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公開番号2025083311
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2024196609
出願日2024-11-11
発明の名称ポリエステル組成物およびその成形品
出願人長春人造樹脂廠股分有限公司,CHANG CHUN PLASTICS CO., LTD.
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類C08L 67/02 20060101AFI20250523BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリエステル組成物およびその製品が提供される。
【解決手段】ポリエステル組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂を含み、小角X線散乱(SAXS)により分析されて、縦軸は散乱強度を表し、横軸は散乱ベクトルを表すスペクトルが得られる。SAXSスペクトルの傾斜は、0.15nm-1から0.20nm-1に及ぶ散乱ベクトル内において、-2.00から-4.20の範囲に及ぶ。前述の特徴を有するポリエステル組成物は、改善したレーザー透過率および低い電磁波透過損失を有し、それによりレーザー溶着により接合したプラスチック製品の価値を向上させることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリブチレンテレフタレート樹脂を含む、ポリエステル組成物であって、小角X線散乱(SAXS)により分析されて、縦軸は散乱強度を表し、横軸は散乱ベクトルを表すスペクトルが得られ、0.15nm
-1
から0.20nm
-1
に及ぶ該散乱ベクトル内において、該ポリエステル組成物の該SAXSスペクトルが、-2.00から-4.20に及ぶ傾斜を有する、ポリエステル組成物。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
0.15nm
-1
から0.20nm
-1
に及ぶ前記散乱ベクトル内において、前記SAXSスペクトルの前記傾斜が、-3.00から-4.20の範囲に及ぶ、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項3】
ポリブチレンアジペートテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン系樹脂またはそれらの任意の組合せを含む、請求項1に記載のポリエステル組成物。
【請求項4】
アルカリ金属塩、添加剤またはそれらの組合せを含み、該添加剤が、酸化防止剤、剥離剤、色素またはそれらの任意の組合せを含む、請求項3に記載のポリエステル組成物。
【請求項5】
ガラスファイバーを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリエステル組成物。
【請求項6】
40ギガヘルツ(GHz)の周波数にて0.007以下の散逸率(Df)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリエステル組成物。
【請求項7】
40GHzの周波数にて0.008未満のDfを有する、請求項5に記載のポリエステル組成物。
【請求項8】
40GHzの周波数にて2.66以下の誘電率(Dk)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリエステル組成物。
【請求項9】
40GHzの周波数にて3.00以下のDkを有する、請求項5に記載のポリエステル組成物。
【請求項10】
前記SAXSスペクトルが、小角散乱系を採用して、前記ポリエステル組成物から作製された厚さ2.0ミリメートルの成形品を分析することにより得られ、該小角散乱系が、Bruker N8 HORIZONから入手できる、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリエステル組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリエステル組成物、および同組成物により製造された成形品、より詳細にはポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)を含むポリエステル組成物、および同組成物により製造された成形品に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
レーザー溶着は、レーザービームを採用して、2つの物体を接合する技術である。レーザー溶着が、2つ以上のポリマー部品を接合するために利用される場合、レーザービームから発生した熱は、ポリマー部品の間における界面を溶融し、次いで、溶融した材料を、後続の冷却プロセス中に固形化して、2つ以上のポリマー部品を接合する。旧来のプラスチック接合と比較して、レーザー溶着は、溶着領域を正確にコントロールできるので、例えば精巧な溶着シームを必要とする精密接合に特に好適である。
【0003】
様々な熱可塑性樹脂の中でも、PBTは、レーザー溶着に幅広く使用できるポリエステル材料の1つとなってきているが、その理由は、PBTが良好な機械的性質、良好な成形性、良好な化学的安定性、および良好な寸法安定性を有するためである。
【0004】
しかしポリエステル材料は、レーザービームに対する透過率の低さにより制約され、これまでレーザー溶着における使用に好適ではなく、プラスチック物体を接合するのにレーザー溶着を採用する場合、デザインに制限が生じ、このため溶着速度の向上が阻害される。また、利用できるポリエステル材料の電磁波透過損失も、レーザー溶着が車両、情報伝達、航空宇宙および医療産業における製品に有効に使用できるように改善される必要があり、前記製品は次世代の高周波通信の要件を満たすことが期待される。
【0005】
したがって、従来技術の短所を克服するために、ポリエステル材料のレーザービームに対する透過率、および電磁波透過損失を改善する必要が依然としてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
CN102892819B
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上の技術的な欠陥を考慮すると、本開示の目的は、ポリエステル組成物のレーザー透過率を改善し、それによりレーザー溶着の用途および適応性を拡張すること、ならびにその溶着したプラスチック製品の価値を高めることである。
【0008】
本開示の別の目的は、次世代高周波通信の要件を満たすように、ポリエステル組成物の電磁波透過損失を低下させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的を達成するために、本開示は、PBT樹脂を含むポリエステル組成物を提供する。ポリエステル組成物は、小角X線散乱(SAXS)により分析されて、縦軸は散乱強度を表し、横軸は散乱ベクトルを表すスペクトルが得られる。スペクトルでは、0.15nm
-1
から0.20nm
-1
に及ぶ散乱ベクトル内において、ポリエステル組成物のSAXSスペクトルは、-2.00から-4.20に及ぶ傾斜を有する。
【0010】
さらに、本開示は、上述のポリエステル組成物を含む原料により製造された成形品も提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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