂を配合し、かつグリシジルアミン型エポキシ樹脂の配合量を一定量以下に制限した組成が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2023/157507号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術では、グリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂は、一定量以上用いることにより全般的に耐候性に悪影響を与えると考えられていたが、その一方で、機械特性と耐候性をより高い領域で両立できることが求められていた。
【0007】
そこで本発明は、強度と弾性率、耐熱性に優れ、かつ耐候性にも優れる樹脂組成物からなるプリプレグ、ならびに該プリプレグを用いた、機械特性や耐熱性、耐候性に優れる繊維強化複合材料、繊維強化複合材料製管状体、ゴルフクラブシャフト、釣り竿、自動車構造部材、外装用部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1.強化繊維と樹脂組成物とを含むプリプレグであって、該樹脂組成物は、下記成分[A]~成分[B]を含み、かつ、下記条件(1)~条件(2)を満たす、プリプレグ。
成分[A]:キシレンジアミン型エポキシ樹脂
成分[B]:ジシアンジアミド
条件(1):成分[A]の含有量が、全エポキシ樹脂100質量部に対し、15質量部以上である。
条件(2):下記成分[C]を含まないか、含んだとしても、その含有量は、全エポキシ樹脂100質量部に対し、10質量部以下である。
成分[C]:芳香環にグリシジルアミノ基が結合したアミン型エポキシ樹脂
2.成分[D]:ノボラック型エポキシ樹脂を、全エポキシ樹脂100質量部に対し、10~50質量部含む、上記1に記載のプリプレグ。
3.全エポキシ樹脂100質量部に対し、条件(1)における成分[A]の含有量が25質量部以上であり、成分[D]:ノボラック型エポキシ樹脂を20~50質量部含む、上記1または2に記載のプリプレグ。
4.上記成分[C]を含まない、上記1~3のいずれかに記載のプリプレグ。
5.上記樹脂組成物から得られる厚さ1mmの樹脂硬化物に、放射露光量が16MJ/m

のUV照射を行い、UV照射前後での樹脂硬化物の色味の変化量(色差ΔE)が10以下である、上記1~4のいずれかに記載のプリプレグ。
6.上記1~5のいずれかに記載のプリプレグを成形してなる、繊維強化複合材料。
7.上記1~5のいずれかに記載のプリプレグを成形してなる、繊維強化複合材料製管状体。
8.上記7に記載の繊維強化複合材料製管状体を用いてなる、ゴルフクラブシャフト。
9.上記7に記載の繊維強化複合材料製管状体を用いてなる、釣り竿。
10.上記6に記載の繊維強化複合材料を用いてなる、自動車構造部材。
11.上記6に記載の繊維強化複合材料を用いてなる、外装用部材。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、強度と弾性率、耐熱性に優れ、かつ耐候性にも優れる樹脂組成物からなるプリプレグ、ならびに該プリプレグを用いた、機械特性や耐熱性、耐候性に優れる繊維強化複合材料、繊維強化複合材料製管状体、ゴルフクラブシャフト、釣り竿、自動車構造部材、外装用部材を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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